ワタシ的種蒔き地獄 或いはたのしい実験
時々追記していきます
2022年も蒔きます まずは種の準備
ワタシ的種まきシーズン到来です。
ハオの種は自分で交配したものです。ハオの種は割と簡単にとれますが方法は割愛。
花は1月ごろから咲き始めますが気温の低い頃は受精率が悪い感じがします。3月後半くらいから種ののりが良くなってくる印象。花は6.7月くらいまでは咲きますがその頃は株が休眠に入る頃なので種は6月くらいまでに取っておきたいかな。
種をつけすぎると株が疲れてしまう感じもしますので程々に。
種は取ってすぐから蒔けます。取り蒔きのほうが発芽率が良いそうです。しかし去年は春蒔き秋播き両方やってみたところ春巻きの場合は発芽後すぐやってくる梅雨の高温多湿で小苗がだいぶ溶けました。
そういうわけでワタシ的には種まきは秋にしようと思った次第です。
取れた種は親データを整理した上で冷凍庫で保存しました。冷凍で発芽に問題ないことは実験済です。
戯れに交配し取れた種が400種類にも及んだため半分だけ実生することにしました。残り半分は有志の方々に実生練習に役立てていただくことに。
まなさんの提案で「ハオの種まきチャレンジ」というタグを作ってみました。種まきチャレンジの方でpic投稿してくださる方、よろしければ「ハオの種まきチャレンジ」のタグをつけて投稿してみてください。他の方の種まき進捗が見られますし、私も自分ちの種がどんな感じになったか見られて嬉しいので・・・
もちろん他の方法で入手した種でのチャレンジでもどんどん使ってください。工夫したことや良かったこと失敗したことなど共有できれば次につなげられますしとても参考になります。
種蒔きの準備 種蒔き 2022.9.10
自分で蒔く分の種を選別、ラベルを作成。これだけでも一日かかりました。
また別の日に土のブレンド、セルトレーの準備、これも一日かかりました。200ってすごい数ね。
今回は5×5センチのセルトレー1マスに1種、9粒ずつを目安に播種することにしました。
土は普通のハオを植える土と同じブレンドで、下に軽石、用土、一番表面から2〜3センチ位のところにマグアンプKをばらまきその上に2センチほど用土を入れて準備しておきます。
播種当日微塵抜きのためトレー全体上から弱めのシャワー散水を十分に行います。微塵が抜けたかなと思ったらやめて、土が濡れているうちに赤玉細粒を3〜5ミリ入れて平らにならしていきます。
しばらくすると赤玉細粒も水分を含んできますのでそしたら種を植え込んでいきます。と言っても数ミリ土にもぐるか何なら表面から見えているくらいで大丈夫です。
全部蒔き終わったら上から1000倍ベンレートをかけて消毒していきます。これも水流が強いと土が浮いて種が流れますから勢いは加減してやってください。私は100均のペットボトルにつけるタイプのシャワーヘッドでペットボトルを押す手の感覚で強さを加減しながら流しています。
私の場合はこのベンレート水を多めにまいてそのまま腰水にしますよ。
発芽
数日〜数週間で発芽してきます。
まずは玉ねぎのような小さな白い球体が出現します。
写真見にくくてすいません。
種類によってすぐ発芽するもの、時間のかかるものがあるようです。ゴルドニアナの血統のものは遅い印象です。半年くらい経ってから出てくることもあって仰天です。
もちろん発芽できない種(シイナと言います)もありますので出なかったらそれはそれで諦めましょう。
次にその白い球体から緑の芽が出てきます。
これが一枚目の葉っぱに当たります。
2022.9.26
カラエンシス大好きほむらさんはカラエンシスの株同士での交配でたくさん種を作りました。そしたらま~、それがわらわらと出てくる出てくる。すんごい発芽率良いです。
この緑、覚えといてくださいね。
これは♀親が錦の種の芽です。
色に違いがあるのがわかりますか?緑の芽と黄色の芽です。
緑の芽は上のカラエンシスと同じですね。これは普通の芽です。黄色の芽は多分斑入りの芽です。ほぼ緑がないので次に出てくる芽で葉緑素がなかった場合はそのあたりで枯れてしまう運命です。
本当に見にくくて申し訳ないんですが、この写真の芽は黄色の中に緑の筋が入っています。これは良い斑入りの状態で2枚め以降の葉っぱもこの状態なら生き残れるし、良い斑入りの株になるでしょう。
斑入りの血筋は母系と言われているようで花粉親が斑入りでも子にはほとんど斑が入らないようです。たしかに去年あらゆる交配をした中にも花粉親が斑入りの組み合わせがありましたが一つも斑が出ませんでした。
また♀親が斑入りで一枚目の葉っぱに斑が入っていてもそのまま枯れてしまうものが多く斑入りを作るのは難しいのだなぁと思いました。
そして今年の実験はこれです。
♀親が色素変異個体、いわゆる「ゴースト」の種をまいたものです。
真っ白・・・
いやこれどうなるの
全斑以上に真っ白ですよ
このまま全斑と同じように儚くなってしまうのか、この後色が変わって生き抜くことができるのか。
ゴーストの色合いは突然変異のため子には遺伝しないってどこかで読んで、種を作った後だったからなーんだ、つまんないのと思ったのに予想外の結果ですよ。
しかも♀親ゴーストのものは全部がこの色です。緑のが一つも出てきてないです。
うちの場合琥珀オブツーサ名で育てているのもいわゆるゴーストであると思うので、ゴースト、もしくは琥珀オブツーサが♀親で記載してあるものはこんなのが出てくる可能性があると思ってください。
花粉親がゴーストのものはどうなんだろうね?
