多肉植物とは|人気の種類・品種はどれ?それぞれの育て方は?

多肉植物といえば、日本のみならず世界中に多くの愛好家がいる、まるっとした肉づきのいいボディがかわいい植物ですよね。見た目のかわいさと管理の楽さから近年多肉ブームが起こっていて、今では園芸店ではもちろん、100均や雑貨店でも買うことができます。

ここでは、そんな多肉植物の特徴や魅力のほか、女性や初心者からも人気の種類・品種、それぞれの育て方のコツなどをまとめて詳しくご紹介しています。

多肉植物もくじ

多肉植物とは?どんな特徴の植物?

多肉植物とは、南アフリカや中央アフリカ、メキシコやマダガスカルといった乾燥地帯出身の植物で、葉に水分を溜めこむことで見た目がぷっくりとし、果肉っぽさのある植物のことをいいます。

ぷっくりとはいっても、全体的に丸みを帯びた種類の多肉植物もあれば、トゲトゲしていてクールな印象があるものもあったり、石みたいなとても不思議な形をしているものもあり、とにかく見た目が多彩です。

私たちになじみのあるサボテンも、実は多肉植物の一種なのです(※ただし、サボテンだけでもとても種類が多いので、園芸では多肉植物とサボテンは分けています)。

多肉植物の魅力とは?

魅力① 見た目がかわいくて寄せ植えも楽しめる

多肉植物は一般的な草花と違って、葉に水分を蓄えているので、ぷっくりとした見た目が魅力です。また、種類によっては、まるでバラの花のように葉を開いていくものも多く、花に劣らない美しさが人気です。

成長がゆっくりなので、多肉植物は寄せ植えをして楽しめることでも知られています。いろんな品種を組み合わせたり、形やカラーを合わせて組み合わせることで、無限大の作品をつくれます。

魅力② 育てやすい

また、多肉植物といえば、乾燥に強いため、基本的な水やりの回数やお手入れが少なくてすむという、育てやすさも大きな魅力の一つです。多肉植物は丈夫な種類・品種が多く、観葉植物ほど管理が大変でないことから、室内に飾るインテリアとしても重宝されています。

魅力③ 四季の変化を楽しめる

多肉植物は成長がゆっくりですが、なかにはとても美しく紅葉する品種があったり、花を咲かせる品種も数多く存在します。普段は葉の肉厚感や株姿を楽しめますが、季節によって姿形の変化も楽しめるのが、多肉植物の魅力です。

多肉植物は全部で何種類あるの?

多肉植物は原種だけで1万以上もの種類があり、園芸品種も含めると、その数はなんと2万種類を超えるともいわれています。その多肉植物を分類するにあたって、細かい違いはあっても基本の構造や性質が近いものをまとめたものを「属」と呼びます。

多肉植物の代表格といえる属種の種類は、アロエ属、エケベリア属、セダム属、カランコエ属、クラッスラ属、ハオルチア属、リトープス属(メセン類)です。

この属種はさらに品種として細かく分類され、たとえばエケベリア属だけで姿形色がことなる100種類以上の品種が存在します。

多肉界のバラと評される『エケベリア属』の多肉植物

エケベリア属の特徴

そもそも多肉植物ブームの火付け役となったのは、バラの花が咲いたような形をしているエケベリア属が、メディアに取り上げられたことがきっかけでした。多肉植物の寄せ植えでも存在感を放つため、とても人気の高い種類です。

その美しさは、しばしば砂漠のバラとも評されるほどで、多くの品種が地際すぐに葉を広げるロゼット状です。肌色も常に真っ赤なものから、真っ黒なもの、青みがかったもの、真っ白なものなど、さまざまな種類があります。

エケベリア属の育て方

置き場所・日当たり

エケベリアは風通しが良く、直射日光をさけた日当たりのいい場所を好みます。乾燥には強いですが、日本の梅雨から夏にかけての過湿の環境は苦手なので、できるだけ風通しの良い場所に置いてあげましょう。

耐寒性がやや低いので、冬は室内にいれて育てるか、簡易温室などにいれて、寒風や冷気に当てないようにします。ただし、品種によっては地植えにして、一年中屋外で育てられるものもあるほど、基本的には丈夫な多肉植物です。

