
ジャガイモは、おでんやカレーに入れると相性抜群です。野菜の定番といっても過言ではないジャガイモにはビタミンCや葉酸、カリウムを豊富に含んでいる野菜です。
野菜の中でも人気の、ジャガイモの育て方についてご紹介します。
ジャガイモの栽培場所・日当たり
ジャガイモは地表からでている大きな葉っぱから光合成をして、実にでん粉を溜め込んでいきます。光合成をよくさせ、大きく育てるためにも、ジャガイモは日当たりの良い場所で育てましょう。
ジャガイモの水やり
ジャガイモの水やり:夏
ジャガイモを育てているときは、プランター栽培でない、地植えなどでは自然の雨に任せておいて大丈夫です。種イモの植え付け直後以降は、ほとんど水やりの必要はありません。
ジャガイモは生育初期の段階で水を多く欲しがるので、プランターで植えている場合は、土が乾いたらたっぷり水を与えるようにしましょう。その後は乾燥気味に育てていくようにしてください。
水を与えすぎると種イモが腐って育たなくなるので、必要最低限の水やりを行いましょう。
また、ジャガイモを畑で育てる場合は、畝を高くするとより排水しやすくなります。
ジャガイモの水やり:冬
冬も土が乾いたら水を与えるよう程度にしましょう。乾燥気味に育てていくのであまり水やりをする必要はありません。
ジャガイモの肥料・追肥
ジャガイモを育てる上で、肥料は必ずしも必要ではありません。ジャガイモの生育状態を見ながら肥料を与えましょう。元肥には、鶏糞や牛糞などの有機物の肥料を混ぜ込みます。
土寄せのときには、肥料を一握り分与えます。化成肥料を与えると甘みが弱くなってしまう可能性があるので、油かすや熔リンに変えます。
追肥は2回行い、1度目は植え付けから1か月以上経ったころに芽かきと同時に行いましょう。ジャガイモが発芽して3週間ほどすると土中で実が大きく生長します。
一つの株に対して化成肥料を10g与えます。株の周りに撒いて用土と混ぜ合わせましょう。
2度めの追肥のタイミングは、苗に蕾が付いているときです。増し土も執り行いましょう。肥料は1度目と同じ容量です。肥料には、イモ類・まめ類専用肥料と言うものが市販であるのでそちらを購入しても構いません。
ジャガイモの土
ジャガイモの栽培には、弱酸性の用土が向いています。肥料分が少ない土でも、よく生長することができます。
土には堆肥や腐葉土を混ぜて使うと良いでしょう。黒色の土壌を用いた普通の土になるようにつくっておきましょう。また、小石の目立たない野菜用の用土を利用するのでも構いません。
増し土を行うことで実が大きく生長することに繋がります。
ジャガイモの種イモの植え方
ジャガイモには種から育てる方法がありません。ジャガイモを植え付けるときは「種イモ」と呼ばれる、種の代わりになるものを植え付けます。購入する場合は、ウイルスに伝染するジャガイモもありますので市販の検査済みの種イモを買うようにしてください。
種イモづくり
まずは、種イモをつくります。1年前のジャガイモでも構わないので、日光に当ててしっかりと新芽を出させます。このとき、雨に当たらないように管理しましょう。
弱い光が当たる10度から20度前後の温度を一定時間維持できる場所にて、14〜21日間並べて置いておきましょう。ジャガイモの表面が青色になり、黒い芽が伸びてきたら完了です。か細い芽は摘んでしまいましょう。
種イモの分け方
あまり大きくない種イモはそのまま植えてしまいまいますが、ほかは何個かに切り分けて植えます。
種イモを切るときは芽が出やすくするために3つの窪みをつくります。切るときは芽の数が同じ数になるようにします。切り口には、石灰をかけて殺菌しましょう。
切った種イモは、風通しの良い場所に移動し乾かします。切り口が乾燥するまでには、2〜3日かかります。
種イモの植え方
ジャガイモを地植えをするのであれば、石灰とマグネシウムが混ざった苦土石灰と堆肥と腐葉土を配合して耕しておきましょう。元肥になる鶏糞もいいでしょう。土を10cmほどの穴を開けたら、底に種イモを入れて植え付け完了です。
ジャガイモは畝をつくっておくことで、水はけが良くなり育ちも良くなります。
また、家庭菜園でジャガイモの栽培を行う際は、マルチという黒いビニールを覆うことも多いです。マルチを張ることで蒸発や雑草の発生を防いでくれます。
ジャガイモの植え替え・植え付け
ジャガイモの植え付けの時期は、春の2〜3月か秋の9月が適期です。
ジャガイモは通常切り口を下に向けて植えますが、切り口を上にして植える逆さ植えにすると病気に強いジャガイモが育つようになります。じゃがいもの芽は正面に出し、切り口を土の方にして植えるとそのまま目が上に生長していきます。
逆さ植えでジャガイモを育てた場合、一度芽は下に伸びます。伸びた後に上に芽を伸ばしていくきます。弱い目は生長を停止して強い芽だけが上に生長していきます。
通常植えで育てたらジャガイモの数が多くなり、逆さ植えにしたら数は少なくなりますが1個が非常に大きく育ってくれます。
ジャガイモの植え替え・植え付け:プランター栽培
ジャガイモをベランダや庭でプランター栽培することもできます。
プランターの底に鉢底土を敷き詰めます。野菜の土など用土を上に入れていきます。種イモの芽を均等にするために2つに切ります。
