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2020年 8月 の投稿一覧

フウロソウ(風露草)の育て方|置き場所や日当たり加減、水やりの頻度は?

フウロソウ、Photo by ユンホァンさん

フウロソウは、世界に分布するフクロソウ目フウロソウ科の約800種類の被子植物で、この中には多年草や一年草、低木が含まれています。フクロソウ科の下にはフウロソウ属、テンジクアオイ属、オランダフウロなどの数種類の属があります。この中でもフウロソウ属は約430種類があり、10数種類が日本国内に分布しています。

一方、テンジクアオイ属は南アフリカのケープ植物区に多く分布しており、その数は約280種類にのぼります。原種は約20種類でしたが、交配によって多くの園芸品種がつくられています。

なじみのある「ゼラニウム」という名称はフウロソウ属の学名でもあり、フウロソウ属とテンジクアオイ属の総称としても使われてきました。しかし現在ではゼラニウムはテンジクアオイ属に分類されており学名とあわせて考えるとややこしくもあります。ここでは園芸において「ゼラニウム」と呼ばれている「フウロソウ属」と「テンジクアオイ属」の2種類に絞り、育て方や種類について紹介します。

フウロソウ(風露草)を育てる場所

国内で自生しているフウロソウの多くは、耐寒性はあるものの耐暑性は弱く、真夏の暑さに弱い山野草です。寒冷地では夏越しが容易ですが、暖地での夏越しは難しいです。しかし最近では夏に強い品種も流通しています。

フウロソウを育てる場所は、半日陰か明るい日陰が適しています。フウロソウを地植えにする場合は、落葉樹の下などのやや湿った場所で育てましょう。

フウロソウ(風露草)の水やり

フウロソウを地植えにした場合も鉢植えにした場合も、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水やりをします。

フウロソウ(風露草)の肥料

フウロソウの植え付けや植え替えのときに、元肥として緩効性の化成肥料を入れておきましょう。

鉢植えへの追肥は3~9月に、月1~2回の割合で大幅に薄めた液体肥料を施します。地植えの場合はそれほど肥料を必要としないので、与えるならより控えめにしましょう。

フウロソウ(風露草)の土

フウロソウを育てるときは、水はけの良い用土を用いましょう。鉢植えにするなら、市販の山野草の用土を使います。

フウロソウ(風露草)の植え付け・植え替え

フウロソウの植え付け・植え替えの時期は、温暖地では2月~3月中旬、寒冷地では3~4月と10月が適期です。鉢植えは生長に合わせて大きな鉢に植え替えをしましょう。地植えの場合も3~5年に一度は株分けを兼ねて植え替えてください。

フウロソウ(風露草)の増やし方

フウロソウの増やし方は「種まき」と「株分け」です。種まきは温暖地で2月~3月中旬、寒冷地では3~4月が適期です。株分けは植え替え時に行いましょう。

フウロソウ(風露草)の手入れ

高性種(草丈の高い品種)のフウロソウの場合、茎が倒れるようなら支柱を立てましょう。真夏に日光が当たりすぎるようであれば遮光してください。

フウロソウ(風露草)の育て方で注意すべき病気・害虫

かかりやすい病気

軟腐病やうどんこ病にかかる場合があります。軟腐病は水はけの良い用土で予防しましょう。うどんこ病にかかった葉は早めに取り除いてください。

つきやすい虫

ヨトウムシやアブラムシ、ハダニがつくことがあるので、見つけ次第駆除してください。

フウロソウ(風露草)の種類

フウロソウ(風露草)は、世界に分布するフクロソウ目フウロソウ科の約800種類の被子植物で、この中には多年草や一年草、低木が含まれています。フクロソウ科の下にはフウロソウ属(学名:Geranium=ゼラニウム/ゲラニウム)、テンジクアオイ属(学名:Pelargonium=ペラルゴニウム)、オランダフウロ属(学名:Erodium=エロディウム)などの数種類の属があります。

ここでは、園芸において「ゼラニウム」と呼ばれるフクロソウ属とテンジクアオイ属の一部の種類を紹介します。

フクロソウ属

  • アケボノフウロ(曙風露):多年草。学名のゲラニウム・サングイネウムとして流通している。
  • アサマフウロ(浅間風露):多年草。名前の通り浅間地方に自生する。絶滅危惧IB類。
  • アメリカフウロ(亜米利加風露):一年草。雑草。
  • イチゲフウロ(一花風露):多年草。ゲンノショウコに似ている。
  • エゾフウロ(蝦夷風露):多年草。日本固有種。
  • ゲンノショウコ(現の証拠):多年草。生薬の一種で名は「胃に実際に効く証拠」に由来。別名ミコシグサ(御輿草)。
  • グンナイフウロ(郡内風露):多年草。別名イブキグンナイフウロ。
  • コフウロ(小風露):多年草。フクロソウ属の中でコフウロだけが互生する。
  • シコクフウロ(四国風露):多年草。別名イヨフウロ(伊予風露)。変種にカイフウロ、ヤマトフウロ、ヤクシマフウロなどがある。
  • タチフウロ(立風露):多年草。ハクサンフウロと似ているが分布場所は被らない。
  • チシマフウロ(千島風露):多年草。名は千島に自生することに由来。
  • ハクサンフウロ(白山風露):多年草。エゾフウロの変種。
  • ヒメフウロ(姫風露):一年草または越年草とされる。別名シオヤキソウ(塩焼草)。
  • ビッチュウフウロ(備中風露):多年草。イヨフウロと似ている。

テンジクアオイ属

  • ゼラニウム系統:四季咲きペラルゴニウムまたはゼラニウムの名で呼ばれる。
  • ペラルゴニウム系統:一季咲きペラルゴニウムまたはゼラニウムの名で呼ばれる。
  • アイビー・ゼラニウム系統:四季咲きペラルゴニウムまたはツタバゼラニウムと呼ばれる。
  • センテッド・ゼラニウム系統(香料用ゼラニウム):バラの香りを持つローズゼラニウムをはじめとして、レモン・オレンジ・ミント・シナモンなどさまざまな香りを持つ品種がある。

フウロソウ(風露草)の花

フウロソウの花は、種類や品種によって咲く時期も見た目も異なります。春から秋の長期にかけて開花するものが多く、花色はピンクや紫、赤色などさまざまあります。

フウロソウ(風露草)の花を育ててみよう!

たくさんの種類があるフウロソウ科の中でも、園芸において「ゼラニウム」と呼ばれている「フウロソウ属」と「テンジクアオイ属」の2種類の栽培方法を紹介しました。

フウロソウは暖地では夏越しが難しい中級者向けの植物です。夏の日光には注意を払い、半日陰や明るい日陰で育てることをおすすめします。

※トップ画像はユンホァンさん@GreenSnap

ユーフォルビア・ミルシニテスの育て方|日当たりや水やりの加減は?

