初心者による試行錯誤満載のバラ園芸記録です。スタンダード仕立てを作ることを目標に、根域制限ポットを使った地植えなど色々試しています。
2024. 2月ミニバラのスタンダード仕立て
このアパートの前庭で地植えのホワイトメイディランドと、スタンダード仕立てを作るための台木用ノイバラ2本を育てて3年目になります。
先月、植え替え時にノイバラ1本を傷つけてしまったため急遽3本目を挿し木しました。
ーーしかし、この小さい庭でノイバラ3本を大きく育てるのは正直しんどい。
去年まではベランダの左右にくくりつけていましたが、かなり枝が暴れてジャングルのようでした。
煮詰まって夫に助言を求めたところ、
「そりゃ何年も花も咲かないトゲだらけの木育ててたらしんどいよ」
と言われました。たしかに…。
私の場合バラを育て始めた動機がスタンダード仕立てを作るためなので、ある程度の苦労は覚悟していました。
しかし台木は思ったように太ってくれず、また住宅事情により好きな品種を自由に置くことができないフラストレーションも抱えていました。
それらがモチベーションを下げている原因であり、気分転換に好きなバラを買ってみたら?と提案されました。
しかし前述のとおり置き場には限りがありますし、台木の問題も解決していません。
「だったらミニバラを買って、もうスタンダード仕立て作っちゃえば?」
その案は少し前に夫に話していたもので、「それなら今すぐ作れるけど、どうせ作るなら大きい方がいいよねー」と自分で流していたのでした。(大きい植物が好き)
でもたしかにミニバラならどこにでも置けますし、今年育てる台木も2本になります。
ーーよし、やってみよう❗️
接木ができるのはバラの休眠期である1〜2月です。
2月上旬の今はまさにシーズン真っ只中。
よって大急ぎでスタンダード仕立てに適した品種を選び、すぐに接ぎ穂を採れる大苗をお迎えしました。
それがこのミニチュアローズ『マリリン』です。
ミニチュア系の中でも小型ながら非常に多花性で、ピンク色の花が株一面に咲きます。
質問への丁寧な回答と有益なアドバイスをくださった農園の方に感謝します✨
そして台木に使用するのはこのノイバラ。
二年間育てた割にはか細くて、まだ直径1.5cmほどの太さしかありません。新しい挿し木にも負けています。
でも根がしっかりしているのでミニバラのスタンダード仕立てなら支柱なしでいけるはずです。これを40cmの高さに切って使います。
2024.2.16はじめての接木
2月にしては暖かい日が続く中、いよいよスタンダード仕立てを作るための接木に取り掛かりました。
今回は台木の上部を切り落として接ぎ穂を活着させる「切り接ぎ」という方法です。
といっても作業中は全く余裕がなく、台木に切り目を入れる練習をしたこの写真しか残っていません。
切り接ぎの方法は『名人・石井強に教わるウィーピングスタンダード』を参考に、個人サイトや動画などで紹介されている色々なやり方を取り入れました。
実際やってみると想定した以上に細かい作業でした。(今回は特に枝の細いミニバラだったせいもあります)
格闘すること2時間、ようやく接木が完了しました。
とりあえずやったーーー❗️❗️❗️
この直径5mmほどの接ぎ穂に接木テープを巻く作業が地味に大変でした…。
接ぎ穂が活着するまでの乾燥を防ぐためにテープを巻くのですが、ミニバラの芽は小さいのでテープを突き破る力がありません。なのでテープを巻くのであれば、細く切ったテープを芽を避けながら巻いていく必要があります。
※あくまで活着率を上げるための工夫であり、必須の作業ではありません。プロは溶かしたパラフィンに潜らせてコーティングします。
【今回の手順】
①接ぎ穂2本にテープを巻いたものを作る
②台木を任意の高さで輪切りにし、縦に切り込みを入れる
③切り口に①を挿し、形成層を合わせてテープで固定する
パッと見上手くできているような気もしますが、今回はカッターナイフを使ったため接ぎ穂の切断面が綺麗にできませんでした。失敗するとしたらこれが原因かも😥
次にやる時は接木小刀を購入しようと思います。
全体像。結構がっしりしています。
これからは暖かくなるまで室内で管理していきます。
2024.2.22接木から1週間
接木から2日後、右上の芽がわずかにふくらんできました。
そして台木の断面から水が溢れ続けています💦
しかし倍以上の長さの幹を切った訳ですから、上に行くはずだった水分が流出するのは自然なことなのでしょう…多分。
1週間後。完全に芽が伸びてきました。
でもこれはちょっと早過ぎる気がします。
おそらくタケノコ芽と呼ばれるもので、挿し穂の生命力だけで成長したのでしょう。
別の角度から。
確実に全ての芽が動き始めています。
まだ手放しに喜べない状況ですが、今は生きているだけでうれしいです☺️
どうかこのまま活着しますように🙏
台木断面からの水は少し減ってきました。
テープの上から癒合剤を塗ることも考えましたが、行き場を失った水分によって蒸れる方が怖いのでこのまま見守ることにします。
2024.2.29新芽ラッシュ
今日は久しぶりに太陽が見えています。
ずっと室内に置いていたスタンダード仕立ての鉢を外に出しました。
直射日光に当たらないよう日陰での外気浴。これで鉢土が乾くといいな。
完全に芽吹いてますね。
順調なら20日程度で芽が伸び出すらしいのですが、まだ13日目です。早いのはミニバラだから?
こちらは接木したミニバラマリリンの親株です。
接ぎ穂を採る目的で買ったとはいえ、こちらも台木に接木された立派な株立ち。
なるべく樹形を崩したくなかったので1本だけ太い枝を切り、そこから2本の穂木を作りました。
その労をねぎらい7号鉢へ植え替え。でもミニバラにはちょっと大き過ぎるかな?
