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2020年 7月 の投稿一覧

ナツミカンの育て方|水やりや肥料の量は?鉢植えでも栽培できる?

ナツミカンPhoto by たかのマウンテンさん

ナツミカンは、ジューシーでほどよい食感の果肉と、爽やかな酸味が楽しめる果実です。大きな果実であることから、庭木として育てる印象があるかもしれませんが、鉢植えでの栽培もできます。果樹の栽培にチャレンジしたい方のために、今回はナツミカンの育て方についてご紹介します。

ナツミカンの栽培場所

ナツミカンは、日当たりがよい場所を好みます。ただし、西日や寒風が強く当たる場所は避けるようにしてください。葉から水分が蒸発して乾燥し、枯れてしまうことがあります。

ナツミカンは丈夫なので、ある程度の寒さであれば耐えられますが、−3度以下になると生育不良になるので、温暖地での栽培が向いています。関東地方以北の寒冷地で育てる際は、場所を移動して温度管理ができる鉢植えでないと栽培は難しいでしょう。

ナツミカンの水やり

ナツミカンを栽培している土の表面が乾いていたら、鉢底から水が出るぐらいたっぷりと水やりをしましょう。地植えの場合は、雨が降らず土が乾燥している場合にはたっぷりと水を与え、それ以外は水やりをする必要はなく、降雨のみで大丈夫です。

ナツミカンの肥料

ナツミカンへは、寒肥として2月に油かすなどの有機質肥料を、6月と10月に即効性化成肥料を施肥します。なお、肥料過多になると花がつかないことがあるので、基本的には年3回で問題ありません。

ナツミカンの土

ナツミカンを育てるときは、水はけと同時に保水性も優れた、有機質を含んだ栄養のある土壌を用いましょう。地植えの用土は、植え付ける際に掘り起こした土に腐葉土を混ぜ合わせて使います。

鉢植えにおいては、赤玉土小粒と腐葉土、川砂を6:3:1の割合で混ぜ合わせた用土が適しています。また、果樹用培養土を単体で使うことも可能です。

ナツミカンの植え付け・植え替え

ナツミカンの植え付け・植え替え時期は、3月下旬〜4月上旬が適期です。

地植え

地植えの場合は、まず深さ・幅それぞれ50cm程度の穴を掘り、腐葉土を混ぜた土を半量埋め戻します。そして苗木を置き、隙間に土をしっかりと埋め込みます。植え付け後、地表から高さ50cmぐらいになるよう切り詰め、支柱で固定したっぷりと水を与えれば完成です。

鉢植え

鉢植えの場合は、鉢底ネットを入れて鉢底石を敷き、用土を1/3入れます。そして苗木を置いて土をかぶせていきます。地表から高さ25cmになるよう切り詰めた後、たっぷりと水やりをしましょう。

ナツミカンの増やし方

ナツミカンの増やし方は、「接ぎ木」でが一般的です。接ぎ木は4月〜6月、もしくは9月〜10月が適していますが、春に行ったほうが活着率が高まります。接ぎ木の手順は、以下のとおりです。

  1. 台木となる太めの幹に、ナイフで3cmほど斜めに切り込みを入れる。
  2. 穂木とる健全な枝を切り取り、先端を3箇所ほど削ってくさび形にする。
  3. 台木の切り込みに穂木の先端を差し込み、台木と穂木の形成層を合わせる。
  4. 乾燥しないよう接ぎ木テープで、接ぎ木した箇所を覆って固定する。

ナツミカンの剪定

ナツミカンは、2月〜3月頃に重なっている枝や込み入っている枝、枯れ枝を根元から剪定し、木の内部にも日が当たるようにしましょう。また、剪定には風通しをよくすることで、害虫をつきにくくする効果もあります。

不要な枝を剪定したあとは、長さ30cm以上の枝のみ先端から1/3程度を切り詰めます。それ以外の枝は剪定せずにそのままにしてください。

花芽は枝先につくため、短くしすぎると花芽が落ちて花が咲きません。花が咲かなければ実はつかないので、切り詰めすぎに注意しましょう。

ナツミカンの手入れ・仕立て方

ナツミカンを植え付けたあとは、果実を収穫できるようにするために間引き剪定をし、2〜3年かけて樹形を作っていく必要があります。ナツミカンの樹形は、骨格となる枝を2〜3本誘導して半円形にする「半円形仕立て」、もしくは横に広げるスペースがあまりない場合は、ピラミッド型の「主幹形仕立て」が向いています。

ナツミカンの収穫

ナツミカンの収穫時期は4月中旬〜6月頃で、よく色づいている果実を収穫していきます。寒冷地の場合は、寒さにより自然落果することもあるので、1月頃に収穫して酸味が落ち着くまで保存しておくとよいでしょう。

ナツミカンの育て方病気・害虫

ナツミカンはカビによるソウカ病や黒点病、細菌によるカイヨウ病にかかることがあります。感染すると葉や果実に病斑ができ、放置していると伝播してしまいます。

感染したらその箇所を取り除いて薬剤を散布しましょう。雨風に当たると発生しやすいので、鉢植えの場合は、軒下など雨風に当たりにくい場所に置くようにすると防げます。特に雨が多い梅雨時期や、台風が発生する時期は注意が必要です。

また、アゲハチョウの幼虫から食害を受けることもあります。見つけたらすぐに取り除きましょう。

ナツミカンの栽培ポイント

豊富に実をつけるナツミカンですが、実を全部つけたままだと木に負担がかかり、翌年は不作になることがあるので、7月〜8月に摘果する必要があります。また、摘果することで、実が大きく成長します。

50枚ぐらいの葉に対して1果になるよう間引きましょう。鉢植えの場合は2〜3果残してそれ以外は全て摘果してください。摘果した果実の果汁は、調味料やドリンクなど、さまざまな形で活用できます。

ナツミカンをお庭で栽培してみよう!

ナツミカンは丈夫でよく育つうえ、病害虫の被害も少ないほうなので、初心者でも管理がしやすい果樹です。自分で大切に育てて収穫するのは、大きな楽しみとなることでしょう。ぜひ一度育ててみてください。

※トップ画像はたかのマウンテンさん@GreenSnap

ライムの育て方|収穫時期や剪定方法は?鉢植え栽培もできる?