Photo by BEEさん

ユーフォルビア・ミルシニテスは、乾燥に非常に強く、多年草です。重なった多肉質な葉っぱが特徴です。輪生する螺旋のビジュアルは、人工物めいていてエキゾチックです。そんなユーフォルビア・ミルシニテスの育て方を、紹介します。

ユーフォルビア・ミルシニテスの日当たり

ユーフォルビア・ミルシニテスは、日差しを好みます。そのため、一年を通して、日当たりの良い場所で育てて下さい。

ユーフォルビア・ミルシニテスは標高の高い山でも自然に生えていたことが確認されており、直射日光も日本程度では問題になりません。

ユーフォルビア・ミルシニテスの置き場所

ユーフォルビア・ミルシニテスは、日当たりのいい場所で育てるのが好ましいです。匍匐性なので、吊るし置きして、茎を下垂させてもたいへんオシャレに仕上がります。ただし、過湿には弱いので、風通しの良いところに置いて下さい。

また、ユーフォルビア・ミルシニテスは這うようして成長するので、花壇の間などのグラウンドカバーに用いたり、岩の隙間に植え付けても、茎が日光を求めて横移動し、立派に成長します。

ユーフォルビア・ミルシニテスの水やり

夏の水やり

ユーフォルビア・ミルシニテスへの夏の水やりは、控えめに行いましょう。ユーフォルビア系の常として、過湿・蒸れた環境を嫌うので、土の表面が乾いてから水やりを行って下さい。

冬の水やり

冬に関しても、水やりは控えめにします。ユーフォルビア・ミルシニテスの葉は多肉質ですが、北海道の奥地でもない限り凍結の心配はいりません。冬になっても地上部が枯れることはないので、土の表面が乾いてから、水やりを行って下さい。

ユーフォルビア・ミルシニテスの肥料・追肥

ユーフォルビア・ミルシニテスは、肥料は特に必要ありません。もともと乾燥地帯に自生している植物ですので、あまりに元肥などを混ぜすぎると、肥料焼けを起こします。

もし与えるにしても、極々少量の元肥を加えるか、生長が活発化する夏に月に2回ほど、希釈した液体肥料を与えて下さい。

ユーフォルビア・ミルシニテスは年間を通して成長するので、冬の間も新芽が見受けられるのでしたら、通常の規定まで薄めた液他肥料を、さらに半分の比率にうすめて、月に2度ほど与えて下さい。

ユーフォルビア・ミルシニテスの用土

ユーフォルビア・ミルシニテスを育てるときは、水はけのいい土を用いましょう。市販の培養土で育てるか、サボテン用の土にも対応は可能です。レンガを積んで、底に軽石を敷き詰めて、腐葉土や砂利などを織り交ぜて用土をつくってください。

とはいえ、ユーフォルビア・ミルシニテスはこぼれ種からも増えていく丈夫な品種なので、用土にそれほど神経質になる必要はありません。

ユーフォルビア・ミルシニテスの種まき・植え付け・植え替え

ユーフォルビア・ミルシニテスは多年草で、耐暑性耐寒性いずれにも大変優れているので、いつ植え付けても育ちます。花が咲く以前の10月から12月頃ころに植え付けるか、開花時期の4月から5月のころに植え付けてもいいでしょう。

ユーフォルビア・ミルシニテスの増やし方

ユーフォルビア・ミルシニテスの増やし方は「株分け」が適しています。

ユーフォルビア・ミルシニテスは強健な品種で、植えっぱなしでもどんどん増えていきます。しかし、群生すると株元の通気性が悪くなり、そこから病気が広がってしまう可能性もあるので、株分けをするか剪定をしてください。

株分け

株分けのやり方ですが、芽が3つ以上ある個体を元の個体と切り離して、間隔を空けて植えるか、別の鉢に移し替えるだけで大丈夫です。この際、ユーフォルビア系統独特の白い乳液が出ますが、触るとかぶれる方も多いので、できるだけ触れないようにして下さい。

また、ユーフォルビア・ミルシニテスの果実の種からも増やすことができます。この場合は、開花時期を過ぎて形成された種を採取して下さい。

ユーフォルビア・ミルシニテスの育て方で注意すべき病気・害虫

ユーフォルビア・ミルシニテスは、風通しの悪い場所や群生して株元の大気がたまるような状態でいると、熱気や蒸れにやられて、傷んだり病気になったりと一気に株が全滅することがあります。

花壇をもっている方でしたらレイズドベッドがおすすめです。レンガでエリアをつくり、底に軽石などの水はけの良い土壌をつくります。その上から土をかぶせると、水が底から抜けていき、酸素を土に行き渡らせることができます。

鉢植えなら底の空いた鉢を使い、水の表面の乾きや、そこから水の抜けるスピードが遅くなったなと感じたら、別の鉢に植え替えることで対策できます。

ユーフォルビア・ミルシニテスの管理温度

ユーフォルビア・ミルシニテスは耐暑性・耐寒性ともに非常に高いです。気温のみでいうと、摂氏マイナス23℃ぐらいまでは耐えます。そのため、北海道・東北の一部以外でしたら、冬越しも問題なくできます。雪や霜にも強いです。

ユーフォルビア・ミルシニテスの種類・品種

ユーフォルビア・ミルシニテスは、和名トウダイグサ属に属し、主な分布地は熱帯から亜熱帯で、2000種類ほどあります。園芸品種も多く、ユーフォルビア・ポリクロマや、ユーフォルビア・ホリダなど、数多くあります。

ユーフォルビア・ポリクロマは花姿がほぼミルシニテスと共通しています。杯状花序の黄色い花です。

ユーフォルビア・ホリダは、ミルシニテスと全然似ていません。サボテンのような見た目をしていて、花柄が硬質化し、丸まった蛇腹のような稜にトゲが一本一本間隔を空けて生えています。

日本に自生している仲間としては、トウダイグサ、タカトウダイやノウルシなどがあります。花序や、茎や葉を傷つけた際に出る白い乳液が、この種に共通しています。

ミルシニテスやホリダ、オベサ、ソテツキリンなどの多肉系の植物も多いです。

ユーフォルビア・ミルシニテスの花

ユーフォルビア・ミルシニテスは、黄色い花をたくさん咲かせます。杯状花序といって、食卓の皿のように花が苞葉に包まれ、開花期に一斉に花開きます。

ユーフォルビア・ミルシニテスの花姿は、トウダイグサやユーフォルビア・ポリクロマと似通っており、実が熟した状態になると、少し蓮の実にも似ています。

ユーフォルビア・ミルシニテスの花言葉

ユーフォルビア・ミルシニテスではなく、トウダイグサ属の花言葉になりますが、「ひかえめ」「地味」「明るく照らして」という花言葉をもっています。「明るく照らして」の花言葉は、トウダイグサの”トウダイ”から由来しています。

ユーフォルビア・ミルシニテスを育ててみよう!

