今年は頑張って冬芽・葉痕を勉強するって意気込んだものの、小さな冬芽・葉痕を撮るのは難しく、投稿する機会を逸してしまいがちでした😰💦
まもなく冬芽が目覚める春本番🌱🌸🌿
ちゃんと冬芽・葉痕二年生になれる様に、
今年のおさらいとしてまとめてみました。
※追記
🏷️付けを
シュミラクラ現象→シミュラクラ現象に変更させていただきました。
どちらが正しい言い方か⁇
多くはシミュラクラ(simulacrum)となっている様です。
主な用語
冬芽(とうが・ふゆめ)
冬季に休眠状態にある芽。
この中に、葉や花のつぼみが丁寧に折りたたまれて入っている。
冬の寒さや乾燥に耐え、病虫害などから身を守る為、冬芽は様々な工夫を凝らしています。
モフモフの毛皮をまとったり、芽鱗を何枚も重ね着したり、虫を寄せ付けない為にネバネバのコーティングをしたり。
冬芽は、お花の少ない時期の冬の楽しみを教えてくれました🥰💕🎶
頂芽(ちょうが)
枝の先端にあり、展開した後、枝または花を出す冬芽のこと。
葉痕(ようこん)
葉が枯れ落ちた跡。
維管束痕(いかんそくこん)
葉痕の中に見える維管束 (葉や葉柄で水分や養分の通路になっている管の集まり)の断面。
芽鱗(がりん)
冬芽を保護する鱗状のもの。
葉身、托葉、葉柄などが変化して出来た。
それぞれ可愛い顔を見つけてください💕🎶
No.1 アジサイ
ユキノシタ科 アジサイ属
頂芽 は裸芽で、幼い葉がむき出しになっている。
側芽は薄い芽鱗を被る。
葉痕は倒松形〜ハート形。
維管束痕は3個で明瞭。
冬芽・葉痕界のプリンス🤴
どれもみんな可愛い顔に見えて来ます🥰🎶
No.2 アカメガシワ
トウダイグサ科 アカメガシワ属
落葉小高木
冬芽は裸芽で星状毛と呼ばれる毛が密性している。
側芽は小さい。
葉痕は円形〜半円形で隆起する。
維管束痕はU〜O字形に並ぶ。
アカメガシワは、葉脈のシワが見えるので、「赤芽がシワ」と覚えておくと良いそうです🎶
No.3 クズ
マメ科 クズ属 落葉つる植物
冬芽は水滴形で2個が横に並ぶ。
中央に枝になる大きな冬芽が付くこともある。
葉痕は円形〜楕円形。
シュミラクラ現象を楽しめる3点の維管束痕が、良く分かります🥰🎶
托葉や托葉痕が、さらに顔の表情を豊かにしています🎶
枝も毛深くて、枝豆に似た果実も毛深いです。
このクズ君はアカメガシワに巻き付く子でしたが、ちょっと干からびた感じなので、本当に新芽が出て来るのか確かめに行かなくては〜‼️
No.4 ユリノキ
モクレン科 ユリノキ属
頂芽はちょっと独特な形。
芽鱗は無毛。
葉痕は丸くて大きいが、維管束痕はバラバラ。
葉痕の上には冬芽の予備芽も付いている。
展開前の葉っぱを保護する托葉の跡、托葉痕は枝をぐるりと一周している。
ユリノキは大きくて枝は上の方なので、胴吹き枝を撮りました🌱
No.5 ネムノキ
マメ科 ネムノキ科
冬芽は葉痕の中に隠れていて見えない隠芽(いんが)というもの。
春先には裂け目が入る。
葉痕の上にちょこんと予備芽が付いている。
葉痕は三角形。
枝はジグザグ屈曲して、皮目が丸いポチポチ🎶
サヤエンドウの様な果実が残っていれば分かりやすいので、しっかりと頭に入れておきたいです👍💕🎶
No.6 トサミズキ
マンサク科 トサミズキ属
落葉低木
冬芽の花芽はぽってりと丸いが、
葉芽は水滴形の細身。
芽鱗は2枚。
葉痕は半円形〜三角形。
維管束痕は3個だか分かりにくい。
No.7 コナラ
ブナ科 コナラ属
冬芽は水滴形〜卵形で断面が5角形。
枝の先端の頂芽の周りに頂生側芽というものが数個まとまっているのるのが特徴。
