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ハイキングや登山で見かけるナルコユリはとても見た目が美しく、山菜としても利用されます。今回はナルコユリの花言葉やその由来、ナルコユリとアマドコロのといった似た植物との見分け方などについて紹介します。
ナルコユリの花言葉は「あなたは偽れない」「心の痛みがわかる人」「元気を出して」です。
ナルコユリは薬用植物としても知られていて、黄精という生薬名で流通します。滋養強壮の効能があるとされるので「心の痛みがわかる人」や「元気を出して」という花言葉がつけられたのでしょう。
ナルコユリの花言葉に怖い意味はありません。生薬として知られてることもあり、人を励ますようなポジティブな花言葉がついています。
ナルコユリは漢字で書くと「鳴子百合」です。名前の由来は、互い違いについた葉の根元につりがね状に花がなる様子が、鳴子に似ているからです。
鳴子とは、縄に竹筒をぶら下げ、揺れると音がするもののことで、畑などを動物が荒らさないようにするための道具のことです。
ナルコユリは、キジカクシ科アマドコロ属の植物です。日当たりのよい山地や草原などに自生します。登山などで見かけることのある植物です。
ナルコユリの開花時期は5〜6月で、草丈は50〜130cmほどです。葉は丸くて美しくきれいなスジが入ります。花色は白のみで、葉の付け根から壺型の花を下にさげて咲かせます。
ナルコユリの地下茎は横に這うように伸びるのが特徴で、花後には1cmほどの小さな果実ができます。最初は緑の実ですが熟すと黒く色づきます。
名前に「ユリ」と入っていますが、ユリの仲間ではなく、見た目がユリに似ていることからこのような名前になりました。
ナルコユリは山菜として利用され、4〜5月が旬です。春の若芽の地下茎には甘みがあるため、和え物、天ぷらなどでおいしく食べることができます。
ナルコユリに毒はなく、中毒の心配もありません。しかし、似た植物でホウチャクソウという植物があり、こちらは毒があります。食べてしまうと悪影響があるため、注意をしてください。
ホウチャクソウの開花時期は5〜6月で、ナルコユリと同時期に開花します。ナルコユリ同様、白い花を垂らすようにして咲くのが特徴です。外見も花期も似ていますが、ホウチャクソウはチゴユリ属の植物で、ナルコユリとは植物学上はやや遠い植物ではあります。
ホウチャクソウは抜くと独特な香りがあるため見分けやすいですが、ナルコユリを野山で収穫する際は気をつけましょう。
ホウチャクソウのほかに、ナルコユリとよく間違えられる植物にアマドコロがあります。アマドコロがナルコユリとして流通していることさえあります。
アマドコロとナルコユリの違いは、アマドコロよりナルコユリの方が葉っぱが細長いことです。また、茎を触って引っ掛かりがあるのがアマドコロで、つるんとしているのがナルコユリです。
ナルコユリは半日陰の水はけのよい場所を好みますが、丈夫な植物であまり育てる場所は選びません。
鉢植え、地植えどちらも栽培ができますが、根が深く張る特徴のある植物なので、地植えをする場合はよく土を耕しておきましょう。病害虫はとくに心配はありません。
ナルコユリは生薬として用いられ、それにちなんだ「元気を出して」「心の痛みがわかる人」などの花言葉がついています。また、風に揺れるとリンリンという音が鳴りそうな花が愛らしいほか、スジが入った葉も美しいです。
山菜として食べることもできて楽しみがたくさんのナルコユリを、ぜひお庭で育ててみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部