昭和60年(1985年)の秋のこと。
当時サントリーの研究員だった坂嵜 潮さんはブラジル南部を走行中、道端に咲きみだれた、赤紫色の美しい小花に目をとめました。
それは、栽培種にはない、ほふく型ペチュニアの野生種でした。
美しい小花に魅せられた彼は、この種子を日本に持ち帰ります。
サフィニア誕生の発端は、まさかの行動!
実は、
坂嵜さんはこの時、新しい花の開発の為にブラジルに来たわけではなく・・・
本来の目的は、ブラジルにワイン現地生産の可能性を調査にきていたのです!!
社命と異なる、花の種を持ち帰るなんて、なかなかできませんよね・・・(=゚ω゚=;)
それほど、ブラジルで見た花が美しかったのでしょうね。
サフィニアの商品開発、開始!
ちょうどバイオ産業が脚光を浴び、会社としても花ビジネスに乗り出そうとしていた時期に重なったこともあり
帰国後、坂嵜さんは会社に『新しいタイプのペチュニア』作りを申し出ます。
日本のペチュニア栽培は、江戸末期に伝来して以来「ツクバネアサガオ」とも呼ばれ、愛好されていましたが、
もともとウイルス病に弱く栽培が難しいという難点が・・・。
戦後には魅力的な品種があまりできなくなり、園芸愛好家に飽きられ始めた頃でもあったので
さっそく京成バラ園芸との共同研究チームが編成され、新品種開発が始まりました。
研究チームには育種家だけでなく、ウイルス病や組織培養の専門家も参加。
様々な分野のプロフェッショナルが研究を重ねてできたのが
栄養繁殖が可能で、耐暑・耐雨性にすぐれ、春から秋まで咲きつづける「サフィニア」なのです!
サフィニアの名前の由来
「サーフィン(Surfing)」と「ペチュニア(Petunia)」を組み合わせ、「サフィニア(Surfinia)」と名付けられました。
波うつように花が咲くことに由来しているそうです。
あえて別名にしたのは、従来のペチュニアとはまったく異なる花を創ったという、 彼らの自負が込められているのでしょうね。
品種改良の最初のねらいは、工場構内などの緑化植物でしたが、
多彩でボリューム感溢れる華やかさが受けて、プランター栽培などガーデニング用として需要を伸ばしていったそうです。
とくに平成2年(1990)に大阪で開催された「花の万博」で人気を博したことが、販売の追い風になり海外にも進出!
平成3年(1991)にドイツで開催された国際園芸展でグランプリを受賞したことがきっかけで、
さらに世界中で販売されるようになりました。
参考資料:公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会
www.jataff.jp/senjin3/28.html
\サフィニアをもっと楽しむ為の特設サイトができました!/
【supported by サントリーフラワーズ】