2022年10月現在我が家(東京都、クライメートゾーン9b)で地植えしているヤシ類をまとめました。
🌴Lytocaryum insigne/Syagrus insignis
ハイランドミニチュアココナッツパーム
2019/5/16地植え
ブラジルヒメヤシが属していたリトカリウム属の中で最大の種(現在はシアグルスに統合されています)。ブラジルヒメヤシを大きくしたような見た目で非常に美しいのですが、とにかく希少!おそらく国内には数えるほどしか存在しないレベルではないでしょうか。
7号鉢サイズの苗を地植えしてから3年で驚異的な成長を遂げました。
本種についてのみどりのまとめを投稿していますので、詳細や成長記録はそちらをご覧下さい。
今年の1月にそこそこの積雪がありましたが、全くのノーダメージでした。
そして今年初めて花が咲きました。
雌雄異花同株ですが、この花序に雌花はなかったようです。
🌴Lytocaryum hoehnei/Syagrus hoehnei
ホーンズミニチュアココナッツパーム
2021/3/25地植え
こちらもブラジルヒメヤシの仲間。インシグネ寄りのやや大きくガッチリした葉が特徴ですが栽培下ではあまり幹は高くならないようです。
こちらも非常に珍しい種なのでいずれ繁殖を狙いたいところです。
成長は遅いです。鉢植えの頃と全く変わりません。
🌴Archontophoenix cunninghamiana var. Illawarra
イラワラキングパーム
2020/5/28地植え
ゾーン9bヤシの登竜門ですね。
ヤシ好きであればユスラヤシの地植えには誰もが憧れると思いますが、実際には本州での本ユスラの地植えは困難を極めます。
ユスラヤシを植えたいチャレンジャーな方にはこのイラワラを強くおすすめします。私の感覚的にゾーン1段階分位は強く、見た目も見慣れていないとわからない位ユスラヤシに似ているので、こちらを選ばない手はありません。
2022/1/6
ある程度の積雪には耐えますが、積もった時間、気温などの影響もあるので確実とはいえません。雪の降る地域で無保護越冬させる場合は多少のダメージは覚悟してください。
左が本ユスラヤシ、右がイラワラキングパーム。2016~2017年の冬、ベランダの全く同じ条件下で越冬させてこれだけの違いが出ました。
去冬も本ユスラの屋外越冬を試みましたが全滅しています。
🌴Chamaedorea radicalis(arborescent)
チャメドレア・ラディカリス(幹立ちフォーム)
2020/4/2地植え
言わずと知れた強耐寒チャメドレア。寒さのみならず、日向日陰どちらにも適応し、根が張れば乾燥にも耐えるまさに万能ヤシです。サイズもコンパクトで植える場所を選びません。
ゾーン8bあたりのヤシの中では最もトロピカルな見た目だと思います。流通量は非常に少ない上、ここ数年で価格も高騰していますが、羽状葉ヤシ好きの方、南国風な庭を目指している方はマストです。
雌雄異株で、ここには雄3株と雌1株を植えています。開花するまで性別はわからず、雌雄の割合に偏りがあり雄が多いようなので、繁殖を狙う場合はもっと数を用意するのが理想です。
まだ幹が上がる気配はなく見上げるサイズになるのは当分先でしょう。
🌴Chamaedorea radicalis
チャメドレア・ラディカリス(通常種)
2021/3/25地植え
幹の上がらないタイプの普通のラディカリスです。
見た目以外の性質はアルボレセントと同じようですが、こちらのほうが成熟が早いという話も聞きます。
幹を形成しない他、アルボレセントよりも僅かに葉幅が広く詰まった感じになるようです。
パームガーデンの下草として最適で、観葉植物としても優秀ですが、残念ながらこちらもやはり国内ではほぼ流通がありません。
🌴Rhopalostylis sapida 'South Island'
ニカウヤシ/ナガバハケヤシ(サウスアイランド)
2020/4/2地植え
ニュージーランドを象徴する植物の一つ。空にまっすぐ伸びる羽状葉と巨大なクラウンシャフトが特徴で、一度見たら忘れられないかっこいいフォルムのヤシです。しかし成長は遅く幹が上がるまで20年かかるといわれています。
夏の高温と日射しを嫌います。夏には葉焼けしてちょっと残念な姿になり真冬も成長が止まりますが、毎年着実に大きくなってくれています。
🌴Chuniophoenix nana
チュニオフェニックス・ナナ
2019/5/9地植え
株立ちする小型掌状美ヤシ。
コンパクトな樹形が美しく丈夫で軽い霜や積雪をものともしません。耐陰性も強く室内観葉にも最適。マイナーなのが勿体無いくらいのポテンシャルを秘めた優良種です。
これでアダルトサイズのようで既に開花を確認しています。
観音竹風な見た目ですが分類学的にはタヒナやケリオドクサ、ナンノロプスに近いとされています。
🌴Chamaedorea metallica
メタリックヤシ
2019/5/9地植え
名前の通りメタリックな葉の単葉系チャメ。直射日光を避け日陰で育てることで葉色が濃くなり金属光沢を放つようになります。
成熟しても葉が割れず単葉のままのチャメドレアは他にポテトチップパーム、ゲオノミフォルミス、ストロニフェラ、テネラなどがあります。国内ではしばしばこのメタリカが「テネラ」や「テネラヤシ」という名前で販売されていますがそれは誤りです。メタリカの別名ではなく、テネラという種はちゃんと別に存在しています。本当のテネラは更に小型で、非常に希少なためまず出回りません。
こちらが本物のテネラ Chamaedorea tenella(エルフィンパーム)です。
メタリック感の無い完全な緑葉で、下垂する花序にレモンイエローの花が咲きます。超希少種。
🌴Chamaedorea elegans
テーブルヤシ
2019/5/9地植え
普及種中の普及種ですが、幹の上がったテーブルヤシの成木はなかなかかっこよく、そこそこ耐寒性もありゾーン9bでは地植えが可能です。なかなか侮れません。ただし直射日光が苦手で非常に葉焼けしやすいため日陰である必要があります。
陰をつくっていた雑木を伐ったことで手前側の葉が焼けてしまいました。
ちなみにこの株は元々ダイソーの小さな100円商品でした。