ユーフォルビア・ミルシニテスは、匍匐性の植物で、乾燥地帯を原産地とすることから、たとえば砂利道や岩と岩の間のスキマなどに植えても簡単に育ちますし、耐暑性や耐寒性も高い強健な品種です。

ワイヤープランツやセダム、リュウノヒゲのようにグラウンドカバーに用いてもいいですし、吊るし置きして、茎を下垂させてもモダンでオシャレです。

ただ、匍匐性で草丈は低いですが、横にどんどん伸びていくので、踏んでも大丈夫とは言えないです。

石垣のスキマに植えたり、砂利道に植えたりして、庭を彩るために使われています。

常緑なので、芝生のように冬になって地上部が姿を消す、といったこともありません。

こぼれダネからも気候条件がマッチすれば増えていき、いわゆる「群生」の状態をなします。

ユーフォルビア・ミルシニテスは、あまり有名な植物ではないのですが、栽培の容易さ、葉姿のおもしろさなどから、これからどんどん栽培者が増えていくことは間違いありません。

過湿にだけは注意していただければ、植えっぱなしでもどんどん広がっていきますので、ぜひこの植物を育ててみて下さい。

トクサ(木賊)の育て方|剪定や挿し木、株分けの方法は?

トクサ、まるちゃん(湯河原)さん

小さな竹のようなシルエットが魅力的な植物、トクサ。トクサは丈夫なこともあり、ある程度放任してもよく育ちます。また、後述するように実用的に用いることもできるのも利点です。トクサを用いてヤスリなどを作成してみるのも良いでしょう。こうしたトクサの育て方についてこの記事では詳しく紹介しているのでチェックしてみてください。

トクサ(木賊)を育てる場所

トクサは半日陰で育てるのがおすすめです。あまりにも強い日差しが当たるところは苦手です。ガーデンの隅の日があまり当たらないところに植えると良いでしょう。

トクサ(木賊)の水やり

トクサへは、春から秋にかけてはたっぷりと水を与えます。トクサは乾燥に弱いので気をつけましょう。冬場は水やりもほどほどで構いません。

トクサ(木賊)の肥料

トクサは、肥料なしでもよく育ちます。よほどのことがなければ、肥料は基本的にいりません。

トクサ(木賊)の土

トクサを育てるときは、赤玉土と鹿沼土を混ぜた用土を用います。または市販の培養土でも構いません。

地植えの場合、水はけの良いところで育てるようにしましょう。ただし、トクサは丈夫な植物なこともあり、そこまで地質にこだわる必要性はありません。

トクサ(木賊)の植え付け・植え替え

植え付け

トクサは、4月から8月に植え付けを行います。深さ50cmほど掘って植え付けましょう。植え付けたあと、場合によっては肥料を与えて7月から8月の開花を待ちます。

植え替え

トクサを鉢植えにしている場合、植え替えは年に一回程度行います。トクサはかなりよく育つので、植え替えをしないと根詰まりなどを起こすので気をつけましょう。植え替え時期は、3月から5月が適期です。

トクサ(木賊)の増やし方(挿し木・株分け)

トクサの増やし方は「挿し木」もしくは「株分け」が一般的です。

挿し木

トクサを挿し木で増やすのはかなり簡単です。2節程度の長さで切り取ったら切り口を水に浸しましょう。その後赤玉土などに植え付けておしまいです。日当たりの良い場所で育て、根が定着したらより大きな鉢に植え替えましょう。

株分け

トクサの株分けは、3月から5月に行いましょう。株を引き抜いたらハサミで株を分けていきます。

トクサ(木賊)の手入れ

トクサはそこまで手入れもいりません。しっかり水やりしていればそれで十分です。地植えならば水やりも降雨に任せられます。しかし、トクサは放って置くとかなり増えて見た目が悪くなることもあります。このため、定期的に株分けなどをしておくと良いでしょう。

トクサ(木賊)の育て方で注意すべき病気・害虫

トクサは虫にも強いです。葉もないので虫なども発生しにくいです。これもトクサが初心者向きな理由の一つでしょう。

トクサ(木賊)の花

トクサは開花時期の7~8月頃になると、茶色のあまり目立たない小さな花穂を咲かせます。その花姿には独特な魅力があります。

トクサ(木賊)の花言葉

トクサの花言葉は「率直」、「非凡」です。

トクサ(木賊)は初心者にもおすすめの植物!

トクサの花はあまり目立たないことから地味と思われがちです。しかし、和のテイストがある花ですし、管理も簡単で育てやすいです。何よりいろいろな使い方ができるのも良いところでしょう。

特にこのトクサは日陰でもよく育つのが利点です。そのため、「ここは日が当たらないけれども何か植えたい」といった際にはうってつけでしょう。是非ともトクサを育ててみたいという人はこの記事を参考にしてトライしてみてください。

※トップ画像はまるちゃん(湯河原)さんさん@GreenSnap

ユキノシタ(雪ノ下)の育て方|水やり加減は?増やし方には注意が必要?

ユキノシタ、Photo by ふみきちさん

可愛らしい名前の草花「ユキノシタ」は、成長しても50センチメートルほどの背丈で、白い可憐な花を咲かせる山野草です。東南アジアや中央アジアに生息し、日本では本州全土、九州で見かけることが多いです。今回はそんなユキノシタについてご紹介します。

ユキノシタ(雪ノ下)を育てる場所

ユキノシタは耐寒性に強く、暑さには少し弱い草花の一種で、半日陰な場所を好んで育ちます。渓谷などの沢のある辺りや、苔むした岩陰などに自生しています。常緑の多年草ということもあり、下草として民家の庭で好まれます。

また、ユキノシタは鉢植えでも、日陰の環境で手軽に育てることができます。

ユキノシタ(雪ノ下)の水やり

ユキノシタは園芸の点から見ると、世話をあまり必要としない草花として知られています。基本的に根がきちんとついているので、あまり世話をせずとも、半日陰の環境ならすくすくと育ちます。

ただし、地植えか鉢植えかの環境によって水やりは変わります。庭に地植えするときは、湿気があり樹木の陰になるような半日陰の環境を選んで植えてあげましょう。そうすることで水やりを気にすることはありません。