水やり

エケベリアの生育タイプは春秋生育型です。生育が旺盛な春や秋は、土が乾いてから2〜3日後に、水をたっぷりと与えるようにします。休眠期の夏や冬は、乾燥気味に育ててください。とくに冬は1ヶ月に1回の水やりか、完全に断水することで、耐寒性をあげることができます。

エケベリア属の増やし方

挿し木

徒長しているときは、茎をきって断面を乾燥させ、発根をまってから、新たな用土に植えると増やすことができます。

葉挿し

エケベリアの葉をもぎとり、土の上に葉をおいておくと、葉の断面から発根がはじまり、子株がでてくるので、そこから増やせます。

エケベリア属で人気の品種はどれ?

エケベリア・エレガンス

『エレガンス』は半透明のような透き通る葉色が人気のエケベリアです。ロゼット状に美しく葉を開き、月影とも呼ばれて親しまれています。

紅葉すると葉先が紫色にそまり、透き通った緑色とのグラデーションがさらに美しくなります。

エケベリア・花うらら

『花うらら』はエケベリアの中でも、とくに人気の品種で、他のエケベリアよりも肉厚な葉が開いていきます。一番の特徴は葉先がピンク色に染まること。寄せ植えでもそのかわいらしさで目を引きます。

名前のとおり、春にはかわいらしい花も咲かせます。

エケベリア・七福神

『七福神』は、エケベリア属の多肉植物のなかでも、とくに丈夫な品種で、関東以南西であれば、地植えにして育てることもできます。やや薄めの葉に爪がついたような形が特徴です。

大株になりやすく、春にはピンク色のかわいらしい花もたくさん咲かせます。

育てやすさNo.1の『セダム属』の多肉植物

セダム属の特徴

多肉植物を語るとき、代表格として挙げられるのがベンケイソウ科の「セダム属」です。こちらはぷくっとした肉厚な小さい葉が密集しているのが特徴で、日本では『マンネングサ』とも呼ばれています。セダムは世界に約420種あり、多肉植物の中でもかなり大きな属になります。

丘のように小高く群生するマウンド状のタイプ、茎が下に垂れるタイプ、上向きに伸びて群生するタイプなどがあり、マウンドタイプは都市部ではビルの屋上の緑地化にも活用されています。下に垂れるタイプは吊るして飾るハンギングにも最適です。

セダムは単に見た目が可愛いだけでなく、暑さや寒さに強くて育てやすい上に増やしやすいので、とても人気があります。

セダム属の育て方

置き場所・日当たり

基本的に暑さや寒さ、乾燥に強いセダムですが、日本の梅雨から夏にかけての過湿の環境は苦手です。そのため、できるだけ風通しの良い場所に置いてあげましょう。群生するタイプは過湿の環境になりやすいので、風通しの良い場所に置くことで防虫にもなります。

耐寒性が高い品種なら、1年を通して日当たりの良い場所であれば屋外でも育てられます。とはいえ、寒さに弱い品種でも、冬は室内の日の当たる場所に置けば大丈夫です。

冬にセダムを室内で育てる場合は、昼間は窓際に置いて日光に当てて、夜間は冷気が当たらないように窓から離しておくと安心ですよ。

水やり

セダムの生育タイプは春秋生育型です。生育が旺盛な春や秋は、土が乾いたら水をたっぷりと与えるようにします。生育が止まる夏や冬は、乾燥気味に育ててください。

葉がしわしわになったら、与える水の量を増やすくらいの感覚で水やりをするのがポイントです。また、根が腐るのを防ぐため、受け皿の水は水やりのたびに捨ててください。水をあげすぎると枯れてしまうので、ご注意を。

肥料は特に必要ありませんが、春に植え替えるときは元肥として肥料を施すと良いでしょう。

植え替え

セダムは生育がとても早いので、年に1〜2回春や秋の時期に植え替えができます。セダムを植え替えるときは、一回り大きな鉢を用意するとよいでしょう。植え替え直後の水やりは厳禁ですので注意してください。

