warning
error
success
information
ハナショウブは湿地性に場所を好むアヤメ科の植物です。雨がしとしと降る時期や暑い季節に差し掛かる時期に美しく花が咲く草花です。ハナショウブの花を咲かせるには、どのような育て方をすればよいのかをみていきましょう。
ハナショウブは屋外であれば、日当たりが良い場所でも半日陰でも育てることができます。
ただしハナショウブは乾燥を嫌います。日当たりの良い場所で管理しているときに、乾燥が激しいと感じたら半日陰に移して育ててあげましょう。
基本的にハナショウブは水分を好みます。土の表面が乾いていたら水やりをしましょう。
特にハナショウブの蕾がなってから花が開いている期間は、十分水を与えるようにしてください。
ハナショウブは乾燥するときれいな花が咲きません。もし花が咲いたとしても、すぐ萎んでしまうので水やりは欠かさず行いましょう。
水やりのタイミングは、ハナショウブの地植えの場合は、土の表面が乾いてたら与えるようにします。鉢植えでは、容器に水を溜めてから鉢のままその容器に浸水させておきましょう。
もしハナショウブを畑で育てているのであれば、開花期に貯水することで景色を良くしてくれます。さらに、連鎖障害を引き起こす物質も流してくれるので一石二鳥です。
ハナショウブは9月〜10月に株を太くするので、ゆっくり効くタイプの化成肥料を施すか油粕を与えて生長させましょう。毎年この時期に肥料をあげるといいでしょう。
ハナショウブをより良く生育させるために、3月か4月のどちらかと7月に1度与えるのも効果的です。
肥料には緩効性化成肥料か油かすを使います。ハナショウブを植え付けるときに、肥料分が少ないと根付きが良いので与えないようにしましょう。
ハナショウブを育てるときは、保水性と排水性のあるバランスが整っている用土を使います。土質は弱酸性の土を好むため、石灰などを混ぜて近しいものにしましょう。
ハナショウブを地植えで育てるときは、排水性が良すぎることに注意して下さい。土があまりにも乾燥してしまうと、ハナショウブも弱まってしまいますので、土が水はけしやすいのであれば、完熟堆肥かピートモスを混ぜて調整するようにしてください。
ハナショウブを鉢植えで管理するのであれば、小粒の赤玉土とピートモスを8:2で配合土をつくりましょう。また、市販の草花用の培養土も用いることも可能です。
ハナショウブの植え付け時期は、3月〜7月の間か9月〜11月が適期です。ハナショウブを地植えで育てるのであれば、土を耕してから根茎が隠れる程度に、浅めに植え付けます。
植え付ける際は、新芽がどの方向に伸びているか確認してから、植え付ける方向を決めましょう。
ハナショウブを鉢植えにするときは、苗よりも一回り大きい鉢を購入しておきましょう。
また、ハナショウブは連作障害を引き起こす植物です。連鎖障害とは同じ場所で同種の植物などを栽培していると、段々とその数が減少してしまう現象のことです。
ハナショウブの場合は株が生長しなくなるので、鉢植えでは毎年、地植えでは2〜3年のペースで、植え替えを必ず行いましょう。
植え替え時期は、地上部が枯れてくる7月上旬を目安にしてください。植え替えは植え付けのやり方と同じです。
ほとんどが苗から育てることが多いですが、種まきから栽培することも可能です。しかし、種まきでは親株より花が劣るのでおすすめはしません。
ハナショウブの増やし方は、「株分け」です。植え替えと同時の7月の上旬頃に行いましょう。最も増やしやすいのは、ハナショウブの花が開花した年です。
株分けには、まず根を傷めつけないように株を全部掘り起こします。長さ30cm程度の大きさになるよう葉を切ります。傷んでいる部分もカットします。
根の部分の土をほぐして株を真っ二つに分離させます。はさみやナイフで切りましょう。3〜5cm余白を作って株元から茎を切り離します。
1つの株に根が2〜3本付いている状態になるように分けます。できた株をそれぞれで植え付けていけば完了です。
ハナショウブに病気はほとんどかかることがありませんが、「軟腐病」にならないように警戒しておいてください。軟腐病とは、主に野菜などに見られる細菌性の病気です。長期保存したときに茶色に腐り、臭いがするのがこの病気です。
腐った部分から悪臭が立ち込み放置しておくと腐敗部分が増えます。発見したときは早急にその部分を切り落としましょう。対策として殺菌薬を散布しておいてもいいでしょう。
そして、ヨトウムシやズイムシ、アヤメキバガ、コガネムシといった害虫に弱いので、お手入れをくまなく行いましょう。
アヤメキバガはアヤメの仲間にしか手を付けず、花目を食べてしまうので、花つきに悪影響が出ます。見つけたらピンセットなどでつまんで取り除きましょう。対策としては殺虫剤を4・6・9月に散布しておくことです。
ハナショウブは耐寒性・耐暑性のどちらにも強い特性を持っています。10度〜15度に気温が達していれば、開花時期に花を咲かせます。
ハナショウブの花が終わったら、花がらは摘みましょう。そのままにしておくと、種をつくろうと栄養が種の方に集中し、花つきが悪くなってしまいます。また、花が腐って株が枯死してしまう可能性もあります。
ハナショウブの花がらは摘ますが、葉っぱは刈り取らないようにしてください。葉には次の年でも生長するため、栄養素を貯蓄しています。
ハナショウブの花言葉は「嬉しい知らせ」、「心意気」です。
園芸植物としてもよく育てられるハナショウブの育て方についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
梅雨のじめじめした時期に一際目立つ紫の花を咲かせるので育てて鑑賞してみてください。
GreenSnap編集部