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コウヤマキは和歌山県の高野山に多く分布している針葉樹です。コウヤマキ科コウヤマキ属に分類され、この科と属はコウヤマキ1種類しかない樹木です。
今回は、そんなコウヤマキの育て方をご紹介します。
コウヤマキは、小さい樹木のときは日陰にも強いです。なるべく日差しが弱い場所で管理するようにしてください。
コウヤマキは、小さい樹木のときは日陰でも育ちますが、なるべく日当たりの良い場所で育てましょう。葉が多く茂ってきたら日向に出しても問題ありませんが、移植を嫌いますので鉢ごと移動できるようにしておきましょう。
地植えしての場合は、日除け対策をすると良いでしょう。
また、長時間の直射日光や真夏の西日など、強めの日差しが当たると株元にかかってしまうと乾燥する恐れがあります。敷きワラなどを使って土を覆い、乾燥を防いてください。
コウヤマキは、ほかの木と密接して育つと、その当たった部分が枝枯れしてしまいます。理由は判明していませんが、植え付けの際は周りのスペース、場所をよく考えた上で植えてください。
コウヤマキは、夏も冬も基本的には水やり不要です。自然に任せて生長させましょう。もし乾燥が激しいようなら、土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。
コウヤマキはやせ地だと育ちにくいです。
コウヤマキを育てるときは、2月に堆肥か化成肥料を施します。化成肥料には、微量の元素を含んでいるものを利用しましょう。肥料を与えすぎると根を痛める原因になるので、適量にしておきましょう。
剪定を行ったあとにも肥料を与えますが、芽吹きのあとも施肥しておくと良いでしょう。
コウヤマキを鉢植えで育てている場合は、緩効性化成肥料を3・6・11月に少量与えましょう。
コウヤマキを育てるときは、やせ地でなければ、特に土質を気にしなくて大丈夫です。
コウヤマキをやせ地で育てる場合は、土壌改良しておきましょう。腐葉土とは、堆肥の一つで通気性と保肥性と保水性を良くする性質にしてくれる土です。
腐葉土の元となっているのは、秋から冬にかけて落ちた葉っぱを長期間土の状態にしてつくったものです。腐葉土は家庭で出た生ゴミやガーデニングで枯れてしまった葉っぱを戸外で発酵させ、自作することもできます。
コウヤマキの植え付け時期は、12月〜2月を避けた、10月〜3月までの間に行います。10月はコウヤマキの休眠期に入り、3月からは新芽が伸びてくる時期に当たります。
植え付けるときは、植える場所を山のように高くして乾燥防止のための藁などを敷いておきましょう。根付くまでの間は時間が結構ありますので、支柱を立てておくと良いでしょう。
日本において植え付けの適地としては東北の南部から沖縄県までとなります。コウヤマキは種まきからでも育てることができます。
コウヤマキの実は松ぼっくりのような形をしており、松ぼっくりの傘と傘の間に種子があり、取り除いて種を蒔いていきます。
コウヤマキは移植を嫌いますが、もし植え替える場合は、根回しなどの作業を半年以上前から行う必要があります。成木に生長したものから移植するとなると根付きがより困難になります。
コウヤマキの種まき時期は3月頃に行います。低温処理をしたあとに、小粒の赤玉土を用意します。
発芽したら置き肥として油かすを少し入れておきます。肥料は8月まで与えるようにして、以降は施さなくて構いません。
9月中旬から10月の初めまでには定植を行ってください。低温処理は、密閉できる容器に種子を入れて乾燥を防ぎ、冷蔵庫へ保存します。冷蔵庫では4週間〜8週間貯蔵すると考えておいてください。
コウヤマキの増やし方は、「挿し木」をが一般的です。挿し穂は4月下旬頃に行うと良いでしょう。若い元気な木をを切り取ります。
採った木にに発根促進剤を1日きっちり浸けておきます。挿し床に鹿沼土とバーミキュライトを7:3で混ぜ合わせたものを使用してください。そこに挿し穂を挿しておきます。
コウヤマキの挿し木は非常に難しいため、根が出てきたとしても地植えしてから生長させるのが厳しいです。肥料を与えながら調整しつつ育てていきましょう。
コウヤマキは虫がつくことがそれほどない樹木です。しかし、根にカナブンの幼虫やが潜んでいる可能性があります。
また、まれに葉に斑点がつくことがありますが、元気であればさほど心配する必要はありません。
湿度が高くなってくるとウイルス病などが発生する可能性があります。発症したら、その部分をすぐに取り除きましょう。
コウヤマキは、挿し木を行う前の低温処理で、5度前後の環境で管理することが必要です。
コウヤマキの幹の内部の枯れ込みには注意しましょう。日当たりが悪い場所で育てていると、光合成ができなくなり枯れていってしまいます。
美しい樹形が無くなって、蒸れて病気になってしまう恐れもありますので枯れた葉っぱは手で取ってください。
コウヤマキを剪定するのであれば、強い枝を切り戻すか芯を間引くのどちらかです。
強い枝を切り戻す場合、樹形を見てところどころに勢いのある枝が飛び出ていることがあります。放置していると樹形のラインがぼやけてしまい美しい形にはなりません。
そんなときは、飛び出ている枝は樹形のラインよりも少し深めにして切り戻しをするときれいになります。
そして、芯を間引く際は、芯が枝分かれしていることがあり2本以上立つことがあります。若い木によく見られることで、そのときは1本だけを残して切り取ってしまってください。
コウヤマキはコウヤマキ科コウヤマキ属に分類される日本に自生する樹木です。
コウヤマキ科コウヤマキ属は1種類しかなく、ひとりぼっちの寂しい品種です。日本では、九州、四国、本州に自生し、特に和歌山県にある高野山で多く見ることができます。
高野山では霊木として大事に育てられています。樹高は最大で40mにも生長する大木で、マツ目の一種です。
常緑で針葉樹のコウヤマキは短い枝と長い枝が生えてきます。短い枝には、細長い形をしており中心に線が入ります。
長い枝では鱗のような片がいくつも連なって葉が付きます。コウヤマキは世界三大庭園木のひとつに選ばれています。類似した品種には、ラカンマキやイヌマキがあります。
コウヤマキは自然に育てていても樹形が整う美しい木になります。横に伸びることもないので手入れもあまりすることがありません。コウヤマキの実はマツと同じく松ぼっくりのような形をしています。
コウヤマキは春の4〜5月に開花する樹木です。花の色は、黄色がメインです。コウヤマキの花を見れるのは、10日間しかない貴重な存在。しっかり目に焼き付けておきましょう。
コウヤマキの雄花には、松ぼっくりのような実をつけます。翌年の秋になると塾すものです。雄花があるということは雌花もあります。
コウヤマキの果実は10月〜11月に収穫することができます。
コウヤマキはイヌマキともいわれ、その花言葉には、「慈愛」「色褪せぬ恋」という意味があります。
コウヤマキは防風林や生け垣の代わりとなって植えられる樹木です。その姿が家族を守るように育っていくことから、慈愛の花言葉がつけられました。
また、季節関係なく緑の葉っぱを付けている姿から、色褪せぬ恋という意味になっています。
高野山で有名な樹木のコウヤマキの育て方についてご紹介しました。
生長すれば5m以上にもなり、移植が嫌いな樹木ということがわかりました。日本でも公園や街中でも植えられており、庭木としても活躍しています。
育てるのであれば植える環境とスペースを十分に配慮した上で抵触させましょう。
takenaka