ただし、鉢植えの場合は湿り気のある土壌を好むため、用土が乾きすぎないよう注意し水やりをしましょう。夏場は特に注意が必要です。

ユキノシタ(雪ノ下)の肥料

ユキノシタへは、基本的に肥料を与えなくても大丈夫です。特に地植えの場合は、まず肥料は不要です。また鉢植えでも、多くの肥料を要する草花ではありません。

もし与えるのなら、緩行性化成肥料を、初秋に一度撒く程度で問題ありません。逆に多すぎる肥料は徒長しすぎる傾向にあるので注意が必要です。

ユキノシタ(雪ノ下)の土

ユキノシタを育てるときは、草花園芸用の用土を使用するので全く問題ありません。もし山などに自生知ているユキノシタなどを分けてもらうときは、その生えている土地の土を鉢植えに分けてもらいましょう。

ユキノシタは乾燥が苦手で、湿り気のある土を好みますが、水はけが悪すぎても根腐れを起こします。自分で用土を用意するなら、赤玉土小粒に水はけをよくするため、ヤシガラや溶岩を粉砕したものを混ぜるとよいでしょう。

ユキノシタ(雪ノ下)の植え付け・植え替え

植え付け

ユキノシタの植え付け時期は、名前の通り、雪の下にいる時期である3月頃が適しています。

とはいえ、地植え場合は、特に真夏と真冬を除けばいつでも植え付けて大丈夫です。この場合は、植え付ける前に庭の土に腐葉土を混ぜるなどをして、水はけのよい土を作り用意しておくと良いでしょう。

鉢植えの場合は、園芸用の草花用土と山野草用の鉢植えを用意します。植え付けのときは直射日光が当たらないように気をつけます。

いずれにせよ、ユキノシタは浅く根を張る性質がありますので、深く植え付ける必要はありません。

植え替え

ユキノシタは、とても適応性が高い草花のため繁殖しやすいです。庭にじうえしている場合は、植え替えは特に必要ありません。鉢植えの場合は、1年に1度行いましょう。

ユキノシタ(雪ノ下)の増やし方

ユキノシタの増やし方は、ランナーを利用した「株分け」が一般的です。ランナーとは、細長い子株のことです。ユキノシタからランナーが伸び得ていたら、株分けのチャンスです。

ユキノシタのランナーが出ている鉢植えの隣に、用土の入った鉢植えを起きます。ランナーが土に触れた部分から根をおろし、ユキノシタは増えていきます。ランナーから芽、根が出てしっかりと根付いたらランナーをきります。

地植えの場合は、ユキノシタの育つ環境が適していると、ランナが土についた部分から繁殖していきます。環境が適していれば、かなりの数が繁殖しますよ。

ユキノシタ(雪ノ下)の育て方で注意すべき病気・害虫

ユキノシタは病害虫に関しても強い方なので、さほど気にしなくても大丈夫です。ただし、まれにアブラムシの被害があるので、見つけたらすぐに除去するように心掛けてください。

ユキノシタ(雪ノ下)の手入れ

ユキノシタは、あまり手入れを必要とする草花でありませんが、開花後は少し注意が必要です。枯れた花や葉はカビの原因になるので、花が終わって枯れ始めたら、花茎から切り落とし、枯れている葉は取り除きます。

また、鉢植えの場合は特に夏場の水切れには要注意です。ユキノシタの夏越しを上手に行うためにも、乾燥と半日陰の環境を常に整えるように気をつけてください。ちなみに、ユキノシタあ寒さには強いので、冬場は手入れはいりません。

ユキノシタ(雪ノ下)の花

ユキノシタは開花時期の4月~5月にかけて、白い花を咲かせます。

ユキノシタ(雪ノ下)の花言葉

ユキノシタの花言葉は「深い愛情」、「博愛」、「恋心」、「好感」などがあります。

ユキノシタ(雪ノ下)を育てるときは、増えすぎ注意!

ユキノシタは、庭でも鉢植えでも育てることができる山野草です。

世話もかからないので、園芸が初心者におすすめです。庭でも鉢植えでも勢い良く育ちますが、繁殖力が強いので、増えすぎには注意しましょう。もし増えすぎた場合は、衣を薄っすらとつけて天ぷらとして食したり、水にさらしたあとに和え物にして食べるのもおすすめ。

初夏に咲く花を鑑賞するだけでなく、十分に育った葉でユキノシタの料理を堪能するのも、園芸の楽しみですよ。

トップ画像はふみきちさんさん@GreenSnap

ドクダミの育て方|増やし方には注意が必要?冬越しの対策は?

ドクダミの画像 Photo by りりりさん

ドクダミは日本のどこにでも生えている植物で、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか?また、独特の香りがすることでもよく知られています。ドクダミは東洋医学では十薬といい、昔から漢方として使われていました。今回は、そんなドクダミの育て方を見てみましょう。

ドクダミを育てる場所

ドクダミは、地植えにすると地下茎が伸びて広がっていきます。生命力が強く繁殖力も高いので、庭中がドクダミだらけになってしまうこともあります。グランドカバーが目的でなければ、鉢植えで育てた方がよいでしょう。

また、ドクダミは日陰でも育てられますが、花付きをよくするのであれば、日当たりの良い場所で管理します。気温が低くなると地上茎は見えなくなりますが、春になると新芽が出てきます。冬になったら、鉢をシートで覆って寒さ対策をしてください。

※ドクダミを日陰で育てると、茎がひょろひょろと伸びて、花付きや葉の色も悪くなります。

ドクダミの水やり

ドクダミを地植えで育てる場合は、水やりはほとんど不要です。夏場の日照りが強いときのみにしましょう。

ドクダミを鉢植えで育てる場合は、乾燥させないようにしましょう。土が乾いてきたら、水やりをします。気温が高いときは乾燥対策として、腰水(鉢皿に水を入れて育てる方法)をしてもよいでしょう。

ドクダミの肥料

ドクダミを地植えにする場合は、肥料は不要です。鉢植えにするときは、錠剤タイプの緩効性化成肥料を置き肥すると花付きが良くなります。

ドクダミの土

ドクダミを育てるときは、保湿性の高い土を選び、適度に湿り気がある状態にしておきます。ただし、ドクダミは荒れ地やコンクリートの隙間からも生えてくる生命力が強い植物ですので、土壌をさほど気にしなくても問題ありません。

ドクダミを鉢植えをするときは、市販の草花用の培養土で十分に育てられます。自分でブレンドをしたい、土の種類にこだわりたいというのであれば、保湿性が高い「赤玉土」や「鹿沼土」「腐葉土」を組み合わせるとよいでしょう。

ドクダミの植え付け・植え替え

植え付け

ドクダミの植え付け時期は、4月と10月が最適です。気温が低くなる冬は避けてください。

ドクダミは苗を植え付けることが多いです。鉢で植え付けをするときは、専用のポットから出して、一回り大きいサイズの鉢に移します。このとき、鉢に入れる土は清潔なものを使用しましょう。肥料は植え付けのときに置き肥をします。

