クレマチス アラベラが調子悪いので、切り戻した枝を保険のため挿し木してみました。
挿し木に必要な道具
・挿し穂(詳細は次の画像参照)
・空きビンまたはペットボトル
・よく切れるハサミまたはカッター
・割り箸(清潔なもの)
・植木鉢(今回は6号浅鉢)
・赤玉土または鹿沼土(小粒)
・メネデール(※)
・ルートン(※)
※ メネデールは活力剤、ルートンは発根促進剤で、これらは使わなくても成功することもあります。過去にアジサイ、バラ等は使用しなくても挿し木に成功しました。今回はクレマチスの挿し木が初めてだったので、実験的にこれらを使用した挿し穂と使用しない挿し穂を作りました。
挿し穂の準備
クレマチスの枝を2節ずつカットしていきます。この時、よく切れるハサミかカッターを使い、下の節の2cm下を切り口が斜めになるように切ります。下の節に付いている葉は切り落とし、上の節の葉は大きいようなら半分くらいカットします。カットした挿し穂は空きビンなどに水を入れて30-60分ほど吸水させます。メネデールを使う場合は100倍液を作り同様に吸水させます。
挿し穂の切り口
拡大するとこんな感じです。今回は枝が細く固かったのでハサミで切りました。アジサイやバラなど太さがある枝はカッターのほうがやりやすいかもしれません。
挿し木用土の準備
挿し穂の吸水中に、鉢の準備をします。植木鉢に鉢底ネットと鉢底石をセットし、土を入れてよく湿らせておきます。割り箸で挿し穂の穴を開けておきます。
用土についてですが、過去にHCで売られている挿し木種まき用土、鹿沼土小粒単体、赤玉土小粒単体で比較してみたら、鹿沼土>赤玉土>>挿し木種まき用土 の順に根張りが良かったので、私は鹿沼土単体で行うことが多いです。
今回は鹿沼土を切らしていたので赤玉土を使いました。
いよいよ挿し木
吸水させたら、いよいよ挿し穂を土に植えていきます。ルートンを使う場合は、切り口にこのくらい付けてから。割り箸で開けた穴にそっと埋めて、挿し穂がぐらつかないようにまわりから土を寄せて手で押さえます。
集中して挿し木
ここが一番集中するポイントです。切り口が傷付かないように必ず一本ずつ割り箸で穴を空け、挿し穂を入れたらまわりから押さえる、を繰り返していきます。
挿し木仕上げ
全部の挿し穂を埋めたら、最後にもう一度土を押してぐらつき防止。この後そーっと水をあげます。
完成!
1週間くらいは直射日光の当たらない窓辺で管理、その後外に出して日陰で管理します。鉢底皿に常に水がある状態をキープして水切れしないように気をつけます。ただし水やり毎に皿に溜まった古い水は捨ててきれいな水にかえます。
発根しますように!
— 以上、2018.5.27に作業 —
挿し木作業は細かい工程も多く、外だと風の影響を受けたり、これからの時期は蚊に集中力を削られることも多いので、室内で行うようにしています。
1ヶ月後くらいにその後の様子を追記したいと思います。
ー 以下 2018.6.30 に作業 ー
あれからひと月
左の鉢が、挿し木したクレマチスの1か月後の様子です。
右の鉢は、翌週に鹿沼土を買ってきたので試しに同じように挿し木してみました。
本当は挿し木して1週間後から屋外で管理したかったのですが、外に出してから強風の日が頻繁にあったので、心配になり窓辺に戻してしまいました。
それでもいくつかの挿し穂からは勢いよく新芽が出てきて、正直とても期待していました。
上から見るとこんな感じ
濃い緑の葉が切り戻しの際にあった葉で、明るい緑の葉は挿し木後に展開したものです。
もともとの葉が黄色や茶色になってきたものも数本ありましたが、おおむねいい感じ…
では、そーっと、そーっと鉢を空けてみます。
じゃーん!!
なんとなんと、威勢よく新芽が出ていた枝はどれもスポッと簡単に抜けてしまい全滅…
かわりに、芽がほとんど伸びてない枝に細い根っこがかろうじて生えていました。
10本やって4本…
期待に反して残念な結果のためか、写真の撮り位置を間違えてしまいました。。
(鉢の写真と逆になってしまいすみません)
右2本が赤玉土のもの、左2本が鹿沼土のものです。
左2本はとても分かりにくくてすみませんが、数ミリの根っこが出てます。
全く根がねぇー…
これらの枝は、こんなに芽が元気なのに、残念ながら廃棄です(>_<)
結果をまとめると、発根したのは…
赤玉土(メネデール・ルートン使用)1本 根の長さ10cm
赤玉土(メネデール・ルートン未使用)1本 根の長さ5cm
鹿沼土(メネデール・ルートン使用)1本 根の長さ5mm
鹿沼土(メネデール・ルートン未使用)1本 根の長さ2mm
でした。
発根した4本は1本ずつ3号ポットに植えました。
おまけその1 親株のいま
切り戻し後、回復したようで元気を取り戻して花が咲きました!
しかも、切り戻した枝の1つが横たわって地面に埋まってしまい、勝手につる伏せ状態になっていたようで、意図しない場所で発根!
先日蕾を見ていた時に気がつきました。
おまけその2 挿し木第2弾
実はもっと簡単でポピュラーな挿し木の方法があるそうです。
「パーライト DE 腰水作戦」と勝手に呼んでますが、クレマチスの第一人者の金子さんがオススメしている方法です。
詳しくはググってみてください。
アラベラのときは手元に腰水できる道具とパーライト小粒がなく、あり合わせでやりましたが、やはり初心者はセオリーに従うべきでした。
2週間ほど遅れて挿したのに、こちらは外から根が見えてきました。ロマンティカ とプリンセスダイアナです。
クレマチスの品種も状態も違うので単純に比較は出来ないけれど、こちらのやり方をオススメします。
元気に育ってくれますように😉