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ハーブとは薬草や香草のことで、古くから世界中で栽培され、料理や薬、化粧品に利用されてきた植物です。ハーブの種類は約2000種以上あるともいわれていますが、その効果は効果や利用方法は多岐にわたります。
今回はハーブの種類について、利用方法や食用薬用などの用途別でご紹介していきます。
ハーブとは、料理の香りづけ、香料、薬、保存料、防虫などに使用される、薬効がある香草・薬草のことです。なお、ハーブは特定の植物名ではなく、心身に影響をもたらす効果のある植物全体のことを指しています。
また、ハーブは全体的に繁殖力が強いことが多く、栽培経験の浅い初心者でも簡単に育てられるので、家庭菜園にもおすすめの植物です。
ハーブのもつ効果は多岐にわたります。例えば、香りや成分には、整腸作用や消化器改善の内臓機能に働くものや、リラックス効果や興奮作用など精神面に働く、心身に影響をもたらすような効果があります。
そのほか、独特な香り成分で虫を忌避したり、料理に加えて肉や魚の臭みを消す効果などがあります。
ハーブは次のような利用方法ができます。
ハーブは約2000種類以上あるといわれていますが、その中からとくに人気の種類について、用途別にご紹介します。
オレガノは茎はにすっきりとした爽やかな香りがあり、おもに薬用・料理に使われるハーブです。イタリアの肉料理によく使われるスパイスとして知られています。
肉の臭み消しの効果もありますが、薬効としては天然の抗生剤といわれるほどの抗菌・殺菌作用をもち、消化器系、呼吸器系の不調を緩和させます。
ローリエは月桂樹という観葉植物としての側面もあるハーブで、古くから聖なるハーブとして栽培されてきました。葉にすっきりとした香りがあり、乾燥させたものを肉などの煮込み料理の香りづけに使います。
ローリエの葉の主成分シネオールには、消化促進の効果があり、ほかにも胃腸・肝臓・腎臓を整えて活性化させる効果があります。
ローズマリーはハーブティーはもちろんですが、精油も使用されます。生長すると2メートル近くにまでなる植物で、葉は細長く、松のような独特な香りがします。
ロスマリン酸という成分があり抗菌作用、抗ウイルス作用があるとされています。花粉症の方にもよいそうです。また頭皮の血流をよくするため、ふけ予防にも効果があるとされています。防虫効果もあるため、リースやサシャにしている方もいます。
バジルはイタリア料理によく使われる、香り高いハーブです。魚・肉のいずれとも相性が良く、サラダやパスタなどによく利用され、ペーストにしてバジルソースとしても使われます。
バジルには心身の強壮効果や鎮静作用があり、リラックス効果や整腸効果からの便秘改善などの効果があるとされています。
ペパーミントは有名なハーブの一種で、シソ科ハッカ属の植物です。名前からも想像できるとおり爽快感のあるハーブで、独特のメントール臭が好き嫌いを分けます。ペパーミントの香料はお菓子によく使われますし、ハーブティーや歯磨き粉に使うこともあります。
効能は、偏頭痛やそれに伴うむかつきをおさえるとされています。さらには抗菌作用、不眠解消にも良いです。胃に働きかけるため、乗り物酔いや吐き気予防にも効果的です。
レモングラスはイネ科の多年草で、アジア料理によく使われるハーブです。タイ料理のトムヤムクンの香りづけやカレーに使われることで有名ですが、ハーブティーにも用いられます。
レモンの成分であるシトラールを含むため、レモンのようなさわやかな香りがあるのが特徴で、レモングラスの効能は、鎮静、抗炎症、解熱作用、殺虫作用、利尿作用などがあるとされています。
サフランは球根植物クロッカスの秋咲き種のひとつで、雄しべを乾燥させて使うスパイスハーブのひとつです。
おもにパエリアやブイヤベースの色付け、スパイスとして使われますが、血液をサラサラにする血行改善効果があり、更年期障害や月経不順に効果的とされています。
