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木の花の一覧

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醜男
柿(カキ) カキノキ科カキノキ属の落葉高木。東アジア原産。奈良時代に中国から渡来したと考えられ、古くから果樹として栽培される。葉は光沢がある卵形で、秋に紅葉する。角斑落葉病や円星落葉病の斑点模様がよく入る。花期は5~6月。新枝の葉腋に花がつく。花は淡黄色で先は4裂し外側べ反り返る。雌雄異花。雌花は1個ずつつき、雌しべは1本、退化した雄しべが8本。雄花は雌花の半分くらいの大きさで、雄しべだけが16本ある。雌花の萼は緑色で大きく目立つが、雄花の萼は小さくて目立たない。果実は液果。秋に赤く熟す。種子の周りがゼリー状なのは、哺乳動物の歯や大型の鳥の嘴をすり抜けるための工夫。 柿は大別して野生種の『山柿』と『栽培品種』に分けられる。栽培品種は1000種類以上あり、『甘柿』『渋柿』に分けられる。柿には渋みがある。これは果肉に含まれる可溶性タンニンによるもので、甘柿と渋柿の両者とも、幼果期の果実はこれを含んでいるため渋みがある。 『甘柿』は樹上の果実が成熟する過程で、可溶性タンニンが不溶性タンニンへと変化し、成熟期には渋みを感じなくなる品種群である。また、果肉に生じる『ごま』はタンニンが不溶性になったあと酸化したものである。この甘柿には、成熟すると常に甘みを呈する品種群(完全甘柿)と、種子の有無と多少が可溶性タンニンの不溶化に影響する品種群(不完全甘柿)とがある。後者は、果実が完全に甘柿になるには数個以上の種子が必要である。甘柿の代表品種は富有、太秋、次郎など。 『渋柿』は成熟しても可溶性タンニンを含むため、そのままでは食べられない。食用とするためには人為的な処理によって可溶性タンニンを不溶性に変えねばならない。その方法がアルコール脱渋法(酒精による渋抜き法)や炭酸ガス脱渋法である。種子がなくても果実が発育する平核無(ひらたねなし)と愛宕を除き、他の品種では種子ができなければ果実が発育しないので受粉が必要となる。渋柿の代表品種は平核無、愛宕、蜂屋など。 柿のタンニンはたんぱく質と結びつく力が強いため、日本酒をつくる際の清澄剤(澱引き)として利用される。また、未熟な果実は柿タンニンを豊富に含み、柿渋と呼ばれる液体の原料になる。柿渋には防腐作用があり、染料や塗料として利用される。昔は木造舟や漁網や和傘をこれで防水し、補強材としてうちわや家具などにも塗った。たんぱく質を変性させる作用を利用して、獣皮の皮なめしにも使われた。柿の皮を生ゴミに入れておくとにおいを消すという。柿の実は昔から酒の酔いを醒ますという。 名前の由来は諸説ある。秋になると橙赤色の大きな果実を多数つけ、紅葉する。この『赤き実』『赤き葉』が由来とする説。朝鮮語『kam』がKat→Kalk→Kakiと変化した説。果実がカガヤクからカキに省略変化した説。材がかたいのでカタ木→カキに変化した説。果実をとる時に枝が欠けやすいので、カケル木→カキに変化した説など多数ある。 出典『食材図典』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『里山の花木 ハンドブック』『薬草の呟き』『樹木の名前』
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醜男
宮城野萩(ミヤギノハギ) マメ科ハギ属の落葉半低木。東北、北陸、中国地方の山野に自生する。日本海側に分布するケハギの園芸品種といわれる。庭や公園に植えられているハギはほとんどが本種。高さ1〜2m。枝は下垂して花期には先が地に接するほどになる。葉は互生。花期は7~10月。花は紅紫色。長さ約1.5㎝ほどの蝶形花で、旗弁が強く反り返る。果実は豆果。長さ約1㎝。種子は1個。 名前の由来は不明。宮城野は、現在の宮城県仙台市内にあった原野の名前である。『古今集』に宮城野のハギを詠んだ歌があり、古くはハギの名所として知られたことによりミヤギノハギの名が付いたという説があるが、実際には宮城野にはミヤギノハギは自生せず、ツクシハギが多い。かつての宮城野の地は現在、楽天イーグルスのホームスタジアムや陸上競技場などになっている。ミヤギノハギと宮城野との関係は不明だが、ミヤギノハギは宮城県の県花として親しまれ、県章はミヤギノハギの3出複葉を図案化したもので、平仮名の『み』を表している。また、ミヤギノハギは夏から秋にかけて咲くことから、ナツハギとも呼ばれる。ハギの名前の由来は、毎年春に根元の古い株から新しい芽を出すので、『生え芽(はえき)』『生え木』の意味でもあるという。漢字の『萩』は日本独自の訓読み(日本で作られた国字説もある)で、中国ではヨモギ属のことである。ちなみに、ハギには『花妻』という別名もあり、『万葉集』にも詠まれる。鹿がいつもハギに寄り添うことから、ハギの花を鹿の妻に見立てたことに因む。但し、鹿がハギに近づくのは、単にハギの花芽を食用としているから。ハギと鹿の取り合わせは和歌のほか、工芸品の意匠の題材としても繰り返し好まれる。 出典『樹木の事典 600種』『ボタニカルアートで楽しむ花の博物図鑑』『樹木 見分けのポイント図鑑』『草木の種子と果実』『樹木の名前』『同志社女子大学ホームページ』
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醜男
穂躑躅(ホツツジ) ツツジ科ホツツジ属の落葉低木。日当たりのよい山地に自生する。樹高1〜2m。よく分枝する。葉は互生。倒卵形または楕円形で枝先に数枚集まってつく。葉の縁に鋸歯はなく波打つ。花期は8~10月。枝先に5〜10㎝の円錐花序を直立する。淡紅色を帯びた花を多数つけるが、花冠は3裂し、裂片は長さ約1㎝幅3㎜の狭長楕円形で、反り返る。雄しべは6個、雌しべは花冠の外へまっすぐ突き出る。萼は長さ約1㎜の腕状で浅く5裂する。果実は蒴果。秋に熟し、3裂して種子を出す。 全株に毒成分のグラヤノトキシンを含む。毒性は運動神経を麻痺し、歩行失調、呼吸麻痺を起こす。誤って引用すれば頭痛、嘔吐、痙攣を起こす。この花から集めたハチミツも中毒を起こす危険性がある。 穂のように直立した花序が名前の由来。かつては細枝で箒や蓑を作ったことから、ヤマボウキ、ヤマワラの別名がある。また、樹皮が松の肌に似ているため、マツノキハダの別名もある。 よく似たミヤマホツツジとの識別点は次の通り。 ホツツジ ・花柱はまっすぐ ・花の数はミヤマホツツジより多い ・葉先が尖っている ミヤマホツツジ ・花柱が上に反り上がっている ・花の数はホツツジより少ない ・葉は卵形で先は丸い 出典『薬草の呟き』『樹木の名前』
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