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芍薬と牡丹は、「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」と和風美人の例え言葉にも使われるほど美しい花です。両者ともにボタン科の植物であり、豪華な大輪の花を咲かせるという共通点があります。芍薬とボタンの花姿はよく似ていますが、違いを知れば初心者の方でも見分けられます。
このページでは、芍薬と牡丹の違いについて解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
芍薬はボタン科の植物で多年草です。中国北部、シベリア南東部、朝鮮半島などアジアが原産で、中国では古くから栽培されてました。芍薬は薬用植物としても知られ、花から根まで余すことなく使用されてきました。現在では数多くの園芸品種が作られ、大輪の美しい花をつけることから園芸界でとても人気のある花です。
芍薬の草丈は60cmから120cmで、花の色はピンク、赤、白、黄色、複色などがあります。八重咲きの品種もあり、ボリューミーな姿がとても目立ちます。日本庭園との相性も良い植物で、開花期には香りがあるのもその特徴です。バラのような香りがします。
牡丹は中国原産の植物で、春から梅雨の時期にかけて艶やかな美しい花をつけます。牡丹は古くから観賞用植物として人気があり、江戸時代には数多くの園芸品種が生み出されました。
現在栽培される品種の多くは、明治以降に作出されたものですが、現在でも様々な品種があり、赤、紫、黄色、ピンク、オレンジ、白、薄紅色など様々な花姿と花色の牡丹が存在しています。牡丹の花期は4月から6月で、5月になると各地で牡丹展、牡丹祭りが開催されます。
牡丹と芍薬はどちらもボタン科の植物で、豪華で大きな花をつけるという共通点があります。牡丹と芍薬は見た目がよく似ているので混同されがちですが、見分け方があります。
芍薬は、花が開花した状態でそのまま下に落ちるのが特徴です。椿のように頭ごとぼとっと花が落ちます。それに対し牡丹は、花びらがぱらぱらと1枚ずつ散っていきます。牡丹は花が散るのがはやいのが特徴です。
芍薬も牡丹も花がすぐに散るので、花が散ることを「崩れる」と表現されます。
芍薬の葉は、厚みがあって表面はツヤがあり、切れ込みがなく丸いのが特徴です。それに対して牡丹の葉にはツヤがなく、フチにはギザギザした切れ込みが入っています。葉は牡丹の方が大きいです。葉に切れ込みがある方が牡丹と覚えることをおすすめします。
また、芍薬の茎は華奢で細く、牡丹は茶色く太いのが特徴です。
芍薬の蕾は丸く、蕾からは蜜がでるため、触るとベタベタするのが特徴です。それに対して牡丹は、蕾の先端がやや尖っていて、蕾から蜜が出ないため触ってもベタベタしません。
芍薬はバラのような香りがし、開花中はふんわりと香ります。それに対して、牡丹は芍薬よりも香りが弱いため、開花時期中に香りを感じることはあまりありません。しかし、香りは弱いものの、わずかに柑橘系のよい香りがするのが特徴です。
芍薬の花期は5月から6月で、牡丹は4月から5月です。花期が一部重なるため、開花時期だけで芍薬か牡丹かを判断するのは難しいです。先に咲くのは牡丹、そして牡丹がちょうど見頃を迎えた頃に咲き始めるのが芍薬だと覚えるとよいでしょう。
芍薬も牡丹も大きく美しい花をつける豪華な花ですよね。どちらもよく似ているため、違いを見分けるのが難しいですが、蕾や葉、花の咲く時期で区別することができます。すでに開花をしている場合は、葉の切れ込みを見て判断してみましょう。
GreenSnap編集部