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熱帯スイレンは、熱帯域で見られる多年草で、根や茎の一部は水中にあり、葉や花などを水面に出して生長する植物です。
穏やかな水面に浮かぶ姿は美しく、私たちの目と心を引き付けますね。このページでは熱帯植物である「熱帯スイレン」の育て方をご紹介します。
熱帯スイレンは、水面より上に茎を伸ばして、白やピンク、黄、紫、青色の大きな花を咲かせる水生植物です。
その名の通り、熱帯のアフリカや南米、東南アジアなどに生息しており、日本で育てる場合は冬越しが重要となってきます。
スイレンには、大きく分けて「熱帯スイレン」と「温帯スイレン」の2種類があります。
今回ご紹介する熱帯スイレンは、温帯スイレンよりも寒さに弱い熱帯性で、冬越しには気温15℃以上を必要とします。
熱帯スイレンと温帯スイレンを見分ける違いは、熱帯スイレンの花は水面から少し浮いたところで咲きますが、温帯スイレンの花は水面上で咲きます。
また、「熱帯スイレン」の開花時期は7~10月頃で、「熱帯スイレン」の開花時期は5月中旬~10月頃となっており、温帯スイレンの方が少し早めに花を咲かせます。
熱帯スイレンの植え付けと植え替え時期は、水温が20℃以上になる6月を過ぎたころが適しています。暖かくなる前に植え付けをおこなうと、芽の成育が遅れるので水温を確認しておきましょう。
池などに植え付ける場合は水深30cmほどの場所に直接植え付けます。
水鉢や水槽で育てる場合は、一度小鉢に植え付けてから水中に沈めます。水面から芽までの距離は3〜4cmから、成長とともに徐々に深くしていきます。
熱帯スイレンを育てるときは、保水性の強い粘質の土を使います。市販の荒木田土や赤玉土、また地底の泥土や畑土を使うことができます。
使い始めに土を水につけておくと植え込みがしやすくなりますよ。
熱帯スイレンは水性植物のため、水鉢または池などで育てます。日当たりのよい場所を好み、日当たりが良くないと花が咲きません。
とはいえ、直射日光の当たる場所もしくは上から光を当てられる場合は、室内の水槽などでも育てることができます。
熱帯スイレンは水性植物なので、水に沈めて植え付けるため、水やりは必要ありません。1年を通して必ず水を張っておきましょう。
また、熱帯スイレンを育てる上で、水が腐らないようにするのがポイントです。水鉢で育てる場合はとくに、夏に水温が上がりすぎて水中の微生物が死に、すぐに水が腐ってしまうので、水が濁ったらすぐに入れ替えるようにしましょう
熱帯スイレンの肥料は、藻が大量に発生したり、水の濁りや汚れの原因となるので、控えめにしましょう。
もし肥料を与える際は、月に1回ほど化成肥料を土にしっかりと埋め込みます。埋め込みが甘いと、肥料が水に溶け込み水が濁る原因となるので注意してください。
夏場のボウフラ対策のために、熱帯スイレンを育てている水鉢にメダカなどを入れておくとよいでしょう。アブラムシなどが付着した場合には、浸透移行性の殺虫剤を軽く吹きかけます。
熱帯スイレンは寒さに弱いため、冬越しがとても重要です。
冬は、室内で加温装置のついた水槽を使用するか、鉢ごとにビニールで密閉して室内の暖かい場所に置くなどしましょう。気温15℃以上の環境におくのが好ましいです。
そのほか、球根を掘り上げて、湿らせた水苔で包んで、5〜10℃の室内で保管できます。
熱帯スイレンの増やし方は、「株分け」という方法になります。植え替えのタイミングで行いましょう。
むかご繁殖の場合は、むかごの付いた葉を切り離し、葉を裏にして水に浮かべておくと、新芽と根が伸び、新しい苗となります。
明るい青紫色の花。むかごや花つきがいいので、繁殖におすすめ。日中に咲きます。
ピンク色を帯びた淡い水色の花。むかごで増えます。
日中に咲くムーンビームは、ライトブルーとライトイエローの花弁が特徴です。月光(ムーン・ビーム)をイメージして作られた品種です。
熱帯スイレンは一般的な植物とは違って水鉢や水槽で育てるので、水温や水質に気を配り、寒さに弱いので冬は必ず室内で管理しましょう。
熱帯スイレンには青や紫といった温帯スイレンにはない花色もあるので、ぜひ育ててみてくださいね。
GreenSnap編集部