彼岸花(ヒガンバナ)の育て方|球根の植え方と時期は?増やし方は?

  • ヒガンバナ科
  • リコリス属

彼岸花は球根植物のひとつで、秋のお彼岸ごろに花を開き、「死人花」などとも呼ばれる、昔から日本に自生している花です。赤くカールした放射状の細い花びらが印象深いお花ですが、店頭では「リコリス」などの別名で販売されています。

今回はそんな初心者でも育てやすい、彼岸花の育て方をご紹介します。

彼岸花(ヒガンバナ)は夏植え秋咲き球根植物

彼岸花は球根植物といって、種まきをして育てるのではなく、球根を植えて花を咲かせる宿根草のひとつです。

彼岸花は夏に植えて秋に咲く、夏植え球根として知られています。花が咲き終わると葉がやっとで始めて、冬は葉だけの姿で越冬し、春になると葉を枯らして休眠、秋になると急に花だけで咲いて、咲き終わると葉がでるというサイクルを持ちます。

植えっぱなしでも育つほど丈夫な球根植物なので、花や葉が枯れたとしても心配しなくて大丈夫です。

彼岸花(ヒガンバナ)の日当たり

彼岸花は基本的に暑さや寒さには強い球根植物です。寒冷地以外ではそのまま越冬します。葉も、冬を中心として生育します。

彼岸花の葉が出ている冬の時期はよく日に当てて下さい。西日を避けた、日当たりのいいところで育てましょう。あまりに日当たりが悪いと、翌年の花付きが良くなりません。

少々の霜には耐えるので、なるべく日当たりのいい所で育ててください。冬の積雪などが気になるようでしたら、すこし盛り土をするといいでしょう。

鉢植えにして移動できるようなら、開花した後は明るい日陰程度の場所に移動させると、花もちが良くなります。

彼岸花(ヒガンバナ)の水やり

地植えの彼岸花には、水やりはほとんど必要ありません。

夏は地上部はほぼ枯れて球根のみが行きている休眠状態ですので、水分を必要としません。そのため彼岸花にはあまりに水を上げすぎると、育ちが悪くなります。

あまりにもカンカン照りが続いたり乾燥しすぎる場合は、水を上げましょう。

彼岸花(ヒガンバナ)の土

彼岸花は、水はけの良い土ならなんでも育ちます。鉢植えでしたらホームセンター等で購入できる草花用培養土で十分です。

地植えの場合も、とくに肥料は必要ありませんが、腐葉土や化成肥料をほどこした土だと、育ちが良くなり、花の色が良くなったり、毎年花を咲かせる場合が増えます。

彼岸花(ヒガンバナ)の肥料・追肥

彼岸花の栽培には、鉢植え・地植えともに、肥料はとくに必要ありません。

ただし、鮮やかな色の花を咲かせたいならば、葉のある冬の時期に緩効性化成肥料をあげると、球根が充実して赤色が鮮やかになります。堆肥も少しで構いません。

彼岸花(ヒガンバナ)の球根の植え方

球根を植える時期

彼岸花の植え付け時期は、6月の初旬から8月の終旬ごろまでです。初夏ごろから園芸店に球根の姿で販売されます。

開花してからの植え付けは嫌うので、必ずまだ発芽していない球根の状態のものを植えましょう。

球根の植え方

彼岸花を地植えする場合は、球根ふたつ分ほどの間隔を空けて植え付けて下さい。

彼岸花は自然分球するので、鉢植え栽培のときは、あまり深くに植え付けないでください。深すぎると球根は増えますが、花の数が少なくなってしまいます。

球根の植え替え

彼岸花を鉢植えする場合は、一年に一度ほど同じく6〜8月の時期に植え替えが必要です。大きな鉢を用いて育てているのであれば、数年はそのままで大丈夫です。

また、植え替えをする際には、根鉢を引き抜いて、そのまま別に鉢に植え替える方法がおすすめです。

地植えの彼岸花は植え替えする必要はなく、植えっぱなしで自然に増えていきます。

彼岸花(ヒガンバナ)の増やし方

彼岸花に種は原則できません。そのため、彼岸花の増やし方は、球根を分ける「分球」が一般的です。

4月から6月頃に土を掘って、過密状態の球根から増えてきた子球を離して、増やしていきます。植えてから、花を咲かせるまでは2年から3年かかります。

彼岸花(ヒガンバナ)の育て方で注意すべき病気・害虫

彼岸花は花と葉と茎と根に毒をもっており、リコリンなどのアルカロイドの一種を保持しています。

古来より稲作地に、ネズミやモグラなど土を掘る小動物などを、避けるために植えられてきました。そのため、害虫の心配はほとんどありません。

ただ、軟腐病に罹患しやすいです。水はけのよい土と環境を整えて、鱗茎の過湿には注意して下さい。

彼岸花(ヒガンバナ)の利用方法

彼岸花は、基本的には観賞用の植物です。ただし彼岸花は、飢饉や災害、戦争の際の救荒食物として利用されてきた歴史があります。彼岸花の毒は水溶性なので、水にさらせば食べることもできるのです。

