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ブッドレアはフサフジウツギの園芸品種名で、紫色の小さな花が穂状に集まったような花を咲かせます。甘い蜜をもつことから、蝶々やミツバチなどが集まる「バタフライブッシュ」とも呼ばれています。ここでは、そんなブッドレアの特徴や毒の有無、種類品種などのほか、育て方や花言葉についてもご紹介します。
ブッドレアは国内に自生するフジウツギ属のなかでも大型の品種で、樹高が3mに達するものもあります。
当初、中国原産だと考えられていましたが、中部付近の石灰岩地に自生した在来植物だという説もささやかれています。
紫色の小花をたくさん集めた花姿は「藤」を連想させ、葉が「空木(うつぎ)」に似ていることから「房藤空木」の名前がついたとされています。
学名「Buddleja(ブッドレア)」は、イギリスの植物学者 「Buddle(バドル)氏」の名前からつけられました。
耐暑性が強く、花期は6月〜10月とされています。夏場のガーデニングを彩る貴重な存在です。
甘い香りをもち蝶々が寄ってきやすいとされています。
ブッドレアの花は紫色ですが、園芸品種には白色や赤色、薄い紫色などさまざまな色があり、組み合わせることでより華やかに彩ります。
蝶々やミツバチなどの昆虫に好まれるブッドレアの蜜には、「サポニン」という有毒成分が含まれています。誤って摂取しないよう気をつけましょう。
日当たりがよい環境の方が花色はより鮮やかに、株は大きく育ちます。
用土はあまりこだわりませんが、水はけがよく肥沃な場所に地植えしましょう。ブッドレアは大きく成長するため鉢植えでの栽培には不向きです。
根がしっかりと張るまでは、たっぷりと水を与えましょう。ある程度成長してきたら降雨のみでも十分です。
肥料は基本的に必要ありません。成長を促したい場合は、剪定や植え付けの際に緩効性肥料を少量与えましょう。
ブッドレアの苗は3月~4月に流通します。新芽が出る前に、根を崩さないようていねいに植え付けます。大きく成長するまでは支柱を立てておくとよいでしょう。
また、ブッドレアは根が粗いため移植すると枯れる恐れがあります。やむを得ず移植する際は半年ほど前に根切りをし、発根させておきましょう。
剪定の適期は花芽を付ける前の3月頃です。夏に大きく成長して枝が混みあった場合は、花が咲き終わった11月頃に剪定しても構いません。
ブッドレアは生育がよいため、枝が混みあい風通しが悪くなりやすいです。剪定を怠ると花が咲きにくくなったりアブラムシなどの害虫被害を受けたりするため、古い枝やひこばえなどは適宜剪定をしましょう。
ひこばえとは樹木の地表付近から生えてくる新芽のことです。ひこばえを剪定することで、樹木へ養分がいきわたりやすくなります。
しかし、ひこばえは新芽から光合成をしようとする、樹木が養分不足であるというサインでもあります。そのため、樹木の様子を見つつひこばえを剪定するのもよいでしょう。
花柄をこまめに摘むことで、長期間うつくしい花姿を楽しめます。咲き終えた花をそのままにしておくと種子がつくため、次の花を咲かせにくくなります。
また、枯れた花柄の腐敗や風通しの悪さから病害虫をまねくこともあるため注意しましょう。
耐暑性が低いため、夏の暑さで樹木が弱り花を咲かせないこともあります。その際に追肥をすると悪化する恐れがあるため、そのまま見守りましょう。
耐寒性は十分にあるため、冬越し対策は必要ありません。氷点下になると落葉しますが、春になればまた芽吹きます。
ブッドレアは挿し木で増やせます。6月~7月が適期ですが、剪定と同時に挿し木用の枝を準備しても構いません。
挿し木用の枝は、勢いのある比較的新しいものを選びましょう。発根するまでの数か月間は、直射日光の当たらない明るい場所で管理してください。
甘く香る蜜をもつブッドレアには蝶々やミツバチといった昆虫だけでなく、アブラムシやテッポウムシなどの害虫も寄ってきます。
テッポウムシは木の幹に穴をあけて、中が空洞になるまで食い荒らします。木の根元に木くずのようなものが落ちていたら、被害を受けている可能性が高いです。
テッポウムシが侵入した穴に、駆除剤を染み込ませた布などを入れることで対処できます。
ブッドレアには「あなたを慕う」「親しみのある関係」「魅力」「恋の予感」などの花言葉がつけられています。
どの花言葉もブッドレアの甘くやわらかな香りに引き寄せられた蝶々が、美しくひらひらと舞う様子からつけられたといわれています。
ブッドレア・アドニスブルーは青みの強い花を6月〜10月頃に咲かせます。秋頃には夜間の気温が低いほど鮮やかな青色になりますが、あたたかい地域ではやや淡い色彩になるともいわれています。
ブッドレア・バズアイボリーは矮性の品種で、バズシリーズのブッドレアは大きくなりにくい特徴があります。上品なアイボリー色の花は、どの植物との相性もよいです。
ブッドレア・ロイヤルレッドは深いワインレッドのような花色が魅力的で、豪華で品のあるガーデンにぴったりです。
ブッドレア・フラワーパワーは淡いピンク色から紫色へのグラデーションが美しく、近年人気が高い品種です。色がさらに深まると、オレンジから濃い紫色へ移り咲きます。
ブッドレアは耐暑性、耐寒性に優れた品種なためガーデニング初心者でも扱いやすいです。大きく成長しやく花期も長いので、庭木やシンボルツリーとして植えてみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部