クミンはインド料理や中近東料理、メキシコ料理などによく利用される、エスニックでスパイシーな香りが特徴のハーブです。
クミンの香りには消化促進効果があり、栄養面ではビタミン類が豊富です。種はクミンシードという名でもよく親しまれ、美容やダイエット効果のあるスーパーフードといわれています。
ミントの爽やかな香りはミントティーとして世界各地で親しまれています。香りのもとであるメントールという成分は、ガムの香料やスキンケア製品にもよく使われいます。
ミントティーには胃腸の調子を整える効果や、リラックス効果があるといわれています。また、カリウムも豊富なため剝き身対策にも効果的です。
レモンバームは、食べ物や飲料の香りづけ、ハーブティーによく利用されるハーブです。葉にはシトラールという、レモンと同じ成分を含むため、名前からもわかるようにレモンのような香りがします。
レモンバームのハーブティーには、不眠や鬱、不安感の払拭などの効果があるとされています。多くのハーブは妊娠には避けるよう推奨されますが、レモンバームは妊娠中でも安心して飲めます。
ジャーマンカモミールには、リンゴのような甘くフルーティーな香りがあり、ハーブティーとしてよく利用されます。
ジャーマンカモミールの香りには、鎮静作用、安眠効果があるといわれ、ハーブティーのほかにも入浴剤や化粧水にして使うこともできます。
セージは古代ギリシャ時代から栽培されてきました。邪気を浄化する神聖なハーブとして、宗教的な意味合いも強いハーブです。
セージには強い殺菌・抗菌作用があり、ハーブティーやうがい薬として使うことで、風邪などの病気予防に効果的です。また、不安感の払拭などの鎮静作用もあるとされています。
タイムは小さな葉をつけた枝をよく伸ばしていく、グランドカバーとしても使える常緑
低木に属するハーブです。効能としては煮込み料理などで臭み消しによく使われます。
暑さ、寒さ、乾燥に強く、繁殖しやすいことでも知られており、夏頃には白い花を楽しめます。
キャットミントはキャットニップ、イヌハッカなどの名前でも知られる多年草のハーブです。マタタビに似た香りを含むため、猫が好む香りを持っています。
以前は食用として使われてきましたが、近年では庭に植えてガーデニング用の草花として親しまれています。
繊毛が生えた子羊のような葉をもつラムズイヤーは、シルバーリーフとしても人気の多年草ハーブです。花や葉を乾燥させてポプリにして楽しむこともできます。
地面を這うようにほふくして伸びていくので、グランドカバーや花壇の縁取りに人気です。
サントリナは白銀色の茎葉が美しいシフバーリーフとして、庭によく植えられう常緑低木のハーブです。
サントリナはキク科のため、キクに似た花を咲かせ、キクに似た香りを発します。防虫効果があるためコンパニオンプランツとしても使えるほか、乾燥させて防虫材としても使えます。
ヒソップはミントにも似た清涼感のある香りをもつ半常緑性低木のハーブです。ハーブティーとしてもよく利用され、胃腸を整えたり風邪のひき始めに効果的といわれています。
丈夫で暑さ寒さに強いので、庭に植えて楽しむことができます。茎が直立して50cmほどの高さになり、夏から秋に青紫のささやかな花を咲かせます。
マートルは常緑低木のひとつで、日本では銀梅花(ギンバイカ)の名前でも親しまれています。じつはハーブとしても利用でき、葉や実は料理の香りづけにも使えます。
温暖な気候を好みますが、関東以西であれば庭植えにして楽しめます。初夏に白いかわいらしい花を咲かせ、生け垣やシンボルツリーとしても人気です。
オリーブはオリーブオイルで有名なハーブであり、常緑高木のひとつです。果実からオイルを絞ったり、そのまま食したりすることで抗酸化作用の強いポリフェノールを摂取できます。
神話や伝説にもよく登場する神聖な木で、平和の花言葉をもつことからも、シンボルツリーに人気の樹木です。
ハーブの代表格ともいえるラベンダーは豊かな香りと、淡い紫の花で人気の多年草です。ハーブティーにしたり、リラックス効果のある香りを利用して入浴剤やポプリなどにもよく利用されます。