2022年10月6日
急に冷え込んてきました。
早く発芽し始めたものは2枚目の葉っぱが出始めました。
少し前までよく見られた白い球体がほぼ見られなくなったので例外を除きだいたい生え揃ったのだと思います。
そうかと思うと♀親がズルゴルのものは例によってうんともすんとも。これは待つしかないです。
そろそろまたベンレートでもまいとくかなあ。
錦の芽以上に真っ白だったゴーストの芽ですが今日見たら先っちょにちょっとだけ緑が見られます。
他の錦の真っ白新芽が立ち枯れていく中しぶとく残っているのでこのまま成長していくのかもしれません。
以前どこかでゴーストの色合いは遺伝しないと読んだ気がしたのですがもう一度その記事を探してみたところなぜか見つからず、かわりにゴーストは不稔なので実生はできないという記事を見かけました。
いやいや、めっさ種できましたし芽が出るし、とりあえず育ってるし。
種ができないのはうちの場合はピリフェラ錦ですね。かなりしつこく交配してみたものの一個も種がのりませんでした。
カラエンシス✕カラエンシスの実生はこんな感じで10セル分元気に成長中。
ヒャッハー
2022年10月13日
こんな感じで生えそろってきました。
生えてないところは♀親ズルゴルの所。これはもうしょうがない。なかなか生えてこなかった♀親ブラメンシスも発芽しはじめたのに本当に遅い。春までに生えてくるんだろうか。
一番左の手前とその奥は♀親が斑入りのもの。出てきた芽もいろいろな色合いです。
左から二番目の手前側真っ白なやつは♀親がゴースト系のやつ。この色見てるとほんと怖いけど今のところ意外と大丈夫なのが不思議。
奥の白っぽい芽、根本のあたりが透明になってるのわかりますか?
これは錦の芽ですがやはり光合成が出来ないのでしょう溶け始めてます。始まりはこんな感じでガラス細工のように透明感が増してきます。細胞が壊れて組織が水浸しになったような印象です。誰か顕微鏡で見て確認して〜。
やがてへにょりと折れて中から水分が抜けて白い抜け殻みたいな感じになります。
アップでみるとこんな感じですよ。
人間や動物の場合はタンパク質がないと細胞を維持できません。植物の場合はセルロースやペクチンなどですよね。その細胞を維持する上で必要な栄養素が光合成で調達できず細胞の新陳代謝ができず溶けるのでは?とか想像しています。
錦の株も錦の部分が増えてくると成長は遅くなるし根っこは弱くなるしとにかく新陳代謝は悪くなってる印象です。
錦の苗を育てるのは難しいですな〜
2022年10月16日
ここに来てゴーストの芽に変化が。
発芽した中で先の方から緑に変化してきたものと真っ白のまま何ら変化しないものに分かれてきました。写真の矢印は真っ白の芽。
この真っ白のままの芽が全斑の芽と同じように透明化して軟化してきました。このまま枯れるパターンです。
全斑の芽もバタバタと倒れて来てます。しょうがないけどせっかくの斑なのにもったいないな〜
いまだに芽は出てきています。♀親がズルゴルだけはうんともすんとも。
2022年 10月22日
早いものだと3枚目の葉っぱが出てきました。
そのかわりおばけの苗はどんどん倒れていってます。斑入りは本当に難しいですね。
2022年11月4日
葉っぱ3枚めが展開してからは気温の低下のせいかあまり動きがありません。そろそろ夜間ヒーターを入れるよう準備をしようかな。
実は蒔いた種の中にはいただき物の原種の種もあります。kineさんありがと────!