セダム属の増やし方

セダムは枝分かれして伸びやすいので、形が不格好になったらカットしましょう。カットした枝や葉は挿し木や挿し葉、株分けで簡単に増やすことができます。

挿し木

挿し木はまず元気な茎を5cm前後カットして、下葉を落とします。そして日陰で1ヶ月くらいかけて切り口を乾燥させましょう。乾いた瓶などに縦置きして、根が生えるまで水やりをしません。根が生えてきたら、鉢上げしたら1週間ほど経って水やりをします。

葉挿し

葉挿しをするときは、まず親株を乾燥させて葉を取りやすくしましょう。つけ根から指でていねいに取ります。挿し木のときに落とした葉も使えます。

多肉植物用かサボテン用の土を敷いた平らなトレイに葉が重ならないように並べたら、半日陰で水やりをせずに管理します。根が出てきたら、土を少し湿らせ、新しい葉が2〜3cmまで伸びたら鉢上げします。

株分け

株分けをするときは、親株を鉢から抜いて根の周りについた古い土を落とし、株を分けます。子株が出ていたら、親株と切り離しましょう。風通しの良い日陰に置いて1週間乾燥させ、伸びすぎた根や枯れた根があったらこのときにカットします。

セダム属で人気の品種はどれ?

セダム・乙女心

セダム属の多肉植物のなかでも、とくに『乙女心』は、白みがかったマットな肌と、葉先からほんのりピンク色に紅葉していくかわいらしさが人気です。

『乙女心』は寒さや乾燥にも強いので、初心者にも育てやすい品種です。きれいに紅葉させるには、寒さによくあてて、冬の間に断水気味に育てましょう。

セダム・オーロラ

思わず触りたくなるような、ぷにぷにとした葉をたくさん付けるのが、『オーロラ』という品種です。普段は先端だけが赤いのですが、秋になると全体的に真っ赤に紅葉します。

春になると黄色い花を咲かせますよ。寒さには比較的強いですが、夏の直射日光は苦手です。いきなり室内から室外の日当たりの良い場所に移動させると、初夏でも葉焼けしてしまうので、秋から春までは日光によく当てて育てましょう。

セダム・薄化粧

『薄化粧』は、セダム属に属する紅葉多肉のひとつです。エケベリア属のように、花が咲いたような形になり、薄化粧をしたような白い粉をまとっているのが特徴です。秋が深まると葉先が赤やピンク色に染まり、コントラストを楽しめます。

また、春になると5弁の花びらも持つ小さな黄色い花を、たくさん咲かせます。霜に当てても大丈夫なくらい寒さに強く、枝分かれして伸びるので増やしやすい品種です。

鑑賞目的以外でも楽しめる『アロエ属』の多肉植物

アロエ属の特徴

アロエは細長くてギザギザとした肉厚の葉を持つ多肉植物です。アロエヨーグルトが有名なことから、もしかしたら多肉植物で一番有名な種類かもしれません。

そんなアロエには大きく分けて2つの種類あり、食用のアロエ『アロエベラ』と観賞用のアロエ『木立ちアロエ』といいます。

『アロエベラ』は寒さに弱く、育てる難易度は『木立ちアロエ』に分類される品種よりも高めです。園芸でアロエという場合は、だいたい『木立ちアロエ』の方を指します。購入時にどちらのアロエなのか確認するとよいでしょう。

アロエは基本的にギザギザで先端がとがった細長い葉を持つものが多いのですが、ほふく状に伸びたり、花のようなロゼッタ型になる品種もあります。

アロエ属の育て方

置き場所・日当たり

アロエは乾燥や暑さに強く日当たりを好むので、風通しが良くて日の当たる場所で育てましょう。また、品種にもよりますが0℃以上の環境なら、屋外での越冬も可能です。

しかし基本的に寒さは苦手な植物なので、5℃以上の環境で育ててあげた方が良いでしょう。葉が褐色がかってきたら室内で育ててください。室内に置くときも、できるだけ日当たりの良い場所に置いてあげましょう。