日当たりと風通しのいいところに植えれば、ほとんど手入れも必要とせずにいくので、簡単に花壇や庭を彩ることができます。
ナスタチウムは葉や花が食べられるエディブルフラワーとしても知られているハーブです。ワサビに似た辛さがあるのが特徴です。
一年草のため、気軽に育てられる草花としても人気です。黄色や赤い晴れ晴れとした花色が特徴で、葉は蓮の葉のように丸くかわいらしいです。
アカンサスは神聖な植物として古代ギリシャ・ローマの時代から親しまれてきました。根や葉を乾燥させて摂取することで、利用作用や下痢止めの効果があるとされています。
花穂を縦に伸ばしていき、1.5mほどにもなる高性の多年草ハーブで、咲き上がると大変美しいです。
ベルガモットはさわやかな柑橘系の香りをもつ多年草のハーブです。ハーブティーなどにするほか、香りを楽しむハーブガーデンにも人気です。
赤い色の花が特徴で、花央から飛び出るように伸びる花びらが繊細な美しさを感じさせます。
ホリホックとは、タチアオイの名でよく知られる草花です。ハーブとして葉や花を煎じてハーブティーにして楽しむことができます。
1〜2mほどに伸びる花茎の先に、花径15cmほどの花を連ならせるように咲きます。とても強健で、夏頃になると街中や道路沿いでもよく咲いています。
フェンネルはセリ科ウイキョウ属のハーブで、そのままウイキョウと呼ばれることがあります。背丈1〜2メートルほどの植物で、花は傘状に小花を開き、黄色い花が楽しめます。花期はだいたい7月から8月です。
消化器系の鎮静を促し、痙攣を和らげます。また女性ホルモンに働きかけるとされていて、母乳の出がよくなることもあるそうです。眼精疲労にも効果的なため、フェンネルは古くから視力回復のために用いられてきました。
ディルはスパイスとしてよく使われるセリ科のハーブで、ほのかな甘みのある葉と辛味のある種を使います。一年草なのでプランターの家庭菜園で気軽に育てられます。
ディルの香りには、リラックス効果があるといわれ、ビタミンやカルシウムも豊富なため、消化器の働きを改善させる効果があります。
クレソンはサラダや肉料理のつけあわせにぴったりなハーブです。水を好む性質があり、多湿な環境だと繁殖力旺盛に育っていきます。家庭菜園で育てるときは、よく水やりをするようにしましょう。
ピリッとした辛味が特徴で、カロテンをよく含むため、抗がん作用や動脈硬化予防に効果的です。
ミョウガは日本でも薬味のひとつとして、古くから親しまれてきた日本原産のハーブです。爽やかな香りとわずかな苦味が特徴で、茎部分を可食としますが、花も食べられます。
明るい日陰程度の場所でよく育つので、ベランダ菜園などにも向いています。
ニンニクは世界最古のスパイスのひとつであり、強い辛味と独特の匂いが特徴のハーブです。家庭菜園ではプランターで育てやすい野菜のひとつとしても知られています。
ニンニクは消化促進や免疫力アップなどの効果のほか、皮膚の老化を防いだり、新陳代謝を豊かにする効果があるため、美容面でも注目されています。
シソは日本をはじめとしたアジア原産のハーブのひとつで、薬味として古くから日本料理でも取り入れられてきました。
家庭菜園では育てやすい野菜としてよく紹介されるほど、初心者向きの植物です。夏頃になると生育が活発になり、間引きするようにして長期間収穫できます。
ワイルドストロベリーとは香りが強い野生のイチゴのことで、強健な性質をもつため、家庭菜園初心者でも育てやすいです。
果実は酸味が強いので、ジャムや果実酒に向いています。葉やハーブティーとしても使え、鎮痛・利尿・収れん効果などがあります。
ハーブの種類や効能を全て覚えるする必要はありません。自分が好きな香りや味をまず見つけ、その効能を覚えてみましょう。そうすることで、今の状態に合わせて好きなハーブを選ぶことができます。
ハーブは健康によいイメージもありますが、摂取のしすぎは注意が必要です。アレルギーもありますので、合わない場合は無理をせずに飲んだり食べたりするのを中止しましょう。
GreenSnap編集部