テンナンショウの画像

テンナンショウの育て方

  • サトイモ科
  • テンナンショウ属

テンナンショウの基本情報

ジャンル

草花

形態

多年草

学名

Arisaema

別名

ユキモチソウ,ウラシマソウ,ムサシアブミ

原産地

日本

テンナンショウの性質

栽培難易度

普通

耐寒性

やや弱い

耐暑性

やや弱い

耐陰性

あり

時期

植え付け・植え替え

1
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4
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肥料

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開花

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テンナンショウの育て方の画像

テンナンショウの育て方

昆虫や動物が擬態するかのように、ぱっと見ると花が咲いているように見えるも、実は花ではないという植物があります。

アンスリウムやミズバショウと同じく、仏炎苞をつけた植物の中でも、テンナンショウという変わった植物の育て方をご紹介します。

テンナンショウの基礎情報

テンナンショウの日当たり

日当たりですが、基本的に年間を通して明るい日陰が生育に適しています。

山野の樹林の下に自生している植物なので、どちらかといえば薄暗いところを好みます。

うっそうと茂る草木の森や林の中で地面からにょきっと生えています。

そのため、夏場の突き刺さるようなきつい日差しは葉焼けを起こし、枯れる原因となります。

特に葉っぱを広げている生育期は、直射日光を避けましょう。

 

テンナンショウの置き場所

庭植えならば、年間を通して薄明るい日陰となるような場所で育てましょう。

自生種は野山の樹木の草むらに生えているため、きつい日差しが大の苦手です。

また西日が当たる場所や、半日陰になるような場所も極力避けたほうが良いでしょう。

特に夏場は、数時間の日照でさえも葉焼けを起こす可能性が高くなるので、薄明るい日陰になる場所を基準にして植えて下さい。

できなければ、遮光板で光を遮る工夫を施してください。

鉢植えならば、室内でも直接日差しの当たらない場所や、遮光カーテンで遮られた場所に置きましょう。

寒さに強いため、防寒対策を施す必要はありませんが、ただ一つだけ注意したいことは、開花時期の雨になります。

テンナンショウは4月〜6月初旬ぐらいまで花が咲きます。

梅雨入り前なので毎日のように続く雨に心配することはさほどありませんが、この開花時期に少しでも雨が当たると花が傷んでしまうというデリケートな部分があります。

つぼみになったら、雨を凌げる軒下や室内に取り込みましょう。

また、地植えしているのであれば容易に動かせないため、ビニールで覆いを作るなどして雨に当たらないようにしてあげてください。

 

テンナンショウの水やり

山の空気に似た環境を好むため、やや湿っぽさがある方がテンナンショウは喜びます。

そのため、土の表面が乾いてきたと思ったら水を随時あげましょう。

生育期にあたる時期は、1日1回ほどのペースで与えても良いです。

種類によっては、花が咲いた後に枯れるものもあります。テンナンショウは球根植物なので、地上部は枯れても球根は生きています。

なので枯れた後の休眠期であっても、土を乾かさないように絶えず水をやって湿気を保ってください。

そうすることで球根の傷みを防げるので、来年もまた芽吹いたり植え替えたりすることができます。

地上部が枯れても球根は土の中で眠っているため、忘れずに水やりを続けましょう

乾燥すると球根が傷むので、土が乾いてきたと思ったら水をあげましょう。

そうすることで、来年再び返り咲くことができます。

植え替えをすると子どもの球根がいっぱいついている場合があるため、数を増やすためにも断続的に水やりは続けます。

 

テンナンショウの肥料・追肥

あらかじめ緩効性の化成肥料を混ぜんこんでからテンナンショウを植え付けます。

芽が出てきたら追肥しましょう。花が咲き終わった後もお礼肥として油かすを与えましょう。

また、地上部が枯れてきた後にも油かすを与えると、球根に栄養が蓄えられやすいです。

葉がある間は、液体肥料を与えると効果的できれいな色艶のある葉っぱを茂らせます。

 

テンナンショウの用土

湿り気のある場所を好みますが、用土は有機物を含んだ水はけのよい肥沃土が適しています。

市販に売っている「山野草の土」であれば、何も継ぎ足さずにすぐにでも使用できます。

混ぜ合わせて作るのであれば、小粒の赤玉土と軽石、腐葉土をそれぞれ4:4:2の割合で混ぜるとちょうど良くなります。

排水性を高めたければ軽石の他に、桐生砂や日向土といった土が適しています。

軽石の代わりに混ぜても大丈夫です。

 

テンナンショウの植え替え・植え付け・種蒔

真新しく球根を購入して植えるのであれば、植え付けに適した時期は晩冬の2月〜3月になります。

すでに育てていたテンナンショウが枯れてしまったなら、既存の球根を掘り上げて植え替えることができます。

種類によって枯れる時期がずれることがありますが、大方の種類が10月〜11月頃に地上部が枯れてくるので、これ以降から芽吹く春先までの間に植え替えをしましょう。

球根を掘り上げ、新しい用土に植え替えしましょう。

この時、子球根がたくさんついている場合があるため、傷つけずに外していったら、それも一緒に植えていきましょう。

庭植えでも鉢植えでも、大体直径15㌢の穴に球根1を目安として植えていきます。

鉢は気温の高くなりやすいプラスチック製よりも、素焼きの山草鉢を使うことで通気性が保たれます。

特に夏場は温度上昇に気をつけたいので、鉢で育てるなら山草鉢がおすすめです。

植え付け後はさっと水で馴染ませると良いです。

その後は2、3日してから水をあげましょう。

サイクルに合わせて毎年植え替えていくと、古い根も剪定されるので、長くテンナンショウの栽培を楽しむことができます。

 

