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so.ra
2021/03/01
【瑠璃の冬の物語】その12
翌朝、家の戸を叩く音で弥彦は目を覚ました。
戸を開けると、そこには数人の村人が立っていた。
「これを食べておくれ」
二人の村人が差し出したのは、
貴重な粟のご飯、芋や野菜の入った味噌汁だった。
別の女は「ごめんよ」と、家にあがると赤ん坊に乳を飲ませ始めた。
何が起きてるかわからず、戸惑ってる弥彦に、村人らが言った。
「あんたや瑠璃さんには、私らはいつも助けてもらってきた。瑠璃さんは、私らに食べ物を分けてくれただけじゃなくて、体が弱ったものの看病や深い山に入って、貴重な薬草を探してきて、手当てもしてくれた」
「そうとも、うちのおかぁが倒れちまった時は、代わりに台所から畑仕事まで手伝ってくれたよ。瑠璃さんの乳が出なくなっちまったのは、わしらがみんなして瑠璃さんに甘えて、頼りすぎたからなんだ。わしらを助けるために、不憫な思いをしてる瑠璃さんに、いつか恩返しせにゃならんと、わしらはみんな思っておった。」
「夕べ、あれからわしらは相談したんだ。村の衆みんなで弥彦さんや赤ん坊を助けて育てようと。それがわしらの命を助けてくれた瑠璃さんへのお礼だ」
これから、毎日赤ん坊の乳の心配も要らない、食べ物もみんなで支えると、村人らの優しい申し出に、弥彦はただただ頭を下げて、礼を述べるのだった。
みんなに大切にされ、愛されて、赤ん坊の健はすくすくと育っていった。
続く
🌸よろしかったら、物語の一話【瑠璃の物語】二話【瑠璃の冬の物語】は下のタグからご覧下さいね。
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so.ra
大切なものを 預かっているよ いつでも取りに戻っておいで💖 たくさんの陽だまりの花たちと あなたをお待ちしています😊🍀 2021年12月14日 わたしの詩を、書きとめていただいて、とっても嬉しくて、今日から作家ですと名乗ることにしました🤗みんなに愛と勇気と癒しを贈る人になれるよう頑張ります😊
翌朝、家の戸を叩く音で弥彦は目を覚ました。
戸を開けると、そこには数人の村人が立っていた。
「これを食べておくれ」
二人の村人が差し出したのは、
貴重な粟のご飯、芋や野菜の入った味噌汁だった。
別の女は「ごめんよ」と、家にあがると赤ん坊に乳を飲ませ始めた。
何が起きてるかわからず、戸惑ってる弥彦に、村人らが言った。
「あんたや瑠璃さんには、私らはいつも助けてもらってきた。瑠璃さんは、私らに食べ物を分けてくれただけじゃなくて、体が弱ったものの看病や深い山に入って、貴重な薬草を探してきて、手当てもしてくれた」
「そうとも、うちのおかぁが倒れちまった時は、代わりに台所から畑仕事まで手伝ってくれたよ。瑠璃さんの乳が出なくなっちまったのは、わしらがみんなして瑠璃さんに甘えて、頼りすぎたからなんだ。わしらを助けるために、不憫な思いをしてる瑠璃さんに、いつか恩返しせにゃならんと、わしらはみんな思っておった。」
「夕べ、あれからわしらは相談したんだ。村の衆みんなで弥彦さんや赤ん坊を助けて育てようと。それがわしらの命を助けてくれた瑠璃さんへのお礼だ」
これから、毎日赤ん坊の乳の心配も要らない、食べ物もみんなで支えると、村人らの優しい申し出に、弥彦はただただ頭を下げて、礼を述べるのだった。
みんなに大切にされ、愛されて、赤ん坊の健はすくすくと育っていった。
続く
🌸よろしかったら、物語の一話【瑠璃の物語】二話【瑠璃の冬の物語】は下のタグからご覧下さいね。