ドクダミを地植えにするときは、成長するとどんどん増えてくるので、できるだけ間隔を空けて植え付けをするようにしてください。

植え替え

植え替えも、植え付けと同じく、4月と10月が適しています。ドクダミは地下茎が広がりやすく、根詰まりも起こしやすいので、鉢で育てる時は1年に1回は植え替えをしましょう。植え替え用の鉢は、一回り大きいものを選び、土も新しい物を使います。

ドクダミの増やし方(株分け)

ドクダミを地植えする場合は、自然に増やすことができます。ただし、鉢植えのときは、2年目以降に「株分け」という増やし方をすることになります。

株分けは植え替えの時期に行うのが適しています。ドクダミを鉢で増やすときは、根の部分を傷付けないようにし、植え替え、植え付けと同様に清潔な土に植えてください。

ドクダミの手入れ・切り戻し

ドクダミを地植えにするときは、新芽を間引いて、間隔を空けるようにします。空間をつくることで、成長を促すことができます。また、地植え・鉢植えどちらの場合も、梅雨明けの花が終わったタイミングで切り戻しをします。

ドクダミの育て方で注意すべき病気・害虫

ドクダミは独特の香りもするため、害虫や病気にも強い植物です。地植えの場合は特に、虫よけの必要はありません。

鉢植えで腰水栽培をするときは、受け皿の水が汚れているとコバエなどの害虫が発生しやすくなります。少なくとも一週間に一度は水を取り替えて、清潔な状態にしておきましょう。

ドクダミの花と葉

ドクダミの花は、5月~6月にかけて咲きます。白い総苞片と中心にある黄色い部分にたくさんの花が群生し、花のように見えています。

ドクダミの葉には、白い班が入ったものや葉がカラフルな色合いの「マルチカラー」は、長く育てると「先祖返り」して、緑色の葉になることもあります。

ドクダミの効能・効果

ドクダミには利尿作用や解毒作用が高いことから、むくみや肌荒れに良いといわれています。

ドクダミの葉を収穫し乾燥させたものは、お茶や入浴剤として使われます。東南アジアでは、ドクダミの葉を食用にする地域もあり、生春巻きなどの料理と一緒に食べます。

ドクダミを栽培してみよう!

ドクダミは独特の香りがすることから苦手という人も少なくありませんが、葉の色がきれいなマルチカラーもあるので、観賞用として育てるのもおすすめです。植え付けのタイミングや手入れの仕方を覚えれば、簡単に育てることができますよ。

※トップ画像はりりりさん@GreenSnap

秋の旬の花といえば菊(キク)!かわいくておすすめ種類とステキなアレンジ例

菊 ピンポンマム キク

こんにちは、GreenSnap編集部です♫

秋の旬の花といえば、キクですよね。キクの花というと、仏花のイメージが浮かんで、なんとなく敬遠しがちな方も多いかもしれませんが、最近のキクは種類やカラーもさまざまで、きっと皆さんの思っている100倍はかわいいはずです!

ということで今回は、知られざるキクのかわいい品種や、アレンジ例について、GreenSnapユーザーさんのステキな投稿とともにご紹介します。

秋はキクが見頃!「重陽の節句」って知ってる?


日本には3月3日の上巳の節句(桃の節句、ひな祭り)や、7月7日の七夕の節句があるように、9月9日には重陽の節句があります。この日は「菊の節句」とも呼ばれていて、キクの香りを移した菊酒を飲んで、邪気を払い、長寿を祝うという風習があるのです。

そんなとっても縁起のいいキクの花ですが、最近では姿形がかわいい洋菊の流通も増えました。切り花におすすめの種類をご紹介するので、9月9日の重陽の節句は、ぜひキクを楽しんでください♫

切り花やアレンジメントにおすすめのキクの種類とは?

アナスタシア


アナスタシアは細長い筒状の花びらは、四方八方に伸ばして咲くキクの品種です。ピンクの他にも、白や赤、また鮮やかなグリーンなどもあり、まれに虹色などに染色した花も出回っています。花火のようで、存在感のあるお花です。

スプレーマム


スプレーマムは一本の茎から枝分かれして、複数の花をつけます。その花の咲き方はさまざですが、こちらは筒状の花を放射状に開かせて咲き、別名風車菊とも呼ばれます。和菊にはない、ポップな花色・姿が可愛らしいですね。

ピンポンマム


ピンポンマムはその名の通り、ピンポン玉のように、まん丸に花を咲かせるキクのことです。ピンポン玉サイズのかわいらしいものから、子供の手のひらサイズはある大輪のピンポンマムまであり、バラエティ豊かです。

キクのフラワーアレンジメントのアイデア集

花姿のバラエティが豊富なフラワーアレンジメント


赤紫を基調にした華やかなアレンジには、ピンクの小菊と紫のスプレーマムがメインに使われていますね。他にも紅葉したコキア、白いオルレア、紫色の実物ムラサキシキブが添えられていて、いろんな花姿が楽しめるアレンジです。

キクだからこその和洋折衷フラワーアレンジメント


キクは和にも洋にもすんなりと馴染む、不思議な魅力がありますよね。かわいらしさがありつつも、神聖かつ高貴なその花姿を生かして、バラやアナベルと合わせると、和洋折衷のフラワーアレンジメントができあがります。

アナスタシアが主役のシンプルフラワーアレンジメント


真っ白なアナスタシアが主役のフラワーアレンジメントです。ボリュームのある花なので、背の低いフラワーベースとよく合います。白、グリーン、イエロー、そしてガラスの透明感が合間って、純粋で爽やかなアレンジになっています。

ピンポンマムを月にみたてたフラワーアレンジメント


大輪で黄色のピンポンマムを月に見立てた、十五夜のお月見アレンジですね。ススキや真っ青なリンドウが、さらにお月見感を増していて、遊び心も感じられますよね。渋い陶器の花瓶もマッチしていて、まさに満点のアレンジです。

秋は旬の花であるキクをおうちに飾って楽しもう!


キクがよく出回る時期は9月から11月です。古くから重陽の節句という習わしがあったように、その季節の旬の花を楽しむ、というのはとても癒されるステキな体験ですよ。皆さんも、秋はキクをアレンジメントに取り入れて、おうちで楽しんでみてください♫

ルリタマアザミの育て方|種まきや植え付け、植え替えの時期と方法は?

