昔から椿の産地はいろいろあるけれど
意外に石川県で生まれた子、いるんですよ😊
名前もご当地にちなんだものが多いですね
椿十徳の精神が、街に息づいています
西王母(せいおうぼ)
広く名の知れた、石川県の名花といっても過言ではないでしょう。
中国の西王母という仙女の持つ、不老不死の桃のような色合いからでしょうか?
白西王母(しろせいおうぼ)
白があれば、もちろん赤西王母もありますよ!
絞西王母(しぼりせいおうぼ)
そしてもちろん、素敵なしぼり柄も…
東方朔(とうぼうさく)
西王母からの実生(子供)です
東方朔(中国の仙人)は西王母の持っていた不老不死の桃を食べて長生きをしたという人物
能の番組にも「東方朔」ありますよね
加賀八朔(かがはっさく)
こちらも古くからこの地にある雪椿系の白い椿です
芯と花弁のバランスが良いですね
滝の白糸(滝の白糸)
金沢、滝の白糸…でピンと来る方は金沢通ですね
泉鏡花(いずみきょうか)の「義血侠血」を元に舞台や映画作品となった「滝の白糸」
から名付けられたかどうかは知りませんが、そう思ったのは私だけではないと思います。
宗円(そうえん)
以前も投稿しましたが、長い間行方不明になっていて、せっかくのこの地の椿を絶えさせてはならないと新聞記事で呼びかけたところ、無事見つかって登録された子です
ちなみに宗円は人の名前です
太平の里(たへいのさと)
こちらも宗円と同じく、捜索願いが出されて発見された椿です
あと一つ…「庵の露」という品種だけ、未だ行方不明だそう
※近年、こちらも発見?されたみたいです!
以前訪れたつばき祭りで出展されていました✨
加賀侘助(かがわびすけ)
侘助らしく筒咲きの控えめな姿ですが、この木の自然実生から「西王母」が生まれました。
お母さん、子供は今じゃ立派な石川県を代表する椿ですよ!
専徳庵(せんとくあん)
こちらも加賀侘助の自然実生から生まれたお子さんです
加賀侘助は偉いなぁ〜
野々市(ののいち)
石川県は野々市市で生まれました
その名も「野々市」
愛されてる感があります
野々市の香(ののいちのかおり)
野々市と湖南山茶(中国)をかけました
ほんのりと香ります
専修庵(せんしゅうあん)
雪ツバキからの自然採取です
微妙に桔梗咲きでかわいい
加賀蒔絵(かがまきえ)
加賀侘助と金花茶(きんかちゃ)の種間雑種
繊細な漆器に施された金銀の蒔絵(まきえ)に例えられる貴方は誇らしげ
加賀の白梅(かがのしらうめ)
雪ツバキ系ですね
平開咲きなので梅に例えられたのでしょう
ことじ
原木は金沢市の兼六園内にあります
兼六園にあることじ灯籠(とうろう)の近くに植っているので、このお名前
鶴来小町(つるぎこまち)
これも地名からの名付けです
極小輪なので可愛らしく小町と名付けられた?
それとも可愛らしさゆえ、小野小町さんにあやかってかしら
加賀唐子(かがからこ)
唐子咲きもいろいろあります
名前に加賀と付く子もしっかりおります
ぱっと見、白卜半(シロボクハン)にも見えますが、外弁が反って小ぶりなところが唐子たる所以でしょうか?
加賀千代鶴(かがちよつる)
100年以上前からあるらしいですが、
女性らしい繊細な絞り柄から、勝手に当地の俳人加賀千代女(かがのちよじょ)からの名付けだと思っています💦
もしくはさざんか千代鶴との交配種?
白比咩(しらひめ)
石川県には全国の白山神社(はくさんじんじゃ)の総本社、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)があります
そこからいただいたお名前でしょうね
なんだかありがたい感じがします…
比咩牡丹(ひめぼたん)
純白の白比咩とうって変わって、
こちらは情熱的なお姿!
白山比咩神社はお祀りしている神さまの中にイザナギ、イザナミ様ご夫妻がいらっしゃいます
やきもち焼きのイザナミ様が、彼氏と一緒にお詣りにくると意地悪をするという、まことしやかな噂があります
イザナミ様の情念の炎のような?花姿
比咩の舞(ひめのまい)
そうかと思えばまたまたこちらは可愛らしい小輪の椿です。
まさしく白山比咩神社の例大祭で舞う巫女の姿のよう…
白等伯(しろとうはく)
能登の七尾出身の絵師、長谷川等伯に因んだ最近の品種、「等伯」の白花です
等伯の山水画のように、静か奥山に溶け込むような姿…
戸室(とむろ)
金沢の戸室山周辺から採れる戸室石
青色、赤色系の安山岩で、金沢城の城壁にも使用されています
特に色馴染みのよい赤系の石に見立てたのでしょうか
谷間の鶴(たにまのつる)
古くからある雪ツバキ系の中輪です
暗い谷間に降り立った白い鶴のように
遠くからでも人目をひく、凛とした一重の明るい桃色を重ね合わせたのでしょうか
初黄(しょこう)
金花茶(きんかちゃ)と鴫立沢(しぎたつさわ)の交配種です
石川県は鶴来町の山口湛夫(故)さんが交配に成功させました!
その名のとおり、世界で初めて金花茶との交配で作られた黄花の椿です!
黄の旋律(きのせんりつ)
こちらも山口湛夫さん作出です
ツボミの先や咲始めの口にほんのりと桃色が入って、黄花の優しい雰囲気を醸し出しています
ちなみに山口さんの娘さんが律子さんと言うらしく、そこからの名付けだと
旋律紅(せんりつこう)
切り花ですが、金花茶と黄鳳の交配種で八重牡丹咲きです
こちらも娘さんのお名前が💕
光優(みゆう)
おそらく、金沢の松井清造さんが作られた椿かと…
これもまさしく名前のとおり!
クリーム色のグラデーションがかかった、華やかの中に優しいフリルの花弁です
黒有彩(こくゆうさい)
こちらも以前投稿した椿ですが、松井清造さんが今年初披露された黒つばき
西王母とブラックマジックの交配種です
西王母はホント、子沢山ですね!
まだまだ石川県作出の椿はたくさんありますが、キリがないのでまた別の投稿で…
そして、今回つばきの写真でお世話になったのは、こちら!
石川県は野々市(ののいち)市は野々市中央公園内にある、ののいち椿館と椿山です
去年、国際優秀つばき園に認定され、国内では9園目、本州では初めて認定された、つばきパラダイスなんです!
奇しくも先日、野々市市では「つばき祭り」が開催され、私も椿苗を手に入れるため朝イチで駆けつけましたよ〜
出迎えてくれたのは、野々市市のマスコットキャラクター!「のっティー」です🎶
椿で町おこしをするべく、祭りではこんな最中があったり…
ツバキの葉っぱが乗ったお餅もあったり…
オーちゃん!食べちゃダメだよ💦
ツバキの花びらのジャムなんてのもありましたよ〜
なんか植物っぽい?草っぽい?味かな💦
あっ、美味しいですよ😅
椿は世界で数千種類、たくさんの人々がその姿に惹かれて今も品種改良が盛んにおこなわれています
皆さんの地域にも、きっと自慢のツバキたちが大切に育てられているんでしょうね
もしかしたら、あなたのお庭の椿もまだ世に出ていないニューフェイスだったりするかも知れませんよ〜
椿さん
素敵な所で生まれましたね
可愛らしいですね💕💕✌🤩