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トマトは家庭菜園でもおすすめの野菜としてよくあげられますが、枯らすことはなくとも、おいしくたくさんの収穫を目指すのには、とても奥の深い野菜です。大玉・中玉のトマトもミニトマトも、肥料を与えるタイミングなどに変わりはないので、ぜひ参考にしてください。
今回は美味しく育てるためのトマトの肥料についてご紹介します。
トマトに適度な肥料を与えると、株全体の葉が正しく開き、濃い緑色を保てるようになります。こうして葉茎が健康になることによって、適度な日光をうけ、果実の酸度と糖度のバランスがとてもよくなり、よりおいしいトマトの収穫が期待できるようになります。
規定通りの機械的なタイミングで肥料を与えると、場合によっては肥料不足や肥料過多を引き起こすことあります。肥料の過不足の症状は葉茎にあらわれるので、一般にある育て方は参考程度にとどめ、次に説明するトマトの株の状態をみて、個体ごとに与えるタイミングを判断してください。
トマトへの肥料が不足している場合、株の先端15cmの部分の葉が、細長くピンと張ってやや上を向いた状態になります。また、株全体と比べると、先端15cmの節間が長くなり、葉の枚数が少なくなっているのが特徴です。主枝も株全体からして細く弱々しい状態になります。
この肥料不足のサインが出た場合、これまでよりも肥料を与えるペースを増すようにしてください。
トマトへの肥料が多すぎる場合、株の先端15cmの部分の葉が、葉の裏側にむかって巻くような状態になります。また、株の先端でも主枝は頑丈になり、ときに根元の主枝より太く育ちます。このような、強い主枝に対して、しおれて巻いた葉がつくアンバランスな状態が、肥料過多のサインです。
肥料過多に陥ったときは、1回にあげる水の量を増やして、肥料成分を水で押し流すようにしてあげるといいでしょう。
適度にトマトへ肥料を与えていると、株全体の葉は濃い緑色になり、株の先端15cmの部分の葉が平らに開きます。さらに、葉先が少し弓なりにたれる程度の、ハリのある見た目が特徴です。また、先端まで花芽がついている状態がもっとも好ましく、健康に育っているといえます。
トマトの肥料は大きく、元肥と追肥の2種類に分けて考えられます。
元肥とは、トマト苗を鉢や地面に植えつける際に、あらかじめ混ぜておく肥料のことです。苗の植え付けは4月中旬〜5月中旬に行いますが、トマトの場合、酸度調整のため植え付け2週間前から準備をします。
トマトを鉢植えやプランターで育てる場合、市販の元肥入りの野菜培養土を使用するときは、元肥を追加で施す必要はありません。自分で配合した土を使用する場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰を1㎡あたり150gほどまぜておきましょう。
トマトを地植えで育てる場合、土面積1㎡あたり苦土石灰100〜150gをまいてよく耕してください。その1週間後、土面積1㎡あたり堆肥3〜4kg、化成肥料100〜150g、リン酸質肥料30gを全体にまきます。苗の植え付けは、そのさらに1週間後となります。
トマトの追肥は、株の健康を保ち、次々と実をつけさせる体力作りのために与えます。一番花の実が膨らみだした5月中旬から追肥を始め、花がつき終わる7月まで定期的に与えてください。
鉢植えと地植えでは追肥の種類やあげ方、タイミングの目安が異なりますので注意してください。
鉢植えやプランターでトマトを育てている場合、液体肥料での追肥がおすすめです。与えるタイミングの目安としては1〜2週間に1回ですが、前述の肥料の過不足サインをみて判断するようにしましょう。規定量に薄めた液体肥料を、水やりの代わりに与えます。
地植えでトマトを育てている場合、一番花、三番花、五番花と、奇数花が結実し、膨らみだしたタイミングで追肥をするようにします。株の外周もしくは畝にそって溝をつくり、1㎡に対し化成肥料20〜30gを均等にまいて土を上からかぶせてください。このとき肥料が直接株につくことがないように気をつけましょう。
果実を収穫するトマトにとって、三大肥料成分の窒素・リン酸・カリの中でも、花付きや果実の実つきを促進するリン酸成分がもっとも重要です。また、葉茎を丈夫にする窒素の多い肥料は控えたほうがいいでしょう。最近ではトマト専用の肥料が市販されているので、そちらを使うのがおすすめです。
トマトへの肥料は、トマトの株の状態をよく見て判断することが重要です。品種によって肥料成分のバランスの好みも変わりますし、育てる土壌や気候によっても変わるので、一概にこのタイミングで必ず与えてくださいという断言はできません。
今回の記事を参考に、適切な肥料を与えて、ぜひおいしいトマトを育ててください!
GreenSnap編集部