冬は窓際に置きっぱなしにせず、夕方以降は窓から離して冷気に当たって弱らないように気を付けます。

水やり

アロエの水やりは基本的には乾燥気味でOKです。ただし、アロエは冬に休眠する夏型の多肉植物なので、その点に注意して育てましょう。春と夏は土が乾いたら水をやり、秋と冬は普段よりもさらに乾燥気味にします。

アロエを屋外で育てるなら、冬は水を断って半休眠状態にしましょう。

アロエ属の増やし方

アロエは株分けや挿し木でかんたんに増やせます。5〜9月になったら植え替えのついでに増やしてみてください。

株分け

アロエを株分けをするときは、1週間前から水やりをやめて、しっかりと土を乾燥させます。生え際にある子株を根がついたまま切り分けて、古い土を落としてから新しい土に植えて、直射日光を避けて管理します。植え付け後から数日は、水やりをしないでください。

挿し木

挿し木は挿し穂を日陰で乾燥させて、不要な下葉を落としたら土に挿します。その後は直射日光を避けて明るい場所に置いて、根が生えるまで水は与えません。

アロエ属で人気の品種

アロエベラ

『アロエベラ』はアロエ属の多肉植物の代表的な品種です。観葉はもちろん、薬用や美容にも効果があるとして、日本の一般家庭でも古くから育てられてきました。

暑さや乾燥に強いので、夏場でも元気に育ちますが、耐寒性は低いので、冬場は室内にいれて育ててあげるといいですよ。

キダチアロエ

初めて多肉植物を育てるなら、小型で育てやすい『木立ちアロエ』がおすすめです。『アロエベラ』に比べると寒さに強く、条件が合えば屋外で越冬することも可能です。

こちらは主に薬用として育てられる品種で、火傷に効果があります。食べることもできますが、苦味がかなり強めです。便秘改善の効果がありますが、体質によっては胃炎や子宮の収縮などの副作用が出ることがあります。

妊娠中の食用は避けた方が良いでしょう。11〜3月頃になると赤やオレンジ色の花を咲かせます。小さな百合のような形の花がたくさん咲き、ダイナミックさが感じられます。

寒さには注意が必要なものの、代表格の『木立ちアロエ』は栽培の難易度も低く、初心者でも育てやすいのでおすすめです。

アロエ・千代田錦

「普通のアロエは飽きた!」という方におすすめなのが、渋くてクールな『千代田錦』という品種です。普通のアロエよりも葉の色が濃く、白い模様とのコントラストがとても美しいのが特徴です。

『タイガーアロエ』という別名もあります。花はピンクやオレンジ色で、すらっと長く伸びた花軸は個性的です。薬効はありませんが、観賞用として人気の高い品種となっています。

ぷっくり透き通る葉が美しい『ハオルチア属』の多肉植物

ハオルチア属の特徴

ハオルチアの魅力は、なんといっても葉です。硬い葉の品種はアロエのようなツンツンとした葉を持ち、やわらかい葉の品種は光にかざすと光が透き通る窓を持ったものがあります。

ほかにも一見植物に見えない不思議な形の品種や、オークションで数万〜数百万円もの価値がつくレアな柄のものもあり、一部で盗難被害が出るなど非常に注目を集めています。とはいえ、1000円未満で買える品種もあるので、まずは気軽に楽しんでみてください。

ハオルチア属の育て方

置き場所・日当たり

ハオルチアは葉焼けしやすいので、基本的に風通しとやわらかい日光が当たる場所で育てます。また、雨に当たると弱ってしまうので、室内で育てるのがおすすめです。

なお、ハオルチアは直射日光にも弱いので、レースのカーテン越しに日光を当てて育てると安心です。春から夏は雨と直射日光を避け、半日陰で育てましょう。秋は日光に当てて育て、冬は窓から離して冷気から守ってあげてください。

明るめの玄関やテーブルの上など、さり気なく目立つ場所に置くのもおすすめです。

水やり

ハオルチアは乾燥した土地で育つ多肉植物なので、1年を通して乾燥気味に育てましょう。生長する春・秋は土が半分くらい乾いたら水やりをします。生長の止まる夏と冬はさらに水やりを控えて乾燥気味にします。