彼岸花(ヒガンバナ)の管理温度

彼岸花を育てるうえでは、夏の間の強い日差しや西日は避けた方がいいです。一方耐寒性は高いので、寒冷地以外では冬を越すことができます。

彼岸花(ヒガンバナ)の種類・品種

日本で”彼岸花”というと、どうしても墓地にあるお花というイメージが強いため、お花屋さんではリコリスの名で販売されています。

品種は、秋の中ごろに鮮やかな黄色の花を咲かすショウキランや、そのショウキランと彼岸花の交雑種である、白く、姿も彼岸花に似たシロバナマンジュシャゲ、東北以南に、あまり日の照りつけすぎない雑木林などに自生しているキツネノカミソリなどがあります。

園芸家からさまざまな品種改良が進められ、種類によっては紫色や、青色の花を咲かせるものもあります。

彼岸花(ヒガンバナ)はどんな花を咲かせる?

彼岸花は、9月ごろの時期に赤く細い花びらを放射線を描くように花を咲かせます。前述したように、品種によって色は白かったり、黄色かったりします。

彼岸花(ヒガンバナ)の花言葉

彼岸花の花言葉には、「情熱」「諦め」「独立」といった意味があります。

情熱はその燃えるような赤色から由来しています。「諦め」と「独立」は、お彼岸のころに花を咲かせ、花の咲くころには葉はなく、葉のあるころに花はない、この彼岸花の性質が、死者と生者、あの世とこの世をへだたりを連想させるために、そのような花言葉がつけられたといわれています。

彼岸花の花言葉は色別にも存在します。

黄色い彼岸花であるショウキランの花言葉は「追想」です。赤い彼岸花の「諦め」「独立」の由来と同じで、花と葉が同時に存在しないところから由来しています。

白い彼岸花である、シロバナマンジュシャゲの花言葉は「また合う日まで」「思うはあなた一人」です。これは彼岸花とショウキランの交雑種であるシロバナマンジュシャゲが、赤く群生する彼岸花の中にぽつんと、まれに混じって咲いていたことから由来しています。

彼岸花(ヒガンバナ)の名前の由来

秋の彼岸ごろに花を咲かせることから、彼岸花と呼ばれるようになりました。別名の「マンジュシャゲ」は、サンスクリット語の「赤い」を意味する単語から由来しています。

彼岸花は日本でもっとも異名の多い植物です。総数は1000を超えています。メジャーな呼び名である「彼岸花」「マンジュシャゲ」や、「地獄花」「捨子花」「死人花」「幽霊花」など、不吉な異名が多いです。

一方、欧米では不吉なイメージは全くなく、英名のリコリス・ラディアータ(Lycoris radiata)はラテン語由来で、リコリスはギリシャ神話に出てくる海の女神の名前で、ラディアータは放射状を意味します。

彼岸花(ヒガンバナ)の育て方は簡単!球根を植えてみよう!

致死量に至るためには、通常不可能なほど経口摂取しなければなりませんが、彼岸花は全草有毒種といって、根にも花にも茎にもすべてに毒を有している植物です。

そのため、「花を家に持ち帰ると家が火事になる」「摘むと死人が出る」「摘むと手が腐る」なと子どもたちは親に教えられてきました。これらのいい伝えは、その昔、子どもが無闇に非常時の備えのために植えた彼岸花を摘まないよう大人が守るために、そう教えたといわれています。

墓地に植えられてきた花であることも重なり、不吉な印象を抱かせる彼岸花ですが、実は昔から日本人には馴染みの深い花なのです。

欧米ではその育てやすさから、定番の観賞用植物になっています。暑さ寒さにも比較的強く、初心者でも非常に育てやすい種です。彼岸花の球根は、8月頃から販売開始しています。そんな彼岸花を、これを機に育ててみてはいかがでしょうか。

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ヒガンバナの基本情報

ジャンル
草花
形態
多年草
学名
Lycoris radiata
別名
彼岸花,リコリス,マンジュシャゲ,曼珠沙華
原産地
日本、中国

ヒガンバナの性質

栽培難易度
易しい
耐寒性
強い
耐暑性
強い
耐陰性

時期

植え付け・植え替え
6月 、7月、8月、9月、10月
肥料
6月 、7月、8月、9月、10月
開花
7月 、8月、9月、10月

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