夏の間の生徒さんのアレンジを紹介します。素敵な生徒さんの花瓶も登場します。多すぎる花材をどう使うでしょう?
Danise(デニース)さんの作品
最近ゲットしたという素敵な花瓶を持ってきました。これは花器を見せる生け方がいいと濃い色の花材を選びました。
お花が色々あるのにこの花器には全然入らないと、残念そうでした。
アドバイス:
レウカデンドロンは高い方の1本で充分だと思います。2本入ると花材が重く見えます。次回の参考にする様に指導しました。
Cherry (チェリー)さんの作品
美しいブルーのガラスの花瓶を持ってきました。それによく合う色のグラジオラスをメインにしました。
グラジオラスの葉を使うと重くなるので、コバンソウやワックスフラワーなどを合わせています。
アドバイス:
手前の紫陽花は真ん中ではなく、どちらかに寄せたほうが、バランスが良くなると思いましたが、本人が手前中央に入れることにこだわったのでよしとしました。
Anita(アニータ)さんの作品
小さめのひまわりと、クロコスミアを合わせました。
アドバイス:
ひまわりの葉だけを使っていましたが、萎れていたのと大きすぎるので、抜いて代わりに細葉のススキを加えました。
Irma(アルマ)さんの作品
ピンクのエキナセアと、濃淡のある紫2色を使って、落ち着いたアレンジに仕上げました。
アドバイス:
ブプレウルムが多く入っていたので、かなり抜きました。スカビオサやストックのツボミで動きがでているので、多すぎるラインのあるブプレウルムは、控えめがいいでしょう。
Penni(ペニー)さんの作品
いつもこの花瓶を見ると同じものが欲しいなあと、思ってしまいます。
クランベリーガラスの優しいピンクが素敵です。ピンクと白で軽やかにまとめました。
アドバイス:
緑が入っていなかったので、アジサイの葉を添えました。片側のみに入れて、軽やかさと落ち着きでバランスをとります。
Ruth(ルース)さんの作品
小豆色/ワイン色の花瓶に同じような色のスカビオサを合わせています。メインにしたサビ色のひまわりもしっくり馴染みました。
アドバイス:
少し明るい色を加えた方が、花の美しさが際立ちます。という私の言葉で彼女が選んだのは白い花でした。私は淡い色の葉物のイメージでした。スカビオサのツボミの楽しいラインがよく見えるので、よしとしました。もう少し白を散らして入れるとよかったと思います。
Stefan (ステファン)君の作品
大きなオレンジ/黄色のグラデーションのガラスの花瓶を大胆に使いました。
アドバイス:
大きな器なので、10種類程の花材を入れたのはいいと思いますし、咲き溢れるように右に入れたラインもいいでしょう。
奥行きを出すため、花の間に緑を入れることを提案しました。葉物でなくても、いいのです。ノリウツギの硬いつぼみなどを入れています。花をきれいに見せるには緑を添えることが大切です。
Donna(ダナ)さんの作品
緑のガラスの花瓶に黄色と銅葉を使ったアレンジメントです。
普段は花材を選ぶのに時間のかかるダナさんですが、今回はささっと決めて、素材の動きを楽しんでいました。
アドバイス:伸びやかなアレンジでです。
葉の入り方が、垂直に近い感じでしたので、横向きに入れ直すよう指導しました。
Aurie(オーリー)さんの作品
私のコレクションから存在感の強い花瓶を選びました。これとこれが好き!とひまわりとストックを迷わず選びました。
アドバイス:
個性の強い花2種を選んだので、箸休めの様な存在が必要と説明して、マサキとその小さな花を添えました。
注)
ハンバーグとステーキにはピクルスが必要という様な話をしました(笑)
Joan(ジョーン)さんの作品
最近購入したという、かなりユニークな、花瓶を使っています。色々使いたい花が多く目移りする〜、とうれしい悲鳴のジョーンさん。好きなものを選んだ結果、色はいいとして、形にまとまりが出ませんでした。
アドバイス:
かわいいからと選んだ、コバンソウとブプレウルムが原因です。コバンソウを入れたらなんか変、とブプレウルムも入れ、どんどん足していった結果です。この場合かわいくてもグッと堪えて、この2種は抜いた方が、色もバランスも良くなり、花器との調和も生まれてきます。コバンソウに目がいくのでせっかくの新しい花瓶の存在感が消えてしまいました。次回の参考にしてもらいました。
Elaine(イレーン)さんの作品
渋いどっしりした花瓶にフロックスと銅葉を入れました。
フロックスはなかなかメインに使いにくい花ですが、香りもいいし日持ちもしますね。この葉物をあまり見ないので、使いたいと一番最初に花材に選んでいました。
アドバイス:
銅葉と花器の色がかぶるので、グリーンの葉物を使った方がいいと、アドバイスしましたが、この葉で渋く仕上げたいという本人の意向で、葉はそのままに、オリジナルに入れていた白い小菊から、ワックスフラワーに入れ替えて、全体に少し軽さを出しました。
Mary(メアリー)さんの作品
奥行きのない薄い花器に入れています。
様々な花材を使っていますが、うまくまとめています、ブプレウルムのユニークな動きをうまく表現しています。
アドバイス:
ブプレウルムを使う際には茎についている葉はほとんど落としてしまいます。その方がブプレウルム本体の軽やかな動きが出ます。アジサイやストックのような重くなりがちな花には、小花を添えると印象が軽くなります。後ろにギボウシの葉が入っていましたが、花器も緑でくどくなるので、抜きました。
まとめ
夏だからこう生けなくてならない、という決まり事は私のクラスにはありません。
夏らしさというのは、一般的に好まれる形や、夏に咲く花を使うというくらいで、あとは個人の感性に任せます。
ただし、水が汚れにくいよう、水につく葉は必ず取る、枯れかけたものは新鮮なものに置き換えるなど、基本の基本は口うるさいほど毎回言います。何を生けるかは大切ですが、どう生けるかはもっと大切だと私は思います。
今回もみどりのまとめを見ていただいてありがとうございます。
花瓶によって お花の表情も違ってみえますね。
ワクワクしながら拝見致しました(⋈◍>◡<◍)。✧♡
素敵なPICありがとうございました(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾♡