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金のなる木の挿し木での増やし方!根が出ない原因や葉挿しの方法も解説

金のなる木 挿し木

金のなる木は生育旺盛で、自生地では2〜3mほどに伸びる金のなる木は、剪定をしていくことでより美しく健康に育てることができますよ。

この記事では、金のなる木の剪定や、挿し木や葉挿しなどの増やし方についてご紹介します。

そもそも、金のなる木に剪定は必要?

金のなる木 紅葉

Photo by たくやさん@GreenSnap

金のなる木は適度に剪定をすることで樹形を調整できたり、より茎がしっかりとした株にすることができます。とくに金のなる木はひょろひょろと伸び上がってしまいやすいので、太く大きく育てたいという方は、むしろ剪定したほうがいいということですね。

また、剪定をしないと株が蒸れて病害虫のリスクも上がるので、見た目だけでなく金のなる木の健康のためにも定期的に剪定をしましょう。

金のなる木の剪定時期はいつ?

金のなる木の剪定時期は4〜10月ごろです。よく晴れた日の午前中に作業すると、切り口が早く乾いて、細菌に感染するリスクも減ります。

ちなみに植え替えの時期も同じなので、同時に作業してもいいでしょう。植え替えのときに根を切り戻した場合は、地上部も同じ割合だけ剪定しておくと、蒸散作用のバランスがとれてより元気に育ちます。

金のなる木の剪定方法

金のなる木の剪定は、不要な枝や茎を根本から切る剪定と、枝や茎を途中で切って分岐をうながす強剪定を組み合わせて作業します。

不要な枝とは、おもに株の内側に向かって伸びている枝茎や、枯れ枝・病班のある枝茎のことです。そのほか、混み合っている部分の枝茎も減らしておくと、風通しが良くなります。

  1. 株が混み合う部分の茎を分岐の根元、または土の生え際から切る。
  2. 株の中心側に向かって伸びる茎を根元から切る。
  3. 間延びした枝茎は、葉のすぐ上か、成長点の5mm上で切る。
  4. 土の上に落ちている枯れた葉や茎は取り除いておく。

強剪定で枝茎を途中で切るときは、分岐した部分から2〜3cm、もしくは地ぎわから8cmほどは残しておきましょう。それ以下まで短く切り詰めてしまうと、部分的に枯れることもあるので注意してください。

金のなる木の剪定した枝で「挿し木」に挑戦しよう!

金のなる木 挿し木

Photo by ひろさん@GreenSnap

金のなる木を剪定した枝は、挿し木という方法で増やすこともできます。挿し木とは茎を切って発根させ、新しい株として育てていく手法のことで、今育てている金のなる木から別の株を増やすことができます。

挿し木できる時期は剪定と同じく、4〜10月です。この時期は金のなる木の生育期なので発根する力も強く、挿し木が成功しやすいです。

金のなる木の挿し木の方法

  1. 元気に伸びた茎を選んで10〜15cmほどの長さに切り、これを挿し穂とする。
  2. 挿し穂の下2分の1部分にはえている葉をすべて取り除く。
  3. 風通しのいい日陰に2〜3日置いて、切り口を乾燥させる。
  4. 3号鉢に挿し木用の土を9分目までいれて、土をよく湿らせる。
  5. 割り箸を土にさして植え穴をつくり、挿し穂を3cmほど土にさす。
  6. 軽く手で押さえて土を密着させて完了。

金のなる木の挿し木後の管理方法

金のなる木を挿し木した後は、風通しの良い半日陰の場所で管理しましょう。挿し木後の水やりはほぼ必要ありません。金のなる木は多肉植物の仲間なので乾燥ぎみにすることでよく発根するようになります。

根が出ない!金のなる木の挿し木が発根するまでの日数はどれくらい?

金のなる木は根がしっかりと出るまで、1ヶ月ほどかかります。管理している環境によって多少前後することはよくあるので、気長に待ちましょう。十分に新芽が伸びるようになったら、鉢上げ(植え替え)して育てます。

金のなる木の増やし方には「葉挿し」もあります

金のなる木は挿し木以外にも葉挿しで増やすこともできます。葉挿しとは葉だけを土に挿して発根させる方法です。挿し木と同じ時期にやりましょう。

葉挿しをするときは、葉の根元が潰れていないキレイで大きな個体を選び、2日ほど日陰で乾かしてから、葉を並べます。あまり日当たりの良いところに置くと、葉が乾燥しすぎてしまうので、室内で試みてください。

そして、根が出てきたら、土で覆ってやり、大人の個体と同じように育てます。芽が出て、根を張りはじめたら、葉挿しに使用した古い葉は切り取ってください。

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松原真理子
葉挿しに使用した葉の撤去の目安は、カラカラに乾いた頃を見計らってください。簡単に手で取れる場合もあります。

金のなる木を剪定したら、挿し木や葉挿しで増やしてみよう!