今後は大事に育てるからよろしくね。
こちらは昨年秋に買ったラ・ドルチェ・ヴィータの大苗。
マリリンと同じく接ぎ穂の親株にする予定ですが、買って早々枝が枯れ始めモチベーション低下の発端となった罪つくりなコです😅
ベランダ内で冬を越し、早くから青々と新芽を伸ばしているのできっともう大丈夫。本来は丈夫な品種ですから春から元気に花を咲かせてほしいものです。
こちらは根域制限ポット使用のホワイトメイディランド。
近々フェンスを立て直す予定ですが、すでに新芽が芽吹き始めていて焦っています。
早くしないと作業中に折れちゃう💦
2024.3.3 スタンダード仕立ての保護具
最近は寒の戻りで雪が降ったり止んだりしています。
今日はミニバラのスタンダード仕立てに接木の保護具を作って取り付けました。
作り方は『名人・石井強に教わるバラのウィーピングスタンダード』を参照。これをミニバラ用に小さく作りました。
自分で作ってみて、1本のワイヤーで完結するシンプルかつ機能的な構造に感動しました。こうした知恵と技術を惜しみなく本に遺してくださった石井名人を心から尊敬しています。
本来は強風からシュートを守るためのものなのですが、今この鉢はキッチンの片隅に置かれておりまして…私が手やらおしりやら頻繁にぶつけてしまうのです。(左の枝の新芽がひとつ落ちた😭)
もちろん気をつけてはいるのですが、物理的に保護しないと無理!と思い急遽作成。
しかし付けている最中も危なっかしい瞬間が沢山ありまして…要らないと考えていましたが最初から付けておけばよかったです。
追記:付けておくと移動させる時の安心感が段違いでした!次からは絶対最初に付けます。
2024.3.7土の入れ替え
なかなか外に出せず新芽の葉っぱの色が悪くなってきて心配です。
そんな中ですが、この鉢だけ植え替えをしていなかったのでそっと抜いてみると、やはり根詰まりしていました。(忘れていた訳ではなく、接木のタイミングと同時にやる自信がなかったため)
今やるのは接木にとって絶対に良くないはずですが、断面から流れ続けている水は供給過多の水分ではないかと思うのです。
このまま放置すると蒸散量が間に合わずそこから腐っていく可能性も考え、思い切って3分の1ほど根掻きして新しい土を足しました。これが吉と出るか凶と出るか?
2024.3.16接木から1ヶ月
接木して1ヶ月が経ちました。
前回芽出し時期の植え替えを強行したところ、こちらの思惑通り断面からの水は止まりました。
しかしそのまま枯れてしまう可能性もあるので注意して見守っていましたが、その後も成長を続けています。
さすが2年育てたノイバラ台木は強いですね💪
3.17追記:言ってるそばからまた水が出てきました💦
もー元気過ぎ❗️まあ植え替えのダメージはあまり無いようで安心しました。
ちょっと見づらいですが、台木用ノイバラ2本です。
右の柱に沿わせている白い鉢が今年挿し木したもので、緑の鉢が一昨年から育てているもの。どちらも現在太い所で2cmくらいです。目標は3cm超え❗️
芽が伸びたら大きい鉢に植え替えて肥育します。
今日は夫に手伝ってもらってフェンスを立て直しました。
地面に鉄の棒をかなり深く打ち込んで、そこにインシュロックで固定したので前よりも倒れにくくなったと思います。
今回は隣同士揃って見栄えも良くなりました。
でも新しく買うなら組み立て式よりも一体型をおすすめします。1枚ずつ高さと角度を揃えて並べるのは結構難しいので💧
仕上げに3年目のホワイトメイディランドを軽く誘引し、重なっている所を剪定しました。
これでバラの春支度は概ね完了です。
2024.4.17接木から2ヶ月
先日いつものようにベランダで日光浴をさせていたら、
葉焼けさせてしまいました。ギャー😱
週末に満開の桜を楽しんだばかりなのに、翌日15日は新潟で最高気温30℃を超え全国一の暑さを観測しました。
そんなの予想できるかー!
※新潟ではたまにこういう日があります。
とりあえず黄色くなった葉を取り除き、今後は日に当てないように育てていきます。
こよりが結んであるのは断面から溢れ続ける水を吸わせるためです。これが結構効いていて常にびっしょり濡れています。いつになったら止まるんだろう…💧
台木用ノイバラの新芽が伸び始めました。
植え替え時に根を傷めてしまった3年目の台木ですが、例年通り沢山の芽を出していて元気そうです。よかった。
今年挿し木した方もちゃんと葉っぱが出てきました。
石井強名人の本だと5芽残しておかなければいけないところ、長さを確保したくて3芽にしてしまいました。芽=枝になる所なので、芽を残した部分は将来的に切り落とすことになるからです。
さっさと芽抜きも済ませてしまったため後戻りもできません。まあノイバラは強いのでこれでも何とか育つでしょう。
ミニバラマリリンの親株。青々と葉が茂ってきました。
ミニバラの中でも小型の品種で枝分かれが激しいとの事ですが、ここからどう育つのか見当もつきません。ドキドキ。
ラ・ドルチェ・ヴィータもすくすく伸びています。
これはコンパクトに育てたいので樹形重視で少し芽かきしました。
3月にお店から電話があり、もし調子が悪ければ交換すると言われました。今は元気なので辞退しましたが、気にかけてくださっていた事がうれしかったです。
枝の先端に蕾らしきものが。楽しみ〜♪
3年目のホワイトメイディランド。
シュラブは3年経った頃から本領発揮するそうで、早くも根元にシュートが沢山出てきています。
この赤い芽の所、全部花が咲きます♪ワクワク☺️