草木灰を切り口につけて腐らせないようにしておきましょう。草木灰がなくても、日光によく当てて乾燥させることで菌の侵入を防ぐことができますよ。
土を地表から15cmほど深さになるように穴を空けて、切り口を下にして植えていきましょう。種イモと種イモの間は20〜30cmの間隔を空けておきましょう。
芽がどんどん生長してきて草丈が10cmほどになってきたら、丈夫な芽を2・3本残してそのほかの芽は株元から切り取って芽かきします。芽かきはプランターでの栽培だけでなく地植えの際も重要になってくるので欠かさず行いましょう。
土寄せと追肥も地植えと同様に欠かさず施します。花が咲いて徒長気味になってきたら、支柱を立ててあげましょう。
ジャガイモは連鎖障害を起こす野菜であるため、同じナス科の植物を過去3年以内に植えた場所を避けて植え付けましょう。
ジャガイモの増やし方
ジャガイモの増やし方は、種イモを使った栽培です。ジャガイモの数を増やしたいときは、通常植えで育てることをおすすめします。
通常植えは、種イモの切り口を下にして植える方法です。前述の箇所を参照ください。
ジャガイモの手入れ(芽かき)
種イモを植えてからたくさんの芽が出てくるので、芽かきを行う必要があります。勢力のある芽以外は、どんどん抜いてしまいましょう。
芽かきを行うのは、種イモを植えてから10日経った頃です。新しいイモは、種イモの上にでき、地表から顔を出してしまいます。そのときに土寄せを行います。
土寄せは、日光を浴びることでソラニンという毒のある緑に変色してしまう特徴があります。何回かは土を根元に被せる作業を行いましょう。
ジャガイモの育て方で注意すべき病気・害虫
ジャガイモがかかりやすい病気には、ソウカ病やモザイク病といった疫病があります。
ソウカ病には、ジャガイモの塊茎の表面の皮がでこぼこ状態になる病気のことです。アルカリ性の土壌が原因で石灰を多く入れすぎないようにすることが大切です。
モザイク病は葉っぱにモザイクのような模様が入ったり、縮れたり、色が薄くなったりする病気です。
ウイルス病は治療する方法がありません。これにかかっているときは、種イモの時点で感染していることが多いため、種イモを購入するのであれば検査済みのものにしましょう。
ジャガイモにはまだ心配することがあります。それは、アブラムシやテントウムシダマシ、ネキリムシという害虫です。見つけ次第捕殺してジャガイモを守りましょう。
ジャガイモの管理温度
ジャガイモは春と秋に植え付けることが多いですが、気温が30度に達すると枯れてしまいます。逆に5度近くになると、寒さに耐えきれず枯れてしまうなど、暑さも寒さにも対策が必要な野菜です。
ジャガイモを秋に植えるのであれば、最高気温が25度前後のときに行います。
ジャガイモの収穫
ジャガイモの収穫:春植え
春にジャガイモの植え付けを行った場合、花が咲いて落ち着いてくる頃に収穫してあげましょう。
ジャガイモの収穫:秋植え
秋に植えた場合は、温度が5度前後の11月中旬から12月上旬頃に収穫しましょう。
寒冷地であれば4月中旬〜5月中旬に植えて7月中旬から9月の上旬に収穫ができます。温暖地であれば、春は2月下旬〜3月の終わりまでに植えて5月の中旬から6月中旬に収穫しましょう。
ジャガイモの収穫:プランター栽培
プランターで育てたジャガイモを収穫するタイミングは、花が咲いて無駄に茎や葉などが伸びてきて黄色に変わって枯れてきたら収穫のサインです。収穫する時の天気も注意しましょう。
晴れた日が2・3日続いてて土が乾いているときを狙いましょう。ジャガイモを収穫するときは、根本の部分を引き抜くときれいに採れます。または、手を使って土を掘り起こしてジャガイモを探して採るのもいいでしょう。
ジャガイモの保存方法
ジャガイモの収穫が終わったら、土をつけたままで冷暗所に移動させ、2週間程度重なり合わないように並べましょう。冷蔵庫で保存するより常温のままのほうが良いです。
乾燥させているときは直射日光に当てないように気を配っておいてください。その後はご自由にじゃがいもの料理を堪能してください。
ジャガイモの花
ジャガイモの花は、中心のめしべが黄色く、花びらは広がると5角形になる可愛らしい姿をしています。ジャガイモの花が咲く時期は、春に植えると5月〜6月で、秋に植えると10月〜11月頃となります。
花の色は、白と紫色が主流になっています。花の色を区別するには品種が関係しています。メークインであれば白色で男爵では紫色をしています。紫でも薄紫であったり藤色をしていることがあります。
ジャガイモの花言葉
ジャガイモの花言葉には、「慈善・慈愛・恩恵・情け深い」という意味があります。
基本的な食材であり、人の食生活では欠かせない存在であるというイメージがあることからつけられました。
ジャガイモを地植えやプランターで栽培してみよう!
日本人も食料としてよく食べられているジャガイモの育て方についてご紹介しました。
じゃがいもの栽培には、ほとんどが畑を耕して育てることが多いです。ベランダでも栽培しやすいプランターやコンテナでも育てることができるので、ぜひ挑戦してみてください。
プランターなどで育てるときは支柱を立てて育てることを忘れずに育ててくださいね。自分で作ったジャガイモで美味しいご飯を食べましょう。
ジャガイモの新着コラム
GreenSnapのおすすめ機能紹介!