ウツボカズラの画像

ウツボカズラの育て方

  • ウツボカズラ科
  • ネペンテス属

ウツボカズラの基本情報

ジャンル

草花

形態

多年草

学名

Nepenthes spp.

別名

ネペンテス,ヒョウタンウツボカズラ

原産地

東南アジア

ウツボカズラの性質

栽培難易度

やや易しい

耐寒性

やや弱い

耐暑性

強い

耐陰性

時期

植え付け・植え替え

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12

肥料

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
ウツボカズラの育て方の画像

ウツボカズラの育て方

小さい子供から大人まで人気のある、ポケットモンスターというゲームに登場するウツボットというポケモンがいます。

ウツボットのモデルになっているのがウツボカズラです。今回はウツボカズラの育て方についてご紹介しましょう。

基礎情報

日当たり

ウツボカズラの日当たりには春〜秋と冬で分けて説明していきます。まず春〜秋は日当たりの良い場所が適しています。

ただし、強い日差しには弱いので真夏は明るい日陰で育てるようにしましょう。

直射日光などに浴びせると葉が焼けて傷んでしまったり枯れてしまう原因になります。

できれば20%〜30%の遮光をすると良いでしょう。遮光ネットや寒冷紗などで対策しておきましょう。

真夏以外は日光の良く当たる場所で育てます。気温が30度以上の気温に達してきたら風通しの良い環境に移してあげましょう。

ベランダに吊るしてみるのも一つの手です。そして冬はどうするかというと、ウツボカズラは寒さに大変弱いです。

気温が20度以下になると屋内で管理する準備をしましょう。日中は日の良く当たる場所がベストです。

窓際に置くのがおすすめです。夜になったら保温することが重要ですのでダンボールやビニール袋を被せて対策しましょう。

乾燥も苦手なのでたまに葉水を行ってあげましょう。葉水とは、霧吹きで葉に水をかけることです。

植物用の温室、保湿設備を作って万全に育成してあげるとより元気に育てられますよ。

 

置き場所

15度を下回る気温になったら室内に取り込んで育てましょう。

目安として5月〜10月中旬の時期は、日当たりの良い戸外で育てても構いません。

10月下旬〜4月中の期間は日当たりの良い室内で管理しましょう。

通年日当たりの良い場所で育てると考えておきましょう。気温の変化に気を付けることが大切です。

余裕があれば室温の空間を作り気温を上げてあげしましょう。

 

水やり

湿度の多い環境を好む植物ですので、水苔など土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与えるようにしてください。

注意してほしいのが湿度が高くなると根腐れを引き起こしやすくなるので、加減して水やりを行いましょう。

ウツボカズラは空中湿度を好む植物ですので、1年中霧吹きを使って株の全体に水をかけてあげてください。

空中湿度とは、株周辺の湿度が70%以上の状態を示しています。夏場は毎日の水やりが必要です。

水苔を使って育てている場合は、適度な保湿を維持しましょう。夏場であれば「夕方以降」に水やりを行うようにしてください。

秋になると生育が鈍ってきます。15度以下になったら水やりも減らすようにしていきましょう。

冬に入ると土の表面が乾いていたら水やりを施すようにします。冬でも湿度を保つために葉水を行いましょう。

 

肥料・追肥

ウツボカズラには、ほとんどの場合肥料を施す必要がありません

与えるのであれば生育期間の4月〜10月の間に、3か月1度に液体肥料を与えると良いでしょう。

液体肥料とは、人間で言う「栄養ドリンク」というようなものです。

元々肥料というのは葉が垂れて元気がないときや、生長の手助けをするときに利用されるものです。その一つが液体肥料です。

固形の肥料との違いは短時間で吸収することと、異なった目的の液肥を短い時間で与えることができることです。

液肥の種類には有機肥料と化成肥料があります。有機肥料には、生物などの自然由来を原料として作らせているものです。

成分には、タンパク質などを主体とした肥料になります。

植物に欠かせない栄養素である3要素(窒素・リン酸・カリウム)を加えているもの、ホウ素などの微量要素が足されているものもあります。

化成肥料には、尿素や塩化カリなどから作られている無機質肥料のことです。

液肥と略されたり、水肥と記されることもあります。市販で購入することができるので安易に手に入れることができます。

 

