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ペペロミアはコショウ科サダソウ属の観葉植物です。常緑多年草の植物で熱帯アメリカなど熱帯〜亜熱帯の地域を中心に1000種類を超える種類が生息します。
大きさが小型のものも多くインテイリアや風水でも人気です。そんなペペロミアの育て方を紹介します。
Photo by ひとさん@GreenSnap
ペペロミアは熱帯地域に生息する植物ですが、日光にはあまり強くありません。耐陰性が強いという特徴もありますが、日当たりが良すぎても悪すぎても綺麗に育ちません。もし葉を綺麗に保ちたいのなら、季節ごとの日当たりに注意して育てて下さい。
特に、夏の強い日光を浴び続けてしまうと、葉焼けを起こしてしまいます。とはいえ、日光が足りないと、今度は葉が光沢を失ったり、せっかくの斑も目立たなくなってしまいます。季節によってちょうど良い日当たりの場所を探してあげると良いでしょう。
ペペロミアは寒さにも弱いため、室内で育てるのが基本です。春や秋はカーテン越しに日光を当て、夏は直射日光は避けて半日陰で育ててあげましょう。冬は窓ガラス越しの日光に当てても大丈夫です。
また、10℃を下回る環境ではペペロミアの越冬は難しくなります。季節によって最適な場所に移すのがおすすめの育て方です。冬の寒い時期に、窓の近くに置きっぱなしにするのも良くありません。冬は窓から少し離して、テーブルの上やテレビ台、トイレなどに置いておきましょう。
ペペロミアを室内で育てるときは、エアコンの風にも気を付けなければならなりません。乾燥した空気にも弱いので、エアコンの乾燥した空気などが当たらない場所に置きましょう。
ペペロミアは分厚い葉に水分を蓄えています。多肉植物のように、多少水やりを忘れても大丈夫なくらい乾燥には強いのです。
ただし、その一方で過湿には弱い植物です。そのため、水やりは土が乾いてから行うようにしましょう。土がずっと湿ったままになっていると根腐れの原因にもなるので注意が必要です。
日中の気温が高い時間の水やりは、土の中も蒸し暑くなりやすいので、夕方から夜にかけて行うのがおすすめです。また、受け皿に溜まった水も根腐れの原因になるので、かならず毎回捨てて下さい。
ペペロミアは、冬を乾燥気味に育てます。冬の時期は気温が下がってペペロミアの生長が鈍るため、根から吸収する水の量も減ります。よって、水やりは控えめにしましょう。
しかし室内で暖房などを使っていると、予想以上に乾燥してしまう場合があります。もしも葉の乾燥が気になったら、霧吹きで葉に水を与える葉水を行うと良いでしょう。
水やりは午前中の日光が差している時間帯に行います。水の温度を室温と同じくらいにするのがポイントです。
Photo by ポチさん@GreenSnap
ペペロミアは基本的には肥料を与える必要ありません。下葉が枯れたり、葉の先から変色するなどの異変がない限りは、肥料なしで育ちます。
もしも肥料を与えるときは、春から秋(5〜10月頃)の生育期にして下さい。肥料にはすぐに効く液体肥料とゆっくりと効く固形肥料がありますが、ペペロミアの場合は水やりの際に液体肥料を与えると良いでしょう。
ただし、液体肥料は規定の量よりも薄めて使用して下さい。1000倍程度が目安です。肥料の頻度は、2周間に一回程度で大丈夫です。
固形の肥料を使用する場合は緩効性化成肥料を2ヶ月に1度くらいの頻度で与えます。肥料を与えすぎてしまうと、枯れて葉が落ちてしまうので、様子を見ながら必要な分だけにとめてください。
ペペロミアは葉に水を蓄えられるため、乾燥に強く、湿気に弱い植物です。そのため、ペペロミアを栽培する土は、水はけが良く腐葉質のものが適しています。
市販で売られている観葉植物用の培養土か、赤玉土小粒、腐葉土、川砂を6:2:2の割合でブレンドした土を使用しましょう。
ペペロミアを植え替えする時期は、ペペロミアが育ちやすい5〜8月頃が適期とされています。この時期に植え替えをすると、ダメージも最小限ですみ、回復も早くなります。
なお、ペペロミアには、何年に一度植え替えが必要という明確なサイクルはありません。
ペペロミアを穴の空いている鉢で育てているなら、そこから根が飛び出したり、水やりをしても土への吸収が悪くなってきた頃が、植え替えのサインです。また、下葉が落ちて見た目が悪くなっている場合も植え替えして良いでしょう。
そのまま放っておくと、根づまりを起こして根が呼吸できなくなり、最悪の場合枯れてしまいまうこともあるので注意しましょう。
鉢から抜いた株の土を3分の1ほど丁寧に落とし、変色して傷んでいる根があれば切り落としましょう。そして一回り大きな鉢に植えて下さい。
植え替えに使う土は鉢の縁から3〜4cmほどの位置まで入れて、隙間がないように割り箸や棒で押して植えるのがコツです。
