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苔玉とは、草木の根を粘土質の土で包み、周囲に苔を張り付けて糸などで固定した盆栽です。近年、お部屋のインテリアとして人気が高まってきており、小皿に載せたり吊るしてハンギングにしたりして楽しまれています。苔玉は作り方を学べば、初心者でも簡単につくることができます。苔玉は、合わせる植物によっても和洋どんな雰囲気にもなじみ、ハンギングとして天井や壁から吊るすこともできるので、リビングやお部屋のインテリアグリーンにぴったりです。
今回はそんな苔玉の作り方やおすすめの植物などについてもご紹介します。
苔玉作りに用意する材料は以下です。
じつはダイソーやセリアなどの100均の大型店舗なら、苔玉作りに必要な材料は全てそろいます。
水苔はもちろんのこと、ハイ苔なども手に入りますし、苔玉にする植物もちょうどいいサイズで並んでいます。最近ではすでに苔玉の土台部分がつくられていて、植物の根をつつんで縛れば簡単につくれる苔玉キットもあるようなので、探してみてくださいね。
苔玉に巻きつける糸は、目立たないよう黒い色がおすすめです。
また、糸の素材は大きく分けて2種類あり、時間分解される絹糸・木綿糸と、分解されないナイロン糸がありますが、絹糸・木綿糸を使うと時間の経過とともに自然に溶けて、苔が根付いた時に自然な仕上がりになります。
とはいえ、糸が溶けたときに崩れやすくなるので、糸がなくても崩れにくい土の配合や管理方法が必要とされるので、初めて苔玉を作る初心者の方はナイロン糸の方がおすすめです。
まずはじめにケト土と赤玉土を7:3の割合で混ぜ合わせます。ビニール袋に入れると混ぜやすくて便利です。水を少しずつ加えていきながら、耳たぶぐらいの柔らかさになるまでこねましょう。赤玉土の粒がなくなるまでこね、全体的になめらかになったら丸めておきます。
ポットや鉢から植物を取り出して、余分な土や黒っぽく傷んだ根を取り除きます。葉が生い茂っている場合は間引くように根元から枝茎を切り、土台となる苔玉のサイズに対して2倍くらいのボリュームになるように調整しましょう。
株の整理が終わったら、根と周りの土を軽く握って丸くまとめます。
丸めた苔玉用の土を取り出し、指で凹みをつけてその中に植物の根を入れて土で包みこみ、丸く整えていきましょう。固めすぎないよう、おにぎりを握るくらいの強さで行うのがベストです。
とくに水苔の場合は、水に濡らして戻しておきます。ハイ苔や庭から採取した苔なども、あらかじめ水で濡らしておきましょう。
植物を植えこめたら、丸めた土の上から苔をぺたぺたと貼り付けていきます。苔を貼り付けた直後はすぐに剥がれそうになりますが、苔が自力で根を伸ばし徐々に土に定着していくので心配はいりません。
なるべく早く定着させるためには、鮮やかな黄緑色をした元気な苔を貼り付けるのをおすすめします。
貼り付けた苔がはがれないように糸で苔を巻きつけます。最初にX字を描くように糸を巻き、苔玉全体を固定してから巻きつけるのがポイントです。そこから少しずつずらして、糸をきつく巻き付けていきます。
15周ほど糸を巻き付けたら、残りの糸は苔玉の中にしまい込みます。
糸を結ったら完成です。最後に水を張った容器に苔玉を入れ、全体が浸かるように水に沈めます。苔玉からブクブクと気泡が出るまでたっぷりと水を含ませましょう。水を含ませたあとは、お皿の上に飾ったり、ワイヤーを括りつけて木の枝や柵などにひっかけて飾りましょう。
ケト土は通常粘土状に固まる腐葉土のことですが、メーカーによってまったく固まらないものがあります。固まらないものは苔玉には不向きです。固まるタイプのケト土は袋の中で小さいダマになっているので、固まるタイプなのかパッケージを揉んでみるなどして確認しましょう。
苔玉を作り終わったあとは、基本的に直射日光が当たらない明るい場所で管理しましょう。軒下など、戸外の明るい日陰や、風通しの良いところに置くのがベストです。苔玉をずっと同じ場所に置いていると、片面だけに日が当たって色が変わったりするので、時々鉢を回して向きを変えましょう。
苔玉への水やりをするときは、深めの容器に水を入れ、苔玉を浸します。苔玉が乾かないように注意しましょう。
苔玉におすすめの植物は、室内でも育てることができる観葉植物や、盆栽として楽しめる植物などです。苔自体が直射日光に弱いので、ある程度日陰に強い耐陰性のある植物だと、苔玉にしても元気に育ってくれます。
下記に苔玉におすすめの植物の例をあげておきます。
反対に苔玉に使用するのに向いていない植物は、乾燥を好むサボテンや多肉植物などがあげられます。
苔玉の土台には、ケト土と赤玉土をミックスさせたものを使用します。ケト土は保水性が高いため、苔玉の中の根と周囲の苔が維持できるようになっています。苔玉の中は常に湿った状態になっているため、水はけがよい土を好むサボテンや多肉植物は根腐れを起こして弱ってしまうためです。
苔玉の独特の世界観は「ミニチュアの地球」と例えられるほど、魅力に溢れています。癒しの苔玉を作って、室内にグリーンがある生活を楽しんでみませんか。
GreenSnap編集部