用土

ウツボカズラは主に「水苔」を用いて育てていきます。

ウツボカズラは根が弱いので、水苔を使用することで水不足の予防になります。

湿度の多い環境を保つことができるので生長も良くなります。

因みに日本にある水苔を使用することもできず、販売もされていません。

ほとんどの場合、ニュージーランドから輸入された水苔が販売されています。

日本の水苔は保護対象の生物になっているので採取は不可能です。

その他にも、ピートモス・鹿沼対・赤玉土・ココナッツファイバーなども利用できます。

 

植え替え・植え付け・種蒔

ウツボカズラの植え替えは、毎年5月から6月に行います。

元々植えてあった鉢から株に付いた傷んでいる水苔を丁寧に取り除きます。

根の腐敗して黒色に変色している部分は、はさみなどを使って切り落としましょう。

新しく水苔に水で濡らしておきます。底に株を植え替えたら完了です。つる性であるため生長し始めてくると茎が倒れてきます。

このときに支柱で補強することで倒れないようになります。

ウツボカズラを植え付けるときは、鉢底から3分の1程度の軽石を敷き詰めてウツボカズラの株を植え付けましょう。

株には水苔を巻きつけておきます。ウツボカズラでは種蒔からでも育てることが出来ます。

種蒔は微粒の日向土と泥炭か粉末にした乾燥の水苔を混ぜ合わせた用土を用意します。その上に種子を撒きます。

その後、ラップなどで覆って湿度を高く保ちます。1〜3か月で発芽が見られます。

発芽までが困難とされています。ウツボカズラの種子は半年で発芽力が衰退してしまう品種が多いため非常に難関であるとされています。

最も短いもので2か月で発芽の力を失ってしまう品種もあります。種子は新鮮なものを手に入れるようにしましょう。

運良く発芽したときは、本葉が数枚生えてきたらラップを取って通常管理に戻します。

 

増やし方

ウツボカズラは、「挿し木」で増やすことが可能です。5月〜6月が最適です。茎が徒長してきたら挿し木のタイミングです。

徒長は、茎や葉などが長く垂れてきた状態のことを指します。挿し穂は株の上から葉っぱが3〜4枚を残して切除します。

これを1本の頂点挿し穂とします。そこから2節ごとに葉のすぐ下の部分を切り、いくつかの挿し穂を作りましょう。

挿し穂には「潜芽」と呼ばれる若い芽が出てくる部分が付いているようにします。

潜芽は葉の上部に窪んだところがあります。もし潜芽の無い挿し穂を挿して育てると、発根を見られますが発芽はしません。

挿し穂にした葉っぱは、全体から見て半分程度切り詰めておきます。

半分にすることで水を大気中へ放出することを抑えるようにしておきます。

剪定を行い、切った挿し穂を水に浸けたら水苔を水中に入れて挿す準備をします。

その他にも瓶に水を張って浸けたまま発芽させることも出来ます。

最も重要なことは、水分を供給する大元に当たる「根」がまだ成長していない状態です。

挿し木のときは切り口が水を通す道の役目をしますので、潰さないようにはさみなどで切ります。

雑菌の繁殖を防ぐためにも清潔な用具と水と土を使用してください。夏の高温の時期や生育が衰える冬は避けておきましょう。

およそ1か月〜3か月経てば発芽をし始めます。また、ウツボカズラには取り木で増やす方法もあります。

取り木では、舌状剥皮を行って水苔を巻いていきます。

舌状剥皮とは、取り木に使用する枝の表面を全て剥ぎ取らないで舌を出しているように切り込みを入れていくことです。

水で湿らせた水苔に切り口に挟んでいきます。水苔で全体が包まれるようにしたら完了です。後は発芽するのを待ちましょう。

 

