園芸を始めて、そろそろ1年が経ちます。 元々、熱帯魚飼育者(アクアリスト)で水草育成やビオトープ(スイレン鉢)を管理しているうちに、園芸の方にも興味が出てきました。これまでホームセンターや園芸店に訪れることはほとんどありませんでしたが、たまたまそこで出会った100円で売られていた見切り品のハンギングのポトス。100円だから・・・という感覚で購入しましたが、そこから植物の面白さに気づき、徐々にのめり込むようになりました。 今回は、私に観葉植物の面白さを気づかせてくれたポトスにフォーカスを当てたいと思います。この1年で気に入ったポトスを集めるうちに全部で10種となりました。その品種の特徴と違いを簡単にご紹介します。
■基本情報 園芸名:ポトス 学名:Epipremnum aureum 分類:サトイモ科エピプレムヌム属 英名:Golden pothos、Hunter’s robe、Money plant、Devil’s ivyなど 原産国:ソロモン諸島 特徴:つる性常緑植物で登はん性があり、葉の大きさは最大で1m近くになり、切れ込みが入る。
①ポトス(ゴールデンポトス) 最も一般的に流通しているポトス。 卵型の葉っぱで緑の葉に白や黄色のはけこみ斑がある。
②ポトス・ライム ゴールデンポトス同様に定番のポトス。 ポトスと同じ葉の形状で、黄緑色1色の葉っぱをしている。
③ポトス・マーブルクイーン こちらも定番のポトス。 ポトスと同じ葉の形状で、白色に緑、薄緑色のはけこみ斑がある。
④ポトス・エンジョイ(N’joy) インドの生産業者が、ポトスの枝変わりとして発見した品種。オランダに渡り本格的な生産が行われた。 2007年には「FLORA HOLLAND AWARD」を受賞し、ヨーロッパで高い評価がされた。2008年から日本でも流通するようになった。 ポトスと同じ葉の形状だが、波打つような凹凸がある。葉色は濃い緑色、緑色、淡い緑色、白色の4色。
⑤ポトス・パーフェクトグリーン ポトスと同じ葉の形状で、濃緑色1色の卵型の葉っぱをしている。
⑥ポトス・テルノファンファーレ マーブルクイーンの枝変わり品種。 マーブルクイーンと同様の葉色だが、葉っぱがより細長く、小さい。 ※ホームセンターにて他のポトスに紛れて販売(ラベルあり)
⑦ポトス・テルノカーニバル ポトス・テルノビーナスの枝変わり品種。 マーブルクイーン→(枝変わり)→テルノビーナス→(枝変わり)→テルノカーニバル。 ポトスと同じ葉の形状で、黄緑色に緑色のはけこみ斑がある。 ※ホームセンターにて他のポトスに紛れて販売(ラベルなし。)。同定(種を特定すること)は自身で行う。 参考:農林水産省データベース品種登録
⑧ポトス・ライムコンパクト ポトス・ライムの選抜品種。 ポトス・ライムと同じ葉の形状だが、より小型である。たまに、緑色のはけこみ斑が入ることもある。(←ポトス・テルノカーニバルの小型版の様)
⑨ポトス・ステータス ポトス・エンジョイの枝変わりの選抜品種。 ポトス・エンジョイと同じ葉色で4色である。エンジョイに比べ、葉が丸く、カールしている。
⑩ポトス・エクセレント ポトス・エンジョイの枝変わりの選抜品種。 ポトス・エンジョイと同じ葉色だが、葉っぱがより細長く、小さい。 ☆全10種の葉の大きさ・形状・葉色の違い 上段(左→右) 1枚目:ゴールデンポトス 2枚目:ポトス・ライム 3枚目:ポトス・マーブルクイーン 4枚目:ポトス・パーフェクトグリーン 5枚目:ポトス・テルノカーニバル 下段(左→右) 1枚目:ポトス・エンジョイ 2枚目:ポトス・ステータス 3枚目:ポトス・テルノファンファーレ 4枚目:ポトス・エクセレント 5枚目:ポトス・ライムコンパクト
少々見にくく分かりにくいが、種類別すると以下のように分けられる。 ■卵型 ゴールデンポトス(緑色の葉に黄・白色のはけこみ斑) ポトス・ライム(黄緑色) ポトス・マーブルクイーン(白色の葉に緑、薄緑色のはけこみ斑) ポトス・パーフェクトグリーン(緑色) ポトス・テルノカーニバル(黄緑色の葉に緑色のはけこみ斑) ■卵型・凹凸 ポトス・エンジョイ(濃緑、緑、薄緑、白色) ■卵型・小型 ポトス・ライムコンパクト(黄緑色。または緑色のはけこみ斑。) ■細長い卵型・小型 ポトス・テルノファンファーレ(ポトス・マーブルクイーンの葉色) ポトス・エクセレント(ポトス・エンジョイの葉色) ■広卵型・カール ポトス・ステータス(濃緑、緑、薄緑、白色) これらが、私が現在育てているポトスの全10種である。 他の品種で、現在販売されていると思われるものは、 ■ポトス・テルノシャングリラ(愛知県内の園芸店にて確認。) ■ポトス・テルノサンシャイン(愛知県内の園芸店にて確認。) ■ポトス・テルノシャンゼリゼ(ネット販売にて確認。) ■ポトス・グローバル(ネット販売にて確認。浅岡園芸の最新品種。) そして上記の品種以外に農林水産省により品種登録されているものがある。 ■ポトス・バレンシア(マーブルクイーンの枝変わり) ■ポトス・テルノロビン(バレンシアの枝変わり) ■ポトス・テルノハナハナ(バレンシアの枝変わり) ■ポトス・テルノビーナス(マーブルクイーンの枝変わり) ■ポトス・スプラッシュ(ライムの枝変わり) ■ポトス・テルノジュニア(バレンシアの枝変わり) ■ポトス・テルノアリス(テルノビーナスの枝変わり) ■ポトス・マリーナ(ゴールデンポトスの枝変わり) ■ポトス・HANSOTI12 ■ポトス・ハッピーデー ■ポトス・テルノバンピー ■ポトス・アサオカファースト (2018.4.15現在) ※“テルノ”と付いている品種は作出者が伊藤輝則(てるのり)氏である。 品種登録されていないが、過去に販売されていた実績のあるポトス・フラッシュも含めると国内のポトスは全部で27品種にのぼる。まだ調べきれていないところもあり、他にも品種はあるだろうが、少なくとも国内には27品種のポトスがあることがわかった。また、海外には“Glacier”、“Manjula”、“Pearls and Jade”など他にもたくさんの品種が確認された。 最後に・・・、 こちらが観葉植物にハマるきっかけとなった100円で購入した見切り品のハンギングポトス。
(2017.6.4撮影) この時は園芸の知識も全く無く、園芸用の土もなかった。実家の庭の奥から出てきた15~20年ほど前に使っていただろう“カブトムシ用の土”を培養土として利用。これが意外にも良かったのか、ぐんぐん成長し、現在は、このページのゴールデンポトスの紹介写真の様になりました。 今は多少園芸の勉強もし、ポトスの育て方の知識も身についてきたのでうまく育てられているような気がします。 また、調べているうちにポトスの成長に関する面白い論文が見つかったので、検証実験も兼ねて紹介したいと思います。
斑入りとライムぐらいしか区別できてなかった!!
タグが増えていいですね
ポトス博士ですね
フォローさせてくださいね(*´ω`*)