ルリタマアザミと呼ばれるように、濃い青い色の丸い蕾が印象的なキク科エキノプズ属に分類される草木です。品種は120種類ほどあります。耐寒性があり、多年草で、ヨーロッパやアジアに自生しています。今回は、そんなルリタマアザミの育て方をみていきます。

ルリタマアザミを育てる場所

ルリタマアザミは、日なたでの栽培が適しています。耐寒性があり、マイナス10度ぐらいの気温ならば成長に影響はでませんが、高温過ぎたり、多湿過ぎたりする環境は苦手です。

関東より西の場合は、高温や多湿のせいで、夏に枯れたりする恐れがあります。それらを考慮すると、置き場所を替えることができる鉢植えで育ててあげるのがおすすめです。

ルリタマアザミの水やり

ルリタマアザミは多湿が苦手な草木ですので、地植えの場合は、やりを特別にする必要はありません。ただし、そのときの天気によって何週間も雨が降っていない、土が干上がっている等の場合は、水をあげましょう。

鉢植えの場合は、土の表面をチェックしか乾いていたら水やりをします。

ルリタマアザミの肥料

ルリタマアザミは土壌の良し悪しにかかわらず、多くの肥料は必要ありません。春と秋の種まきの前に緩効性化成肥料を与えます。

ルリタマアザミの土

ルリタマアザミを育てるときは、水はけの良い土かつアルカリ性のものが適しています。pH7~7.5の土がおすすめです。

ルリタマアザミの種まき・植え付け・植え替え

種まき

ルリタマアザミは実生でも育ちますが、種まきでの場合は、5~6月を目安に行います。ちなみに、秋蒔きも可能で、9~10月がおすすめです。ただし、種まきの場合は、花が咲くのは3年目くらいになります。

植え付け

ルリタマアザミの植え付け時期は、春先3~4月と秋の10~11月頃が適期です。そのときの天気よって春先は、4~6月が良い場合もあります。

苗を庭に直接植え付ける場合は、ルリタマアザミの根が地中に深く伸びる性質を持つため、深めに穴を掘ります。株と次の株の間は、できれば40cmほどあけましょう。

苗木を2つ以上並べて植えたいときは、千鳥植えという植え付けをします。これは、15cmほど交互に話しながら植えて行く方法です。株と株の間は、1条植えと同じぐらいとります。

植え替え

ルリタマアザミの植え替えですが、成長にもよりますが庭で育てている場合は、2年ないし3年に一度株をわけて植え替えます。鉢植えでは1年おきに鉢を一回り大きなものに替えます。

ルリタマアザミの増やし方

株分け

ルリタマアザミの増やし方は、植え替えのときに行う「株分け」という方法です。株分けをする時期は、植え替え時期の時に、株を2ないし3に分けておくと便利です。

種まき

また、「種まき」で増やすこと可能です。発芽に適した気温は20℃前後です。ルリタマアザミの種が発芽し、ある程度の大きさの苗になるまでは、ポット蒔きで水を適宜与えながら発芽するまで管理します。

本葉が3枚ほどになったら、鉢植えもしくは庭に直植えします。耐寒性がありますが、春まきがおすすめです。

ルリタマアザミの手入れ

ルリタマアザミは、花が咲き終えると色褪せが始まります。花がらを摘まないでいると、開花前の花の栄養が足りなくなります。そうなると、花の開花時期が短くなり、鑑賞時期が短くなります。

そのため、定期的に花がらを摘んで手入れをしましょう。茎から切り落としてあげるといいですよ。

ルリタマアザミの育て方で注意すべき病気・害虫

つきやすい虫

ルリタマアザミの蕾に、アブラムシが発生することがあります。発生したら、すぐにピンセットなどで駆除します。

かかりやすい病気

病気は、葉や茎が白くなるうどんこ病になる可能性があります。梅雨時期になりやすいので、気をつけましょう。

ルリタマアザミは、もととも多湿が得意な草木ではないので、鉢植えの場合は、風通しのよい場所におくと病気予防になります。

ルリタマアザミの花

ルリタマアザミの開花時期は、夏の7~9月頃です。この時期になると、濃い青や紫、白色のまん丸の花を咲かせます。

ルリタマアザミの花はドライフラワーなどにも人気です。ドライフラワーにする場合は、ルリタマアザミの花が開く前に、ほどよい長さの状態で切り取ってあげる良いでしょう。

ルリタマアザミの花言葉

ルリタマアザミの花言葉は、「鋭敏」「傷つく心」などです。

ルリタマアザミの名前の由来

ルリタマアザミの蕾がハリネズミのようにトゲトゲしいことから、学名ではエキノプス「Echinops」といいます。これはギリシャ語ので「ハリネズミのようだ」という意味です。

ルリタマアザミの花を育てて、アレンジまで楽しもう!

ルリタマアザミは、草丈が150cmぐらいまでに育ちます。夏になると濃い青色のほかに、紫や白などの花を咲かせるので、観賞用に育てても楽しい草木です。

また、ドライフラワーなどにも適していて、蕾の丸い形状は無造作に切り取り、ほかの花と束ねたり、リース状にしてもアクセントになります。多年草ですので、毎年花を楽しめます。水はけに注意して育ててみてはいかがでしょう。

※トップ画像はおしげどんさん@GreenSnap

ホテイアオイの育て方|育てる場所は?増やし方の注意点とは?

ホテイアオイPhoto by まりりん829さん

金魚やメダカの水槽に浮かべて水草として楽しむことが多いホテイアオイ(布袋葵)は、ミズアオイ科の非耐寒性多年草です。ホテイアオイは熱帯地域の南アメリカ原産のため寒さには弱いですが、繁殖力旺盛で放っておいてもどんどん増えていきます。熱帯の国々では、水路などで繁殖しすぎて問題になっているほど。日当たりが良ければ元気に育つので、初心者にもおすすめの植物です。今回は、そんなホテイアオイの育て方のポイントや花言葉をご紹介していきます。

ホテイアオイを育てる場所

ホテイアオイは、水槽や水鉢、池、沼などに浮かべて栽培します。金魚やメダカなど魚を育てる水槽に浮かべてもきれいですよ。

適応水質は、酸性~弱アルカリ性・軟水~弱硬水ですが、水質はあまり選びません。水質を安定させるには、底に少し土を入れるか、ほかの抽水植物の鉢を入れて栽培するとよいでしょう。

また、ホテイアオイは丈夫な植物ですが、日光不足と寒さには弱いです。日光を好むので、日当たりのよい場所で育ててあげてください。15℃以上あれば1年中生育します。

地域によっては冬になると枯れてしまうので、屋内で管理すると良いでしょう。もし株が枯れてしまっても、春になると新芽を出して復活することもあります。

ホテイアオイの水やり

ホテイアオイは水槽や水鉢に浮かべて育てるので水やりは必要ありません。

ただし、水質が極端に悪化してしまった場合は、容器の水をすべて取り替えましょう。用土で育てる場合は、常に土を湿った状態に保ってあげるとよいです。

ホテイアオイの肥料

ホテイアオイへ肥料を与えると巨大化する場合があるので、基本的には与えません。もし花付きが悪い場合は、容器の底に敷いた用土に固形肥料を施しましょう。

ホテイアオイの土

ホテイアオイは、水槽や池のほかに多湿の土でも栽培することができます。

常に土がじっとりと湿った状態を保つか、鉢ごと水に沈めて育てるとよいでしょう。用土は、粘土質の荒木田土などを利用してください。

ホテイアオイの種まき・植え付け・植え替え

種まき・植え付け

ホテイアオイの種まき時期は春頃です。ホテイアオイの種は乾燥に弱いので、冬の間は水に沈めるか泥に埋めて保管しましょう。

植え替え

ホテイアオイはある程度の大きさになると、自然に分離していきます。特に植え替えなど行う必要はありません。株が増えすぎたなと思ったら間引きしてください。

ホテイアオイの増やし方(株分け)

