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カモミールは、デイジーのような小さな白い花を咲かせる、甘く優しい香りのするハーブです。カモミールの香りには、心身をリラックスさせたり、痛みを和らげる効果があるほか、強い抗菌作用があり、世界中で親しまれているハーブのひとつです。
今回は、カモミールの育て方をご紹介します。
カモミールはキク科の多年草で、強い抗菌作用があることから、古くから薬草として栽培されてきたハーブです。別名「カモマイル」「カミツレ(和名)」とも呼ばれ、世界中で愛されています。
丈夫で育てやすいことから、家庭菜園初心者の方にもおすすめできるハーブです。
カモミールには、シカギク科のジャーマン種と、カマエメルム属のローマン種の2種類があり、それぞれに特性が異なります。ジャーマン種は草丈60cmほどで一年草です。ローマン種は草丈が20cm程度の常緑の多年草です。
地植えで太陽が照りつける場所に植えると、蒸れと暑さによって枯れてしまう場合があるので、プランターで栽培するか、半日陰の場所に植えるのがおすすめです。
ただし、ジャーマンカモミールは夏季の蒸れと暑さを経験する前に花期を終えて枯れるので、あまり置き場所を気にしなくても大丈夫です。
ジャーマンカモミールの場合は、種まきから育てるのが一般的です。一方、ローマンカモミールの場合は、苗から育てるのが一般的です。ローマンカモミールの種まきの方法は以下の通りです。
プランター栽培のカモミールは、市販の野菜用培養土かハーブ用培養土を使用すれば良いでしょう。
カモミールは酸性の土を嫌います。地植え栽培のカモミールは、植え付けの2週間前には苦土石灰をまき、土壌の準備を済ませておきましょう。また、腐葉土をすき込んでおくと、水はけがよくなりおすすめです。
カモミールの植え付けは、春と秋の2回のタイミングで行います。ローマンカモミールの場合は、ホームセンターや園芸店で苗を購入して植え付けましょう。苗は、葉色が濃く、茎が丈夫でしっかりしたものを選びます。
ローマンカモミールは極度な乾燥と過湿を嫌います。表土が乾いたのを確認したら、水をにやる程度で良いでしょう。水やりは、朝夕の涼しい時間帯に行ってくださいね。
夏場は茎や葉にかからないように水を与えると蒸れ防止になります。
カモミールには、基本的に追肥は必要ありません。ただし、新芽が出る時期には株の周囲に軽くひと握り(10g程度)の化成肥料を施すと良いでしょう。
追肥を施したら、土と肥料を手で軽く混ぜ、株元へ土寄せします。窒素肥料が多くなると花がつかなくなることがあるので、基本的に肥料は控えめで問題ありません。
カモミールは、花が咲いたらすぐに収穫します。開花時期は、真夏をのぞいた5月〜9月で、春から秋まで咲き続けます。
花びらが少し反り、花の真ん中の花芯と呼ばれる部分が盛り上がってきたら収穫に適した時期です。
花のすぐ下をハサミで切り取って収穫しましょう。収穫した花は、風通しが良い日陰の場所で乾燥させましょう。
カモミールはアブラムシがつきやすいハーブです。肥料を使用したあとや、風通しが悪くなったときにアブラムシがつく可能性があります。アブラムシを見つけたら、すぐに駆除してください。
アブラムシは、多湿となる環境を避けることや、風通しを良くするために枝葉を適度に間引くことで予防ができます。
カモミールは、挿し木で増やすことができます。3月〜4月、10月が挿し木に適した時期です。水に挿して育てるよりも、土に挿して育てる方が丈夫に育つのでおすすめです。
カモミールには花のみに香りがあるジャーマンカモミールと、花だけでなく茎や葉にも香りがあるローマンカモミール、そして香りはありませんが鮮やかな色が特徴のダイヤーズカモミールがあります。
それぞれの違いは以下の通りです。
カモミールにはいくつかの種類があるので、用途に合わせて好みの品種を選んでくださいね。カモミールは踏まれても育つほど丈夫で、寒さにも強く、植物をあまり育てたことがない方にもおすすめできるハーブです。
薬草として使われるほど様々な効果が期待できるカモミールを、ぜひ自宅で育ててみてくださいね。
七尾びび