warning
error
success
information
春の花といえばチューリップを思い浮かべますね。風車にチューリップ畑の風景はヨーロッパを連想させますが、実はチューリップの原産地は中近東なんです。
名前の由来も、チューリップの生まれ故郷での意外なエピソードが隠れているそうですよ。
今回はチューリップの名前の由来をご紹介します。
チューリップの名前の語源は、トルコ語でターバンを意味する「Tulipan(チュルバン)」だそうです。そう言われてみれば、チューリップの花びらが重なり合うように咲く姿がターバンと似ている気がしますね。
しかし、トルコではチューリップは「ラーレ」と呼ばれています。本来の生まれ故郷であるトルコと呼び名が違いのはどうしてでしょうか。
チューリップの名前の由来は、現地での聞き間違えと人づてに名前が伝えられたことです。チューリップはもともとトルコの宮廷の庭園で大事に育てられていた花でした。今でも、トルコの国花はチューリップです。
16世紀のこと、トルコに駐在していたオーストリア大使がチューリップの花の美しさに感動して本国へ球根を持ち帰りました。それが、チューリップが世界に広まるきっかけになりました。
花を持ち帰る際、オーストリア大使が町の人にチューリップの名前を尋ねましたが、町の人は花の形を聞かれたたものと勘違いして「チュルバン」と答えてしまいました。チューリップが世界に広がり人づてにチューリップの名前が伝わっていく際に「チュルバン」から「チューリップ」へと変化し、花名としてそのままヨーロッパに伝えられてしまったそうです。
欧米人の聞き間違いから広まったチューリップの花名ですが、美しい花姿も相まって、一度聞いたら忘れられない名前となりました。
チューリップがオランダに持ち込まれるとすぐに大変な人気を集めるようになり、1624年頃からチューリップの値がどんどん高騰していきました。1637年まで「チューリップ狂時代」と呼ばれるチューリップ・バブルが起こりました。
ひとつの球根に対して5ヘクタールの土地や家との交換が申しだされたこともあったそうです。チューリップがヨーロッパで持て囃された頃は、球根が投資の対象にもなり、ひとつの球根に対して莫大な値がついたようです。
現在では世界中でポピュラーに栽培されているチューリップですが、その美しい姿の裏側には大きな歴史の動きがありました。チューリップの美しさが、一国の歴史にまで影響していたのは驚きです。
身近に咲くチューリップを見る目がなんだか少し変わりましたね。春に咲く美しいチューリップを、花名のエピソードも含めて楽しんでみてくださいね。
GreenSnap編集部