warning
error
success
information
美しい樹形の松は、日本庭園には欠かせない樹木といえます。松の種類はさまざまで、日本庭園ではクロマツやアカマツ、そしてゴヨウマツなどが多く植えられています。松の種類によって特徴は異なりますが、剪定時期や剪定方法は同じです。
今回は、松の剪定時期やその方法などについてご紹介していきます。
日本庭園などに植えられている松は、樹形が美しく観賞価値が高い樹木で知られています。松を剪定する主な理由は美しい松の樹形を維持するためです。
その他、「透かし剪定」することで風通しを良くし、日当たりも良くする効果があります。松は育てることが難しいといわれていますが、定期的に剪定をして育てれば決して難しくはありません。
松の剪定は基本的に年に2回行います。1回目は4月~5月末頃に行う「緑摘み」、2回目は11月~3月にかけて「もみあげ剪定」を行います。もみあげ剪定とは、夏の時期に伸びた枝や葉の量を減らす作業のことです。
もみあげ剪定の時期は11月~3月といわれていますが、早めに行った方が葉が比較的柔らかい状態で作業できます。そのため、出来れば秋に作業することをおすすめします。もみあげ剪定は、透かし剪定の後に行うとスムーズに作業することができます。
松は常緑針葉樹なので、落葉樹のように落葉する時期がありません。葉が密生すると内側の部分まで日光の光が当たらず、成長に影響が出てきてしまいます。
そのため、「透かし剪定」を行うことで枝と枝の間に空間ができて内側まで日光の光が届きやすくなります。古い枝などを切り落とすことで、松全体に栄養が行き渡ります。
松の緑摘みは、4月~5月末頃に行います。枝の先端に3本の黄色い新芽が出てきたら、中心部分の緑を指でつまんで取り除きます。左右にある緑の長さが長い場合は、約2~3cm残して後は指で折ります。緑摘みを行うことで、松の自然な樹形を維持することができます。
緑摘みは時期を逃すと新芽が硬くなり作業が大変になるので、最適な時期に緑摘みするようにしましょう。
透かし剪定では、松の上から下、そして奥から手前に作業を行います。また、松の剪定では剪定バサミは使用しないで手で取り除くようにします。剪定バサミを用いると、樹形が乱れる可能性があるためです。
松の葉は針のように細く、手に刺さるとケガすることもあります。そのため、手で作業する場合は軍手などをはめるようにしましょう。
その他、松はすす葉枯病などの病気にかかりやすいです。病気や害虫などが発生すると対処するのが大変なので、1月~9月頃に松を消毒して予防することをおすすめします。
今回は、松の剪定についてご紹介しました。松には、透かし剪定、もみあげ剪定、緑摘みの作業があり、どれも大切なお手入れ方法です。松を管理することは大変なイメージですが、毎年決まった時期に剪定することで松の樹形を美しく維持することができます。松は日本庭園には欠かせない存在なので、松を管理して庭園全体の雰囲気も良くなればいいですね!
松の剪定は思っている程難しくないので、ご自宅のお庭などで松を育てる際は、ぜひ今回ご紹介した剪定方法で松を剪定してみてはいかがでしょうか。
Lily