ハオルチアの葉がしおれた場合は水不足です。もし分かりにくければ、土に割り箸を挿してみてください。抜いても湿っていなければ、水やりをして良い頃合いです。

ハオルチア属の増やし方

ハオルチアは株分け、葉挿し、種まきで増やすことができます。

株分け

株分けは子株を切り離し、細い根はある程度取り除いて、太い根を残します。植え付けてすぐには水をやらず、3日経ってから水やりをしましょう。

葉挿し

葉挿しは土に近い部分の葉を使うと成功率が上がります。乾燥させた葉を培養土に挿し、根がはるまで水やりをしないでおきます。

種まき

種まきで増やす場合は、1週間前に冷蔵庫で冷やすのがコツです。

ハオルチア属で人気の品種

ハオルチアの人気品種には、姿がきれいで初心者でも育てやすい『ハオルチア・オブツーサ』や、大きくなっても15cmくらいで育てやすい『十二の巻き』、人の手でカットしたような葉が特徴の『万象』などがあります。品種によって見た目は全く違いますが、水やりの世話が楽という点は共通しています。

ハオルチア・オブツーサ

やわらかい葉のハオルチアの代表格といえるのが『ハオルチア・オブツーサ』です。先端の丸みを帯びた窓と呼ばれる部分は半透明になっていて、光に当てるととても幻想的な雰囲気が出ます。

和名は『雫石』。美しいだけではなく、丈夫で初心者でも育てやすい上に適した環境で育てれば、どんどん子株をつけて育ちます。

ハオルチア・レツーサ

『レツーサ』は、『オブツーサ』と並ぶハオルチアの人気品種です。軟葉系の品種で、マットな肌感で先が尖っているのが特徴。

『オブツーサ』よりもクールかつ美しい佇まいで、男女に限らず幅広い世代に愛されています。

ハオルチア・十二の巻き

白い縞模様を持つ硬い葉がツンツンと伸びた様子がクールな『十二の巻き』は、自宅のインテリアだけでなくオフィスにも最適な多肉植物です。

直射日光が苦手なので半日陰か、明るい室内で育てましょう。また、乾燥にとても強く、ゆっくりと育つのであまりお世話が必要ありません。育っても15cmくらいなので、置き場所にも困りません。気軽に多肉植物を楽しむなら、おすすめの品種です。

まるで宝石のような『リトープス属』の多肉植物

リトープス属の特徴

今までご紹介してきた多肉植物と一線を画すといってもいいくらい、個性的な姿をしているのがリトープス属(メセン類)という種類で、世界中に根強い愛好家が多いことでも知られている人気ものです。

大小の丸い石みたいな形をした葉がたくさん生えるもの、真っ白い小石のような葉が生えたものなど、植物とは思えない不思議な形をしている品種が多いのがメセン類の特徴です。見た目も面白いのですが、脱皮をするという点にも注目したい多肉植物です。

男性的といわれる『仙人掌(サボテン)』に対し、リトープス属(メセン類)はすべすべとした手触りと、さまざまな模様を持つことから女性的という意味で『女仙(メセン)』と呼ばれています。また、リトープスとも呼ばれます。

リトープス属の育て方

置き場所・日当たり

メセンは乾燥地帯が原産の多肉植物なので乾燥には強く、過湿を嫌います。風通しと日当たりの良い場所に置きましょう。6〜9月は休眠するので、梅雨明けからは風通しの良い日陰に移します。

霜に当たっても大丈夫ですが、真冬は室内に移した方が良いでしょう。生育温度は8〜25℃で、生育期の冬は室温が35℃になっても育ちます。

水やり

メセンへの水やりは1年を通して乾燥気味にし、過湿にならないように気を付けてください。特に6〜9月の休眠期の水やりは不要で、日陰で乾燥させて管理します。水を与える場合は霧吹きで、少し土を湿らせるくらいに留めてください。

秋から少しずつ水を与え、生育期の冬は土の表面が乾いてから水をたっぷりと与えましょう。

メセンは2月頃から春にかけて脱皮(葉の中央が割れて新芽が出てくる)します。この時期の水やりも控えた方が良いでしょう。2〜4月に水を与えすぎてしまうと、新芽も脱皮する2重脱皮になり、株が小さくなってしまう恐れがあるので注意しましょう。

