野菜が育ち切る前の幼い葉を食べるベビーリーフは、種まきから1カ月ほどで収穫できます。追肥や支柱立てなどの面倒な世話も必要ないので、家庭菜園初心者がまず挑戦する野菜としてもおすすめです。
葉が柔らかく食べやすいので、お子様と一緒に育てるのも楽しいですよ。今回は、栄養豊富で食べやすいベビーリーフの育て方をご紹介します。
ベビーリーフはどんな野菜?初心者におすすめ?
- 連作障害
- なし
- 栽培期間
- 3月〜11月
- 生育適温度
- 15〜25度
サラダの定番ともいえるベビーリーフは、ある特定の野菜を指しているわけではなく、キャベツやほうれん草、水菜やルッコラなど、さまざまな野菜の幼葉を総称したものです。
種まきから1カ月ほどで収穫でき、栄養も豊富なベビーリーフは、家庭菜園初心者に特におすすめの野菜です。土を必要としない水耕栽培でも育てられ、プランターでも簡単に栽培できますよ。
ベビーリーフにおすすめの野菜は?
ベビーリーフとして収穫できる野菜でおすすめの種類は、以下のものです。それぞれに葉の風味に特徴があるので、好みから選んで栽培してくださいね。
- ほうれん草:くせがなく、柔らかい甘みがあるので子どもでも食べやすい
- 水菜:くせがなく、柔らかくシャキシャキした食感
- ルッコラ:ゴマに似た香りとほのかな苦味、ピリッとした辛味がある
- マスタードリーフ:マスタードに似たピリッとした辛味がある
- スイスチャード:くせがなく色々な料理に使える。茎が赤くなるのでサラダの色味にも最適
- リーフレタス:葉が柔らかくシャキシャキしており、少し苦味がある
ベビーリーフの栽培環境
ベビーリーフは基本的に日光を好み、寒暖差がない15〜20度ほどの環境が適しています。ベランダなどの屋外で育てる場合は半日陰に置き、室内では日当たりのよい窓際におきましょう。
ベビーリーフは若葉のうちに収穫するので、プランター栽培がおすすめです。畑などの地植え栽培でも育てられますが、葉が若いうちは害虫に食べられやすく、また土をかぶりやすいので、プランターで管理するのがおすすめです。
日陰におくと徒長する可能性があります。ベビーリーフは若いうちに食べるので、徒長していても問題ありませんが、シャキッとした食感を楽しみたい場合は日当たりの良い場所で管理しましょう。
光を感知しないと種が発芽しないという種類が多いので、日の当たる環境が必要です。
ベビーリーフの土づくり
プランター栽培の土づくり
ベビーリーフは、中性〜弱アルカリ性のやわらかい土を好みます。プランター栽培では、市販されている元肥入りの野菜用培養土を使えば良いでしょう。自分でブレンドする場合は、「赤玉土小粒6:腐葉土4」を配合します。
プランター栽培の土づくり
地植え栽培の場合は、種まきの2週間前から土壌の準備を行いましょう。
- 植え付け2週間前:1㎡に対して苦土石灰を100gまいてよく耕す
- 植え付け1週間前:1㎡に対して堆肥1kg、化成肥料100gを畑の全面にまいてよく耕す
- 植え付け直前:幅70cm〜80cmの畝をつくる
ベビーリーフの種まき・間引き
ベビーリーフの種まきでは、種の種類によって覆土の量を調整しましょう。種には、光がないと発芽しない「好光性」と、光を遮らないと発芽しない「嫌光性」があります。この点を無視すると、芽が出ないこともあるので注意しましょう。
プランター栽培の種まき・間引き
- プランターの底に鉢底石を敷き、用土を入れる
- 指で軽く種まき用のスジをつけていく。65cmのプランターの場合は3行スジをつける
- 種が重ならないように種まきをし、薄く土をかける
- 優しくたっぷりと水をやる
- 本葉が2〜3枚になれば、株間3cm間隔になるように間引く
地植え栽培の種まき・間引き
- 畝に幅15cmほどのスジをつける。スジ同士の間隔を15cmほどあける
- 種が重ならないように種まきをし、薄く土をかける
- 優しくたっぷりと水をやる
- 本葉が2〜3枚になれば、株間3cm間隔になるように間引く
ベビーリーフの水やり
プランター栽培の水やり
プランター栽培のベビーリーフは、発芽するまでの期間は常に土が湿った状態を保つように管理しましょう。発芽後は朝夕の涼しい時間帯に、表土が乾燥しているのを確認してから、鉢底から水がこぼれるくらい水をやります。
地植え栽培の水やり
ベビーリーフを地植えで育てる際は、基本的に降雨による水分で十分です。雨が長期間降らず、土がカラカラになってしまったときには、水を与える程度にしましょう。
水やりの時には葉に泥が跳ねないように優しく水やりをしましょう。
ただ、肥料が濃く混ざっている土がつくことで柔らかな葉が傷むといけないので、その点は注意が必要ですね。
ベビーリーフの肥料・追肥
ベビーリーフは栽培期間が短いので、基本的には肥料は必要ありません。葉色が薄く、育たないようであれば、液体肥料で適宜追肥を行いましょう。
ベビーリーフは繰り返し収穫ができますが、徐々に土壌の養分が少なくなるので、2回目以降の収穫時には、液肥をあたえて葉の再生を助けるとよいでしょう。
ベビーリーフの収穫方法
ベビーリーフは、種まきから1カ月ほどで収穫できます。葉の大きさが10〜15cmになれば収穫時期ですが、葉の大きさに関わらず、自分好みのタイミングで収穫しても問題ありません。
清潔なハサミなどを用いて、他の葉を傷つけないように注意しながら葉の付け根をカットしましょう。
ベビーリーフは、収穫の際に根を残しておけば再生するので、繰り返し収穫が可能です。しかし3度目以降からは生育に支障が出てくるので、1、2回ほど再収穫をしたら、新しく種まきしましょう。
ベビーリーフの病気・害虫
ベビーリーフは生育期間が短いため、病気になることはほとんどありません。しかし、葉が柔らかい新芽の状態では害虫に食べられないように注意が必要です。
アブラムシ、アオムシはもちろん、葉に白い斑点を付け、食害をもたらすハモグリバエなどの害虫に注意が必要です。室外で栽培する場合は、あらかじめ防虫ネットをかけて予防しましょう。害虫を見つけたら、すぐに駆除してくださいね。
ベビーリーフの栄養
ベビーリーフは発芽して小さい幼葉の段階で収穫するため、今後の生長につかう栄養がぎっしりつまっている状態です。その栄養価はレタスと比較すると、ベータカロテンが15倍の3600mgや、ビタミンÇ7倍の36mgをはじめ、カルシウムや鉄分など抜群の栄養を誇ります。食べるとシャキシャキ感や甘みもあふれるため、サラダとの相性がぴったりであり、料理の一品にぜひ入れた野菜です。
簡単に収穫できるベビーリーフを育ててみよう!
ベビーリーフは簡単に収穫できるのに栄養豊富で食べやすく、サラダや料理の彩りにも使えるので、ひとつあると重宝する野菜です。プランターに植えて室内で育てれば、スペースを取らずに清潔に栽培できますよ。
色や種類違いで混植にすれば、いつものサラダもおしゃれに早変わりします。ぜひ、自宅でベビーリーフを育ててみてくださいね。
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