ここでは、私がお花を撮る時の考え方をご紹介します。
使用するカメラは、スマホ、コンデジなどの種類は問いません。
皆様の参考になれば幸いです😊
7/22 謝辞
多くの方々に見て頂き、また、沢山のコメントをいただき、とても嬉しく思います♩
1.基本スタンス
お花を撮る = 女性のポートレートを撮る
私が写真を撮る時に参考にしている情報は…
…実は女性ファッション雑誌やポートレート写真集です(^^)
「 写真の撮り方」とか、「お花の撮り方」といった入門書や雑誌では無いんです🎵
この考え方に基づき撮ると私の作風になる♩
…これがすべて。おしまい(^^)
なのですが、もう少し、ポイントを説明しますね♩
2.目線に気を配る
モデルさんの目線(視線*1)
素敵なポートレート写真を見ていると、モデルさんの目線に大変気を使っていることに気がつきます。
目は口ほどに物を言うと言われるように、音の無い写真の世界では目線が重要になってきます。
例えば、この写真のように、ばったりと目と目が合ってしまうと、お互いに身動きが取れない緊張した状態を醸し出します。
*1 注:
通常は「視線」という言葉を使うのですが、「カメラ目線」とかの表現があるので、あえて「目線」という言葉を使っております(^^)
お花の目線
公園などを歩いていると、お花にジ〜と見られている感じになることがあります…
お花の目線を感じる時がある…
理屈の上ではお花に目はありません。
しかし、お花は昆虫をおびき寄せる為に目立つように進化したもの。
惹きつけるための様々な要素を持っているはずです。
それを目線と表現しても、おかしくないと考えます。
庭園の木陰から、この写真の牡丹に遭遇した時は、まさに前の写真のヤギと出会った時と同じ心境だったのです。
3.撮る側の目線
基本は同一目線
それでは、撮る側の目線は?
私は、基本的にお花と同一目線としております。
上から目線でも下から目線でもなく、お花と同じ高さの目線で…
もちろん、その場に応じて変える時もあります。あくまでも基本♩
お花の目線と撮る側の目線とを合わせる。
対等に接することからコミュニケーションが始まる…そう考えます。
4.ピントを合わせるポイント
ピントを合わせるポイント
それでは、どこにピントを合わせるのか⁉️
ポートレート写真を観察すると、モデルさんの目にピントを合わせているようです👁
動物を撮るときもしかり🐤
ならば、お花を撮る時も目元にピントを合わせるべきでしょう🎵
お花の目はチャームポイントにある
お花の写真を撮られる方々は、一般にシベにピントを合わせるようです。
そして、シベが見えない場合は手前の花びらに♩
この写真も「めしべ」にピントを合わせております(^^)
しかし、私は「お花のチャームポイント」にこそ目があると想定し、強くこだわらないようにしております😃
例えば、ハナバチを誘導するスミレやアヤメの「蜜標(ガイドマーク)」とか😄
5.画面上のピント位置
それでは、ピント位置は画面上のどこにレイアウトすれば良いのでしょうか?