病気・害虫

ウツボカズラは病気にもかかりにくく、害虫の被害に遭うことも少ないです。ただ、株が弱まってしまうと発生しやすくなります。

主にカイガラムシやハダニには注意しましょう。春と秋に薬剤を散布しておくと良いでしょう。

散布するにあたって注意してほしいことは30度以上の高温で撒いてしまうとウツボカズラに薬害が出てきてしまうので、曇っているときか早朝または夕方に作業しましょう。

ハダニなどは繁殖が増えると1度の薬剤散布では駆除しきれません。1週間に2・3回撒き散らして駆除していきましょう。

病気に関しては、カビが原因の炭そ病、褐色斑点病などがあります。

ウツボカズラには根に寄生する「センチュウ」と呼ばれている害虫の問題もあります。

センチュウが寄生してしまうと駆除対策がないので厄介です。新芽が萎縮して根が腐ったような状態になってしまいます。

センチュウが発生する主な原因は植え替えをずっとしていなくて古い土のまま直に置いたことが多く考えられます。

定期的に植え替えを行って新しい土と快適な環境に整えてあげましょう。

 

 

管理温度

ウツボカズラは高温多湿を好む植物です。乾燥と低温は苦手なのでそのことをきっちり把握しておきましょう。

気温で言うと高温は28度以上を一定にキープして湿度を80%位上にしてあげるとよく生長することが出来ます。

35度よりも上回ったら扇風機の風を鉢に当ててミストを掛けてあげてください。

こうすることで鉢が冷えて温度が下がり適正温度を保つことが出来ます。

15度よりも下になる気温であれば室内に取り入れましょう。

20度を切るようになってきたら室内への移動をすると頭に入れておいてください。

越冬も15度以上が上限ですので環境にあった場所に移しましょう。

 