芽鱗はほぼ無毛で5列にウロコ状に並ぶ。
その付け根に葉痕がチラリ✨
半円形〜腎形で、維管束痕は多数がバラバラに散る。
輪郭からなんとなく顔ぽい気がしますが😅
枝は細く、側枝は特に細いので、芽鱗が固まっている子を狙って撮りました📸
No.8 ヤマザクラ
バラ科 サクラ属
冬芽は水滴形。
正面から見える芽鱗は8枚程度で無毛。
芽鱗の先は少し開く。
葉痕は三角形〜半円形。
サクラ属の維管束痕は3個。
No.9 サクラ 関山(カンザン)
バラ科 サクラ属
コナラと同じ様に鱗芽がたくさんある子です💕🎶
頂芽、頂生側芽など鱗芽が多いので、迫力があります。
葉痕の維管束痕は上側に寄るので、ちょっとキュートな顔立ち。💕🎶
このまとめのタイトル画像は、この関山です🎶
No.10 サクラ ヒカンザクラ
バラ科 サクラ属
冬芽は水滴形で葉芽は細い。
芽鱗は8枚程度で、白っぽい毛が生える。
鱗芽(芽鱗をもつ冬芽)は多数。
サクラの特徴ですかね。
側芽は枝に密着する。
🌸バラ科サクラ属の野生種のサクラ
旧暦の正月あたりに咲くことから
ガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれることもある。
別名ヒカンザクラ(緋寒桜)、タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)とも言う。
No.11 ニシキギ
ニシキギ科 ニシキギ属
冬芽は水滴形。
正面から見える芽鱗は6枚ほど。
緑色で褐色の縁取りがある。
側芽は頂芽よりやや小さい。
葉痕はほぼない半円形。
維管束痕は弧状。
枝は無毛で通常、緑色。
コルク質で板状の翼がでる。
この型を張ったような翼がニシキギの分かりやすい特徴。
ちなみに翼がない個体は「コマユミ」と呼ばれる。
No.12 コマユミ
ニシキギ科 ニシキギ属
ニシキギの翼が無いものをコマユミと呼ぶそうです。
冬芽は水滴形。
正面から見える芽鱗は6枚ほど。
葉痕はほぼ半円形。
維管束痕は弧状。
No.13 ハリギリ
ウコギ科 ハリギリ属
頂芽は半円形〜円錐形。
無毛で芽鱗は赤黒くてツヤがある。
正面から見える芽鱗は2枚。
葉痕はV字形で、枝の半周以下。
維管束痕は11〜13個と多数。
枝は極太、トゲも太くて目立つ❗️
No.14 トチノキ
トチノキ科 トチノキ属 高木
頂芽は大きく、正面から見える芽鱗は7枚ほど。
水あめ状の樹脂を分泌し、ベトつく。
葉痕はハート型〜腎形で大きい。
維管束痕は5〜9個で十時対生。
枝も太くて力強い冬芽・葉痕です‼️
No.15 ゴンズイ
ミツバウツギ科 ゴンズイ属
冬芽は短くて太い水滴形。
枝先に2個仮頂芽がつくか、1個の頂芽がつく。
冬芽を保護する芽鱗は2枚で無毛。
葉痕は半円形〜円形で大きく隆起する。
維管束痕は7〜9個が輪状に並ぶ。
No.16 コクサギ
ミカン科 コクサギ属
冬芽は水滴形。
芽鱗は多数が整然と並び、縁は白く、模様がはっきり見える。
2個ずつ互生することをコクサギ型葉序と呼ぶ。
このpicではあまり顕著には分からないです😅
葉痕は楕円形〜半円形〜ハート形。
三大美芽のひとつだそうです✨💓
果実は4個で1組の可愛い形です🤎
No.17 サネカズラ
マツブサ科 サネカズラ属
常緑つる性木本
冬芽は水滴形で長さ3 - 7mm
芽鱗が多い。
真っ赤なキイチゴの様なツブツブの集合果が印象的です🔴
ちょっとピエロさんを連想しました🥰🎶
No.18 イヌビワ
クワ科 イチジク属
頂芽は水滴形で先端は鋭く尖る。
