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植物が必要とする栄養分・元素のうち、カリは窒素やリン酸と並んで大切な3大要素ともよ呼ばれています。根肥とも呼ばれるカリは、あらゆる植物の栽培に欠かせない効果を発揮するので、ガーデニングや家庭菜園に上手にとりいれていきましょう。
今回はカリ肥料の効果や使い方のほか、種類などについてもご紹介していきます。
カリはおもに根を育てる栄養素とされており、「根肥」とも呼ばれる重要な養分です。植物を構成する必須要素のうちのもっとも重要である3大要素のひとつでもあり、窒素やリン酸と並んで欠かせません。
カリは実際にはカリウムを意味していますが、園芸ではカリ、もしくは「K」と表記されることが多いです。
カリ肥料の効果は、根の成長を促す、生育不良を改善させるという働きがあります。根が強くなると植物の株全体が丈夫になるので、全体的な効果をもたらします。
また、カリはおもにタンパク質や炭水化物の合成などの化学反応をうながす役割をもっているので、根の成長はもちろん、病害虫や寒さ・暑さに対する耐性も上がります。
とくにカリは水溶性で水に溶けやすい性質があり、土の保肥力にも限界があるため、肥料は元肥と追肥という形で、数回にわけて与えるのが基本です。
ただし、栽培期間が1ヶ月以内の葉菜類の栽培については、元肥で必要量全てを施肥しましょう。
根菜類の野菜である大根は、1㎡あたり窒素25g・リン酸20g・カリ15gを必要とします。
この場合、元肥では窒素10g、リン酸20g、カリ5gを施し、1回目の追肥で窒素10g、カリ5gを、2回目の追肥で窒素5g、カリ5gを施しましょう。
カリは他の3大要素と比べて必要量が少ない傾向にあるので、元肥のときに使う肥料の成分バランスに気をつけてください。
カリ肥料の種類についてご紹介していきます。
有機肥料、カリ8%・リン酸4%・石灰11%、速効性
草木灰は、落ち葉や藁などの植物を燃やして最後に残った灰のことです。硫安や塩カリ、過リン酸石灰とは併用しないでください。自作も可能です。
化学単肥、カリ50%(水溶性)、速効性
土を酸性にする性質があり、ジャガイモやさつまいもなどの栽培に適しています。速効性が高いので追肥に使うのが便利です。
化学単肥、カリ60%(水溶性)、速効性
土を酸性にする性質があります。葉につくと葉やけするので取り扱いに注意しましょう。また芋類への施肥は不向きです。
カリ肥料は手作りすることができます。
カリ肥料を作るにあたって、必要な材料として、次のものを用意してください。
500mlのカリ肥料を作る場合は、50gの炭酸カリウムに精製水500mlが目安です。これで濃度10%のカリ肥料となります。
ボトルに炭酸カリウムを入れます。漏斗などを使ってボトルに精製水を入れてください。ボトルは100円ショップなどに売られているものがおすすめです。
炭酸カリウムは強アルカリ性なので、取り扱いには十分注意してください。皮膚についたり、目に入ったりすると、傷めてしまうことがあります。
カリ肥料は植物の栽培には欠かせません。ただし、肥料がなくても元気に育つ植物もあります。どんなものにでも肥料を与えればよいわけではなく、肥料の与えすぎで植物が弱ることもあります。必要なときに適量の肥料を与えることを意識してくださいね。
生育が悪かったり、ひょろっとしてきているときは、カリ肥料があると役立つので使ってみてくださいね。
GreenSnap編集部