金のなる木は観葉植物の中でもかなり丈夫で育てやすいので、少し剪定に失敗したくらいでは枯れたりしません。試行錯誤しながら、剪定を繰り返していくうちに、樹形もまとまってくるでしょう。

最近では金のなる木の盆栽も人気なので、慣れてきたら個性的な樹形に剪定してみるのもおすすめです。

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松原真理子
最初は重なる枝や、内側に向かって生えている枝などの剪定から始めてみましょう。

ゴムの木の挿し木による増やし方!切る場所や水挿しで枝を増やす方法も解説

ゴムの木 バンビーノ

観葉植物で人気のあるゴムの木は、インテリアとして室内で育てる方も多いのではないでしょうか。ゴムの木は「フィカス」とも呼ばれ、数多くの種類や品種があり特徴も実にさまざまです。1本のゴムの木を育てるのもよいですが、ゴムの木を増やしていけたら楽しそうですよね。

今回は、ゴムの木の挿し木の準備や挿し木の方法、そして挿し木を成功させるポイントなどを中心に詳しく紹介していきます!ゴムの木をご自分で増やしてみたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ゴムの木を剪定したら「挿し木」に挑戦しよう

植物を増やす方法は種まきや株分けなどいくつもありますが、ゴムの木の場合は一般的に挿し木で増やせます。

ゴムの木の挿し木は剪定した時の枝を使用することで、挿し木用の枝をわざわざ切り落とさずに済みます。ゴムの木の剪定と挿し木の適期は同じくらいなので、剪定した後すぐに挿し木することができます。

ゴムの木の挿し木の時期

ゴムの木の挿し木は、5~7月頃が最適な時期です。この時期に挿し木することで発根率も上がり、生長も早くなります。逆に、寒い冬の時期に挿し木することは控えるようにしましょう。

ゴムの木の挿し木に必要なもの

ゴムの木を挿し木する前に、必要な準備物を用意します。

  • 挿し木用の土
  • 清潔なハサミ
  • 鉢やプランター
  • 軍手またはゴム手袋

挿し木用の土はホームセンターや園芸店などで手に入ります。自分で配合する場合は、赤玉土小粒100%でも代用できます。バーミキュライトを2割混ぜるとより保水性があがります。

なお、ゴムの木は樹液に触れると肌がかぶれてしまうため、作業する際は必ず軍手やゴム手袋を装着して作業してください。汚れてもよい服装で作業するとさらによいです

ゴムの木の挿し木の方法!枝の切る場所はどこ?

ゴムの木

ゴムの木を挿し木するためには、挿し穂を作る必要があります。挿し木として使用する枝は生命力が強いものを選び、細かったりする枝は避けるようにしてください。選んだ枝の葉は2~3枚ほど残し、10cm程度の位置で斜めにカットしましょう。

枝をカットすると白い樹液が出てくるので、水で洗い流します。切り口の部分に樹液が残ると挿し木の吸水にも影響してくるので、残らないようしっかり洗い流すことが大切です。

  1. 10cmほどの長さに切り取った枝の切り口を洗い流す。
  2. 切り口が斜めになっているのを確認して、水に1時間ほど浸す。
  3. 葉からの蒸発を防ぐため、下葉はすべて取り除いて、上葉は半分ほどにカットする。
  4. 枝を赤玉土に挿し込み、涼しい日陰で水やりを続ける。
  5. 発根したあと、本葉が2枚以上になったら新たな鉢に植え替える。

ゴムの木の挿し木は水挿しで管理することもできる?

ゴムの木の挿し木は、土だけでなく水に挿して管理することもできます。

水差しのやり方はかんたんで、水を入れた容器にゴムの木の挿し穂を入れるだけです。手元にサイズの合う容器がなければ、ペットボトルなどでも代用できるので試してみましょう。

植物の水耕栽培では肥料が必要ですが、水挿しの場合は特に必要ありません。発根する根は長い必要はなく、少しの長さでも発根すればOKです!挿し穂が発根したら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

ゴムの木の挿し木が発根するまでの日数はどれくらい?

ゴムの木を挿し木した後は、日が当たらない場所ではなく明るい日陰の環境に置くとよいです。適切な場所で管理することで、約2ヶ月も経過すれば新芽が出てくるでしょう。

水挿しの場合は、2週間ほどで発根します。もしなかなか発根しないようであれば枝についている葉の枚数を減らしてみましょう。

ゴムの木の挿し木が発根したらどうする?

挿し木が発根した後も、引き続き明るい場所で管理しましょう。日陰でしか育てられないようであれば、1日のうち2~3時間ほどは明るい場所に置いて育ててください。

挿し木を室内で管理する場合は、エアコンの風が当たらない場所が理想です。エアコンの風に当たると、乾燥によってゴムの木の葉が変色したり丸まってしまうことがあります。その場合は葉水することで改善できるので、ぜひ試してみてください。

挿し木を新しい鉢に植え替えた後は、土の表面が乾燥したらたっぷり水やりします。水を与え過ぎることで根腐れの原因にもなるため、水やりの量には注意しましょう。

水挿しの場合は、容器の水は取り替えなくてもよいですが、2~3日おきに1度変えた方が見た目も綺麗な状態を維持できます。

ゴムの木は挿し木で枝を増やすのがおすすめ

今回の記事では、ゴムの木の挿し木の時期や方法、挿し木の成功ポイントなどについてよく分かりましたね!ご自宅のお庭や室内で何年もかけて育てたゴムの木があれば、親株として挿し木で十分増やすことができます。ゴムの木の挿し木の方法は難しくないので、ご自分で増やせばお財布にも優しいですよね。

ご自分でゴムの木を増やしてみたい方は、ぜひ挿し木に挑戦してみてはいかがでしょうか。

モンステラの増やし方|挿し木・株分け・茎伏せ・水挿しのやり方を解説

モンステラ 水差し

観葉植物として人気のモンステラですが、簡単に増やせるのをご存知でしょうか。ここでは、モンステラを増やしたい方向けに、モンステラの増やし方を解説しています。

挿し木、水挿し、株分け、茎伏せの方法をご紹介するので、ぜひご参照ください。

モンステラにはさまざまな増やし方がある

モンステラは生育期間中、ほかの観葉植物より群を抜いて早いスピードで大きくなる、生育旺盛な植物です。

半つる性の性質をもち、気根をのばしてぐんぐんと上へ横へと伸びていくので、たとえばハンギングにしたり、スタンドに立てたり、幹立ち株に仕立てたりと、いろんな飾り方や仕立て方が楽しめるのも魅力ですね。

とっても簡単にできるのでモンステラを増やしてみて、飾ってみませんか。

モンステラの挿し木・株分け・茎伏せ・水挿しに適した時期は?

