少し遅くなりましたがサギソウの植え替えが終わりました。
サギソウの箱
去年の秋に地上部が枯れてから、日陰に野積みにしてたサギソウの箱です。この中からサギソウの球根(芋)をほじくり出します。
例年、この作業は2月の半ばから始めて、3月の初旬には植え替えまで完了させるのですが、今年はなかなか時間が取れなくて、スタートが3月初旬になりました。
芋掘り
1年間使った水苔は、藍藻に被われて緑色のヌルヌルになった表層と、ゴミや腐食の進んだ水苔が溜まって、腐葉土化しつつある下層、そして表層と下層に挟まれた、比較的傷みが少ない水苔が残っている中層のざっくり3層に分けられます。サギソウの芋は、主に中層と下層に有ります。
箱の中の水苔を少しずつ手に取り、水苔を仕分けて行きますが、そのときに、指先で芋の感触を確認しながら探し、取り出します。だいたい、ゴマ粒サイズの芋までは指先の感触で見つけることが出来ます。
水苔の仕分け
これは、普通の植え替え作業ではやらないし、やる必要のない過程ですが、うちではなるべくゴミを出したくないのと、水苔は極力使いきりたいのとで、芋を取り出した後の水苔を、表層+下層のへたり水苔層(画像上段)と、中層(画像下段)の2種に仕分けして、再利用します。
へたり水苔はブルーベリーのマルチに使います。ブルーベリーの根張りが良くなります。
比較的傷みが少ない中層は、植え替えるサギソウやタイリントキソウの下層用に利用したり、古水苔の方が調子いいバルボの植え替えに使ったりします。
芋
この春の収穫はこれだけでした(上段)。昨年の夏は、長期間の酷暑によってサギソウ自体の生育も良くなく、開花も不揃いでしたが、芋も小粒のものが多く、出来が著しく悪いですね。
例年、3月初旬までに植え替えを終えておきたい理由が下段の芋です。発芽しちゃってます。こうなると、水苔から芋を選り出す時や植え込みの時に、芽を折らないように注意深く作業をする必要があるので、神経も使うし作業スピードも落ちます。今回は最後ホンの少しが発芽していただけだったので、なんとか滑り込みセーフでした。
植え込み
発泡スチロールの箱の底に水抜用の穴を開け、その穴に鉢底ネットを被せてから水苔を敷き詰めていきます(画像1)。
使う水苔は、先ほど仕分けした、前年の中層の水苔です。その中古水苔を1~2cmの厚みになるよう、均一に敷き詰めます(画像2)。
さらにその上から、水で戻した乾燥水苔を厚さ5cm程度の厚さで敷き詰めていきます。この時点で水苔の厚みはトータル6~7cmになっています(画像3)。
乾燥水苔は、前日からたっぷりの水と一緒にバケツやビニール袋などに入れておくと勝手にほぐれて戻ります。
敷き詰めた水苔の上にサギソウの芋を1つずつ並べていきます(画像4)。芋同士の間隔は2cmくらいです。この時、芋の尖った部分(芽が出る部分)が下向きにならないように並べます。
仕上げ
芋の植え込みが終わったら、日射しで芋が焼けたり乾燥したりしないように、さらにその上に水苔を2~3cm敷き詰めたら植え込み完了です。水苔の厚みはトータルで10cm弱になります。
全体図
結局、全部で5箱になりました。昨年も5箱だったので、一見すると増減なしのようですが、昨年は5箱植えた後、さらに1箱分近く余ったので、無理やり5箱に分散させて隙間に埋め込んだり、生水苔栽培箱に突っ込んだりしたのに、今年は5箱目が少し芋不足で完全に元本割れでした。今年は順調に育ってくれるでしょうか。
サギソウは本当に鷺が羽を広げているような美しい花ですね💠
花好きの義母が昔、園芸店で買ってきてくれて癒されたのを思い出しました💓