ライム、Photo by sussex roadさん

ライムはミカンと禁煙の柑橘類です。ライムの木は大きくなると3m近くにもなります。ライムは年に3回も花を咲かせるのも特徴。そんなライムは自宅で育てることもできます。自宅でライムを育てれば無農薬のライムが収穫できるのでおすすめです。ここではこうしたライムの育て方を紹介します。

ライムの栽培場所

ライムは日当たりの良いところで育てます。ライムは大きくなるのでスペースを十分に確保しましょう。

また、ライムはある程度寒さに強いです。そのため、関東でも問題なく育てられます。しかし、東北以北で育てる場合には冬場はマルチングなどをしておく必要性があります。

ライムの水やり

地植えライムの場合には、土がひどく乾燥したとき以外は水やりは不要です。鉢植えの場合は、土が乾いたら水を与えましょう。果実が実る6月から8月には、特に水切れしないようにしてください。

ライムの肥料

ライムへは、春、夏、そして秋の計3回、肥料を施します。基本的に果実がついている期間中に肥料をやります。

ライムの土

ライムを育てるときは、水はけの良い土を用いましょう。赤玉土と腐葉土、そして川砂を混ぜたものを用いましょう。

ライムの植え付け・植え替え

ライムの苗木の植え付け時期は、3月から4月頃が適期です。大きめの鉢にポット苗を植え付けましょう。根付くまでは支柱などで補強します。

ライムの増やし方

7月頃に挿し木で増やします。元気そうな枝を10cmほどの長さに切り取って水につけましょう。後は赤玉土などに挿せば終わりです。根が生えてきたら植え替えします。

ライムの剪定

植え付けた後に主幹を切り詰めます。来春になったら昨年度伸びた枝の先端を切り詰めましょう。また、葉を適度に剪定して日が当たりやすいようにします。

植え付けから3年もするとシルエットも定まってきます。後は適度に伸びすぎた枝を切り詰めるだけです。ライムは最初にしっかり剪定しておくと後が楽です。

ライムの育て方で注意すべき病気・害虫

つきやすい虫

ライムの木は、ほかの柑橘類の木と同じように虫がつきやすいです。虫が発生したら早めに対処してください。

カイガラムシの幼虫が葉に潜んでいることがあります。カイガラムシは樹液を吸収して株を弱らせます。最悪の場合には枯れることもあるので、大きくなる前に殺虫剤で対処します。

また、アブラムシが春から発生し、栄養を吸収します。殺虫剤を撒いて対処しておきましょう。

このほか、チョウやガなどが卵を産み付けることがあります。イモムシになると一気に葉を食害されるので気をつけましょう。

かかりやすい病気

風に葉があたり傷つくとかいよう病の細菌が侵入することがあります。他の虫が発生しているとかいよう病になりやすいです。

ライムの手入れ

ライムは比較的丈夫で育てやすい果樹です。基本的には水やりと虫取り程度で手入れは大丈夫です。

ただし、ライムの幼果は大変落ちやすいため、落下を防ぐためにも風除けなどをしておくと良いでしょう。室内で育てるのもありです。熟しきっていない落ちてしまったライムは食用にも適しません。

ライムの収穫

ライムの実の収穫時期については、基本的にまだ皮が緑色の熟しきっていない頃が適期です。収穫せずに放って置くと実が完熟して皮が黄色くなりますが、熟しきったライムは酸味がかなり弱くなってしまいます。

ライムの収穫は9月から翌年度の5月にかけて行いましょう。

ライムの実

活用方法

ライムは、レモンと同様にカクテルなどに使うことができます。また、油料理のお供にするのも良いでしょう。ライムはピクルスにしたりすることもできます。ジャムなどに用いることも可能です。また、ライムは食用だけでなく、香り付けなどにも使えます。

効果・効能

ライムは特にビタミンcが豊富に含まれているのでビタミン不足の人におすすめです。常用すると風邪予防にもなり、疲労回復効果もあるといわれています。

保存方法

ライムを収穫したら薄くスライスして冷凍することで長期間保存できます。ほかにも、果汁を絞って冷凍させるのもおすすめです。

ライムの種類・品種

ライムにはタヒチライムとメキシカンライムの2つがあります。タヒチライムはより栽培しやすくおすすめです。また、基本的に園芸店で売られているライムはこのタヒチライムです。

一方、メキシカンライムは独特な味があります。ちなみにスイートライムやライムカット、オーストラリアンフィンガーライムのようにライムと名のついた植物が幾つか存在しますが、これらはライムとは別種です。

ライムの花

ライムは蕾も花も白いです。小さくて可愛らしい花で観賞価値も高いです。実になってしまう前に写真などとって楽しむと良いでしょう。

ライムの栽培ポイント

虫が春や夏に大量に発生して葉が丸裸になることがあります。やはり虫対策はしっかりとしておくべきです。他にもライムは寒さに弱いです。寒い地域で育てるならば、完全に室内で育てるかマルチングなどをしておきましょう。霜などがつくと危険です。

また、ライムの実がなるまでには時間がかかります。早く収穫したいならばすでに実がなるライムの木を購入するのがおすすめです。

ライムの栽培に挑戦してみよう!

この記事ではライムの育て方について紹介しました。ライムを育てれば花の鑑賞ができるだけでなくライムの実もてにはいります。ライムの実は長持ちするのも良いところでしょう。このように実用的な園芸植物なので挑戦してみるのも良いでしょう。

基本的にスーパーで手に入るライムは、ほとんどが輸入ライムです。輸入ライムは収穫されてから時間が立っていることもあり香りは弱いです。

一方、自宅でライムを収穫すればすぐに食用に用いることができます。収穫したてのライムは大変香りが芳香なので一度使えば止められなくなることでしょう。もちろんコスト的にもより安いので、ぜひ家庭菜園に挑戦して見てくださいね。

※トップ画像はsussex roadさん@GreenSnap

ドドナエアの育て方|植え付けや植え替えの時期は?剪定方法は?