モンステラ 増やし方 水差し

モンステラを増やすのに向いている時期は5〜9月です。気温が25℃前後のおだやかなときに行ってください。

増やすときはいずれも鉢からモンステラを取り出して刺激を与えることになるので、モンステラに負担がかかります。

そのため、モンステラの生育期に作業し、できるだけ晴れた日、気温の穏やかな日に増やすことで、なるべくダメージを与えないようにする必要があります。また、生育期に行うほうが発根率もいいので成功率がグッと上がりますよ。

寒い時期になると、モンステラの成長がゆっくりとなりますので、株分け、挿し木、茎伏せ、水挿しをしても根がでてきません。モンステラを増やしたい方は、必ず夏までには作業を終わらせましょう。

三上真史

寒さは苦手なため、冬は生育が鈍ると共に十分に生育していない株の根は弱ってダメになってしまうことがあります。寒くなる前にしっかりと根づかせておくことがポイントです。根の生育期間を考えて7月頃までの作業がおすすめです。

モンステラの挿し木・株分け・茎伏せ・水挿しによる増やし方を解説

生育旺盛なモンステラは、初心者でも簡単に増やすことが可能です。モンステラの増やし方は、下記の4つの増やし方が一般的です。どの方法でも簡単に増やすことができますよ。

株分け」「挿し木」「茎伏せ」「水挿し

それではそれぞれの方法について、詳しくやり方をご紹介していきます。

①モンステラの株分け

株分けとは?

株分けとはその名のとおり、株を2つに分ける増やし方のことです。長年育てていくと、一本の茎から葉が伸びるのではなく、地ぎわから新たな茎が立ち上がっていきます。

この写真のような状態になったら、株分けで増やせる証拠です。植え替えと同時に作業すると株の負担もへるので、植え替えのついでに挑戦してみましょう。

株分けの仕方

  1. モンステラの水やりを控えて、土が乾燥しきったら鉢から取り出す。
  2. 根を傷つけないように根についた土を落とす。
  3. 茶色く傷んでいる根があればカットする。
  4. 根と気根が絡まっていれば優しくほどく。
  5. 清潔なハサミかナイフで株同士が繋がっている根を切る。
  6. 新しい土を入れた鉢に植える。

モンステラの植え替えの方法はこちらの記事に詳しく書いているので、ぜひ参考にしてみてください。

②モンステラの挿し木

挿し木とは?

挿し木とは、剪定などで切り取った茎を使って新たに発根させ、別の株として育てる増やし方です。

挿し木がもっとも一般的な増やし方として知られています。モンステラの挿し木は剪定と同じタイミングで作業するのがベストです。手順も簡単なので剪定のついでに挿し木にも挑戦してみてください。

挿し木の仕方

  1. 節が2〜3節分(茎の途中の茶色い部分)が残るようにモンステラの茎を切り取る。気根がついているとなおよし。
  2. 葉柄は3〜5cmほど残して葉と葉柄を切り落とす。
  3. 挿し穂を植える鉢に赤玉土小粒を半分ほどいれる。
  4. 気根があれば鉢の中を回るようにして挿し穂を鉢に植える。
  5. 隙間に赤玉土小粒をいれる。
  6. たっぷりと底穴からもれでるまで水やりする。
  7. 直射日光を避けて風通しのいい場所で1ヶ月ほど育てる。

葉柄とはモンステラの葉についている葉茎のことです。よく剪定で切り落とす部分といえば葉柄ですが、葉柄には成長点がないため発根しにくく、揷し木には向いていません。

揷し木の失敗を防ぐためにも、必ず気根や葉柄の分岐元となっている茎を使いましょう。

③モンステラの茎伏せ

茎伏せとは?

茎伏せとは文字通り、土の上に茎を置いて発根を促す増やし方です。モンステラのような生育旺盛な観葉植物は、茎の切れ端でも土の上におけば簡単に新芽が伸びるので、ぜひ挑戦してみてください。

基本は挿し木とにています。同様に剪定と同時に作業するのがおすすめです。

茎伏せの仕方

  1. モンステラから節(茎の途中にある茶色い部分)を残して茎を切り取る。
  2. 器によく湿らせたピートモス(水苔)を盛る。
  3. 切り取った茎を切り口が半分埋まるくらいの深さで寝かせる。
  4. ピートモスが乾燥しないようにこまめに水やりをする。
  5. 新芽が伸びてきたら5〜9月の時期に鉢に植え替える。

ちなみによく見ると節は「>」という形で茎の途中に入っていますが、この「>」の口が大きく開いた方(この場合左)のすぐ上部分に成長点があるので、そこから新芽が出てきます。ピートモスに寝かせるときは口が大きく開いた方を上に向けるといいでしょう。

④モンステラの水挿し

モンステラ 水差し

水挿しとは?