種類・品種

ウツボカズラはつる性の食虫植物として人気があります。

原産地を東南アジア・マダガスカル・北オーストラリアなどとし約100種類が存在しています。

ウツボカズラの分布を世界地図で辿ってみると、変わった形をしておりネペンテス分布と呼ばれています。

これには、レムリア大陸説や大陸移動説などから説明をつけることができます。

ウツボカズラがこの説明を証明する人の代わりをしていると考えられているため、人気があります。

ウツボカズラのほとんどは気温が高く湿気の多い地域に自生しています。

他にも、標高が1000m以上の山岳地帯でも育つ種類もあったり、3000mもの高い場所で育っていることも観測されています。

ウツボカズラは、靴下のような形をしています。

その靴下の部分は捕虫袋といい、上に「蜜腺」と呼ばれる蓋となっている部分から甘い香りを漂わせる物質が仕込まれています。

まずこの香りで虫を寄せ付けます。誘われた虫がその蜜腺を舐めると酔っ払ったようにふらついてしまいます。

ふらふらしたまま動くので足を「えり」から滑らせて中に落っこちてしまいます。「えり」は蓋と重なるギザギザした部分のことです。

落ちた中には、中に消化液が入っています。虫が中に入っていしまうと二度と抜け出すことは出来ない構造になっています。

えりの内側には下向きに(袋の中の方向)トゲが付いています。さらに捕虫袋の側面はタイル状になっているためつるつる滑ります。

うまくよじ登っても側面の内側は鱗片がへばりついており掴まったとしてもすぐに剥がれてまた底に落ちてしまいます。

たとえ側面の上がって来られたとしてもトゲで落ちてしまいます。地獄を目の当たりにしているように感じられます。

力尽きた虫は消化液に分解されウツボカズラに吸収されていきます。

ウツボカズラには、低温・乾燥グループと高温・多湿グループと冷涼・多湿グループの3つの分けることが出来ます。

低温・乾燥グループでは、高さ800m〜1500mの山岳に自生している品種で「ネペンテス・アラタ」や「ネペンテス・トランカータ」というものが当たります。

よく植物園などで見かけられる品種が「ネペンテス・アラタ」です。「トランカータ」は、フィリピンにあるミンダナオ島の固有種です。

袋も40cm以上の大きい捕虫袋に育つインパクトのあるウツボカズラです。

その他の品種には、「ネペンテス・ベントリコサ」や「ネペンテス・マキシマ」という品種もよく見かけられます。

マキシマは古い時代から日本にも導入されている品種です。

50cm以上にもなる大型のウツボカズラでクワガタムシやネズミなども捕獲してしまう少し恐ろしい植物です。

次に、高温・多湿ではジャングルに自生するグループです。品種には、「ネペンテス・アンプラリア」「ネペンテス・ラフレシアナ」というものがあります。

アンブラリアは、ウツボカズラの中でも丸っこい形をしており、きれいに横に並んで育ちます。

ラフレシアナは独特の姿をしており、つるの形状に特徴のある鑑賞用として有名な品種です。

高温多湿を好み15度以上の環境で育てなければならないため大変とされています。

最後に、冷涼・多湿の品種は、標高が1000m〜3000mに自生し、霧にある場所で育つグループです。

その品種には、「ネペンテス・ラジャ」や「ネペンテス・エドワードシアナ」という名前で流通しています。

ラジャもエドワードシアナも全体的に赤くラジャはフットボールの大きさにも生育する大型の品種です。

日本ではワシントン条約で輸出が禁止されていますが、増産の品種であれば輸入することが出来ます。

エドワードシアナは、えりの部分が艶と深みがあることから観賞用として価値の高い品種です。

入手困難であり、育てるのも難しいとされているためなかなかお目にかかることが出来ません。

 

花の形態(どんな花を咲かせるのか)

ウツボカズラには、雄と雌の株があり、その株が立派に育つと6月〜7月に小さな黄色い花が花びらを4枚付けて咲かせます。

その大きさは1cmにも満たない極小サイズです。

 

トリビア

花言葉

小さい花を咲かせるウツボカズラの花言葉には、「甘い罠」「油断」「絡みつく視線」の意味があります。

甘い罠には、ウツボカズラが甘い香りで虫を魅惑して食す様子から付けれています。

ウツボカズラは、つるを草木に伸ばして絡ませて、袋をそこかしこにぶら下げる姿から「絡みつく視線」が付けられました。

その他にも「危険」「熱い感動」という花言葉にもなっています。

 

由来伝承

ウツボカズラは和名のときに表される呼び名です。

科名と植物名はそのままのですが、学名と英名で表すと「ネペンテス(Nepenthes)」と呼ばれます。

ネペンテスはギリシャ語で「憂い」や「悲しみを消す」という言葉を表しています

しかし、その本来の由来はよく分かっていません。

ウツボカズラという和名が付けられた理由には、「靭」という矢を入れるものとウツボカズラの虫を捕まえる袋が重なって見えることから名付けられました。

そして蔓性の植物という意味の「カズラ」を合わせて付けています。

漢字で書くと「靫蔓」になります。また、ネペンテス・アラタは「ヒョウタンウツボカズラ」という和名があります。

 

まとめ

捕虫植物のウツボカズラの育て方についてご紹介しました。虫を捕まえる独特な構造をしており、日本では珍しい植物です。

ウツボカズラは、袋を美しく付けさせることでより観賞価値の上がる食虫植物です。

他の方法には、テラリウムやハンギングも似合います。

ポケモンでも知られている「ウツボット」と比較してどう似ているのか検証してみても面白いかもしれませんね。

どのようにして虫を捕らえているのか観察してみてください。

 

takenaka

takenaka

お花と植物を愛するライター。 お花と植物と共に暮らすグリーンライフに憧れて、去年お庭付きの一軒家に引っ越しました。まだまだ理想のお庭にはほど遠いけど、週末の楽しみは少しづつお庭の手入れをすることです♪

『ウツボカズラの育て方』の記事をみんなに紹介してみましょう

花の新着コラム

花の新着投稿画像

花の種類

レウコフィルム

年間を通して日当たりのよい場所で育てます。真夏の直射日光も問題ありません。冬場は-5℃まで耐えます。... レウコフィルムの育て方へ

ラナンキュラス

日当たりのよい場所で育てます。ただし冬場はベランダなどの風が当たらない場所が望ましいです。 ラナンキュラスの育て方へ

イベリス

年間を通して日当たりのよい場所で育てます。 イベリスの育て方へ

ランタナ

日当たりが良い場所に置きます。冬場は室内に入れ、日当たりの良い場所に置くと良いでしょう。 ランタナの育て方へ

ガクアジサイ

日当たりのよい場所を好みます。 ガクアジサイの育て方へ

バイカウツギ

日当たりのよい場所を好みます。 バイカウツギの育て方へ

GreenSnap

植物の名前を調べるなら

アプリで聞いてみよう!

★★★★★
ダウンロード
無料