ドドナエア、Photo by soraさん

ドドナエアは育てやすい初心者向けの植物です。ポップブッシュなどと呼ばれることもあります。ムクロジ科の植物であり、葉が年を通して落ちることもありません。花が枯れると実がつきますが、このドドナエアの実も見どころが多いです。

そんなドドナエアの育て方についてここではまとめてあります。育てる際に悩んだらチェックしてください。

ドドナエアを育てる場所

ドドナエアは日当たりの良いところで育てます。とはいえ、ドドナエアば耐陰性が強いので、日陰でもしっかりと育ちます。ただし、日にあまり当てないと花付きが悪くなるので気をつけましょう。

また、ドドナエアは寒さにはそこまで強くないので、冬場の気温が-5度を下回るようならば室内で育てましょう。

ドドナエアの水やり

ドドナエアを地植えで育てるならば、降雨だけで大丈夫です。鉢植えで育てる場合には、土が乾燥してから水を与えます。ドドナエアは乾燥した環境を好むので、水の与えすぎに気をつけておきましょう。

ドドナエアの肥料

ドドナエアは、特に肥料を必要とはしません。もしも与えるならば、2月頃に緩効性肥料を一回与えるだけで十分でしょう。

ドドナエアの用土

ドドナエアを育てるときは、水はけの良い用土を用います。赤玉土に腐葉土及び川砂を混ぜて用土とします。

ドドナエアの種まき・植え付け・植え替え

種まき・植え付け

ドドナエアを種から育てる場合は、9月頃に植え付けます。

植え替え

ドドナエアの植え替え時期は、9月から11月にかけてが適期です。植え替えを適切に行うことで根詰まりも防げます。植え替えする際には古土をなるべく根につけて植え替えしましょう。

また、根を切り詰めてしまう場合には葉も一緒に落として置くこともポイントです。

ドドナエアの増やし方(種まき・挿し木)

ドドナエアの増やし方は、実を収穫して「種まき」する方法や「挿し木」が一般的です。どちらかといえば、挿し木で増やしたほうが簡単ですし、より早く大きくなります。

ドドナエアの育て方で注意すべき病気・害虫

ドドナエアは、虫が発生しにくいといえます。ただし、病気にはかかることがあるので気をつけましょう。

特に黒点病は、対処が難しい病気なので注意が必要です。これは、高温多湿な環境で発生しやすくなります。梅雨場などは特に気をつけてください。

ドドナエアの手入れ・剪定

ドドナエアは枝がけっこう伸びるため、定期的に余計な枝は剪定しましょう。剪定は冬場に行うのがおすすめです。ドドナエアは丈夫なこともあり、多少剪定しすぎたくらいでは枯れることもないので安心してください。

ドドナエアの花

ドドナエアは春頃になると、赤色の花を咲かせます。

ドドナエアを育ててみよう!

ドドナエアは紅葉する葉が美しく、時期による葉の変化を楽しむのもドドナエアを育てる醍醐味です。また、ドドナエアは室内でも育てやすいです。

※トップ画像はsoraさん@GreenSnap

ケンチャヤシの育て方|植え付けや植え替えの時期、水やりの方法は?

ケンチャヤシPhoto by 光一さん

ケンチャヤシはヤシの仲間で大変耐陰性が強い植物です。ケンチャヤシは室内でも育てやすいですし、トロピカルな雰囲気も堪りません。室内で育てる観葉植物が欲しいならば打って付けでしょう。そんなケンチャヤシの育て方を詳しく見ていきましょう。

ケンチャヤシを育てる場所

ケンチャヤシは、基本的に日当たりの良いところで育てます。とはいえ、半日陰でも室内でも問題なく育てることもできます。

もっといえば、ケンチャヤシは日陰で育てることも可能なくらい耐陰性が強い植物でもあります。しかし、日陰で育てると十分に日が当たらずに葉っぱが全体にたれてくることもあるので、なるべく日陰は避けた方が良いでしょう。

また、風が強いところにも置かないようにしてください。これはヤシ類に共通していえることですが、風に当てると葉が痛みやすくなります。

ケンチャヤシの水やり

ケンチャヤシを育てている表土が乾いたら水を与えます。葉水をすることによって空気の乾燥を防いで葉の痛みを抑制できるので、こまめに葉水してあげましょう。冬場ならば水やりは少なくします。

ケンチャヤシの肥料

ケンチャヤシへは、冬場以外は2ヶ月に一回緩効性肥料を与えます。

ケンチャヤシの土

ケンチャヤシを育てるときは、新しい用土を用いてください。

ケンチャヤシの植え付け・植え替え

植え付け

ケンチャヤシの植え付け時期は、3月から5月が適期です。ケンチャヤシを育てる場合、ポット苗を購入してきて植えることが多いでしょう。

植え替え

ケンチャヤシの植え替えは、2年に一回程度行います。植え替え時期は、初夏が適期です。植え替えしないと、根詰まりが起こりやすくなります。

ケンチャヤシの増やし方

ケンチャヤシは実で増やします。ケンチャヤシの実ができたら、3月から5月にかけて撒きましょう。

ケンチャヤシの育て方で注意すべき病気・害虫

ケンチャヤシには、カイガラムシが発生することがあります。カイガラムシは成虫になると対処が難しいので小さいうちに除去しておきます。

ケンチャヤシが枯れる原因

様々な原因でケンチャヤシが枯れることがあります。例えば、植え替えをしないと根詰まりを起こして枯れやすくなります。ほかにも、葉水をしっかりして乾燥させないようにしておいた方が良いでしょう。

ケンチャヤシの手入れ

ケンチャヤシを室内で育てている場合には、積極的に窓際などに移動させるなどして、日に当てるようにしてください。日にあまり当てないと樹形が乱れたりします。

ほかにも、しおれている葉があったらこまめに取り除きます。また、大きくなるにしたがって葉が広がるため、スペースのあるところに置きましょう。

人気の観葉植物、ケンチャヤシを育ててみよう!

ケンチャヤシは簡単で育てやすいです。室内でも育てやすいのでインテリアのひとつとして楽しんでみましょう。

※トップ画像は光一さん@GreenSnap

オキナワウラジロガシの育て方|水やり頻度は?栽培のコツは?