水挿しは挿し木にも似ていますが、すぐに土には植えずに水にしばらく切り口をつけて発根させていく増やし方です。

モンステラはとくに水を好む性質があり、水挿しでの増やし方の成功率が高いともいえます。挿し木と同じように、剪定で切り取った茎葉を使って挑戦してみましょう。

水挿しの仕方

  1. モンステラの健康そうな茎を剪定する。
  2. 水を入れた容器を用意する。発根促進剤を適量混ぜておくといい。
  3. 剪定した茎の切り口を下にして入れる。
  4. 直射日光を避けて、水は毎日交換して育てる。
  5. ある程度発根が確認したら鉢に植え替えて育てる。

ちなみに、発根後も水換えをしながら育てれば、モンステラの水耕栽培として楽しむこともできますよ。

三上真史

水挿しの場合も気根が生えている茎を使う方が発根が早く、成功率がぐんと上がりますのでおすすめです。気根がなくても、必ず茎の節目を水につけるようにしましょう。

モンステラの増やし方で失敗しないためには?

挿し木、水挿しでは剪定ハサミを使うと思いますが、こちらは清潔なものをご使用ください。必ずしも新品である必要はありません。消毒をしてから作業をしてください。

雑菌がついたハサミでモンステラを剪定すると、その部分から雑菌が繁殖して病気になることがありますのでご注意ください。

株分けでナイフを使用する場合も、ナイフを消毒してから作業をしましょう。

モンステラを増やした後の管理方法は?

どの増やし方の場合でも、増やした後はモンステラに負担がかかっていますので、直射日光に当てず、明るい日陰程度に置いて育てましょう。

挿し木や茎伏せの場合は、モンステラが発根するまで土が乾かないように管理するのもポイントです。

生育期に行ったのであれば、モンステラは1〜2週間ほどで発根します。茎元を軽く揺すって根付いたのが確認できれば、徐々に日当たりのいい場所に移動させましょう。

なお、生育が安定するまで肥料は厳禁です。

三上真史

水挿しから土に植え戻したい場合は、発根してからなるべく早めに戻すようにしましょう。長い期間水耕栽培で育てていると、水耕で生きるための根になっているため土の中に適応できず枯れてしまうことがあるんです。

モンステラを増やし方は「挿し木」か「水差し」がおすすめ

株分けは作業の際に土がこぼれることがあり、やや面倒なイメージがあるかと思います。水挿しや挿し木であれば、手軽に増やせますよ。ただし、時期を守らないと、根がでてきませんので、必ず増やすのに適した時期を守ってください。

沈丁花の挿し木時期や方法を徹底解説!水栽培でも増やせる?

沈丁花 ピンク色

春先に見頃を迎える沈丁花は、小ぶりでかわいらしい花です。甘い芳香が特徴で、キンモクセイ(金木犀)とクチナシ(梔子)とともに三大香木でもあります。植物の増やし方には種まきや株分けなどの方法がありますが、沈丁花の場合は挿し木で増やしましょう。

沈丁花の挿し木の方法や時期、成功させるポイントなどについて紹介していきます。

沈丁花は挿し木で増やせる?

沈丁花は雌雄異株なので本来であれば雄株と雌株が必要ですが、国内の沈丁花はほとんどが雄株のため実がなりません。そのため、沈丁花を増やす方法は挿し木が最適です。

沈丁花の挿し木が難しいと思われる方もいるかもしれませんが、作業は難しくないので初心者の方でも何本か枝を挿しておくことで苗として生長するでしょう。

沈丁花の挿し木に必要なもの

沈丁花の挿し木では、以下の道具を準備します。

  • 沈丁花の枝
  • 挿し木用土
  • 剪定用バサミ
  • ラベル
  • 細い棒
  • 発根促進剤
  • ピンセット

挿し木の用土には、赤玉土や鹿沼土、そしてパーライトなどがおすすめです。挿し木専用や肥料が混ざってない新しい用土も使用できます。

剪定用バサミは、清潔なものを使用しましょう。錆びているハサミは切りにくいため、木を傷付けてしまう可能性があります。

細い棒は用土に穴を開ける時に使用するため、あると便利です。

沈丁花の挿し木に適した時期はいつ?

沈丁花の挿し木に最適な時期は、4月または7~8月頃です。4月の挿し木は「春挿し」と呼ばれ、昨年伸びた枝を利用します。

7~8月の挿し木は「夏挿し」といい、その年の枝を用います。

沈丁花の挿し木の方法

  1. 春挿しと夏挿しでは利用する枝は異なりますが、挿し木の方法は々です。挿し木する前日に沈丁花に十分に水やりをしておき、翌日先端から約10~15cmの枝を切り取ります。
  2. 上葉は2~3枚程度残して剪定バサミで挿し木の切り口を切ったあと、もう一度斜めに切ります。その後切り口を約30~60分水に漬けて、切り口の部分に発根促進剤を塗布します。
  3. 用土の入った鉢に細い棒で中心に穴を開け挿し木を1/3~1/2程度まで挿していき、周りの用土はピンセットで押さえます。用土が乾燥しないようにたっぷりと水を与えます。
  4. 約2ヶ月経過し、根が10cm程度伸びたようであれば2号ポットに植え替えましょう。その後、一株ずつ鉢に植え替えていきます。地植えで育てたい場合は、1年経った頃に地植えにします。

沈丁花の挿し木を成功させるポイント

沈丁花の挿し木で利用する用土は肥料が入っていると菌が繁殖しやすいため、枝が腐ってしまう可能性があります。そのため、肥料がない土や赤玉土などの水はけのいい土などを使用すると良いでしょう。

挿し木をした後は日光が当たる場所に置いておくと葉からの水分の蒸散量が増えてしまうため、半日くらいは半日陰で管理します。

また、挿し木をつくるときに葉は2~3枚くらいに減らしますが、これは切り口から吸収した水分の蒸散を防ぐためです。効率的に水分を吸収させるためにも、葉の数は必ず減らす必要があります。

沈丁花の挿し木は水栽培でも育つ?

