クワイの画像

クワイの育て方

  • オモダカ科
  • オモダカ属

クワイの基本情報

ジャンル

草花

形態

多年草

学名

Sagittaria trifolia var.edulis

別名

ハナグワイ,勝ち草,トリノアシ,オモダカ

原産地

中国

クワイの性質

栽培難易度

易しい

耐寒性

普通

耐暑性

強い

耐陰性

時期

植え付け・植え替え

1
2
3
4
5
6
7
8
9
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肥料

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開花

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クワイの育て方の画像

クワイの育て方

クワイは、球形から太い芽が飛び出るように伸びているのが特徴です。

芽が出る」縁起物として、正月料理で多く使われる野菜のひとつとして知られています。

煮物や揚げ物など料理でも幅広い使い方があります。今回はそんなクワイの育て方をご紹介します。

基礎情報

日当たり

クワイの成長には十分な日光が必要です。日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。

種球を深く植え過ぎたり、水を入れすぎて水深が深くならないように注意が必要です。

 

置き場所

水田跡地や畑を利用する場合は、水切れにならないように、すぐに水を補給できる場所がいいでしょう。

水田跡地ではそのまま利用して育てることができますが、畑を利用して栽培する場合は植える前に窪地を掘るなどの準備が必要です。

発泡スチロールやプラスチック容器を使ったプランター栽培、家庭菜園では、日の当たりの良い場所に置きましょう。

 

水やり

クワイはレンコンなどと同じ水性の植物です。生育期間中は水切れを起こさないようにし、常に水を張っておく必要があります。

生育の途中に水不足や落水をしてしまうと、実の成長が止まったり悪くなってしまいます。

植え付け直後は水深3cm〜5cm程度で育て、葉茎が成長して伸びてきたら6cmから9cm程度まで水深をあげましょう。

1月から12月頃の収穫が終わるまで水をしっかりと張り続けましょう。

収穫の際は水を抜いて土を掘り上げます。

 

肥料・追肥

クワイを育てる際は、しっかりとした収穫のためにも追肥などを施して肥料をよく効かせておきましょう。

肥料にはチッ素やカリ、リン酸を含んだものを使用するといいでしょう。

元肥では堆肥などの腐植物や化成肥料、熔リンを混ぜて用土をつくります。

用土10リットルに対して、化成肥料は10〜15g、熔リンは5g程度が目安です。

クワイの塊茎に直接多くの肥料が当たっている状態では、芽が出にくくなることもあるため、偏りが出ないようによく混ぜ込んでおきましょう。

追肥は8月上旬と収穫前の9月下旬頃に施すのが適しています。

追肥の際は一度張っている水を落とし、化成肥料を1平方メートルあたり50gずつ施すといいでしょう。

株と株の間に肥料を埋めて土をかき混ぜたあとは、再び水を張り直してください。

生育が進むと葉の数が増えてきますが、葉の数が多すぎると地中のほふく株の発生や生育が悪くなってしまうため、注意が必要です。

枯れている葉や地面に近くにある葉は取り除くようにし、常に1つの株に5〜8枚程度の葉だけを残すように葉かきを行うようにしてください。

 

用土

発泡スチロールやプラスチック容器を使ったプランター栽培でクワイを育てる際は、市販の野菜用培養土を使用するといいでしょう。

肥料を混ぜ込めば、庭の土や無肥料の培養土でも使用することができます。

用土の酸度はpH6〜7程度が適しています。苦土石灰などを混ぜ込んで、酸度調整するといいでしょう。

苦土石灰は用土1リットルあたり1gほどが目安です。

苦土石灰を混ぜ込んだ後は1週間ほど置いてから、化成肥料などを元肥として混ぜ込んでください。

容器は用土の深さが20cm以上、水深が5cm以上を保てるものを用意するといいでしょう。

 

植え替え・植え付け・種蒔

植え付けは4月中旬から6月中旬頃までが適期となっています。株と株のあいだは60cmほど間隔を取って埋めましょう。

種球は芽を上に向けて、土の表面から深さ5cmほどに埋め、水を3〜5cmほど張ります。

植え付ける種球は傷がついていないものや健康状態が良いものを選ぶといいでしょう。

種まきから育てる場合は、種球の植え付けよりも1ヶ月ほど早い、3月中旬から5月頃が適しています。

古い種や傷のついている種では発芽しないこともあるので、状態の良い種を選ぶようにしましょう。

容器に7分目程まで用土を入れた状態で種をまき、その上から土を被せます。水を入れた際に浮き上がってこないよう、種球を埋める場合よりも少し深めに種を埋めるといいでしょう。