オキナワウラジロガシはそのなのとおり オキナワに生えているウラジロガシです。オキナワだけでなく周辺の奄美大島や石垣島などの諸島にも自生しています。オキナワでハイキングなどしているとよく見かけることがあります。

そんなオキナワウラジロガシはどのように育てると良いのでしょうか。また、オキナワの植物なのに関東で育てても大丈夫なのでしょうか。ここではこうした点について詳しく紹介します。

オキナワウラジロガシを育てる場所

オキナワウラジロガシは日当たりのよいところで育てます。夏場の直射日光などにもとても強く、夏場は特に心配する必要性がありません。

一方、オキナワウラジロガシは寒さには弱いので、冬場の気温が5度以下になる場合には室内で育てます。このため、関東でも室内で育てるならば、全く問題なく育ちます。この際にはしっかりと日に当てるようにおきましょう。

とはいえ、オキナワウラジロガシは20m近くになることもあるので、おうちによっては室内で育てるのも限界があるかもしれません。

オキナワウラジロガシの水やり

オキナワウラジロガシを庭に植えているならば、降雨だけで十分です。室内で育てている場合は、土の表面が乾いてきたら水を与えましょう。

オキナワウラジロガシの肥料

オキナワウラジロガシへの肥料やりは、特にいりません。

オキナワウラジロガシの土

オキナワウラジロガシは水はけの良い用土を好むので、川砂などを入れた用土を用いると良いでしょう。

オキナワウラジロガシの植え付け・植え替え

オキナワウラジロガシは3月から4月にかけて植え付けます。開花は冬季です。ドングリの種を購入してきて育てることもできますが、ポット苗も売られています。初心者ならばポット苗で育てたほうが育てやすいはずです。

植え替えは数年に一回程度で構いません。植えてから2年程度経つまでは植え替えの必要性もありません。

オキナワウラジロガシの育て方で注意すべき病気・害虫

オキナワウラジロガシを育てるうえで、注意すべき病気や害虫は特にありません。

オキナワウラジロガシの増やし方

オキナワウラジロガシはドングリの種で育てます。ドングリがつくまでに大きくなるにはかなり時間もかかるのでドングリができるまでは挿し木などで増やすと良いでしょう。また、ドングリは大変大きく病気などに対する抵抗力も強いです。

オキナワウラジロガシの手入れ

オキナワウラジロガシは大きくなると軽く背丈が10mを超します。これだけ大きいと剪定などするのも大変です。大きくなったときのことも考えて植える場所を選ぶと良いでしょう。

オキナワウラジロガシを庭木として栽培してみよう!

オキナワウラジロガシは大きくなると非常にたくましくなります。樹木も硬質でオキナワでは建築材料になることも。通常のウラジロガシよりも葉っぱが大型で魅力的でもあります。この記事を呼んで興味を持ったら育ててみると良いでしょう。

※トップ画像はichiさん@GreenSnap

大雲閣(ダイウンカク)の育て方|置き場所や水やり加減は?

とげとげとした柱状の形状から、サボテンだと思われがちな大雲閣は、サボテンではなくユーフォルビアです。大雲閣はとげがあっても刺座がなく、茎から直接とげが生えているのでサボテンとは異なるのです。そんな大雲閣の育て方や、サボテンとの違いなどを詳しく見ていきましょう。

大雲閣(ダイウンカク)を育てる場所

大雲閣は、春~秋にかけては日当たりがよく風通しのよい、雨の当たらないような屋外で育てましょう。

大雲閣は寒さにはあまり強くないので、冬は5℃以下にならないような場所で育てます。できれば最低気温が10℃になったら、室内の明るい窓辺に置き場所を変えて、春に桜の花が咲くころになったらまた屋外で育てるようにしましょう。

大雲閣(ダイウンカク)の水やり

大雲閣は多肉植物なので、土がかなり乾いてきてから水やりをするようにしましょう。常時土が湿っているような状態でいると、根腐れの原因になりかねません。

なお、冬は寒さにより耐えられるように、春から秋にかけての生育期よりもさらに乾燥気味に管理しましょう。

大雲閣(ダイウンカク)の肥料

大雲閣は多肉植物なので多肥を好みません。春から秋にかけて、毎月薄めた液体肥料を水代わりに与えるか、2か月ごとに観葉植物用の緩効性化成肥料を株元に置くようにします。

大雲閣(ダイウンカク)の土

大雲閣を育てるときは、水はけのよい土を用いましょう。サボテン・多肉植物・観葉植物用の土がおすすめです。

大雲閣(ダイウンカク)の植え付け・植え替え

大雲閣の植え付け・植え替え時期は、梅雨や真夏を除いた4~9月の生育期が適期です。最適期は、4月中旬頃です。

大雲閣(ダイウンカク)の増やし方

大雲閣は「挿し木」で増やしていきましょう。

大雲閣を好きなところで切り落とし、きりくちを水でよく洗ってから発根剤を塗り、20日程度放置して切り口を乾かしておきます。根が伸びてくることがありますが、切り口がしっかり乾いてから、乾いた土に植え付け、その後しっかり水やりして株を落ち着かせます。

株が根付いてきたら、地上部分が成長していきます。ユーフォルビアの成長はゆっくりなので、焦らず気長に育ててください。

大雲閣(ダイウンカク)の育て方で注意すべき病気・害虫

大雲閣がかかりやすい病気はありませんが、水のやりすぎで根腐れしやすいので注意しましょう。

また、害虫はアブラムシやカイガラムシが付くことがあります。アブラムシは薬剤を散布するか、あらかじめオルトランなどを土に加えておくことで防げます。カイガラムシは、とげに気を付けながら、水を含ませたティッシュなどでこそげ落とします。

大雲閣(ダイウンカク)の手入れ

大雲閣は、特別な手入れをしなくても、元気に育ちます。

大きくなりすぎたときは、好きなところで切り取って大きさを調整します。切り取った株は挿し木にして、新しい大雲閣を増やすことに使いましょう。

大雲閣(ダイウンカク)の栽培ポイント

大雲閣は春~秋にかけては雨の当たらない日当たりのよい場所で育てて、10℃を下回る前に室内の明るい窓辺に置き場所を変えて育てます。

多肉植物なので水のやりすぎにならないように、土がかなり乾いてから水やりをしましょう。水のやりすぎと水のやらなさすぎとでは、やりすぎの方がはるかにダメージが多くなります。

大雲閣(ダイウンカク)を育ててみよう!

とげとげとした柱状の形状から、サボテンだと思われがちな大雲閣は、前述にもある通り、サボテンではなくユーフォルビアの仲間です。そもそもサボテンには、とげの付け根に茶色や白のもこもことした刺座がついています。この刺座があるものがサボテンに分類され、サボテンの中には刺座があってもとげがないものもあります。

大雲閣は、とげがあっても刺座がなく、茎から直接とげが生えているのでサボテンではありません。

ユーフォルビアは、トウダイグサ科トウダイグサ(ユーフォルビア)属に分類される多肉植物の総称ですが、原種だけでも2000種あり、同じ分類とは思えないほど多岐にわたった形状をしています。

ぜひ、「彩雲閣」を品種改良した、大型のハシラサボテンのような柱状に育つ大雲閣を育ててみてくださいね。

※トップ画像は花ママさん@GreenSnap

カボスの育て方|剪定や収穫の方法は?鉢植え栽培でもOK?

