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パイナップルは、熱帯アメリカ原産、ブラジルやアルゼンチンなどに自生している常緑多年草のポピュラーなフルーツです。花茎を伸ばした先端に実をつけ、高さは1メートルほどにも育ちます。ここではそんな人気の果物、パイナップルの育て方についてご紹介したいと思います。
基本的には、パイナップルは屋外の直射日光が当たる場所で、しっかりと日の光を当てて育てます。
日本では、沖縄・南西諸島での栽培が適していますが、室内の暖かいところで育てればうまく育つことも多く、実際には北海道での栽培事例もあります。
パイナップルの生育に適した気温は、24℃から30℃くらいです。そのため、暑さに強いとはいえ、30℃を超える猛暑が続くと生育に支障がでるでしょう。
また、気温が15℃を下回ると、パイナップルは生育をストップさせてしまいます。
酸味が少なくて甘いパイナップルを収穫したいのであれば、生育期間中は22.5℃以上のところで育てなければいけません。
パイナップルはエアプランツの仲間で、サポテンと同じくらい乾燥には強いのですが、春から夏の成長期には土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。冬は、週1回程度の水やりをすれば冬越しできます。
肥料は、緩効性複合化成肥料を年3回に分けて与えます。冬越しの間は与えないので、5月・7月・9月頃の時期を目安に、3回与えるとよいでしょう。
パイナップルの土には、水はけのよい酸性土が適しています。鹿沼土を使うと良いでしょう。
なお、パイナップルはアルカリ性の土で育てると、微量要素欠乏症状により、枯れてしまうので、注意が必要です。
パイナップルは、どちらかというと病害虫の心配が少ない植物です。
ただし、風通しが悪い状態にあるとカイガラムシが付くことがありますし、乾燥によりハダニがつくこともあります。もし見つけたらすぐに駆除しましょう。ハダニは、葉水により防ぐことができますので、まめに葉水をしておくといいですね。
パイナップルの植え付けは、4月から5月頃の春の季節に行います。できるだけ花芽の出ているような、大きな苗を選んで植え付けましょう。
鉢植えは根がいっぱいになってしまうので、2年から3年に1回程度、ひと回り大きい鉢に植え替えをするのが一般的です。
パイナップルは、挿し芽または株分けで増やすことが可能です。
まずは、パイナップルの実の上部を2センチから3センチ程度残して、葉の部分を切り落とします。下葉を何枚か剥いて、6時間程度乾燥させてから、鹿沼土6:川砂4の用土に植え付ければ完了です。
スーパーで買ったパイナップルを使って、このように挿し芽をしても育ちます。
実を収穫した後に、株元の近くから出ているわき芽を取り分け、下葉を何枚か剥きます。あとは挿し芽と同じように植え付けて増やします。
パイナップルの場合、剪定などのお手入れは特に必要ありません。ただし、葉っぱが枯れているのを見つけたら、枯れている部分は取り除いてください。また、実がつ いたら茎が曲がるのを防ぐため、支柱を立てておきましょう。
パイナップルは、実ができるまで2年から3年ほどかかるといわれています。
5月頃に開花し、その後少しずつ実が育ち、上部にかけて黄色くなっていきます。収穫時期は8月から9月頃です。
家庭用なら完熟してから収穫すればOKですので、実の色全体が黄色くなり、熟してパイナップルのいい香りが漂ってきたころで収穫しましょう。パイナップルは熟すといい香りがするので、収穫どきを見逃さずに済みます。
果実のすぐ下のところを切り離して収穫するようにしましょう。
パイナップルの実は甘くて美味しい一方、プロメリンというたんぱく質分解酵素が含まれているため、食べ過ぎると舌がピリピリとして荒れてしまうことがあるのも特徴的です。
花が咲くイメージのないパイナップルの木ですが、実は収穫前の6〜7月頃に、紫色の花を咲かせます。
ここでは、熱帯アメリカ原産のポピュラーなフルーツ、パイナップルの育て方についてご紹介しました。
パイナップルは、根っこの発達が遅いこともあり、実が成るまで2年はかかります。また、南国のフルーツですので、寒さに弱いため温度管理も大切ですし、水やりも季節に応じてやり方を変えなくてはいけません。
甘くておいしいパイナップルを育てようと思うと、初心者が育てるにはややハードルが高めだといえますが、意外にたくさんの人が、スーパーで買ったパイナップルが再生する、挿し芽の水耕栽培にもチャレンジしていますので、気軽に試してみてはいかがでしょうか?
※トップ画像はokiku chanさん@GreenSnap
GreenSnap編集部