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ムシトリナデシコは食虫植物のような変わった名前ですが、なぜこのような名前になったのでしょうか。このページではムシトリナデシコについて解説しています。
ムシトリナデシコとはどんな植物なのか、花の特徴や似た植物などをまとめていますので、ご参照ください。
ムシトリナデシコとはナデシコ科マンテマ属の植物で、原産地はヨーロッパとされています。別名は、コマチソウ、ハエトリナデシコ、ムシトリバナです。
名前の由来ですが、ムシトリナデシコには小さな虫を捉えることがあります。しかし捕獲した虫を消化することはないため、ムシトリナデシコは食虫植物ではありません。
ムシトリナデシコは、高さ30センチから60センチほどで、葉の下に分泌液を出す部分があり、これが虫を捕まえます。アリがよってくることがありますが、アリは蜜を吸うことはあっても受粉の手助けをしないことから、ムシトリナデシコには邪魔な虫です。そのため、粘着質の分泌液でアリが上るのを妨げているとされています。
ムシトリナデシコは、江戸時代に鑑賞用として入ってきましたが、野生化して現在はいたるところで見かけるようになりました。空き地などで群生します。このことから雑草として見られることが多いです。
ムシトリナデシコの花期は5月から6月です。花の色はピンク色で、花弁が5枚です。おしべは10本あり、花弁と同じくピンク色であるため目立ちません。花の大きさは1.5センチから2センチほどです。
ムシトリナデシコは、フクロナデシコ、シバザクラに似ています。
フクロナデシコはナデシコ科マンテマ属の植物です。大きさが15センチから30センチほどで、花期はムシトリナデシコ同様に春に咲き、4月から5月ほどです。花はピンクや白があり、花弁は5枚です。
シバザクラはハナシノブ科の植物で、ムシトリナデシコとはまったく異なる植物ですが、見た目はよく似ています。花期は4月から5月で、ピンクや赤、薄紫の花弁をつけます。枝分かれしやすく、地面を覆いつくすようにして広がるのでグランドカバーに用いられることがあります。
ムシトリナデシコは群生しやすいですが、シバザクラはそれ以上に群生します。
ムシトリナデシコは日当たりのよい場所に自生します。育てる場合は日当たりがよく、水はけのよい場所にしましょう。ムシトリナデシコを育てるのであれば、地植え、鉢植えどちらでも可能ですが、地植えのほうが育てやすいでしょう。
地植えであれば、水やりはとくに必要はなく降雨で十分です。鉢植えの場合は、土が乾いてから水やりをしてください。肥料は必要ありません。
ムシトリナデシコの花言葉は、「しつこさ」、「未練」、「罠」、「欺瞞」です。
分泌液を出して、虫をとることから「罠」、「しつこさ」という花言葉がつけられたといわれています。
ムシトリナデシコは濃いピンクの花をつけるとてもきれいな植物です。ですが、触るとベタベタするので引っこ抜くときは注意しましょう。花の色や形からフクロナデシコやシバザクラに似ていますが、違いを覚えて観察してみましょう。
GreenSnap編集部