カボス Photo by のぶりんりんさん

カボスは料理からスイーツまで幅広く活用できるため、地植えや鉢植えで育てておくと何かと重宝します。収穫の楽しみがあり、育てがいがあるといえるでしょう。そこで今回は、カボスの植え付けや剪定の仕方、栽培のポイントなど、カボスの育て方についてご紹介します。

カボスの栽培場所

カボスは日当たりのよい場所での栽培が適していますが、多少日陰になる場所でもよく育ちます。ただし、強い寒風が苦手なので、地植えにする場合は日当たりがよくても、冬場のことも考慮して植える場所を決めましょう。

とはいえ、カボスは寒さに強く−7度までなら耐えられるので、基本的には越冬できます。地植えも鉢植えも可能なので、庭のスペースに応じて育てるとよいでしょう。

カボスの水やり

カボスを栽培している土が乾いていたら、たっぷりと水やりをします。特に幼木のうちは、水切れしないように注意しましょう。地植えの場合、根づいた後は夏の暑さにより乾燥していない限りは、雨水だけで大丈夫です。

カボスの肥料

カボスへは、寒肥として2月頃に有機質肥料を、6月と10月に即効性化成肥料を施します。肥料は根の先端から吸収されるため、幹の根元ではなく幹の周りにまくのがポイントです。

根の張り方は地表部と似たような形に広がっていることから、枝の先端下の地面にまくと効果的です。鉢植えの場合は、用土の上に置き肥します。

カボスの土

カボスは、水はけがよく肥沃な土壌を好みます。そのため、小粒赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。

また、配合の手間をかけたくない場合は、市販のか果樹用培養土を使うとよいでしょう。

カボスの植え付け・植え替え

植え付け

カボスの植え付け時期は、3月下旬〜4月が適期です。

地植えにおいては、植える場所をよく耕してから大きめの穴を掘り、苗木を植えていきます。そして、穴と苗木の隙間に用土を埋め込んで固定し、たっぷりと水やりをしたら完成です。

植え替え

鉢植えの場合は、根鉢の1〜2回り大きい鉢に植えましょう。水はけをよくするために鉢底石を敷いてから用土を入れて植え付け、たっぷりと水を与えます。

カボスの植え替えは2年に1回必要です。1回り大きい鉢に植え替えて根詰まりが起きるのを防ぎましょう。なお、植え付け・植え替え時は、なるべく根を崩さないようにして行うことが大切です。根が傷つくと、株全体にダメージを与えてしまいます。

なお、カボスの植え替え時期は、植え付けと同じ頃が適期です。

カボスの育て方で注意すべき病気・害虫

カボスには以下の害虫がつくことがあり、適切な防除・駆除が必要です。薬剤で駆除する際は、スミチオン乳剤など人体への影響が少ないものを使うようにしましょう。

ハダニ

ハダニはクモの仲間で、クモの巣のように糸を張り葉を吸汁する害虫です。葉の色がすすけたようになり見た目が損なわれるほか、光合成ができなくなり生育が阻害されます。高温で乾燥した状態になると発生しやすいので、定期的に少し勢いよく葉に水をかけると防除できます。

カイガラムシ

カイガラムシは枝や幹、葉を吸汁し被害をもたらす害虫です。症状がひどい場合は、株が枯死してしまうこともあります。見つけたらブラシでこすり落とすか、薬剤を散布して駆除しましょう。

なお、カイガラムシの成虫は硬い殻に覆われているため、薬剤があまり効かないこともあります。そのため、月に2回ほど散布したほうが駆除率が高まります。風通しが悪いとつきやすいので、枝が茂りすぎている箇所を剪定して風通しを良好にすることが大切です。

アゲハチョウの幼虫

アゲハチョウが果樹の付近を飛んでいたら、卵を産みつけている可能性があります。アゲハチョウの幼虫は葉を非常に好むので、食害されないよう見つけ次第駆除しましょう。

エカキムシ

エカキムシは葉肉内を曲がりくねりながら食害し、葉に白い線の食痕を残します。場合によっては葉肉を食べ尽くし、葉を枯らしてしまうこともあります。他の葉に伝播しないよう、被害にあった葉は取り除き処分しましょう。

カボスの増やし方(挿し木)

カボスは「挿し木」をして増やせます。挿し木をする時期は、3月中旬〜5月上旬が適しています。挿し木は以下の手順だけなので、初心者でも簡単に行えます。

  1. 枝先を10cmほど切り、葉を3枚程度残して1〜2時間水につける
  2. 十分に水を吸わせたら枝の切り口に発根促進剤をつけ、用土に挿し木する
  3. しっかりと土で固定したのち、水をたっぷりと与える
  4. 発根するまで半日陰で管理する

カボスの剪定

カボスの剪定時期は、3月頃が適しています。重なって込み入っている枝や下向きの枝、真上や内側に向かって伸びている枝を根元から剪定し、内部まで日が当たるようにしましょう。

剪定せず残った長い枝は、先端から1/3〜1/4程度切ります。また、短い枝は切らないで残しましょう。花芽は枝の先端につくため、全部の枝を切り詰めると花芽が落ちてしまい、実がつかなくなります。

カボスの手入れ

カボスは実が豊富に実る年と、不作の年とを交互に繰り返す「隔年結果性」の性質があります。これを防ぐために、7月頃から傷んだ実や未熟で小さい実などを間引いていきます。7〜10枚の葉に対して、実が1個になるように摘果しましょう。

また、摘果せず残した実に葉がかぶさっていたら取り除いて、日が当たるようにすると実の色が均一になります。摘果した果汁も利用できるので、料理などに活用するとよいでしょう。

カボスの収穫

カボスの収穫時期は、9月中旬頃からとなります。小さめのミカンぐらいの大きさの緑色の実を収穫しましょう。収穫したカボスは、鍋料理やお刺身などの料理をはじめ、スイーツなど幅広く活用できます。

なお、完熟して黄色くなると酸味や風味が落ちるので、収穫のタイミングを逃さないようにしましょう。収穫後は冷蔵庫で保管すると長持ちします。

カボスの栽培ポイント

カボスは肥料をあげすぎると、実がつきにくくなるので注意しましょう。先述したように肥料は年3回与えれば十分です。

また、耐寒性があり丈夫ですが、寒冷地の場合は夜になると氷点下になることもあるので、寒冷紗で囲ったり、株元にワラを敷いたりして防寒対策をしておくと安心です。

カボスの木をおうちで栽培しよう!