植え替えは基本的には必要ありませんが、プランター栽培などで用土の深さが足りず、根詰まりなどを起こしてしまったときは大きな容器に移すようにしましょう。

 

増やし方

クワイは収穫した種球を利用することで、繰り返して栽培することが可能です。

収穫したクワイを種球として使用する場合は、傷をつけず、状態がいいものを選ぶといいでしょう。

また、受粉した雌花から種子を収穫することもできますが、熟してしまうと茶色く変色し、落下してしまうため、落下する前に収穫するようにしましょう。

 

病気・害虫

病気の持っていない種球を使い、連作障害を起こさなければ大きな病気は発生しないでしょう。

注意する病気としては葉枯れ病や赤枯れ病があります。

葉枯れ病は多くの植物に共通して発生する症状であり、多くの場合、土に残っていた病原が原因となっています。

葉に黄色や褐色の斑点をつくり、症状が進むと葉が枯れ、光合成を阻害されることになります。

症状が確認できた葉は取り除くようにして対策しましょう。赤枯れ病は主にイネなどに起こる生理障害です。

葉に褐色の斑点が現れ、生育が悪くなるなどの症状が出ます。

症状が重い場合には根が黒く変色し腐ったり、株自体が枯れる原因にもなります。

カリ肥料を十分に施し、バランス良く肥料を施すことで予防することができるでしょう。

クワイに発生しやすい害虫としては主にアブラムシが挙げられます。

4月から6月の春頃、9月から11月の秋頃に発生しやすいです。

アブラムシは1mm〜3mmほどの大きさで、葉から吸汁され、生育が悪くなることがあります。

数が少ない場合は捕殺などでも対策ができますが、多く発生した場合は乳剤など薬剤を使用して防除しましょう。

 

管理温度

クワイの生育に適した温度は20℃〜30℃になっています。

寒冷地などでも植え付けの時期を遅らせることで栽培することができます。種の発芽は13℃〜15℃ほどが適しています。

 

種類・品種

クワイはオモダカ科オモダカ属の植物で、原産地は中国南部とされています。

水田などで多く見られる雑草のオモダカの仲間であり、中国で食用として改良されたものがオモダカの始まりとされています。

日本や中国では主に食用として栽培されることが多いですが、他の国では食用として使われることはなく、主に鑑賞用として扱われることが多い植物です。

日本で流通している食用クワイの種類としては、青クワイと白クワイ、吹田クワイの3つが主に知られています。

日本では青クワイが最も流通している種類であり、青みがかった皮が特徴となっています。

京野菜や加賀野菜で使われるクワイも青クワイとなっています。白クワイは中国が原産のクワイです。

日本ではクワイの収穫量の約6割が広島県で栽培されており、続いて埼玉県が第2位の生産地として有名です。

広島では白クワイ、埼玉では青クワイが栽培されていることが多いです。

吹田クワイは大阪府吹田市を中心に伝統的に栽培されているクワイです。

青クワイと比べると塊茎が小さく、「姫クワイ」や「豆クワイ」といった別名もついています。

古くから栽培されていた種類で、万葉集にも記されているほど長い歴史を持っており、なにわの伝統野菜にも指定されているひとつです。

住宅開発などによって一時期は生産量が減っていましたが、保存活動などによって現在も栽培が続けられています。

吹田クワイはクワイの中でも口当たりがよく、栗のような食感が特徴のクワイとなっています。

クワイの主な調理法としては、正月料理などでも使われる煮物や、そのほかにも炒め物や揚げ物としても使われることがあります。

アクが強いため、クワイは皮をむいたあと水に漬け、お湯で茹でることで独特のえぐ味を抑えることができます。

米のとぎ汁を使って煮ることで、より効果的にアクを取ることができます。

クワイの種類には他にも黒クワイや大黒クワイと呼ばれるものもありますが、これらはオモダカ科ではなくカヤツリグサ科の植物になります。

青クワイなどと比べると皮が黒く、炒め物など中華料理で多く使われています。

 