ホテイアオイの増やし方は「株分け」という方法です。ホテイアオイはランナーを出してたくさんの子株をつくるので、この子株を切り分ると簡単に株分けできます。また、自然に分離した株を分けて増やすこともできます。

ただし、ホテイアオイは繁殖力が強くあっという間に増えてしまうため、在来種に影響を及ぼす可能性もあるとして一部地域では問題視されています。日本では要注意外来生物にも指定されているので、増えすぎたからといって近所の池や沼に捨てることはやめましょう。

ホテイアオイの手入れ

ホテイアオイを育てている容器の水質が悪化した場合は、都度水を取り替えてあげましょう。それ以外は、ホテイアオイは丈夫なうえ、自然に分離して増えていくので、特に株の手入れをする必要はありません。もし寒い地域で越冬させる場合は、室内で管理してあげましょう。

ホテイアオイの育て方で注意すべき病気・害虫

ホテイアオイは、病害虫の被害が少ない植物です。まれにアブラムシが発生することがありますが、薬剤散布で駆除してあげます。ただし、水槽や池で魚などの生き物を育てている場合、悪影響を及ぼす可能性があるので薬剤散布はやめましょう。

ホテイアオイの花

ホテイアオイは開花時期の7月から10月頃になると、うすい青紫色の、花径約3㎝ほどの可憐な花を咲かせます。花弁は6枚で、上を向いた花弁に黄色い斑が入るのが特徴です。葉の間から高く伸ばした花茎の先に花を付けます。

朝開いて夕方にはしぼんでしまう1日花ですが、次々に群生するので見ごたえがあります。

ホテイアオイの花言葉

ホテイアオイの花言葉は、「移ろいやすい恋」です。

ホテイアオイを室内や庭で育ててみよう!

ホテイアオイは、魚を育てる水槽やビオトープの水草として活用することはもちろん、きれいな花を咲かせるので観賞用としても楽しめます。薄青紫色の花と、ツヤのある緑色の葉は水辺に彩りを与えてくれます。

園芸店やホームセンターではもちろん、魚を取り扱うペットショップなどでも入手することができます。生命力が強く、日当たりよく暖かい場所なら元気に育ち、どんどん増えるので水生植物初心者にもおすすめです。

ホテイアオイの蔓は、編み込んで雑貨や家具の素材として用いられることもあります。素材として使われる場合は、ウォーターヒヤシンスと呼ばれます。ウォーターヒヤシンス素材の家具や雑貨は、リゾート風の雰囲気で人気がありますよ。

水に浮かべて育てるのが一般的ですが、湿った用土で育てることもできます。幅広い楽しみ方ができる植物なので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてくださいね。

※トップ画像はまりりん829さん@GreenSnap

トケイソウ(時計草)の育て方|植え付けや水やり、挿し木の方法は?

トケイソウ、photo by ぴーた

トケイソウは、熱帯アメリカやアジア、オーストラリアなどに分布している、ツル系の多年草の常緑低木です。時計のような花を咲かせるのも特徴です。今回は、そんな特徴的な姿をしたトケイソウの育て方について、ご紹介していきます。

トケイソウ(時計草)を育てる場所

トケイソウは、基本的に日当たりがよく水はけの良い場所で育てます。

また、トケイソウは寒さに弱いため、関東地方よりも西の温暖な地方で地植えに向いています。それ以外の地域では鉢植えにして、冬は室内にいれるか、地植えできる耐寒性のある種類を選びましょう。耐寒性のある種類は、ある程度霜に当たって葉が落ちても翌年にはまた葉や花がつきます。

鉢植えではあんどん支柱を立て、地植えの場合には他の植物にからまないように少し離して植え、柵やトレリスなどにからませて育てるといいでしょう。

トケイソウ(時計草)の水やり

地植えのトケイソウへは、それほど水やりは必要ありません。ただし、鉢植えのトケイソウへは、根元の土が乾いていたらたっぷりと水を与えます。日当たりのいい場所で育てたいので、夏の水やりは朝か夕方にしましょう。

トケイソウは湿気が多いと枯れやすくなるため、水をやりすぎないよう注意します。冬の間はそれほど水がいらないので、寒くなったら水やりは様子をみながら少なめにしましょう。

トケイソウ(時計草)の肥料

トケイソウを鉢植えにする場合には、4月から10月頃まで、毎月1回程度緩効性の固形肥料を与えましょう。トケイソウを地植えにする場合は、とくに肥料を与えなくても育ちます。もし育ちが悪いようであれば、緩効性の化成肥料などを与えます。

トケイソウ(時計草)の土

トケイソウを育てるときは、水はけの良い用土を用いましょう。市販の果樹用培養土でも育ちますが、赤玉土7:腐葉土3割合で混ぜてから緩効性の化学肥料を混ぜて用土をつくるといいでしょう。

トケイソウ(時計草)の植え付け・植え替え

植え付け

トケイソウの植え付け時期は4月から6月頃が適期です。暑い日や寒い日は避けて、暖かい時に植え付けます。

地植えでは、庭の土に腐葉土を混ぜて用土の水はけをよくしてから植え付けし、植え付け後たっぷりの水を与えましょう。

植え替え

鉢植えの場合は、根が伸びて根づまりしないように、毎年ひと回り大きい鉢植えに植え替えします。なお、植え替え時期も、植え付け同様です。

トケイソウ(時計草)の増やし方

トケイソウは挿し木で簡単に増やすことができます。

挿し木

挿し木には5月から7月が適しています。枝を2節ほど残して5~8cm程度の長さに切り取りましょう。取った枝から下の葉を取り除いたあとに葉を半分の大きさに切って、挿し穂をつくります。

挿し穂の根元を数時間水につけてしっかり水揚げをしてから、下1/3程度を用土にていねいに挿して、土を軽く押さえます。植えたあとにはたっぷり水を与えましょう。

トケイソウ(時計草)の手入れ・剪定

4月には、トケイソウの枝が混んでいる部分を剪定します。春から秋までのトケイソウの成長期にはツルがどんどん伸びるので、あんどん支柱やトレリスなどに巻きひげをからませながら育てましょう。そして2月には、余分なつるを剪定して元気のいいツルを残します。