カボスは丈夫でよく育ち、柑橘類の中でも栽培しやすいことから、初心者にもおすすめです。適切に育てれば毎年実をつけるので、非常に重宝します。料理の調味料やドリンク、スイーツなど、さまざまな用途に使えるカボスを、ぜひ育ててみてください。

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フウセンカズラ(風船葛)の育て方|種の植え方や摘心の時期は?

フウセンカズラ、photo by ebisu

フウセンカズラは、北アメリカ南部原産のツル性の一年草です。風船葛という漢字が使われるように、緑色の風船のような実をつけます。成長すると4m程ぐらいまでになり、朝顔などと一緒に育ててグリーンカーテンとして利用されています。そんなフウセンカズラの育て方について、今回はご紹介していきます。

フウセンカズラ(風船葛)を育てる場所

フウセンカズラは、鉢植えでも、庭植えでも育てることが可能です。

また、フウセンカズラの原産地が北米南部ということから、日なたでの栽培が適しています。陽の光を十分に得ることができる環境なら、比較的どこでも簡単に育ちます。

フウセンカズラ(風船葛)の種まき・植え付け

フウセンカズラの種は大きく丸く、殆どが黒色で、白い部分はハートの形をしています。種まきは、4月の中旬から5月中旬に行うのが適期です。

春に暖かくなったと感じたら、種まきの準備を始めてよいでしょう。ツル性の植物で、つるを這わせながら育っていきます。種を植えると同時に支柱を立てるか、ネットを用意します。ネットの網目は10cm角目がおすすめです。

フウセンカズラ(風船葛)の水やり

フウセンカズラには、水の与えすぎは注意です。鉢植えは湿らせすぎないようにします。表土が乾いたらたっぷりあげる程度で大丈夫です。庭に地植えしている場合は、降雨で問題ありません。

フウセンカズラ(風船葛)の肥料

フウセンカズラは、肥料をよく使います。まず最初が、種まきのときです。緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。フウセンカズラの生育期は、置き肥か液体肥料で定期的に肥料を与えるかして育てます。

液体肥料を選ぶときは、チッソが少なく、リンとカリが多めのものにしましょう。

フウセンカズラ(風船葛)の土

フウセンカズラを育てるときは、水はけのよい土が適しています。園芸店で手に入る培養土で問題ありません。

フウセンカズラ(風船葛)の植え替え

フウセンカズラは初心者向けの植物です。そのため植え替えが、ほかの植物から比べるとかなり楽というメリットがあります。用土のところでも述べたように、水はけのよい土でなら、場所を選り好みせずに育ちます。

フウセンカズラ(風船葛)の増やし方

フウセンカズラの増やし方は「種まき」が一般的です。

フウセンカズラの種は大きな粒状の種が特徴で、種の発芽率も非常に良いです。種を採取する合図は、緑色の実が茶色になった頃が適期です。

種をそのまま土に植えてもよいですし、苗になるまでまってしっかり植え付けても大丈夫です。発芽率を良くするためには、遅霜などのない4月の下旬頃からがおすすめです。鉢植えで植える場合は、直径20cmほどの鉢植えに3株を目安とします。

また、フウセンカズラはツル性の植物ということもあり、つるを巻きながら放任で育っていきます。一年草ですので、種を取り保管して、また来春に育てて愉しむのを繰り返します。種の保管は暗く涼しいところで、乾燥した状態にします。

フウセンカズラ(風船葛)の育て方で注意すべき病気・害虫

フウセンカズラは病気と害虫にかかりにくいので、気にする必要はないです。ただし、環境によってはハダニの発生する恐れがあります。

ハダニは水に弱い虫ですので、予防対策としては、葉の裏が乾燥しすぎないように、葉の状態に気をつけましょう。

フウセンカズラ(風船葛)の手入れ・摘心

フウセンカズラの種を巻いたときの支柱の高さやネットのサイズを超えて成長した場合は、支柱を継ぎ足したり、ネットを拡大するなどしてあげると良いでしょう。支柱を選ぶときは、太いとツルが上手に巻つくことができないので、細目を選びます。

とはいえ、フウセンカズラは基本的に手入れは不要な植物です。

フウセンカズラ(風船葛)のグリーンカーテン

もしもフウセンカズラでグリーンカーテンやシェードガーデンを楽しみたい方は、葉が5~6枚の時期に摘芯をします。ネットにつるが巻き付くときに、つるを誘引してバランスの良いカーテンにしていきます。

フウセンカズラ(風船葛)の花

フウセンカズラは、夏頃に白くて小さな花を咲かせます。その花が終わったあとに、緑色の風船状の果実をつけます。

フウセンカズラ(風船葛)の花言葉

フウセンカズラの花言葉は、「飛翔」「一緒に飛びたい」です。この由来は、果実が風船のようになることからも簡単に想像がつくのではないでしょうか。

誰かと一緒に飛びたいという花言葉のあるフウセンカズラが飛び立った後に残す、白いハートのマークがついた大きな黒い実というのも、ロマンチックです。この実は、英語でHeart Seedと呼ばれています。

フウセンカズラ(風船葛)を種から育ててみよう!

フウセンカズラは、育てやすく種の発芽率も良いので毎年愉しむことができる一年草です。グリーンカーテンを楽しむのもいいですし、大きく風船状に実を結んだらまだ青々としているうちに刈り取りリースを作り、インテリアとして鑑賞するのもおすすめです。

リースは、ゆるく輪にするだけです。そのままドライフラワーとしてかざりつづけ、最後は種を取り保管することができます。徐々に色が緑から茶色にかわり、枯れていくフウセンカズラも十分に趣がありますので、暮らしの中の彩りとしてフウセンカズラを育ててみてはいかがでしょう。

※トップ画像はebisuさん@GreenSnap

サルスベリ(百日紅)の育て方|種まきや植え替えの時期は?鉢植えでもOK?