こちらはrufa。発芽率よし。すでにちっこい鋸歯が見えます。
これはトメントサ
8つ発芽してます。発芽率は良いです。
発芽にすっごい時間かかりました。この後の成長も激遅の見込み。
大量にあるカラエンシスの交配苗。
噴水同士はどうやっても種ができなかったのでアレは1クローンなのかなと推定。
割と元気で結構強い。成長も発芽も早かったですね。
錦の苗はガンガンしおれてます。ゴーストもここに来て倒れてます。もしかしたら一つも残らないかなという雰囲気。のり斑の錦の苗と同じ感じで白く、そして枯れて行っている。さて、今年はいくつ斑入りが生き残りますやら。
2022年11月9日
早いものだと4枚目の葉っぱが出始めたようです。
これもよく見ると4枚目が出始めています。まだ2、3株くらいなので本当に出始めだと思います。
メセンの実生を設置したフレームにはガラスをはめてヒーターを出しました。まだ使ってないけどこれでいつでも使えます。
ハオの実生の棚もそろそろ温室仕様にしなければ。
2022年11月29日
寒くなってまいりました。苗の成長もゆっくりになってます。
葉っぱは多いもので4〜5枚展開してきています。もちろん遅いのもいますが。
溶ける苗もありますがたいていオバケのもので青の芽は元気にしています。
加温用に棚の位置を変え開口部を少なくしたら風の通りが悪くなってたらしく、試しに一晩加温したあともふもふの白カビにまみれてる苗がいました。
ちょうどシュトーレンを焼いていて酵母をめっさ使ってる時期だったので酵母の仲間かもしれませんがいずれにせよ良いものではありません。
もふもふを取り除いて苗はまだ固くて元気そうだったので上から殺菌水を噴霧。もふもふの再発はないので経過を見ています。
今はファンを回してガンガン風を通していますが次の休みに元の棚の配置に戻す予定。
腰水管理してましたが溜まった水にも藻だがカビだかわからんものが出てきているのでトレーまわりの目についたものは拭き取り、上面給水へ変更して足回りは少し乾かしていきます。
ヒーターは棚温度が20度を切ったら夜間のみ稼働予定。
どれも同じに見える
斑入りの子もいくつかは残っています。
♀親が斑入りだと真っ白のおばけ苗になることが多くてそれはみんな倒れましたので残らず。ゴーストの真っ白苗もわずかに生き残るのみとなりました。なるほどねぇ。
残ってる斑入り苗は写真のようなちゃんと緑の混じったもの。成長も遅いしこの後もひやひやモノですが頑張って生き残って欲しいものです。
2022年 12月14日
夜間のみ加温していますがそれだけでも随分ぷりぷりとしてきました。溶ける苗はだいたい溶け切った模様。溶けた苗を放置するとカビが出るのでパトロールはまめにしています。
LED下で管理してるので無駄に伸びずにガッチリと成長。理想的です。
ゴースト系苗はこれともう一つくらいしか生き残りがいません。これはようやく2枚目の葉っぱが展開。まだまだ予断をゆるしません。うまく生き延びたらどうなるのかな。
♀親ゴースト系はほぼ全部おばけ状の芽が出て、発芽は良くても9割位すぐ枯れるといった結果に。
カラエンシスの選抜とかすごい楽しみですね。10セル分あるから好みのが出てくるといいな。
2022年12月23日
だいぶ成長にバラつきが出ています。
↑この写真の苗はよく見えないと思いますが真ん中の葉っぱが横向きに2枚並んで出ています。
つまり6枚目の葉っぱが展開してるワケで。
大体は4〜5枚展開のものが多いです。このくらいだとまだ左右交互に新しい葉っぱが展開してることが多いですが4枚目にしてすでに横向きに展開してる早熟な子もおるね・・・
トメントサ あいかわらずちっちゃい
小さいながらいっちょ前に葉っぱ展開してる
切子鴉の交配苗。
独特の窓です。♀親切子鴉はみんなこんな感じ。特徴が強い。
これも♀親が切子鴉。わかりやすい。
カガエンシス
思ったより成長がゆっくり
現在上から灌水を3日に1回程度。
温かい日は日中ヒーターオフ、寒ければ昼間もマットタイプのヒーター使用
夜間はプチプチで簡易温室に。
昼間は扇風機で風を送っています
LEDは7時〜17時
そんな環境で甘やかしてますのでこの寒さの中でもじわりと成長し続けています。
こちらいっぱいになったので(2)に続きます
確かに斑入りはナゾが多い😱