芽鱗は2枚あり、無毛。
葉痕は腎形〜円形。
維管束痕は多数。
枝を一周する托葉痕がある。
No.19 ガマズミ
スイカズラ科 ガマズミ属
冬芽は卵形で先はやや尖る。
芽鱗は2〜4枚、赤みを帯び短毛が密生する。
葉痕は浅いV字形〜倒松形。
枝先に粗い毛が多い。
ガマズミ属は、冬芽や枝の毛が見分けのポイント。
No.20 ハナミズキ
ミズキ科 ヤマボウシ属
葉芽は円錐形で、短毛に覆われる。
花芽は玉ねぎ形。
葉痕は半円形〜三日月形でやや隆起する。
枝は微毛があり、ツヤは無い。
対生した枝の交差点に短枝が付くことが多い。
No.21 フジ (ノダフジ)
マメ科 フジ属
冬芽は水滴形の扁平。
見える芽鱗は2〜3枚。
冬芽の基部は両横にふくらむ。
花芽と葉芽は同形。
葉痕は楕円形。
維管束痕はやや不明瞭。
つるの巻き方は左肩上がり。
〜※〜※〜
因みにヤマフジは逆の右肩上がり。
見える芽鱗は1枚。
冬芽の基部はふくらまない。
花芽は葉芽より大きく太い。
No.22 ミヤマウグイスカグラ
スイカズラ科 スイカズラ属
冬芽は卵形、先端はやや尖る。
芽鱗は膜質で、やがて破れて裸芽状態になる。
葉痕は葉柄の基部が残り、葉痕は見えない。
枝に腺毛があるものをミヤマウグイスカグラと呼ぶ。
(腺毛: 毛の先端がやや丸くなっていて、蜜などの物質を分泌するもの)
〜※〜※〜
ウグイスカグラは無毛。
ヤマウグイスカグラは、毛がある。
ミヤマウグイスカグラは腺毛がある。
花や葉っぱが出ている時に確認したいですね😍🎶
No.23 ミツマタ
ジンチョウゲ科 ミツマタ属
冬芽は裸芽で光沢のある白い毛(絹毛)に覆われる。
花芽は多数が集まって蜂の巣に似た形になる。
葉芽は円錐形。
側芽は小さい。
葉痕は半円形で隆起する。
維管束痕は1個で弧状。
枝先には絹毛が残る。
3つに枝分かれすることが名前の由来。
このpicは、だいぶ葉芽も育って、花もそろそろ綻んでくるかなという時期のものです。
No.24 ハクモクレン
モクレン科 モクレン属
てっぺんに被っているのは何⁉️
芽鱗が脱皮したのところなのでしょうか🤔
花芽は特に大きく、長軟毛に覆われる。
葉芽は短い伏した毛に覆われる。
葉痕は縦幅の広いV字形。
維管束痕はバラバラに散らばる。
托葉痕は枝を1周する。
No.25 最後の冬芽・葉痕です。
投稿時、何の木か分からず、レンギョウ⁇なんて思っていましたが、花の咲く時季になり、やっと判明しました💕🎶
タニウツギでした‼️
ユキノシタ科 ウツギ属
葉痕は可愛いお顔に見えます🥰
まとめの言葉
冬芽・葉痕一年生🔰の私は
このハンドブックを頼りに、出会った木々の冬芽・葉痕を確認しました🔍
著者 広沢 毅/解説・イラスト
林 将之/写真・編集デザイン
この本は冬芽入門編として、とても分かりやすく、お勧めです💕🎶
来年はまとめに登場したこれらの木々の名前が、すぐに思い浮かべる事が出来るでしょうか🤔
そして来年は冬芽・葉痕二年生として、このハンドブックに載っていない木々へも目を向けて、皆さんにご紹介できる様になりたいです😍✨💕🎶
さらには、もう少し写真の腕をあげて、小さくて細い揺れる様な冬芽にもチャレンジしなくては〜❣️
今回は冬芽・葉痕ファンの皆さまでしたら、ひと目で何の木かお分かりになる様な簡単な木々ばかりですが、私の備忘録としてまとめてみました。
冗長なまとめを最後までご覧いただき、ありがとうございました🙇♀️💕
勉強になりました✨
これから お花や樹木を観てもまた感じ方が変わると思います☺️
ありがとうございます🍀