トケイソウ(時計草)の育て方で注意すべき病気・害虫

トケイソウには、ハダニやアブラムシ、カイガラムシがつくことがあります。これらの害虫は、葉の裏や茎について吸汁し、植物の生長を阻害します。

ハダニは湿気を嫌うので葉水を行うこと、アブラムシは暗く風通しが悪いところで増殖するので、光を反射するマルチシートを使用すると予防効果があります。カイガラムシはときどき葉の裏をチェックして、卵を見つけたら拭きとることで増殖が防げます。

もしも害虫がついてしまったら、ついた害虫は古い歯ブラシで払い落したり、シャワー状の強い水流で落とすことができます。また、薬剤を使用するなどの方法で駆除しましょう。

トケイソウ(時計草)の種類・品種

トケイソウの品種は500種類以上あるといわれ、たくさんの花のバリエーションが楽しめます。果物のパッションフルーツも、このトケイソウの一種です。

トケイソウ(時計草)の花

トケイソウは開花時期の6〜9月頃になると、時計の文字盤に大きな針がついているかのような、変わった形の花を咲かせます。

トケイソウ(時計草)の花を育ててみよう!

今回はトケイソウの育て方にや植え付け・植え替え方法などについてご紹介しました。水やりや肥料などでそれほど手がかかることがなく、丈夫で育てやすい植物です。寒さに気をつければ地植えでも簡単に育てられます。

品種によっては、特徴的な表情を持つ花だけでなく、おいしい果実の収穫も可能です。
花や実など楽しめるポイントがたくさんあるトケイソウを、実際に育ててみてはいかがでしょうか。

※トップ画像はぴーたさん@GreenSnap

ゼフィランサスの育て方|球根や種まきの方法は?増えすぎに注意?

ゼフィランサス、Photo by yoyokoさん

ゼフィランサスはアメリカ原産の見た目が奇抜な植物ですが、日本にも自生しています。ゼフィランサスは暑さにも寒さにも強く、育てやすいこともあって、初心者にも向いている観葉植物でもあります。品種もさまざまあります。今回はそんなゼフィランサスの育て方をみていきましょう。

ゼフィランサスを育てる場所

ゼフィランサスは、日当たりの良い場所で育てます。しかし、かなり丈夫な性質を持つので、半日陰でも問題なく育ちます。

ただし、ゼフィランサスを育てていると、周囲にゼフィランサスが増えすぎて「周囲のスペースが足りなくなってしまった」なんてこともあるので、なるべく広い場所に植えると良いでしょう。

また、ゼフィランサスの品種によって耐寒性が異なります。もしも寒さに弱い品種の場合には、鉢植えして冬には室内に取り込むと良いでしょう。逆にタマスダレのように寒さに強い品種であれば、冬場も極寒地を除き何もしないでも大丈夫です。

ゼフィランサスの水やり

ゼフィランサスを鉢植えした場合は、土が乾いてきたら水をたっぷり与えるようにしましょう。地植えした場合は、水やりの必要性はほとんどありません。

ゼフィランサスの肥料

ゼフィランサスの植え付け時に緩効性肥料を与えます。もしも育ちが悪い場合には、9月頃に追肥しましょう。

ゼフィランサスの土

ゼフィランサスを育てるときは、培養土と腐葉土を2:1で混ぜたものを用いましょう。ゼフィランサスはかなり丈夫なので、用土もそこまでこだわる必要性がありません。

ゼフィランサスの植え付け・植え替え

植え付け

ゼフィランサスの植え付け時期は、3月から5月頃が適期です。植え付ける際には、ゼフィランサス毎の感覚は5cm程度にしましょう。密集させて植えることによって、見栄えのするゼフィランサスになります。

植え付けの深さは、花壇に植える場合は5cmほど、プランターに植える場合は2cmほどです。

植え替え

ゼフィランサスの植え替え時期は3月から4月です。とはいえ、ゼフィランサスは植え替えの必要性もあまりありません。

もしゼフィランサスの球根がかなり増えて混み合ってきたら、都度植え替えすると良いでしょう。球根が混み合っているのに放っておくと、成長に影響を与えることもあります。数年に一回程度の植え替えで十分です。

ゼフィランサスの増やし方

ゼフィランサスは「種まき」で増やすこともできますし、球根を分球して増やすこともできます。ゼフィランサスは交配が比較的簡単にできる品種でもあります。このため、様々な色をかけあわせて新しい色合いの品種をつくってみるのも良いでしょう。

種まき

採取した種はスグにまくことが肝心です。ちなみに、種はできやすい品種とそうでない品種があります。

分球

球根の場合は、植え替えのときに球根を分けて増やしましょう。球根で増やしたほうが簡単です。

ゼフィランサスの育て方で注意すべき病気・害虫

ゼフィランサスは虫や病気にも強い品種になっており、顕著な病気などはありません。

ゼフィランサスの手入れ

ゼフィランサスは、日常的な手入れは水やりくらいで大丈夫です。とはいえ、成長期に乾燥させると花が咲かないことがあるので、しっかり水を与えておきましょう。

また、ゼフィランサスは背丈も低い花なので、剪定の必要性もほとんどありません。シルエットを整えたい場合は、葉を切り取ったりしても良いでしょう。なお、株への負担を減らすためにも、花がしぼんできたら早めに摘み取っておくと良いしょう。

ゼフィランサスの冬越し

ゼフィランサスは、前述にもある通り、品種により寒さへの強さが異なります。耐寒性が強い品種(例えば、タマスダレなど)の場合には、北海道などのように極寒地でなければ基本的に対策はいりません。

しかし、サフランモドキなどの品種は寒さに弱いです。このため、冬は室内に退避させたり、盛り土をしたりして寒さ対策をしましょう。冬季の心配をあまりしたくないならばタマスダレなどのような品種を選ぶのがおすすめです。

ゼフィランサスの花

ゼフィランサスの開花時期は5月から6月頃ですが、中には秋咲する品種もあります。花は白色やピンク色です。

ゼフィランサスの花言葉

ゼフィランサスの花言葉は「便りがある」、「汚れがない愛」、「期待」があります。

ゼフィランサスの花を種や球根から育ててみよう!

ゼフィランサスは見栄えがし簡単なので初心者にうってつけの観葉植物です。放っておいてもうまくいきやすいのも利点。ゼフィランサスの種は園芸店に行けば簡単に見つかります。何か育てたくなったらゼフィランサスを手にしてみるのも良いでしょう。

これからゼフィランサスを育てるならばタマスダレが一番おすすめです。タマスダレは育てやすく種も見つけやすいです。白色の花が大変可愛らしい花でもあります。

※トップ画像はyoyokoさん@GreenSnap