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小松菜は真冬以外なら一年をとおして、いつでも簡単に栽培ができる葉物野菜です。収穫までの期間も1ヶ月ほどと、とても短いので、他の野菜との間作や混作にも使えます。
今回は手軽に栽培できて栄養も豊富な、小松菜の育て方をご紹介します。
小松菜は日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。1日の午前中だけ日が当たる、半日陰が最も好ましく、木漏れ日が当たる程度の明るい日陰でも育ちます。長時間の直射日光や、西日が当たる場所は避けましょう。
小松菜はプランターでも簡単に育てることができます。プランターなら狭い場所でも育てられるので、小さなお庭やベランダでも栽培できますよ。
プランターで小松菜を育てる場合、深さ15cm以上あるものを選ぶようにしましょう。標準650型とも呼ばれるサイズのプランターを用意しておけば問題ありません。
小松菜は水はけと水もちのバランスのとれた用土を好みます。土壌酸度はpH6.0〜6.5で、中性に近い弱酸性を好みます。
鉢やプランターで小松菜を育てる場合は、用土の配合を、赤玉土小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で用意してください。用土1ℓあたり20〜30gの化成肥料を混ぜて、その1週間後に苦土石灰を用土1ℓあたり2gほど混ぜてください。種まきはそのさらに1週間後から可能です。
なお、小松菜は市販の野菜用培養土でも十分に育つので、初心者はそちらがおすすめです。
地植えで小松菜を育てる場合は、種まきの2週間前までに弱酸性の土壌にしておきましょう。苦土石灰を1㎡につき100gほどまいて耕しておきます。その1週間後、堆肥を1㎡につき2kg、化成肥料を100gまいて、よく耕しておきましょう。
小松菜の種まきの時期は、2月下旬〜10月下旬に行いましょう。発芽温度は15〜25度が目安です。
冬季以外一年を通して種まきができますが、初心者におすすめなのは、害虫が減る時期の秋まきです。春まき、夏まきは生育がより早いですが、虫がつきやすいので注意してください。
小松菜の種まきをしたら、発芽するまでは土が乾かないように水をあげてください。
鉢やプランターの場合は、発芽まで新聞紙をかぶせるようにして乾燥を防ぎ、芽が出たら日のあたる場所へ移動させるといいでしょう。
鉢やプランターで小松菜を栽培している場合、土の表面が乾いたら、底穴から水が漏れ出るまで
たっぷりとあげてください。基本的に乾燥を好むので、夏場日中の水やりは避けて、過湿には注意しましょう。
地植えで小松菜を育てている場合、発芽してからは、基本的に水やりは必要ありません。数日乾燥状態が続くようであれば、1日の午前中の涼しい時間帯に、たっぷりと水をあげるようにしてください。
小松菜の間引きは、収穫までの間に2回行います。プランター栽培の場合には1回目の間引きだけでもいいでしょう。間引いたものは間引き菜として、食べることもできます。
1回目の間引きは、種まきから5〜7日ほどあとの、本葉が1〜2枚でた頃を目安に行います。株間3〜4cmになるように、生育の悪いものを抜き、残した苗の株元が不安定なようであれば、土を足して寄せます。
2回目の間引きは、種まきから10〜15日ほどあとの、本葉が3〜4枚でた頃を目安に行います。株間が5〜6cmになるように、生育の悪いものを抜き取ります。
小松菜の肥料は、間引きを同じタイミングで1〜2回、施肥するようにします。プランター栽培であれば一株あたり5gほど、露地栽培・畑栽培であれば1㎡に対して25gほどの化成肥料を、列の間にそって巻いていきます。
土の表面をかるくほぐしながら混ぜ、株元に土を軽く寄せて押さえてください。
春まきでは種まき後30〜40日、夏まきでは25〜30日、秋まきでは50〜70日で収穫となります。とくに春と夏は、生育スピードが早いので、収穫が遅れないように注意しましょう。収穫期を逃すと、葉がかたくなり味が落ちてしまいます。
小松菜の収穫は、草丈20cm前後を目安にしてください。株元を握って引き抜きぬいて収穫したら、その場で根の際をナイフやハサミで切断しましょう。
小松菜には、夏場になるとアブラムシ、ヨトウムシ、アオムシ、コナガなどの害虫が頻発します。5〜8月では寒冷紗で覆うなどして、卵の産み付けなどを予防してください。
また、病気では白さび病、炭疽病が発生しやすいです。天候が不純な春と秋に発生しやすく、過湿などが原因ですので、間引きをしたり、栽培場所に注意して風通しをよくしましょう。
小松菜は連作障害がおきやすいので、同じ場所で連続で育てるのは控えて、1年ほどは時間をあけるようにしましょう。連作障害が起きると、枯れやすくなったり病気が発生しやすくなるので注意してください。
プランター栽培なら土を変えれば問題ないと思われがちですが、プランター自体をきれいに洗浄しなければ菌や微生物が付着している場合があるので、連作障害が起きる可能性があります。
育ってきた小松菜に黒い斑点があることがありますが、これは「ゴマ症」という病気によるものです。病気とはいえ病原菌が原因ではなく、窒素分が過剰になることが原因ですので、ゴマ症によって小松菜が枯れたり、味が落ちたり、人体に影響がでるということはありません。白菜にもよく出やすい症状です。
もったいないだとか、よくわからないという理由で間引きをしないで小松菜を育てる方がいるようですが、これはしっかりと美味しい小松菜を収穫したいのであればNGです。
小松菜は間引きをしないと、風通しが悪くなって病害虫の被害にあいやすくなったり、十分な栄養を受け取れないために、可食部分となる茎がひょろひょろと細く弱く伸びてしまいます。
味や収穫量にも関わってくるお手入れなので、間引きは必ず行いましょう。
小松菜はスーパーなどで購入して使い終わった野菜から、再び栽培収穫ができる、リボーンベジタブルでもあります。
茎が枝分かれしている根元を捨てずに、根が生えるお尻の部分に水につけておくと、ぐんぐんと葉が伸びていきますよ。ある程度のびたら培養土に移植して、栽培・収穫ができます。
小松菜の栽培のポイントは、夏場は特に害虫に注意することです。唐辛子やにんにく、お酢でつくる、自家製防虫スプレーも効果的なので、害虫対策に注力しましょう。そこを抑えれば、収穫期間も短く、すぐに食べられる野菜ですので、ぜひ家庭菜園で育ててみてください。
GreenSnap編集部