もし茎が長く伸びる品種なら、植え替える前に茎を7〜10cmで切り戻しておくと見栄えが良くなりますよ。
ペペロミアの増やし方には、「挿し木」や「葉挿し」、「株分け」といった3種類の方法があります。
茎が長く伸びやすい品種なら挿し木、株元から葉が出る品種なら葉挿し、子株が増えたなら株分けが良いでしょう。どの方法も、ペペロミアが元気な5〜8月頃が適期です。
挿し木の場合は、まず5cmくらいの長さにカットした茎を用意しましょう。下葉は落として下さい。3号サイズの鉢に鉢底ネット、鉢底石、土を入れます。土は鉢の8割くらいの量を目安にして下さい。
割り箸などの棒で穴を空け、そこに茎を挿します。根が出るまでは明るめの日陰で乾かしすぎないように管理します。霧吹きなどで水を与えて下さい。
葉挿しの場合は葉柄を2cm程度残して切り取り、葉柄を土に植えましょう。明るい日陰で乾かさないように管理するのは挿し木と同様です。
根が出てきたら少しずつ明るい場所に移して下さい。新しい葉が数枚生えてきたら大きな鉢に植え替えます。
挿し木、挿し葉ともに発根促進剤を切り口に塗ることで腐るのを防ぐことができます。
株分けの場合は鉢から抜いてやや土を落とし、1株あたり芽が2〜3個になるように切り分けてボリューム不足にならないようにしましょう。切り分けた株はそれぞれ用土に植え付けて下さい。
Photo by ミミシャインさん@GreenSnap
ペペロミアを育てるときに気をつけたい病気は、春から秋にかけて発生する疫病と細菌病です。疫病は葉または葉柄に水浸状の病斑が出て次第に広がり、枯れてしまう病気です。
植物を枯らす病気はカビによるものが多いのですが、害虫などが傷付けた部分からも細菌が入り、そのせいで細菌病にかかることがあります。どちらの病気も発生したら異常の出た葉を取り除いて下さい。
ペペロミアは年間を通して害虫が発生しますが、特に春から秋にかけて多くなります。ペペロミアに発生しやすい害虫はカイガラムシとハダニで、どちらも葉について植物を弱らせます。
カイガラムシは湿気が多いときに、ハダニは乾燥しているときに発生するという特徴があります。カイガラムシは1体ずつピンセットや歯ブラシで取り除き、ハダニは薬剤で駆除して下さい。
普段からペペロミアを風通しの良い場所に置き、必要に応じて葉水を行うと、これらの害虫が付くのを予防できます。
ペペロミアの耐寒温度は5℃程度ですが、寒いのは苦手でどちらかと言えば春から秋の温暖な気候を好みます。
室内で育てる場合も、できるだけ10℃以上を保てる場所で育てましょう。屋外で育てる場合も、気温が15℃を下回る頃には室内に取り入れて下さい。
ペペロミアは寒さにとても弱いため、地植えや屋外での冬越しはかなり厳しいです。また、20℃を下回るとだんだん水を吸収しなくなるため、季節ごとの温度管理に、十分気を付けて下さい。
ペペロミアの品種は1000種類以上もあり、葉の形や斑の入り方、色などがさまざまに楽しめる、カラーリーフとしても楽しい観葉植物です。
なかでも人気なのが、カラペータやハッピービーン、ジュミニなどの品種です。どれも育てやすく個性的なルックスで、おしゃれなインテリアグリーンとして楽しめます。
Photo by らいくんさん@GreenSnap
ペペロミアの品種によって、花の形状は変わります。
花びらを持たず小さな花が穂状に集まるもの、5弁花という長く伸びた花茎から小さな白い花を多数つけるものなどもあります。ペペロミアの花色は、主に緑や黄色、茶色、白です。
ペペロミアの開花時期は春から秋にかけてですが、花が穂状の場合はツルが伸びているようにも見えるため、花が咲いたことに気付かなかったという方も珍しくないようです。
どちらかといえば花が目立たない品種が多く、ペペロミアの花を楽しむというよりも、葉や全体の形状を楽しむ観葉植物だといえます。
ペペロミアの花言葉には、「艷やか」や「可愛らしさ」、「片思い」といった意味がつけられています。
光沢のある葉の様子から「艷やか」、葉に淡いピンク色の縦縞模様がある品種の愛らしさから「可愛らしさ」、そしてハートの形にも見える葉の形状から「片思い」という花言葉がついたといわれています。
どれも女性に関連した花言葉で、特に好意を寄せる相手へのプレゼントとして最適です。好きという気持ちが詰まった贈り物になることでしょう。
今回は品種が1000以上と豊富にあり、インテリアや風水にぴったりな観葉植物ペペロミアを紹介しました。
ペペロミアの花は控えめですが、葉の形や色、模様が品種によって異なっていて見ていてとても癒やされますよ。室内でしっかりと管理すればトイレやダイニングテーブルにも置けて、水やりの回数も少なく済むので育てやすい植物です。
takenaka