サルスベリ

サルスベリの原産は中国で、百日紅(ひゃくじつこう)と呼ぶこともあります。今回は、庭木としても人気のサルスベリの育て方ポイントや、種類、花言葉などをご紹介していきます。「サルスベリは古臭い庭木」というイメージをもたれる方もいるかもしれませんが、実は、園芸用に品種改良されたモダンでおしゃれなサルスベリもたくさん販売されているんですよ。記事の後半でいくつかご紹介するので、ぜひ最後までご覧になってくださいね。

サルスベリ(百日紅)の育てる場所

サルスベリ

サルスベリは、年間を通して、日当たりの良い場所で育てます。日があまり当たらないと花付きが悪くなり、日陰で育てると花が咲かなくなるので注意してください。

また、耐暑性はありますが、寒さには少し弱いです。サルスベリを地植えで育てる場合、東北地方より西の地域なら問題なく冬越しできるでしょう。

サルスベリ(百日紅)の水やり

鉢植えのサルスベリには、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。夏場に水が切れると、開花に影響を及ぼす可能性があるので気を付けてください。植え付けて1年経っていない株は、鉢植え・地植えともに表土が乾いたら水やりしてください。

地植えのサルスベリで、植え付け1年が経過して根付いた株には水やりの必要はありません。

サルスベリ(百日紅)の肥料

サルスベリには、2月と9月に株元に固形肥料を埋め込みます。植え付けや植え替えの際は、地植え・鉢植え共に、元肥として有機質肥料か緩効性肥料化成肥料を施しておきましょう。

サルスベリ(百日紅)の土

サルスベリを育てるときは、水はけがよく肥沃な土を用いましょう。市販の培養土でもOKですが、自作する場合は赤玉土中粒6:腐葉土4としましょう。地植えの場合は、水はけのよい場所を選んでください。

サルスベリ(百日紅)の植え付け・植え替え

植え付け

サルスベリの植え付け時期は、休眠からさめる3月から4月頃か、休眠に入る10月から11月頃が適期です。

植え替え

サルスベリを鉢植えで育てる場合は、2年に1回は植え替えるようにしましょう。そのままの大きさで育てたい場合は同じ大きさの鉢に、大きく育てたい場合は一回り大きな鉢に植え替えます。植え替え時期も、植え付け時期と同じです。

サルスベリ(百日紅)の増やし方

サルスベリの増やし方は、「挿し木」や「根挿し」、「種まき」などの方法があります。

挿し木

挿し木は、3月から4月頃か、7月から8月頃に行います。春には前年に伸びた枝を使い休眠挿しができます。古い枝よりも前年に伸びた新しい枝の方が、活着がよいです。

新しい枝を20㎝ほどに切り、切り口を水につけて水揚げします。水揚げした枝を赤玉土に斜めに挿してください。発根するまでは乾かないように水やりを欠かさず日陰で管理して、6月ごろに根が出たら鉢に植え替えてあげましょう。

根挿し

根挿しは、4月から8月に行います。根を掘り起こし10~20㎝ほどの長さに切り取って、用土に植え付けてください。

挿し木より発根の確立が高くなりますが、接ぎ木のサルスベリの場合、根ざしで増やせるのは台木の品種です。接ぎ穂のほうの木を増やしたいなら、挿し木を行いましょう。

種まき

サルスベリは種をまいて増やすこともできます。ただし、実生は花が咲くまでに数年かかるのが一般的。すぐに花を楽しみたいという方は注意が必要です。品種によっては、種をまいた年から花を咲かせるものもあります。

サルスベリ(百日紅)の剪定

サルスベリの剪定時期は、落葉期にあたる1月から3月頃が適期です。基本的には、その年の春から伸びた枝を切り戻すようにします。あわせて、胴吹き枝などの不要な枝も取り除いてください。

サルスベリは適切に剪定することで、翌春の花付きがよくなります。きれいに花を咲かせるためにも、しっかり枝を整理してあげてくださいね。

剪定の注意点

枝をかなり短く切り詰めるような強い剪定を行うと、翌春に勢いの強い枝が伸び、花もたくさん咲かせます。

一方、枝の先を切り詰めるだけの弱い剪定では、新たに出てくるのは細い枝で花付きも悪くなります。サルスベリは、剪定の強さで翌春の枝の伸び具合が変わってきます。

こぶの剪定

毎年同じ箇所の剪定を続けていると、切り口が肥大してげんこつのようなこぶができてしまいます。

こぶを予防するには、毎年異なる場所で枝を切り取ってあげましょう。枝を剪定する際にこぶも切り取ります。こぶの付け根の下の方を切り取るようにします。切り取った枝が太く切り口が大きいときは、癒合剤を塗っておくと安心です。

サルスベリ(百日紅)の育て方で注意すべき病気・害虫

サルスベリは強健な樹木ですが、病害虫の被害としては、うどんこ病やサルスベリフクロカイガラムシに注意してくださいね。概要と対策を説明していきます。

うどんこ病

春から秋にかけて発生するので、注意しましょう。発病すると葉や茎がうどん粉のような白い粉で覆われた状態になり、株が弱ります。発病してしまったら、薬剤散布で対策してください。

うどんこ病は風通しと日当たりの良い場所で発生しにくくなるので、混みあった枝を剪定して予防します。サルスベリの品種のなかには、うどんこ病の耐性がある品種もあります。病気が心配な方は、そちらを選んでもよいでしょう。

サルスベリフクロカイガラムシ

春から秋にサルスベリフクロカイガラムシが発生することがあります。楕円形の白いカイガラムシが葉や茎に付着して、樹液を吸って株を弱らせます。

カイガラムシの排泄物によってすす病が引き起こされることもあるので、見つけたら早めに対策しましょう。駆除には薬剤散布が効果的です。

サルスベリ(百日紅)の花

サルスベリは夏になると、白やピンク、紫色などの、ちりめんのような形をしたかわいい花を咲かせる落葉樹です。また、花の開花期間が長いのも特徴です。

サルスベリ(百日紅)の種類・品種

サルスベリの園芸種は花色もさまざまで、矮性種、種をまいて1年で開花する一才性のものなど、たくさんの品種が開発され楽しまれています。

また、サルスベリが属するラジエルストレミア属の仲間は、アジア・オーストラリアなどを中心に約30種が分布しています。ここでは、いくつかの種類をご紹介していきます。

サルスベリ ブラックパール

黒葉が特徴の、アメリカで開発された新しい品種です。一見、サルスベリとは思えない独特なルックスで高い人気があります。花は白系と赤系の品種があり、うどんこ病の耐性を持ち育てやすいのも人気の秘訣です。

矮性サルスベリ

矮性のサルスベリです。背丈が高くならないタイプで、コンテナ栽培や花壇などさまざまな楽しみ方ができます。

サルスベリ アスカ

アスカは、種から育てることができる一才性の矮性サルスベリです。一般的なサルスベリは種をまいてから数年は開花しませんが、アスカは種をまいた年から花を咲かせます。

サルスベリ カントリー・レッド

カントリー・レッドは、濃い紅色の花が特徴。赤い花は南国の植物のような雰囲気を感じさせます。横に広がりにくい品種ですよ。

シマサルスベリ

タイワンサルスベリともいい、台湾から屋久島にかけて分布する、白花の品種です。耐寒性があるのが特徴です。

サルスベリ(百日紅)の花言葉

サルスベリの花言葉は、「雄弁」です。

サルスベリ(百日紅)を育ててみよう!