テンナンショウの増やし方

増やし方として前述の子球根を分球する方法と、種まきの二通りがあります。

分球は植え替えの際にできるため、同時に行うと効率がよくなります。

分球してから芽がでるまでに1年から2年がかかるので、新しく植えたのに芽がでないと慌てないようにします。

翌年に芽が出なかったら、その次の年まで気長に待ってみましょう。テンナンショウは発芽に1年半〜2年と時間がかかります。

種まきから増やすこともできるのですが、その場合だと開花までに分球の倍近くは時間を要するため、あまりおすすめできる方法ではありません。

テンナンショウの仲間に「ユキモチソウ」というものがありますが、それは分球ができないため種まきをしなければ増やすことができません

しかし植物に雌株、雄株とあって、その両方そろってしか初めてタネがつかないため、時間がかかることが難点になります。

タネの採取方法も困難なので、よっぽどの熟練者でなければ分球できる種類は分球で増やしていきましょう。

 

テンナンショウの病気・害虫

病気では軟腐病という突然葉っぱが枯れて、球根が腐ってしまう軟腐病にご注意ください。

原因はカビによるもので、梅雨の時期から秋口までかかりやすくなります。

また白絹病という同じくカビが原因でかかってしまう病気にも注意が必要です。

害虫で気をつけたいものは、ネグサレセンチュウやネジラミ、コナカイガラムシいった、根や球根を食害したり腐らせたりするものの被害を受けやすいです。

そして地上部分ではイモムシやナメクジといった虫が葉っぱを狙っているため、駆除が必要になってきます。

冬の間は土の中に眠っている球根を狙ってネズミによる食害も増えるため、病害虫の対策はしっかりしておきたいところです。

オルトランや薬剤の散布、ネズミであればネズミとりをテンナンショウの近くに仕掛けておくとよいでしょう。

ナメクジやイモムシなどは捕殺できるため、常に葉の裏や枝などチェックしておきましょう。

 

テンナンショウの管理温度

テンナンショウは暑さと日差しに弱いため、急激な温度上昇がない明るい日陰の場所で管理して下さい。

特に夏場の水やりは昼にあげると、土の温度が上昇しやすくなるため、夕方にあげるなど工夫することで一定の温度を保つことができます。

 

テンナンショウの種類・品種

テンナンショウはサトイモ科テンナンショウ属に区分される植物になります。

主に世界の温帯〜亜熱帯に広く分布し、日本では森の樹林下などに自生しています。

マムシグサは春になると、比較的山に入らずとも町の近くで見ることができます。

ウラシマソウ、ムサシアブミ、ユキモチソウといったものがテンナンショウ属の仲間になります。

ウラシマソウは苞の中から伸びた先端部が細くて、糸状に伸びています。

その姿が浦島太郎の釣り姿に似ているために、ウラシマソウと名付けられました。

またユキモチソウはモチのようなぷっくりした先端をしており、触りたくなるような見た目をしています。

このユキモチソウですが、繁殖の難しさから現在は絶滅の恐れがあるレッドデータプランツに記載されています。

雌雄が変化する性転換植物の特徴があるため、去年雌花だったものが今年は雄花になることもあります。

 

テンナンショウの花の形態(どんな花を咲かせるのか)

花色は白、緑、紫といったものです。どちらかといえば、テンナンショウは花姿よりも仏炎苞が観賞の対象となります。

大きな花軸の周囲に、肉穂花序(にくすいかじょ)という花が密集し、大型の苞で包まれています。

この肉穂花序が本来の花ですが、それを包む仏炎苞が花と勘違いされやすいです。

サトイモ科の種類は仏炎苞が多く、観葉植物でも人気のあるアンスリウムなどが仏炎苞を持つ植物になります。

 

テンナンショウのトリビア

テンナンショウの花言葉

テンナンショウの花言葉は「壮大な美」「壮大」になります。

なぜこの花言葉になったのか由来ははっきりしていません。

 

テンナンショウの由来伝承

属名の由来は同じサトイモ科の「Arum(アラム属)」にギリシャ語の「arima(血のような赤色)」がくっつき、葉に赤い斑点があることから由来しています。

テンナンショウは漢字で「天南星」と書きます。

中国が”宋”であった時代に書かれた「開宝本草」という書物に、初めて天南星が登場します。

なぜ天南星と名付けられたのかというと、そこには南星とは形が竜骨座のカノープス(南極老人星)のような形状から名付けたという記述が残っています。

テンナンショウは他に多くの別名を持っています。

ヤマゴンニャク、ヘビノシャクシ、クチナワビシャク、ヘビノハシバコ、ヘビノアンドン、ヘビコンニャク、ヘビノマクラ、ヘビノコシカケなど、ヘビにまつわる別名が多くつけられています。

見た目が縦に長く、ヘビの姿に似ているために、このような呼称が多く生まれました。

ヒマラヤ地方などでは食用として用いられていますが有毒の種類もあります。

球茎は漢方薬としても利用があるため、他国では重宝される植物になります。

 

まとめ

ぱっと見ると花の形をしていますが、それは仏炎苞という花ではないものです。

テンナンショウは漢字でも天の南星と書くように、壮大なイメージを喚起させる植物になります。

少し育てるのが難しい種類になりますが、ぜひとも挑戦してもらいたいです。

 

takenaka

takenaka

お花と植物を愛するライター。 お花と植物と共に暮らすグリーンライフに憧れて、去年お庭付きの一軒家に引っ越しました。まだまだ理想のお庭にはほど遠いけど、週末の楽しみは少しづつお庭の手入れをすることです♪

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