挿し木は土だけでなく水に挿して育てることもできますが、沈丁花の場合は水栽培には不向きです。

沈丁花を挿し木で増やしてみよう

上品で甘い香りが特徴の沈丁花は、生垣などの庭木や鉢植えなどで楽しめます。沈丁花の寿命は20~30年程度のためそこまで長くはありませんが、枯れてしまう前に挿し木しておくことで増やすことができます。

ご自宅のお庭などで沈丁花を育てる際は、挿し木にも挑戦してみましょう!

ユーカリの挿し木による増やし方!水耕栽培より土がおすすめって本当?

ユーカリ

ユーカリは、コアラが食べる植物としてよく知られていますね。ミントのような爽やかな香りのユーカリはアロマオイルでも用いられ、抗ウイルスや殺菌作用などがあることから、風邪やインフルエンザ、そして花粉症などの効果が期待されています。今回は、そんなユーカリの挿し木の方法などについてご紹介していきます。

ユーカリの「挿し木」による増やし方はむずかしい?

ユーカリの葉は丸く、銀色がかった緑色をしている銀葉が特徴です。葉の香りも爽やかなので、観葉植物として人気があります。

そんなユーカリの増やし方は「挿し木」が一般的です。ただし、ユーカリは根がつきにくいため、挿し木の成功率はやや少なめです。チャレンジする際は、多めの本数でやってみるといいでしょう。

ユーカリの挿し木に適した時期はいつ?

ユーカリの挿し木は、6月~7月頃が最適な時期です。春の時期に挿し木する方法もありますが、春は気温が下がる日もあるため、挿し木に慣れていない方は6月~7月頃に作業することをおすすめします。

また、湿気がある方が根は出やすいですが、梅雨の時期はカビが生える可能性があるため、風通しの良い環境で保管するようにしましょう。

ユーカリの挿し木の方法

ユーカリの挿し木では、剪定で切り落とした枝を使用すると良いでしょう。または、その年に新しく伸びた枝先を10cm~15cm程度切り落として使うこともできます。挿し木に用いる枝は、余分な水分の蒸発を防ぐために数枚の葉以外は全て取り除きます。

枝の切り口は、数時間~1日程度水に浸します。その後、小さな鉢や容器に土を入れて湿らせておき、割張しで中心部分に穴を開けてからしっかりと土に枝を挿します。その後は、枝が倒れないように土を軽く押さえます。

ここまで作業が終わったら、あとは土が乾燥しないように水やりをします。約2~3ヶ月経てば根や新芽が出てくるので、新しい鉢や庭などに植え替えましょう。鉢植えの場合は、約2~3年に1度のペースで植え替えることをおすすめします。

ユーカリの挿し木を成功させるコツ

ユーカリを挿し木で増やす場合には、いくつか成功させるコツがあります。

まず一つは、挿し木したあとは、土の乾燥に気を配り十分に水を与えるということです。ただし、水の与えすぎは根腐れの原因になるので、水やりの量には注意しましょう。管理する場所は、直射日光を避けて明るい日陰が望ましいです。

また、ユーカリは生長が早いものの、根がつきにくいとされる植物といわれています。そのため、予め多めに挿し木しておいて、その中で根付きが良いものを選んで植え替えると良いでしょう。

ユーカリを挿し木は水耕栽培で管理することもできるの?

挿し木は土に挿して管理するのが一般的ですが、植物によっては、土を使わず水に直接茎を挿して管理することも可能です。

ただし、ユーカリの場合は前述にもあるとおり根がつきにくい植物であるため、水耕栽培での管理はむずかしいでしょう。土で挿し木に挑戦するのがおすすめです。

ユーカリを挿し木で増やしてみよう!

丸くて可愛らしいユーカリの葉は、香りも良く観賞していると自然と癒されます。ユーカリは虫よけ効果もあるので、鉢植えだけでなく庭木でも人気がある観葉植物です。

生長が早いため、こまめな剪定や手入れが必要ですが、剪定で切り落とした枝は挿し木で増やすことができるだけでなく、リースなどにして有効活用できます。挿し木で増やす場合は根がつくまで時間がかかりますが、挿し木の方法自体はポイントを押さえれば決して難しくありません。

ユーカリは約800種類以上の品種があるので、ご自分が好きな品種を見つけてぜひとも挿し木などの方法で増やしてみることをおすすめします。

ウンベラータの挿し木での増やし方!切る場所や水耕栽培のやり方も解説

ウンベラータ 水挿し 増やし方

観葉植物として人気のウンベラータは、「挿し木」や「水挿し(水耕栽培)」「取り木」といった方法で増やすこともできます。中でも「挿し木」は初心者にもおすすめの増やし方です。ここでは、そんなウンベラータの挿し木方法を中心に、水挿しや取り木の方法などについても解説していきます。

ウンベラータを剪定したら「挿し木」に挑戦しよう

ウンベラータの増やし方のなかでは、挿し木が一番メジャーな増やし方です。まずは気軽に増やしてみたいというときや初心者の方は挿し木で増やしてみましょう。

ただし、挿し木した苗はその後の成長が遅いので、インテリアとして楽しめるような姿になるまでは時間がかかります。

また、根が見えない分、発根しているかどうかが見分けづらく失敗することもあるので、何本か同時に挿し木してみるといいですよ。

ウンベラータの挿し木の時期

ウンベラータを増やすのに向いている時期は5〜8月です。この時期は生育期ですので、挿し木や水挿しにしても挿し穂からの根が出やすくなり、親株のウンベラータも回復しやすいです。取り木で増やす場合も発根しやすくなるので成功率が上がります。

