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桜は日本の国花のひとつとして親しまれる、春の風物詩のひとつです。桜並木では満開時の圧倒的な美しさを楽しめますが、ときには鉢植えや苔玉にして、庭やお部屋で桜の花を楽しみたいものですね。
今回は、そんなときに活用したい、桜の増やし方についてご紹介していきます。
桜の増やし方には、「挿し木」と「接ぎ木」のいずれかの方法がおすすめです。どちらの方法も、成木の枝などを元にして増やしていくので、比較的失敗が少ないでしょう。
なお、桜は種まきをして実生で育てるのが難しい植物です。種自体の流通も少ないので、挿し木か接ぎ木で増やして育ててみましょう。
それでは、2つの増やし方について、詳しくご説明します。
挿し木とは、桜の枝を切り取り、新たに土に挿して育てる方法です。うまく発根すれば、種まきして育てるよりも成長が早く、開花も早い段階で楽しめます。
なお、増やす方法の名称が「挿し木」で、挿し木で使う切り取った枝のことを「挿し穂」といいます。
桜を挿し木で増やす時期は、新芽がよく伸びる2月下旬〜3月中旬か、6〜7月にその年新たに伸びた枝(新梢)を切り取って始めます。
桜の剪定自体は、本来なら落葉後の11〜12月ごろに行いますが、挿し木に向いている時期は芽出し前剪定と花後剪定という、剪定しても問題ない時期でもあります。
樹形を整えるのと同時に挿し木で増やす枝を確保しておくのもいいですね。
挿し穂を切り取った親株の切り口には、癒合剤を塗布しておきましょう。桜は病気に弱いので、切り口から感染しないように気をつけてください。
挿し木用培養土は、無菌のものを使いましょう。腐葉土や退避が入っていると菌が繁殖してしまうので注意してください。市販に「種まき・挿し木用培養土」などがありますので、そちらを使うのが便利です。
桜の品種にもよりますが、一般的に桜の挿し木をして、しっかりと枝から根が生えるまでには1〜2ヶ月ほどかかるともいわれています。
ソメイヨシノは、比較的成長スピードが早いので、挿し木で増やしやすい桜といえるでしょう。
桜の挿し木は水栽培でも育てて増やすことができます。同じように挿し穂を用意したら、コップなどに根腐れ防止剤のゼオライトを適量いれ、メネデールなどの発根剤を希釈した水に挿しておきましょう。
接ぎ木とは、すでに根を張っている桜の木(台木)に、増やしたい桜の木の枝(穂木)を接着させて育てていく方法です。
やや難易度が高いですが、台木と穂木の特性を活かしながら、新たな桜を育てることができるので、病害虫や環境ストレスに強い苗ができるのがメリットです。
桜を接ぎ木で増やす時期は、2月下旬〜3月中旬に行いましょう。なお、穂木の用意は、あらかじめ1月中旬〜2月上旬に切り取って用意しておきます。
穂木は、桜の新芽が2〜3個つくように、10〜15cmの長さで切り取りましょう。同じく、穂木を採取した桜の木の切り口には、癒合剤を塗布しておきます。
接ぎ木した桜は、台木から新芽が伸びることがありますが、これは全て切り落とすようにしましょう。穂木から伸びた芽が、複数ある場合は、生育のいいもの1つのこして、他は摘み取ってしまいます。
接ぎ木テープは自然と土に還るものなら、剥がす必要はありません。
桜は意外と簡単に増やしていくことができます。初心者には挿し木が手軽でおすすめです。枝から根がでるまで、時間がかかることもありますが、辛抱強く水やりをして育てていくといいですよ。
桜並木を遠くから眺めて楽しむのもいいですが、挿し木や接ぎ木で増やして、お手元で開花を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。ぜひ、みなさんも挑戦してみてください。
GreenSnap編集部