私の場合、お花の目線が向いている先とか、背景とかを考慮して、図に示す17ポイントに置いてます。
難しい説明は避けますが、これらのポイントは、全て黄金比の考え方に基づく点となります。
黄金比
黄金比は、デザインや生花を勉強された方にはお馴染みだと思います。
ご存じの方も多いと思いますが、図、絵画、写真、生け花、彫刻などに黄金比を取り入れることにより、バランスがよくなり美しい構成となります。
この写真の時は、被写体の子の右目に黄金比の中心を合わせました♩
6.作例
最近の作例でご説明します♩
これは黄金比分割線上に主役のお花の花びらのペロンとした部分を置いた例です。
対称的に配置することにより、安定感が出ています。
これは黄金比分割ポイントに主役の子を置き、対角線上に 他の子達をレイアウトした例です。
脇役の子達を画面いっぱいにレイアウトする事で、広がりを表しました。
対角線上に被写体をレイアウトする構図は、ポートレート写真でもよく見かけます♩
これはトライアングル構図と言われている黄金比のポイントに主役の子を置いたものです。
先ほどのポイントよりやや外側となります。
背景がゴチャゴチャしていたため、この構図になりました🎵
この写真はいい例ではないのですが、どうしても構図が取れなく苦慮した思い出があります。
これは、別名フィボナッチ数列(これも黄金比であり、対数螺旋でもある)にポイントを合わせた例です。
左上隅方向のはるか彼方で輝く太陽に向き、力強く生きている小さなタンポポに着目しました♩
ここには写っておりませんが、太陽も撮っている訳です。
7.まとめ
これまでの内容をまとめると:
1.お花を撮る際に、ポートレートを撮る時の考え方を導入した。
2.ポートレートを撮る時と同様に、お花の目線という考え方を導入した。
3.お花と対等な関係とするため、撮る目線もお花と同じ目線とした。
4.構図はポートレートと同じく、目線に留意、また、黄金比を採用した。
以上です♩
これは一つの考え方であり、必ずしも良いというわけではありません。
また、色合いとかになると、人により見え方や好みも変わるため、ここでは論じないことにします。
8.終わりに
もっと肝心なこと…
— 本当に見て感じたことは、色なの?、輝きなの?、形なの? —
素敵なお花が咲いていた。
でも撮ってみたら、がっかりするような写真にしかならなかった…
というご経験をお持ちの方も多いはず。
それは、人の目とカメラが捉える光の違いはもちろん、人は脳でものを見ている為なんです。
人は無意識のうちにいろいろな情報をフィルタリングしています。
しかし、写真は自分が意識していなかったものもすべて写ってしまいます。
そのため撮った人の伝えたかったイメージが解り辛くなります。
絵や文章は足し算で伝えたいことを加えていきますが、写真は「引き算」で伝えたいこと以外を削って撮らなくてはならないのです。自分が感じたことだけが強調されるように…
…と私は思っております🎵
まず、自分が見て感じたことはなんなのか
…それはお花ではなく、お花の鮮やかな「色」であったり、その場の「キラキラ感」であったり、美しい「花びらのフォルム」であったり、擬人化した「仲良しの姉妹のイメージ」だったり…
撮った後に、一度見直すのが良いでしょう。
余計なものが写っていることが多いし、逆に気がつかなかったことも発見できるかもしれません。
余計なものは、次回は目立たないようにする検討材料になりますし、新たな発見は、次回の新しい見方のきっかけになります…
この写真を例にすると、この時は気にも留めなかった通りすがりの子だったのです。
が、家で見直していると、この少し乱れた花びらと周りの葉っぱの躍動感が魅力的に見えてきました。
そして、次回撮る時には、撮る位置を右寄りにして、葉っぱのストリームが綺麗に流れるように…と妄想するわけです。
皆さまにも、ぜひ撮りっぱなしではなく、撮った後に客観的に見直してみることをお勧めします♩
もっともっともっと肝心なこと
学校で「字を綺麗に書け!」と先生から注意された事がある方もおられるかと(?)と思います…
厳密にはあの言い方は適切ではなく、正確には「人に見てもらうための文章を書くときには、"字は丁寧"に書きなさい」と表現するべきでしょう。
人により字の上手い下手はあるし、逆に自分だけしか見ないアイデアメモなどは、一字一句ゆっくり書いているうちに思いついたことを忘れてしまう場合もあります。
同じことが写真にも言えるのではないか…そう私は考え、人に見せる写真は丁寧に撮ることを心がけております。
このスマホで撮ったツーショットも家族旅行の記念写真を撮る時のようなつもりで、丁寧に撮っております。
いい機材も腕もなくても、丁寧に撮ることは出来ます。
先に述べた黄金比がなんちゃらとかのまとめは丁寧に撮るために行き着いた結果でしかないのです…
エピローグ
近年、高校生以上の方は一人一台スマホを持ち、日常的に写真を撮る手段を持てるようになってきました。
従来、「ものを書くための筆記用具と言語」、「絵を描くための筆や絵の具と絵の描き方」、そして「それらをデジタル化したパソコンとその使い方」の教育が行われています。
私は、これらの他に「カメラの仕組みと写真の撮り方」についても学校で教える時期にさしかかっているのではないかと考えております。
むしろ、水彩絵の具で絵を描くよりも、写真を撮る方が日常的になっているのかもしれません。
皆様が見たことや感じたことをより多く表現でき、そしてそれを見た私自身もより深く皆様の感じた事を理解出来れば、皆さまと私の人生も更に豊かになると思い、このまとめを執筆しました♩
長文をお読みくださり、ありがとうございました😊