これ以外の時期に増やそうとすると、発根しにくくなる上に親株の回復も遅れるので、必ず時期を守りましょう。剪定で切り落とした枝でも挑戦できます。

ウンベラータの挿し木に必要なもの

  • ウンベラータ
  • 挿し木用の土(肥料の入っていない清潔な土、赤玉土のみでもOK)
  • 3〜4号の新しい鉢
  • 鉢底石
  • 清潔なハサミ
  • 水を入れたコップ

なお、フィカス属の植物は白い樹液に触ると被れることがあるので、手袋をして作業しましょう。そのほか、園芸シートなどを敷いて作業すると後片付けが楽になります。

ウンベラータの挿し木のやり方!切る場所はどこ?

  1. 新しい鉢に鉢底ネット、鉢底石を敷き詰めて、挿し木用の土をいれる。
  2. 鉢のフチ下2〜3cmほどまで土をいれたら、あらかじめ水やりをして土を湿らせる。
  3. 土に割り箸などを挿して、深さ5cm程度の植え穴をつくる。
  4. ウンベラータの芽(成長点)が3箇所以上残るように枝を10〜15cmにカットして挿し穂をつくる。
  5. 挿し穂に葉がたくさんついている場合は、一番上の2枚以外取り除く。
  6. 挿し穂の切り口を水の中で斜めに切り、白い樹液を水で洗い流す。
  7. 挿し穂を土に挿してもう一度たっぷりと水やりをする。

正しい枝の切り方や成長点がどれかについては、こちらの記事で詳しく紹介しているのでチェックしてみてください。

ウンベラータを挿し木した後の手入れ

ウンベラータを挿し木したら、2〜3週間は土が乾き切る前に水やりをしてください。その後、優しく根本を持って簡単に抜けなければ発根している証拠なので、水やりの頻度を落として普通のウンベラータ同様に育てましょう。

また置き場所は明るい日陰で管理をして、強い日差しを避けましょう。肥料は鉢上げしてしばらく経つまで必要ありません。

ウンベラータの挿し木が生長したらどうする?

ある程度新芽が伸びてきたら、一回り大きい鉢に植え替える「鉢上げ」という作業をしましょう。鉢上げするときも5〜9月の間に行います。

鉢上げが必要な理由は、挿し木したときに使った土に問題があるためです。挿し木する時点では栄養のない無菌かつ保水性の高い挿し木用の土が好ましいのですが、ある程度育ってくると栄養分や排水性の高さが求められます。

鉢上げと同時に観葉植物用の培養土に入れ替えることで、その後もより大きく元気に育ってくれますよ。植え替え方法はこちらの記事を参考にしてください。

ウンベラータの挿し木でうまく発根させるコツ

どの方法であっても、ウンベラータの挿し木で大切なのは「乾燥させないこと」です。

発根には十分な湿度が必要です。ウンベラータ自体は乾燥を好む植物ですが、十分に発根するまでは土や水苔が乾燥しないように管理しましょう。

また、メネデールやフレッシュなどの発根促進剤を使うのもおすすめです。挿し木であれば植えるときに切り口に粉末状の発根促進剤をつけたり、水挿しや取り木であれば水に混ぜて与えましょう。

ウンベラータの挿し木以外の増やし方!水耕栽培はかんたん?

ウンベラータは挿し木以外にも、「水挿し」「取り木」という増やし方があります。

挿し木が一番手軽で簡単ではありますが、病気株の復活のために増やしたいときや絶対に失敗できないのであれば水挿しの増やし方が確実です。

また樹形を立て直したいときや、早くインテリアとして楽しみたいなら取り木で増やすといいですよ。

それでは詳しい方法をご紹介していきます。

失敗しにくい!ウンベラータの「水挿し(水耕栽培)」による増やし方

ウンベラータの水挿し(水耕栽培)は、挿し穂を水にいれて発根させる方法です。毎日水の交換が必要だったり、ゆくゆくは植え替えが必要だったりと、手間もかかる増やし方ではあります。

ただし、透明な容器で育てれば発根している様子もわかりやすく、増やしている最中から水耕栽培のようにインテリアとしても楽しめます。

準備するもの

  • ウンベラータ
  • 清潔なハサミ
  • コップなどの容器
  • 手袋

やり方・手順

水挿しの方法は、途中までは挿し木と同じです。同じように挿し穂をつくったら、切り口を斜めにカットして水につけて育てます。ウンベラータを水挿しで増やす場合は、一般的な水耕栽培と同じ方法で管理すれば発根してきますよ。

基本的には毎日水を交換して、できれば適量の発根促進剤を水に混ぜておくといいでしょう。肥料は十分に発根してから、液体肥料を水に適量混ぜて与えます。

置き場所は水の温度が上がりすぎないように注意しながら、直射日光を避けた日当たりのいい場所に置いてください。

根が十分に成長したら挿し木の項目で説明したのと同じように、新しい鉢に植え替えしてあげると元気に育ちます。

樹形を整えやすい!ウンベラータの「取り木」による増やし方

ウンベラータの取り木は、おもに真っ直ぐにひょろひょろと伸びすぎてしまった株を仕立て直すときにおすすめの増やし方です。簡単に言うと、幹の途中で発根させて、発根し終わったら幹を切り取って別の鉢で育てていきます。

