フマキラー株式会社(www.fumakilla.co.jp/)は、殺虫用品、家庭用品、園芸用品、業務用品等の製造販売、輸出入を行う日用品メーカーです。
今回は、フマキラーが行う子ども向け戦略の考え方と取り組みについて国内営業本部マーケティング部 課長の佐藤さんにお話を伺いました。GreenSnapとの取り組み事例を踏まえながらご紹介いたします。
(写真)左:GreenSnap株式会社 取締役 澤田翼 右:フマキラー株式会社 国内営業本部マーケティング部 課長の佐藤太一氏
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日用品メーカーとして世界中を舞台にするグローバル企業「フマキラー」
──まずは御社の沿革についてお聞かせください。
フマキラーは、創業から150年、主要の殺虫剤の他、園芸用品、家庭用品、業務用品などを製造販売しています。日本のみならずアジアを中心とした世界約70か国に展開するグローバル企業です。「ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る。」を経営理念に、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりを目指しています。
子ども向けの展開に注力されていますが、そのきっかけや理由を教えてください。
フマキラーでは「自然を楽しく学ぼう」をテーマに、約20年前から「フマキッズこども研究所」というプロジェクトを行っています。フマキラーには虫好きの社員が多く、「子どもたちに虫についての正しい知識を広げ、虫や自然と触れ合う機会を持ってもらうことでことで“命の尊さ”や“自然の尊さ”を伝えていきたい」という思いからこの取り組みが始まりました。
「フマキッズこども研究所」は、小学生の夏休みの宿題である「自由研究」をサポートするためのウェブサイトを公開しており、毎年、「虫や植物とふれあうコンテスト」を行っています。実験と研究部門、工作部門、絵画部門、作文部門、音楽部門があり、お子さまの個性に合わせて取り組みやすい部門を設けています。おかげさまで今年は12,000件を超える応募が集まりました。
他にも、外でアクティブに活動する子どもたちを応援する「PLAYACTIVE!」や、「キャンプを通して学ぶ虫と自然」をテーマにしたテレビ番組の放送、昨今の生活様式の変化によって失われた子どもたちの「食を通じた人と関わる機会」を、除菌・消毒に気を付けながら提供する「つくっ手たべ手プロジェクト」など、さまざまなプロジェクトを行っています。
「カダン」ブランドの若年層への認知拡大を目指して
GreenSnapとコラボレーションしたきっかけはありますか?
GreenSnapとコラボした理由は、優れた効き目と使いやすさ、安全性がコンセプトのフマキラーの園芸ブランド「カダン」を、20代〜30代の若い世代向けに生活に身近なブランドとして認知向上させたいという狙いがありました。
「カダン」は50年以上続く歴史あるブランドで、1980年代にはテレビCMで「カダンの歌」が流れていたことから当時テレビを見ていた層には馴染み深いブランドです。しかし、当時を知らない若い世代にはあまり認知されていないという課題がありました。
フマキラーでは、2022年3月に高品質な花卉種苗を届けるFSブルーム株式会社を立ち上げ、「カダン」は種苗の販売からその後のケアまでをトータルでサポートするブランドとしてさらにパワーアップしました。
そんなカダンを若い層へ届けるために行った認知向上調査の結果、種苗の情報はSNSから検索されることが多いことが分かり、植物好きの若い層を含めた大きなプラットフォームを持つGreenSnapとコラボした公式アカウントを開設することになりました。
GreenSnap公式アカウントからは、カダンの全体的な認知拡大を推進させるために立ち上げた「カダンLIFE」というオウンドメディアへもアクセスできるようになっています。
>>ガーデニングを楽しむすべての人のための応援サイト「カダンLIFE」<<
GreenSnap for Kids Projectにも協賛いただいていますね。その理由を教えていただけますか?
GreenSnapが行う子ども向けプロジェクトと、弊社が行っている子ども向けプロジェクトに共通する部分が多いと感じたことから一緒に活動したいと考えました。2022年春からGreenSnap for Kids Projectと一緒に親子向けのモニタープログラムを実施しています。
フマキラー公式アカウント
実施概要
GreenSnapに開設したフマキラーの公式アカウントでは、カダンブランドの種苗や製品の紹介、下記に紹介する親子モニターの募集を発信しています。公式アカウントで発信した「カダンの歌」に多くのいいねが集まったことがきっかけで、実店舗でも歌を流す取り組みが始まるなど、ターゲット層からのリアルな反応により予想外の効果も得られています。
GreenSnap for Kids Projectとは
GreenSnapは、教育の視点からも、子どもが植物を育てる経験は非常に重要だと考えています。GreenSnap for Kids Projectでは、賛同いただいた企業様とコラボレーションしながら、子どもたちに花や植物を育てる体験を提供しています。
フマキラー × GreenSnapの子ども向け企画取り組み事例
実施概要
GreenSnap For Kidsとコラボレーションして、親子モニターに「カダン」の花苗をプレゼントする企画。モニターを通して自然にガーデニングに触れる機会を持ってもらうことで、カダンを知る機会になってほしいという狙いがあります。
モニターに当選した親子には、GreenSnapアカウントから育てている花の様子を投稿やみどりのまとめで発信していただきます。カダンブランドのなかでも特に丈夫で育てやすく、子どもでも失敗が少ない品種を選んでプレゼントしています。
親子でボニータ
ボニータは、花の大きさが世界最大級のパンジーです。花つきがよく花色が鮮やかなので、一気にお庭やベランダが華やぎます。
親子でベンガル
ベンガルは、日本初上陸となる大輪のガーベラ。通常のガーベラよりも1.3倍ほど花が大きいのが特徴で、耐暑生が高く夏でも美しい花を楽しむことができます。
親子でアポロン
アポロンは小ぶりで可愛らしい花が次々と開花するひまわりです。初夏から霜の降る12月ごろまで数ヶ月咲き続けるほど開花期間が長く、上手に育てると合計で1,000輪もの花を咲かせます。
親子モニターキャンペーンの実際の反応はいかがでしたか?
子どもたちが楽しそうに花を植える姿を投稿してくださる方が多く、非常に喜んでいただけたのが印象的でした。子どもたちや若い親世代が、植物や花に自然と触れる機会を増やしたいという目的も狙い通り達成できましたね。
育てているお花をきっかけに、親子が普段の生活のなかで自然にコミュニケーションをとるきっかけにもなったのではないかと思います。
きっかけとなる体験の場を大切に、フマキラーの製品を身近なブランドに。
フマキラーの今後の展開を教えていただけますか?
フマキラーが長年大切にしてきた子どもに対する取り組みは今後も注力して続けていきたいですね。SNSやインターネットを活用したアウトリーチはもちろん、これからもさまざまな体験の場を通して、日用品質で安全・安心なフマキラーの製品を拡げていきたいと考えています。