寄せ植えは、狭いスペースでもあらゆる草花を楽しめる、ガーデニング手法のひとつです。
寄せ植えの作り方は簡単なので初心者でも楽しめますが、おしゃれでセンスのいい寄せ植えをつくるには、基本の作り方ににプラスして、いくつかコツが必要です。
今回は、初心者からレベルアップできる、センスのいい寄せ植えをつくるポイントをご紹介します。
センスのいい寄せ植えをつくるコツとは?
基本的な寄せ植えの作り方をマスターしたら、次のステップに進んで、センスのいい寄せ植えをつくる4つのポイントをおさえましょう!
① 色の組み合わせにテーマをもたせる
② いろいろなタイプの形の草花を組み合わせる
③ カラーリーフをうまく組み合わせる
④ デザイン性のある鉢に寄せ植えする
これらを踏まえてつくれば、初心者でもワンランク上の、センスのいい寄せ植えが楽しめますよ。さっそく、それぞれのポイントについて詳しく説明していきます。
① 色の組み合わせにテーマをもたせる
センスのいい寄せ植えをつくる上で、もっとも大切なのは「花色の組み合わせ」です。現在では園芸品種の開発が進んで、さまざまな色の花が出回っていますが、寄せ植えをつくるときは最初に色のテーマを決めて、組み合わせていくといいでしょう。
テーマカラーにはいくつか種類があるので、代表的な例をご紹介します。
寄せ植えの花色テーマ:同一色
寄せ植えする花の色を、白だけにしぼったり、ピンクと赤などの同系色の花だけを使って寄せ植えします。全体に統一感がでておしゃれになります。
寄せ植えの花色テーマ:反対色
反対色とは、色相環を見たときに反対側に位置する色のことで、紫&黄色、赤&青、青&オレンジ、ピンク&緑などが代表的な例です。互いの色を引き立てあうので、センスのいい寄せ植えがつくれます。
寄せ植えの花色テーマ:ニュアンスカラー
ニュアンスカラーとはパステルカラーやグレージュなど、色と色が混ざり合った中間色のことです。くもったような色味の花を集めると、トーンに統一感が出て上級者のようなおしゃれな寄せ植えがつくれます。
寄せ植えの花色テーマ:アンティークカラー
アンティークカラーとは、色褪せたな茶色っぽさや、焼き色がついたようなセピア色のことを指します。とくに花色が豊富なパンジー・ビオラや、ペチュニア、プリムラ、クリスマスローズなどに多く、アンティークカラーで統一するとおしゃれになります。
寄せ植えの花色テーマ:季節のイメージカラー
それぞれの季節には、たとえばお正月なら赤と白、春はピンク、夏は青、ハロウィンならオレンジと紫、クリスマスなら赤と緑、といったようなイメージカラーがあります。これらを花の組み合わせで再現させてあげると、季節感のあるセンスのいい寄せ植えがつくれます。
② いろいろなタイプの形の草花を組み合わせる
草花にはそれぞれ株姿にタイプがあります。寄せ植えをつくるときは、メインになる花径の大きな花や、隙間を埋めるための細かな花など、形の違うさまざまな草花を組み合わせると、センスのいい寄せ植えに仕上がるでしょう。
それぞれ、株姿のタイプ別に、寄せ植えで使いたい代表的な草花をご紹介します。
メインになる花の種類とは?
- 春:チューリップ、デイジー
- 夏:ペチュニア、ゼラニウム、マリーゴールド
- 秋:コスモス、ポットマム、ガーデンシクラメン
- 冬:プリムラ・ジュリアン、パンジー、ハボタン
写真の寄せ植えで使われているメインの花はプリムラ・ジュリアン“アンティークマリアージュ
隙間を埋める花の種類とは?
- 春:メネシア、ワスレナグサ
- 夏:ダイアモンドフロスト、カスミソウ、ロベリア
- 秋:センニチコボウ、ガウラ
- 冬:スイートアリッサム、小輪ビオラ
写真の寄せ植えで使われている隙間埋めの花はスイートアリッサム
縦のラインを生む花の種類とは?
- 春:ルピナス、ムスカリ、アジュガ
- 夏:サルビア、ラベンダー、デルフィニウム
- 秋:ノゲイトウ、アメジストセージ、サルビア
- 冬:カルーナ、エリカ
写真の寄せ植えで使われている縦のラインを生む紫の花はカルーナ
③ カラーリーフをうまく組み合わせる
センスのいい寄せ植えには、草花だけではなく、カラーリーフがアクセントに使われていることが多いです。カラーリーフとは、緑色以外にも赤や黒、黄色、シルバーなど、さまざまな色で葉を伸ばす植物の総称です。花よりも長持ちするので、鑑賞期間も長く楽しめます。
カラーリーフにもさまざまな種類があるので、草姿のタイプ別に代表的な品種をご紹介します。
カラフルなカラーリーフの種類とは?
カラフルなカラーリーフは、花色では表現しにくい黒や、エキゾチックな色を使えるので、アクセントに使うのがおすすめです。写真の左奥はハボタン、右手前はヒューケラです。
寄せ植えに使いたいカラーリーフはこちら!
