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弟切草は、少し怖い名前をしていますが、小さいながらも黄色い鮮やかな花を咲かせる野草の一種です。日本各地に昔から自生しているため、弟切草とは認識していなくても見たことがある植物かもしれません。
今回は、鷹の傷薬（タカノキズグスリ）と呼ばれることもある弟切草の育て方をみていきます。
弟切草は別名「鷹の傷薬」とも呼ばれる、日本に自生する野草の一種です。
弟切草という名前の由来は少々ホラーなものがあります。その昔鷹匠をしている人物がいました。鷹のケガを治す薬草を持っていることで知られていましたが、その人物は決してその薬草の名を他人に漏らすことはしなかったそうです。
しかし、薬草の名前を鷹匠の弟が、他人に漏らしてしまい鷹匠は、弟を斬り捨ててしまいます。きょうだいが悲しい結末を迎える原因となったのが弟切草でした。
もともと日本各地に自生していた弟切草は、とくに手入れをしなくても、あまり環境を問わず生長します。ただ弟切草が好む場所は覚えておきたいです。
弟切草が好むのは、日向や日中少し日陰となる半日陰の場所です。直射日光は苦手なので、可能であれば盛夏の季節は半日陰に移動させてあげましょう。直射日光に当たりすぎると葉焼けを起こしてしまいます。
弟切草を育てるのに適した土の配合は、赤土が7と残りは川砂か鹿沼土を混ぜてあげましょう。自分で配合するのが難しい場合は、ホームセンターなどで販売されている「山野草の土」を購入するのがおすすめです。
弟切草の水やりのポイントは「表面の土が乾いてから」です。盛夏以外にこまめな水やりは禁物で、濡れている状態が続くと根が腐る原因になります。
その一方で夏はこまめな水やりが欠かせません。水やりが追つかなくなるなら、日陰に移動させるといいでしょう。
弟切草の肥料は、植え付けたあとの春の時期、根がついたあたりに株の根元に緩効性の肥料を置き肥します。
弟切草の植え付け時期は、春真っ盛りの5月ごろがおすすめです。ホームセンターの店頭でも、この時期に弟切草の苗が出回ります。程よい日当りがあり、かつ風通しの場所を選んで植えましょう。
弟切草の植え替えのタイミングは、根が鉢いっぱいになったときです。ぱっと見ではわかりにくいため、1年か2年ほどを植え替えの目途にしておくといいでしょう。
これまで植えていた鉢よりも一回り大きい鉢を用意し、酸性よりの赤土7の用土を用意します。植え替えの時期は芽吹く前の3月から4月頃で、芽が出てしまったら植え替えはしないほうがいいでしょう。花のつきが悪くなる可能性があります。植え替えの時期を逃さないようにしましょう。
手入れらしい手入れは必要ありませんが、日当りの管理はやってあげましょう。強すぎる日光は弟切草には禁物です。
昔から日本に自生していた野草なので、地植えすれば勝手に増えていきます。とくに意識して増やす必要はないでしょう。
秋に種ができるため、この種を取っておいて増やす方法もあります。種を取らずにいたら、そのままこぼれ落ちた種がどんどん生長していきます。
弟切草を育てるとき、とくに注意したい病害虫はないはありません。日本の風土に合っているため弟切草が病気でやられたという話はあまりありません。
虫がついていたら駆除してあげる、風通しのよい環境を整えてあげるくらいでいいでしょう。
弟切草の花言葉には、「秘密」「恨み」です。
これは鷹匠が薬の秘密を漏らした弟を斬り捨てたとされる話に由来するものです。そもそも弟切草の命名の由来があまり好ましいものではありませんよね。
弟切草を贈り物にするのは避けたほうがよいかもしれません。
弟切草は鮮やかな黄色の花で、生活に彩りを添えてくれる植物のひとつです。野草の一種のため、それほど手入れが必要ないのも魅力といえるところ。
他人に贈るためではなく、自分が楽しむために弟切草を育ててみませんか？
GreenSnap編集部