収穫

収穫時期は11月上旬から12月下旬頃になります。

地上部分の葉茎が黄変してきたら、塊茎が十分に大きくなっており、収穫することができるでしょう。

1つの株から約10〜15個ほどの塊茎がついています。収穫する際は水を抜いてから土を掘り上げます。

この際、収穫するクワイに傷をつけないように注意して、丁寧に掘り上げましょう。

収穫の約1ヶ月前に地上部分を刈り取っておくと、クワイの渋皮が取れるため、色のよいものを収穫することができます。

クワイにはカリウムや食物繊維、ミネラルなどがほかの野菜と比較しても多く含まれており、高血圧の予防にも効果があるとされています。

保存する際は乾燥させないように注意してください。

水を張った容器の中に入れて冷蔵庫で保存したり、湿らせてラップや新聞紙で包むことで冷凍で保存することで長持ちさせることができます。

 

花の形態(どんな花を咲かせるのか)

クワイは6月〜7月下旬頃に白い花を咲かせます。

花弁の数は三枚で、黄色の雄しべをつけた雄花と緑色の大きな球をつけた雌花に分かれています。

花は葉がついている茎ではなく、下部から花茎を伸ばして開花します。

茎の上部に雄花、下部に雌花を咲かせ、上部の雄しべから花粉を落とすことで自家受粉を行います。

雌花は受粉したのち、熟して変色し、つくった種子を地面に落とします。

 

トリビア

花言葉

縁起が良い」がクワイの花言葉になります。これはクワイが縁起物として正月料理などに多く使われることが由来となっています。

クワイの形が丸い球形の実から、勢い良く芽が出てように見えることから、「芽が出る」や「めでたい」縁起物として使われるようになったとされています。

また、地中に多くの塊茎をつくることから、原産地である中国でも「子孫繁栄」の象徴とされています。

 

由来伝承

「クワイ」という名前は日本でつけられたもので、由来は「くわいも(鍬芋)」から来ているとされています。

これはクワイが芋のような実をつくり、伸びた葉と茎のかたちが農具で使われる「鍬」に似ていることから「くわいも」と呼ばれるようになり、それが縮まって「クワイ」となったとされています。

そのほかにもクワイの葉がイ草に似ていることから、「食えるイ草と意味でクワイと呼ばれるようになったという説もあります。

漢字ではクワイは「慈姑」と書かれ、こちらは原産地である中国の伝承から付けられました。

中国ではクワイが地中に多くの塊茎を増やしてつくることから子を育てる母親に例えられたり、子孫繁栄の象徴とされており、慈愛の「慈」と中国語で女性を意味する「姑」の2つの字が名前として当てられました。

中国では古くから食用として栽培され、日本へは平安時代頃に伝わったとされています。

江戸時代の頃には食用として一般でも広く普及していました。もともと日本では、烏芋と呼ばれるカヤツリグサ科の黒クワイがクワイとされていましたが、食用として味が良い青クワイや吹田クワイが後に広まっていきました。

ヨーロッパやアメリカなど広い地域に分布する植物ですが、食用として使うの日本と中国の2カ国だけとなっています。

英名では「arrowhead」と呼ばれる植物で、茎の葉の形が矢じりに似ていることが由来となっています。

日本でもクワイの仲間であるオモダカが矢じりに例えられ、勝ち草や縁起の良い植物として武士や貴族の家紋として用いられています。

また「芽が出る」出世を象徴する縁起物とされており、収穫時期が冬であることもあり、正月料理として使われることが多い野菜のひとつです。

 

まとめ

今回は正月料理で使われることも多い、縁起野菜のひとつであるクワイの育て方についてご紹介しました。

水田のような場所で栽培されていることが多いイメージのクワイですが、家庭でも発泡スチロールやプラスチックの容器を用いることで育てて収穫することができる野菜です。

水性の植物なので、水を切らさないようにだけ気をつけましょう。

クワイは縁起物としてだけではなく、カリウムや食物繊維を多く含む野菜でもあります。

正月料理では煮物として食べることがほとんどですが、ジャガイモのように薄くスライスしてポテトチップスのようにしたり、素揚げで食べることができるなど、料理での使い方も幅が広いです。

ぜひ家庭菜園で挑戦してみてはいかがでしょうか。

takenaka

takenaka

お花と植物を愛するライター。 お花と植物と共に暮らすグリーンライフに憧れて、去年お庭付きの一軒家に引っ越しました。まだまだ理想のお庭にはほど遠いけど、週末の楽しみは少しづつお庭の手入れをすることです♪

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