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梅雨を彩る美しいアジサイですが、鉢植えで育てている場合は、植え替え作業が必要となります(地植えで育てている場合も、植え替えが必要なことはあります)。ここでは、そんなアジサイの植え替え時期や方法について解説しています。植え替えと同時に行える、株分けの方法についても記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
アジサイを植え替える基本的な目的は、根詰まりを防ぐため、よりよい環境で育てるためです。
アジサイは鉢植え、地植えどちらでも育てられますが、鉢植えの場合は、鉢の大きさに限りがあるため、根が成長しすぎると根詰まりする可能性があります。根がつまると、アジサイが栄養を吸収できずに弱ります。
その結果、アジサイの株自体が栄養不足になるので、植え替えの必要となるのです。
アジサイの植え替え時期は、5〜7月の花後か、9〜10月の秋、12〜3月の休眠期です。
とくにギフト仕様のアジサイの鉢花は、小さすぎる鉢に植えられていたり、通気性が悪いので、必ず7月までに剪定をしてから植え替えましょう。
植え替え頻度は年1回が目安です。生育旺盛で根詰まりしやすいので、定期的に植え替えましょう。
アジサイの植え替えに使う土は、市販のアジサイ専用土か花木用の土です。有機質を含んだ肥沃な土を好みます。
アジサイは土壌酸度によって花色が変わります。青色は酸性、紫色は中性、ピンクはアルカリ性です。市販のアジサイ専用土には青花用・赤花用などと色によって製品が分かれているので、咲かせたい色の土を選びましょう。
草花用の土を転用する方法などは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
もとの鉢から、アジサイを優しく取り出しましょう。無理に株元を引っこ抜くのではなく、人差し指と中指の間に株元を挟んで、鉢を逆さにするようにして抜き取ります。
もし抜けない場合は、菜ばしなどの細長い棒を鉢の側面を一周するようにつついてから抜いてみるか、鉢を壊して取り出しましょう。鉢を揉んであげても取り出しやすくなります。
新しい鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を敷き詰めましょう。今回は排水性のいいスリット鉢に植え替えるので、ネットや底石は使っていません。
また、今回は青色のアジサイを咲かせたいので、酸性の土づくりに鹿沼土7:ピートモス3を混ぜて使います。
花後に植え替える場合は、根鉢を崩さずに真ん中に仮置きします。このとき、根鉢の肩が鉢のふち下3cmほどのラインにくるように調整しましょう。
長年育てている鉢植えのアジサイを休眠中に植え替える場合は、根鉢を崩して植え替えます。清潔なハサミを使って、根鉢の肩部分を2〜3cmほどを1周切って取り除きます。また、根鉢の下部分を十字にハサミで切って、余分な土を落としていきます。
もしアジサイを大きくしたくないのであれば、このときアジサイの根を3分の1程度に短く切りそろえておきましょう。
苗と鉢の隙間を土で埋めていきます。根鉢を崩した場合は、細長い棒などでつつきながら根の隙間に土がつまるようにしましょう。手で押すと土が硬くなり水を吸わなくなってしまうので注意してください。
鉢のふち下3cmくらいまで土をいれたら、軽く手で押し固めます。
最後に、鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりしたら、アジサイの植え替えが完了です。
アジサイを植え替えした後は、明るい日陰ほどの風通しのいい場所におきましょう。水やりはいつもどおり土が乾いたらたっぷりと与えてください。
また、鉢植えのアジサイの場合、肥料は本来、花後すぐから9月ごろまでお礼肥として与えますが、植え替え直後はまだ栄養を吸収する準備ができていないので控えてください。
新芽が動き出したら、規定量より薄めた液体肥料を与えて、追肥を始めましょう。
アジサイは、この植え替えのタイミングで、株分けで増やすことができます。
株分けをするときは、根の分岐点をみながら、分けられそうなところを見つけて、手で割くだけです。難しい場合はカッターやナイフを使用してわけてください。
アジサイの株を分けたら、片方を別の場所に移して管理することで増やせます。株分けしたあとは、アジサイに負担がかかっていますので、水やりをしっかりとしてこまめに様子を見ましょう。
アジサイを鉢植えで育てている場合は、年に1回の植え替えが必要ですが、地植えでも花色が悪い、花付きが悪い場合は、その場所がアジサイに適していない可能性があります。ぜひ、植え替えのサインを見逃さないようにしてあげてください。
また、今あるアジサイを株分けで増やすのにも、植え替えはちょうど良いです。苗から育てるよりも早く分けることができますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
藤原正昭
GreenSnap編集部