コリウス、リシマキア、クローバー、ハツユキカズラ、ユーフォルビアユーフォルビア、観賞用トウガラシ
つる性の植物の種類とは?
つる性の植物は、鉢の縁まわりに、こぼれるように植えることで、より動きのある寄せ植えがつくれます。写真の右手前に植えられているのは、白の斑入りアイビー(ヘデラ)です。
寄せ植えで組み合わせたいつる性植物はこちら!
ワイヤープランツ、ディコンドラ、フィカス・プミラ、グレコマ、グリーンネックレス
使いやすいシルバーリーフの種類とは?
シルバーリーフとは、葉色が白みがかってシルバーに見える植物の総称です。どんな花色にもすんなりとなじみ、全体をセンスのいい寄せ植えに仕立て上げてくれます。写真の寄せ植えで使われているのは、シルバーレースとシロタエギクです。
寄せ植えで組み合わせたいシルバーリーフはこちら!
ウエストリンギア、ラムズイヤー、エレモフィラ、オレアリア、プラチーナ、ラミウム
隙間埋めになるカラーリーフの種類とは?
草花以外にも、カラーリーフで寄せ植えの隙間をうめてみるのもいいでしょう。植える種類によっては、草花ではだせないエアリーな寄せ植えを楽しむこともできます。写真の寄せ植え縁にさりげなく隙間埋めに植えられているのは、アサギリソウです。
寄せ植えで組み合わせたい隙間埋めになるカラーリーフはこちら!
コキア、スモークツリー、オレガノケントビューティー 、タイム
剣状のカラーリーフの種類とは?
細い葉をすらっと伸ばす剣状の葉をもつカラーリーフは、寄せ植えに高さや縦のラインを生み出し、躍動感を与えてくれます。写真はセンスのいい寄せ植えによく使われているコクリュウ(黒竜)です。
寄せ植えで組み合わせたい剣状カラーリーフはこちら!
コルジリネ、カレックス、クルジリネ、ニューサイラン、ミスキャンタス、ペニセツム
④ 鉢のデザインに合わせた寄せ植えをする
寄せ植えをつくるとき、草花の組み合わせと同じくらい重要なのが、鉢のチョイスです。ひとくちに鉢といっても、素材やデザインによって、寄せ植えの仕上がりはまったく異なります。
センスのいい寄せ植えをつくるなら、鉢の素材やデザインに合わせて、最初にご紹介した、“草花のテーマカラー”も合わせることをおすすめします。具体的な例を、それぞれの鉢でご紹介していきましょう。
テラコッタのおしゃれな鉢にあう寄せ植えとは?
素焼きやテラコッタの鉢は、通気性や耐久性が高いのが特徴です。比較的高価にはなりますが、自然素材なのであらゆる植物となじみやすいでしょう。
素焼きやテラコッタの鉢を使うときは、組み合わせる草花のうち、ひとつでもテラコッタカラーや、アンティークカラーの花を使うといいです。花色と鉢の色がリンクすることで、よりまとまりのあるセンスのいい寄せ植えができます。
サビ感のあるブリキのおしゃれな鉢にあう寄せ植えとは?
ブリキの鉢は、比較的安価で幅広いデザインから選べるので、手軽に楽しめます。経年変化によってサビが出やすいのが特徴です。
サビ感のあるブリキ鉢を使うときは、原色系の花色は避けたほうがいいでしょう。例えば、ビビッドな赤や青などは避けて、白い花やアンティークカラーの花を合わせます。ブリキ鉢の色に合わせて、黒いカラーリーフを使うのもおすすめです。
バスケットのおしゃれな鉢にあう寄せ植えとは?
バスケットタイプの鉢は、通気性がよく、持ち手があるタイプなら簡単に移動管理できるのも魅力的な鉢(プランター)です。自然素材なので、基本的にはあらゆるテーマカラーの草花となじみやすいでしょう。
中でも相性がいいのが、春のピクニックを想起させるピンクの花や、初夏のピクニックを想起させる水色と黄色のテーマカラーです。濃い色合いよりもさわやかな色合いの草花を組み合わせると、センスのいい寄せ植えがつくれます。
おしゃれなカラー鉢にあう寄せ植えとは?
ブリキをはじめ、木製や陶製、グラスファイバーなど、あらゆる素材の鉢は、さまざまなカラーバリエーションで出回っています。
このように、鉢自体が主張のあるカラーの場合は、鉢の色と反対色の草花を合わせたり、鉢の色と同系色の草花を合わせましょう。テーマカラーに鉢を含めて考えると、上手くまとまった寄せ植えがつくれます。
センスのいい寄せ植えをつくって、ガーデニングを楽しもう♫
草花や鉢の組み合わせを考えるときに、今回ご紹介した4つのポイントを意識することで、きっとセンスのいい寄せ植えがつくれますよ。ぜひ参考にして、よりステキなガーデニングをお楽しみください。

GreenSnapのおすすめ機能紹介!
へラボン使って、ガラスの器で寄せ植え作りました🍀