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植木鉢には様々な種類がありますが、その中でもスリット鉢は性能が高く注目されている鉢です。今回はスリット鉢の性能や、スリット鉢を使った植物の育て方をご紹介します。
スリット鉢とは、鉢底だけではなく、鉢の底面に深いスリットが入っているプラスチック製の鉢です。スリット鉢は、地植えで栽培した時の同じ環境を鉢の中で再現できるように設計されています。鉢のなかで根が回りにくく、まんべんなく根を成長させることができます。スリットが大きいため、通気性が高く、水はけが良くなるのも特徴です。
スリット鉢は深い緑色や黒色のものが一般的です。
植物を植木鉢で栽培すると、水分や養分を求めて鉢の中で根がぐるぐるととぐろを巻くように伸びてしまいます。これを「サークル現象」と呼びます。サークル現象が起こると、植物が水分や養分の吸収する力が落ちてしまい、弱ってしまいます。
スリット鉢は鉢底にスリットが入ることで、鉢底に溜まる水分を除き、酸素を取り込めるので、根が健全な状態で生長します。また、樹幹の直下からも根が伸び、たくさん発根するので植木鉢の中の土の90%を使うことができ、肥料の吸収が良くなります。
根が元気に育つことで、植え替えの回数も最小限で済み、花や実もたくさん実ります。
スリット鉢は、円形、四角形、八角形など様々な種類が販売されています。サイズも豊富で、縦に長いロングサイズや、おしゃれなものも販売されているので、目的や好みに合わせて好きなものを選びましょう。
スリット鉢のサイズは以下の表の通りです。
号数 | 鉢の直径 | 容量 |
4号 | 12cm | 0.6l |
6号 | 18cm | 2.2l |
8号 | 24cm | 5.2l |
10号 | 30cm | 8.4l |
スリット鉢の素材はプラスチックがポピュラーですが、素焼きのものも存在しています。プラスチックよりも重量があるため、風に強く倒れにくいほか、日差しに強く鉢内の温度が上がるのを抑えてくれます。
スリット鉢は、果樹や野菜、観賞用としての園芸植物にも最適に使える植木鉢です。特に根が深く張るクリスマスローズなどのバラは、スリット鉢との相性が良いです。
①土を濡らしてから詰めるように入れる
スリット鉢は、底の近くや鉢の側面に穴が空いているので、普通に土を入れると漏れてしまいます。土を湿らせてから、きっちり詰めるように土を入れるとこぼれにくくなります。また、鉢底のみに粒の大きな土を入れることで、こぼれを防ぐことができます。
②鉢底石は不要
スリット鉢には鉢底石は必要ありません。鉢底石を使うと、根の成長を止めるスリットを塞いでしまうので、スリット鉢の効果がなくなってしまいます。
③土の上に置いてはいけない
スリット鉢を土の上に置いてしまうと、スリットから出た根が地面に潜ってしまいます。スリット鉢を使うときは、地面の上に直接置か図に、レンガやブロックの上に置くようにしましょう。
スリット鉢は、市販のプラスチック鉢をリメイクすることで簡単に自作することができます。100円均一などで購入できるノコギリで鉢底に縦に切れ込みを入れ、カッターで切り落とせば完成です。切れ込みは2本以上、鉢の1/3程度の深さになるように入れましょう。
スリット鉢は、安価で購入でき、植物にとって最適な生育環境を作り出すことができます。植え替えの回数を減らせるので、効率的にガーデニングを楽しむことができますよ。
どんな植物にも使えるので、これから鉢植えでガーデニングを始める方はぜひチェックしてみてくださいね。
GreenSnap編集部