発根中もインテリアとして楽しめますし、鉢に移した後もすぐにインテリアとして楽しめるほど葉が生き生きとしているので、比較的むずかしい方法ではありますがメリットも大きいですよ。

準備するもの

  • 元気なウンベラータの親株
  • 清潔なナイフ
  • 水苔
  • ビニール
  • 手袋

やり方・手順

  1. あらかじめ水苔は1〜2時間水につけて湿らせておく。
  2. 葉が分岐している下の幹部分を、2mmほどの深さでぐるりと一周、切れ目をいれる。
  3. 切れ目を入れた下に、幹の直径2倍分の幅をとって、もう1箇所同じように切れ目をいれる。
  4. 切れ目と切れ目をつなぐように、縦に一筋、深さ2mmの切れ目をいれる。
  5. 切れ目から幹の表皮をめくりあげて、1周分表皮を剥ぐ。
  6. 水苔の水分を絞ってできるだけ縦に繊維をそろえたら、表皮をはいだ部分を塞ぐように包む。
  7. 水苔全体をビニールで巻いて、下部分をひもで縛る。
  8. 空気を抜きならが上部分も同じようにひもで縛る。
  9. 数週間は水苔が乾かないように、上から水やりをする。
  10. ビニールの上から根が見えてきたら紐を外して、水苔の下の幹をハサミで切る。
  11. 新しい鉢に水苔ごと植え替える。

ウンベラータの増やし方は挿し木がおすすめ

ウンベラータ3つの増やし方にはどれも一長一短ですが、まずは気軽に増やしてみたいという方は挿し木がおすすめです。とくに5月のGW中にやっておけば、その後も生育期が長く続くので失敗も減りますよ。

上手に増やして、たくさんのウンベラータを育ててみましょう。

イチジクの挿し木時期は?発根までの日数、実がなるまでどのくらい?

イチジク 挿し木苗 アルマ

柔らかい食感で甘みがあるイチジクは夏~秋にかけて旬を迎える果物で、西アジア~アラビア半島が原産です。栄養価が高く美肌や便秘解消などの美容効果が抜群なので、とくに女性に人気があります。

イチジクの実はスーパーなどで手に入りますが、家庭菜園でも育てることができます。イチジクの挿し木の時期や方法、成功させるポイントなどについて紹介してきましょう。

イチジクの増やし方は「挿し木」が一番簡単!

植物を増やすには種まきや株分けなどいくつもの方法がありますが、国内で手に入るほとんどのイチジクは受粉していないため、イチジクは挿し木で増やすことが一般的です。

イチジクの挿し木の発根率は90%以上なので、初心者の方でも挿し木で増やせますよ。それでは、挿し木の準備について見てきましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
挿し木の繁殖に使う枝は「挿し穂」、挿し木する場所は「挿し木床」と呼ばれます。

イチジクの挿し木の時期はいつ?

イチジクを挿し木する時期は、2~3月頃が適切です。

ただし、寒い地域では凍害にあう場合があるため、暖かくなる3月中下旬~4月上旬頃に作業することをおすすめします。

ちょうどこの時期はイチジクの剪定作業をする時期でもあります。剪定で切り取った枝を使って挿し木することもできるので、一緒に作業するのがおすすめです。

イチジクを挿し木するのに必要なもの

イチジクの挿し木では、以下の道具を準備します。

  • 育苗ポットまたは素焼き鉢
  • イチジクの親株
  • 挿し木用土
  • 割りばし
  • ビニール袋

挿し木用土は、市販の挿し木用培養土を使用しましょう。イチジクを1本で育てる場合は3号の育苗ポット、2本以上まとめて育てる時は7~10号の素焼き鉢を準備することをおすすめします。

割りばしは土に穴を空ける時に使用するので、あると便利です。

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家庭菜園士 七尾びび
挿し木が成功するかどうかは土と水分管理にかかっています。土に水分がありすぎると挿し穂が腐ってしまいます。砂質で水はけのよい土を使いましょう。
イチジクを栽培した跡地、その場所の土を使うのは厳禁ですよ。

イチジクの挿し木の仕方

イチジクの挿し木では挿し穂づくりが大切です。

挿し穂は親株の剪定で切り落とした枝を使用するといいでしょう。剪定では芽の上から約2cmほどの位置で切り取り、挿し穂全体が15cm〜20cmほどになるようにしましょう。

親株の枝が直径2〜3cm以上あるような太い枝の場合は、挿し穂の長さ30cmほどを目安にして、枝をカットします。

いずれの場合も、枯れていない丈夫な枝を選んで挿し穂として使用しましょう。挿し穂の準備ができたら、下記の手順で挿し木していきます。

  1. 挿し穂の切り口を斜めにカットする。
  2. カットした後は、切り口の乾燥を防ぐために水に2〜3時間つけておく。
  3. 育苗ポットに挿し木用土を8割程度入れ、割りばしなどで土に植え穴をあける。
  4. 植え穴に挿し穂を挿す。この時、挿し穂は半分以上土に埋まるようにする。
  5. 挿し木した後はたっぷりと水を与え、発根するまでの期間は容器全体にビニール袋をかぶせ乾燥をふせぐ。

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家庭菜園士 七尾びび
中級者には「休眠枝ざし」という方法もおすすめです。
1年生の充実した発育枝を収穫し、貯蔵します。(貯蔵方法は、発育枝のさし穂を束ね、湿った砂やおがくずに埋める、もしくはポリエチレンなどの袋に入れて冷たい場所で保管することが推奨されています。)
その後、春の発芽前に取り出して節のすぐ下で斜めに切り、15~20cm程度の長さにします。
上部の1~2芽が土から地上に出るように埋めます。挿し穂の3分の2ほどを土のなかに埋めますよ。

