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キクの仲間でも、カラーが豊富で明るい印象のあるシオン(紫苑)。どのような花言葉があるのか気になりますよね。実は歴史的書物と関係があるみたいですよ。
このページではシオンの花言葉をはじめ、花の特徴や由来などを紹介しています。これから育ててみたい方や花束にしたい方もぜひご参考ください。
シオン(紫苑)の花言葉は、「君を忘れない」、「追憶」、「遠方にある人を思う」です。
なお、シオンは花の色別に花言葉は存在していません。
シオンの花言葉は、「今昔物語集」(こんじゃくものがたりしゅう)の中におさめられた話に由来するといわれています。簡単に物語を紹介していきます。
かつて、父が亡くなった兄弟がいて、その兄弟は父の墓参りを欠かしたことがありませんでした。しかし、兄の仕事が忙しくなりカンゾウを父の墓前に植えて徐々に墓参りをしなくなったのです。
それとは反対に弟は墓前にシオンを植えて、雨の日でも欠かすことなく父の墓参りをつづけました。
このことを知った鬼が墓参りを続けた健気な弟のほうに予知能力を与えます。その予知能力を得たお陰で、弟は生涯幸せに暮らせたという話です。
この弟の父への思いから「追悼」、「君を忘れない」という花言葉になったのでしょう。
「遠方にある人を思う」という花言葉は天国にいる父親のことを指しています。こちらもこの物語が由来する花言葉です。この話から、シオンはオニノシコグサ、オモイグサという別名がつけられました。
まずシオン(紫苑)学名の「Aster」の由来から紹介していきます。ギリシア語で「aster」は「星」という意味があります。これはシオンの花弁が放射状に横に開く見た目から由来しているとされています。この様子がキラキラと輝く星のように見えたのでしょう。そこで星にちなんだ学名となっています。
「紫苑」という言葉は花弁の薄紫から由来しています。しかし、「苑」とはなぜついたのでしょうか。こちらは紫の花が株にたくさん集まって咲く様子を「苑」と表現したことが由来しています。「苑」とは、広い場所や土地をあらわします。
別名のオモイグサは「今昔物語集」に登場する弟の父への思いから「思い草」となりました。また、オニノシコグサは「鬼の醜草」という漢字。こちらもこの物語に登場する鬼が弟に力を与えたことから由来しています。ジュウゴヤソウという別名は、十五夜の頃に花が開花する特徴があるからです。
シオン(紫苑)の花の色は青と紫で、寒色の涼し気な色が特徴的です。開花時期は、8〜10月です。
9月頃が、シオンの花が美しい見頃といわれています。十五夜の時期は特に美しいので月と一緒に観察してみてくださいね。
シオンの花は3cmほどで大きくはありませんが、たくさん集まって咲く様子は品があります。放射状に開く花は花弁の少ないタンポポのようです。学名で星と表現されるように星のように美しい形をしています。
次に、シオン(紫苑)の種類についてご紹介します。
シロクジャクとユウゼンギクを交配されてできた種類で、花付きがよい特徴があります。花の色が豊富で、白、ピンク、紫、青などがあります。
よく枝分かれをしその先端に花を咲かせる様子がまるでクジャクが羽を開いているように見えることから、クジャクソウ、シロクジャクという名前がつけられています。花の色は、白、ピンク、紫があります。
カラーバリエーションが豊富で、白、紫、赤、ピンク、青があります。北アメリカ原産で、花は小さいものの花付きがよくボリューミーです。
日本原産のシオンの一種。ノコンギクを元にした園芸種で濃い紫色の花を咲かせます。
日本に自生するノギクで、3センチ前後の白や薄紫の花を咲かせます。
日本原産のシオン。矮小性のある種類で、切り花として人気があります。
シオン(紫苑)はさまざまな種類がありますが、切り花におすすめなものもたくさんあります。ブルー系の涼しげな色は切なくもあり美しいですよね。ぜひ花束にしてみませんか。
シオンの花言葉は若干重い雰囲気がありますよね。引っ越しをする方へのフラワーギフトには向いているかもしれません。自宅に植えたシオンを花束にして飾るのもおすすめです。そのさわやかな見た目を楽しんでくださいね。
GreenSnap編集部