リトープス属の増やし方

メセンは種まきと株分けで増やせます。

種まき

メセンの種まきは9〜10月頃が適しています。まず花後に茶色くなって乾いた実を採取しましょう。お茶パックなど目の細かい袋に入れて、水中で揉んで種を出します。そして風通しの良い日陰に吊るし、乾燥させてください。

その後は苗箱か鉢に重ならないようにまきます。鉢の底から水を吸わせて土全体が少し湿るくらいの状態を保ち、2週間ほど経ったら水位を下げていきます。発芽後は、少しずつ乾燥に慣らして霧吹きで水をやり、1年育てたら鉢上げをしましょう。

種まきで増やすときは通気性に優れ、水はけの良い土を使うのがコツです。

株分け

メセンの株分けは10〜12月頃が適しています。根を残して株を切り分けたあと、日陰で1週間乾かして鉢に植え付けます。植え付けた直後は直射日光を避けて育てましょう。

リトープス属で人気の品種

メセン類の品種は豊富で窓と呼ばれる葉の頭頂部に模様を持つ『紫勲玉』や、切り立った白い葉の『魔玉』、丸い形が不思議で可愛い『コノフィツム』など、とてもユニークなものが多いです。中には少し育成難易度が高いものもあるので、事前に調べてから購入してください。

リトープス・紫勲玉

『紫勲玉』はメセン類の中でも、長く親しまれている品種です。中央がぱっくりと割れた対の葉の形は、石に擬態しているといわれています。葉の頭頂部には窓があり、そこに模様があります。

この品種は色が豊富で、緑や黄といった色を楽しめるのも特徴です。ほかのメセン類と寄せ植えするとカラフルになって、他の植物にはない独特の雰囲気が楽しめますよ。

リトープス・コノフィツム

『コノフィツム』はメセン類を代表する品種です。玉のような丸い葉が集まっている様は、面白くも可愛らしいです。種類はとても多く、葉の形状によって分類されています。

足袋の形に似た『足袋型』、葉が丸い『丸型』、馬の鞍のような『鞍型』などが代表的な形状です。丸型ひとつをとってもハート型や卵型など、かなり細かく分類されています。ハート型は女性に人気なので、贈り物としても喜ばれそうですね。

花の色も赤やピンク、紫、黄、オレンジ、白と豊富で複色のものもあります。とても可愛い花を咲かせ、夜に花を咲かせる品種もあったりします。

リトープス・魔玉

人工物にも見えるカクカクとした形の『魔玉』は、艶消しの葉を持つ多肉植物です。石と見分けがつかないくらい、自然に石に溶け込んでしまう植物らしくない見た目が、この品種の特徴です。海外では『ラピダリア・マーガレッタ』という名前で流通しています。

育って増えると幾何学的な雰囲気がいっそう増しますが、株の中央から咲く花は大きくて可愛らしいです。ネットでもお手頃な価格で購入できるので、もし興味を持たれたら『魔玉』の不思議な魅力を堪能してみてください。

多肉植物は種類・品種が多く、どれも形が個性的でかわいい!

さて、特徴の異なる多肉植物をご紹介してきましたが、いかがでしたか?多肉植物とひとくちにいっても、その形や色、模様はとにかく個性的で、育てるごとに新たな魅力を発見できる魅力を兼ね備えています。また、実は花がとてもかわいいというギャップも、女性人気が高い理由だといえるでしょう。

多肉植物は寄せ植えするとそれぞれの個性が際立つのも、育てる上で楽しみな点の一つです。乾燥に強いため、ガラスの器の中で植物を育てるテラリウムや、アレンジリースに取り入れたり、壁掛けにしたりとさまざまなアレンジを楽しんでみてください。

多肉植物なら、旅行で数日間家を空けても大丈夫なことが多いので、働きながらでも育てやすいといえます。ここでご紹介した以外にも、たくさんの品種があるのでチェックしてみてください。きっとあなたの好奇心を刺激する多肉植物が見つかりますよ。

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