サルスベリは、比較的丈夫で初心者にもおすすめの樹木なので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。日当たりのよい場所で管理し、適切な剪定をしてあげれば、毎年たくさんの花を咲かせますよ。

さまざまな品種があるので、自分好みのサルスベリを見つけて楽しんでくださいね。


※トップ画像はmaruさん@GreenSnap

ボリジの育て方|種の採取方法やお手入れのコツは?

ボリジ、photo byemicosuga

ボリジは紫色の小さい花を咲かせることで知られる地中海沿岸原産のハーブです。ムラサキ科ルリジサ属で、和名では「ルリジサ」あるいはルリチシャ(瑠璃萵苣)と表します。

今回は、そんなボリジについて基本的な育て方や世話の方法、そして花言葉などをご紹介します。

ボリジの栽培場所

ボリジの栽培適温は15~20度です。やや耐寒性に優れたハーブで、育てるなら庭の地植えがおすすめです。鉢植えで育てる場合は、日当たりと風通しが良く、湿気の少ない場所に置きましょう。鉢植えの注意は、西日が当たらない場所に置くことです。

ボリジの水やり

ボリジは、土の表面が乾いてきた頃に水やりをしましょう。夏場は土の温度が上がりすぎないように注意しましょう。夏場のよく晴れた日には、鉢植えの底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげます。

また、梅雨時期の湿気には注意が必要です。多湿な状態が続くと根腐れする恐れがあるので、水のやりすぎには注意しましょう。梅雨時期は、風通しのよい場所へ移動させるのがポイントです。

ボリジの肥料

ボリジは肥料が不要なハーブです。与える場合は、根の生育を促すことを目的として与えます。地植えの場合は、ボリジを植える前に用土に堆肥に混ぜ込みます。

ボリジの土

ボリジに使用する土は、園芸店で手にすることができるハーブ用の培養土、または園芸用培養土で問題ありません。

ボリジは適度な湿気がある肥沃な土地を好みますので、自分で用土を作る場合は赤玉土小粒6に対し、腐葉土4の割合でブレンドがおすすめです。

ボリジの種まき・植え付け・植え替え

種まき

ボリジは種が大きく発芽しやすいので、種まきで植え育てることができます。種まきのチャンスは、春と秋の年に2度あります。

植え付け

ボリジを地植えにする場合は、密植をしないように気をつけましょう。株が近いと群れてうまく育ちません。

鉢植えの場合は、腰高鉢を用意します。鉢ひとつに対して、1苗が基本です。プランターを選ぶときは、深さがあり、株が群れないように十分な間隔が取れるものを選びます。

植え替え

ボリジは、根が分かれることなく、まっすぐに伸びる直根性です。この手の植物は、植え替えなどの移植を苦手とし、根そのものも少ないので、根を傷めないように気を付けて植え替えをしないといけません。

株で植え付けたり、植え替えるときは、根を傷つけないように細心の注意が必要です。

ボリジの増やし方

ボリジの増やし方は、種を採取して「種まき」で増やしていくのが主流です。前述にもある通り、ボリジの種は大きく発芽率が高いので、初心者にもおすすめです。

ボリジは夏越しないので、春にまいたボリジは夏の終わりごろまで楽しむことができます、秋にまいた種は、翌年の春に花を咲かせます。初心者は、秋まきがおすすめです。

ボリジの手入れ

ボリジは茎が柔らかいので、花が下向きになりがちです。そのため、茎を支えるために、花の開花時期を目安に支柱を立てます。

ボリジの花は、いったん咲き始めたら次々と開花していきます。たくさんボリジを植えている場合は、花がらを掃除するのが大変なほどですが、適宜きちんと花がらを摘んであげましょう。

また、ボリジの種を放っておくと花つきが悪くなるので、すぐに採取するようにしましょう。

ボリジの収穫

ボリジは花も葉も食べることができるエディブルフラワーでもあるので、たくさん実って、世話が大変なときは、サラダやハーブティーにして楽しむというのもおすすめです。

また、ボリジを地植えにしている場合は、摘み切れなかったボリジの種に注意してください。ボリジは植え付けていない離れた場所から、こぼれ種が根付き花を咲かせることがあります。

庭がボリジだらけにならないように、こぼれ種が発芽したのを見つけたら、早めに別の場所に植え替えたり処分することを検討しましょう。

ボリジの育て方で注意すべき病気・害虫

ボリジに関しては害虫は気にしなくても問題ありません。ただし肥料を与えすぎるとアブラムシが近寄ってくる場合があります。ほかの植物を比べてアブラムシの被害は少ないですが、気をつけましょう。

また、ボリジは葉が白くなってしまう「うどんこ病」にかかりやすい植物です。ボリジは、日当たりのよい場所を好む植物ですが、高温になりすぎると発症しやすいので注意が必要です。

ボリジの花

ボリジは、花の形が星型をしています。この花姿から、別名「スターフラワー」と呼ばれることもあります。

ボリジの花言葉

ボリジの花言葉ですが、「勇気」、「安息」「保護」などポジティブな花言葉がある一方で、「心変わり」や「不幸な愛情」などと意味も持っています。ボリジの花言葉の由来となったエピソードは、ヨーロッパに残っています。

中世の時代、ボリジなどのハーブは十字軍にとって勇気を与える食べ物でした。紫色は、聖母マリアがまとっているローブの色でもあり、マドンナブルーともいわれます。遠征に行く前の十字軍たちは、花を浮かべたワインを飲むことでマリア様の保護下にいると考えたといわれています。

ボリジをハーブとして活用しよう!

今回は、ボリジについて詳しくご紹介しました。ボリジは食べることもでき、滋養強壮、利尿作用、鎮静などにも効果があるハーブとして長く西洋で使われています。

ボリジの花色を長く楽しむには、花を摘み取って、製氷機などで凍らせておくという方法もあります。食べるだけでなくお風呂に入れて入浴剤としても使えます。

ボリジはさまざまな楽しみ方ができる一年草です。初心者向けの花ですので、地植えや鉢植えで楽しまれてはいかがでしょう。