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ヒヤシンスは、茎の先に多くの香りの良い、独特な形状の花を咲かせるユリ科の球根植物です。簡単に育てられ、花壇に植えたり、室内のインテリアとしても楽しめるので、初心者にもおすすめといえます。
今回はそんな育てやすい球根植物のヒヤシンスの育て方を、ご紹介していきます。
ヒヤシンスは初心者でも育てやすい品種として知られているので、栽培する場所も屋外の日当たりのいい場所で管理すればOKです。
ヒヤシンスは気温が高いとすぐに花を咲かせる性質があるので、温度に注意しながら育てていきましょう。花が枯れる原因となるので、寒い場所や涼しい場所での管理を心がけてください。
ヒヤシンスを室内で育てる場合も、12月頃までしっかりと寒さに当ててから室内に取り込むとよく花が咲きます。
ヒヤシンスは前述からもわかる通り、日当たりを好む傾向にあります。室内で鑑賞用に育てたいという人も、昼間は外に置き日光浴させるなど、できるだけ日光が当たる場所で管理しましょう。
しかし、ヒヤシンスは一定の寒さに当たらないと花が咲かないため、水耕栽培を行う場合でも12月までは日当たりに当てながら寒さにも当ててあげることがポイントです。
ヒヤシンスを育てるには、温かすぎる室内よりも、屋外の日当たりが一番に良い場所が最も望ましいです。
夏場はヒヤシンスにとっての休眠期となります。葉が枯れる時期なので、この時期は土上の場合は水やりを控えるようにしましょう。
6月の梅雨の時期に入る前に掘り起こし、日陰などの風通しのいい場所で放置し、球根の部分を乾燥させておきましょう。次年度に再び植える場合は9月頃に植え付けて再び水やりを開始します。
冬の水やりは土の表面を触ってみて、からっと乾いていたらたっぷりやりましょう。ヒヤシンスの生育期は9月から4月となっています。土の表面が乾燥したらこの時期はたっぷりと水やりをしましょう。
ヒヤシンスを土で栽培する場合は、植え付けの際にゆっくりと効果を出すタイプの肥料を混ぜておきましょう。その後、発芽して伸びて花が咲くまでの期間は液肥を使用します。1周間から10日に1度のペースで液肥を追肥として使用するのが良いでしょう。
また、花が咲いている期間は、土上であっても水耕栽培であっても液肥を必ずやります。
ヒヤシンスは基本的に水はけの良い土を好みます。ヒヤシンスを鉢植え(土植え)する場合は、水はけの良い土を選びましょう。
また、ヒヤシンスは酸性の土壌を苦手とするため、酸性土壌の場合は石灰などを撒いて酸性を中和してみましょう。酸性やアルカリ性がよくわからない場合や、実際に土を手作りするのが面倒だという場合には市販の花と野菜の土を入れていれば問題ありません。
鉢植えなどで土に植え付ける場合には、9月に球根を植えます。一度寒さに当てることで花をつける品種なので、花が咲くまでは屋外で寒さにあえて当ててあげましょう。
ヒヤシンスは一度植え付けたら、基本的に植え替えは不要です。庭に地植えしている場合は、数年植えっぱなしにしておいても問題なく、翌年もきちんと花を咲かせてくれます。
ただし、長く花を楽しむためには、分球をかねて3〜4年に一度は掘り起こし、球根の泥を落として日陰で乾燥させ、植え付け時期まで暗所で保管しておくといいでしょう。
耐寒性が高く、一定の寒さを必要とするヒヤシンスですが、だからこそ管理温度には注意が必要です。
冬場などに温めすぎると、かえって花がつかなくなるので、寒い時期には寒い場所に置いておくことも必要です。この気温差をつくることで花がしっかりと生育するので、枯れる心配などせずに、冷やすときは冷やすようにしましょう。
ヒヤシンスの花を長持ちさせるコツとしては、花がらをこまめに摘むことがポイントとなります。
花がらをそのまま放置しておくと、その花に栄養を与えようと本体が枯れた花に栄養を回そうとします。それではほかの花の持ちが悪くなったり、蕾が栄養不足になってしまうので、枯れていると感じたら適宜花がらは取り除くようにしましょう。
ヒヤシンスは3〜4年ほどなら、掘り起こさずに植えっぱなしにしていても、毎年花を咲かせてくれます。年々花数や大きさは衰えますが、翌年も咲かせたい場合は、葉が黄色く変色したあとに葉を全て取り覗き、日陰の風通しのいい場所で管理します。
なお、ヒヤシンスの球根からはかぶれる物質が分泌されているので、素手で球根を触らないように、軍手やゴム手袋を使用して管理しましょう。
一度掘り上げたヒヤシンスの球根は、自然に分球しにくいです。そのため、増やしたい場合にはあえて人為的に球根を傷つけて増やす方法があります。
掘り上げた球根は、7月を過ぎたら半分の深さに従事の切れ目を入れましょう。そして保管しておくと、切れ目の部分に小さな球根がつきます。
このミニサイズの球根をそのまま土に植え、育てていくと2〜3年で花を咲かせるサイズの球根に成長します。ちなみに、傷をつけた親の球根は犠牲になるので、こちらはもう花は咲きません。
比較的強い植物として知られているヒヤシンスですが、病気に罹ることもあります。
その中で多いのが軟腐病です。軟腐病は細菌性の病気で、球根の傷口から入り込むと言われています。この軟腐病は発病すると球根が腐り、溶けていくような形になります。この病気にかかってしまうともう治すのが難しいので、被害に遭った球根やその株は廃棄することとなります。
また、まれにアブラムシがつくこともあるので、そのときは取り除くか、市販の殺虫剤を使うなどして駆除してください。
ヒヤシンスは球根に花を咲かせる体力がつまっているので、水耕栽培でも開花させて楽しめる球根植物です。土を使わず清潔なので、室内でインテリアのひとつとしても楽しめます。
ヒヤシンスは開花時期の春頃になると、太い茎から星型の色鮮やかな花を咲かせます。
草丈は20cm程で、紫やピンク、黄色の花をつけ、花びらの先はくるんと外側にカールしていて、周囲に強い香りを漂わせます。そのため、蜂が寄って来やすいので置き場所には注意が必要です。
ヒヤシンスの一般的な花言葉はスポーツ、遊び、ゲーム、悲しみを超えた愛などです。
花の色ごとに花言葉も異なっています。紫系のヒヤシンスは悲しみや、初恋のひたむきさ等があります。赤系のヒヤシンスには嫉妬、黄色いヒヤシンスならあなたとなら幸せ、と言った意味があります。贈り物としてヒヤシンスを選ぶ場合は、こういった花のカラーにも注意しておく必要がありそうです。
ヒヤシンスの育て方を中心に水やりや生育環境、温度管理のコツなどを紹介しました。
球根から育てるのは時間もかかりますし難しいですが、上手に育てることで次の年にも再び花を咲かせてくれることがあります。
ヒヤシンスは耐寒性の強い植物なので、ポイントさえ抑えれば、そこまで育て方が難しい花ではありません。初心者でも育てやすいので、環境を把握しながら生育にチャレンジしてみましょう。お部屋の中で、ヒヤシンスの花の成長を楽しんでみてもいいですね。
takenaka