イチジクの挿し木をした後の管理方法

置き場所

発根するまでは明るい日陰ほどの場所に置きましょう。風通しが良すぎると葉が擦れて病気になりやすいので、風当たりが少ない場所に置いてください。

水やり

発根するまではとくに乾燥が大敵です。できればポットの底面から給水できる状態にして、必要過不足なく水を吸収させてあげるといいです。

底面からの給水が難しい場合は、挿し穂に刺激を与えないように、優しい水流で水やりをしましょう。

イチジクは乾燥に弱い性質があるため、発根後も表土が乾いたらこまめに水やりをしてください。

鉢上げ(植え替え)

イチジクの挿し木苗がある程度発根して、生育旺盛になってきたら、鉢に植え替えるか地植えしましょう。

3月に挿し木をしたならば、真夏をさけて9月下旬ごろに植え替えるのがおすすめです。もしくは翌年の3月まで待ちましょう。

植え付け・植え替えの方法はこちらの記事を参考にしてください。

イチジクを挿し木してから発根するまでの日数はどれくらい?

イチジクは挿し木をしてから、約2〜3週間ほどで発根しはじめます。

イチジクの挿し木後、実がなるまでどのくらいかかる?

イチジクは挿し木をしてから約2〜3年で実がつきます。

ただしこれは日当たりや水やり、肥料などを適切に与えた上での収穫なので、発根してからは育て方の記事を参考に正しい管理方法で栽培することが大切です。

また、イチジクは品種によっては異種株2本を近くで育てないと結果しないものもあるので、親株の品種の性質には注意してください。

とはいえ、収穫前提で売り出されているようなイチジクであれば、だいたいは1株で結実する性質を持っているので、2〜3年以上たっても実がならない場合は、育て方を振り返ってみましょう。

イチジクを挿し木で増やしてみよう

イチジクは昔から不老不死の果物とも呼ばれ、食物繊維のペクチンやビタミンEなどの栄養価が豊富です。庭木のイメージがあまりないかもしれませんが、初心者の方でも育てやすく鉢植えであればマンションのベランダなど限られたスペースでも育てられますね。

挿し木であれば1本からでも増やせるので、機会があればイチジクを挿し木で増やしてみてはいかがでしょうか?

ガジュマルの挿し木による増やし方!太くするにはその後どうする?

ガジュマル 挿し木

今育てているガジュマルが少し大きくなってきたな、もっと増やしたいななと感じたら、剪定した枝を使って挿し木でガジュマルを増やすことができます。ガジュマルの増やし方では挿し木が一般的で成功率も高いので、初心者でも気軽に挑戦できますよ!

ここでは、ガジュマルの増やし方「挿し木」の方法や時期について詳しくご紹介します。

ガジュマルの増やし方は「挿し木」がおすすめ

ガジュマルの増やし方には「挿し木」「取り木」「種まき」の3つの方法があります。

しかし、取り木は難易度が高かったり、種はあまり流通しないことや育苗には適切な湿度気温の管理が必要になることから、もっとも簡単なのは挿し木で増やす方法です。

そもそも挿し木とは、植物の一部を切り取り、別の場所に移して発根させて増やす方法のことです。すでにある程度育った枝葉を使うので、最初から観葉植物としても楽しめるメリットもあります。

ガジュマルの挿し木はとくに難しい作業ではないので、気軽に挑戦してみましょう!

ガジュマルの挿し木の時期!剪定といっしょに行おう

ガジュマルの挿し木は5〜9月の時期に行いましょう。この時期のガジュマルは生育期といってとてもよく成長するので、挿し木のためにカットした枝からも根がでやすくなります。

ちょうどこの時期は剪定の手入れをする時期でもあるので、剪定で切り取った枝葉を使って挿し木にするのもおすすめです。

9月以降にガジュマルの挿し木をすると、根がでない可能性もあります。もしくはしっかりと発根しないまま苦手とする冬を迎えるため、途中で枯れてしまうこともあるため控えてください。

ガジュマルの挿し木に必要な道具

ガジュマルの挿し木に必要な道具は次の物です。

  • 清潔なハサミ
  • ポリポットなどの容器
  • 挿し木用の土(赤玉土小粒100%で代用可)
  • コップ

挿し木用の土というのは、一般的な観葉植物の土ではなく「種まき・挿し木用の土」といった名目で市販されている、無菌で清潔な土です。

挿し穂(挿し木するために切り取った枝)はとてもデリケートなので、発根していない状態で有機物の多い観葉植物の土を使うと、かえって弱ってしまい失敗することもあるので気をつけましょう。

ガジュマルの挿し木での増やし方

  1. 挿し木のための挿し穂を切り分ける
    ガジュマルの母株から元気な枝を選び、10cm前後で切り取ります。剪定した長い枝を10cmずつに切り分けて使うこともできます。こうして切り取った枝は挿し穂といいます。
  2. 挿し穂の余分な葉を落とす
    挿し穂がカットできたら、上の葉3〜5枚を残して、挿し穂の長さ2/3以下にある下葉を取り除きます。挿し穂に対して大きな葉がある場合は、葉を半分に切りましょう。
  3. 挿し穂の切り口を水につける
    挿し穂に十分に水分を含ませて発根率をあげるためにも、土に挿す前に、切り口を斜めに切り直して、水に2〜3時間つけておきます。
  4. 挿し穂を土に挿す

    挿し穂を土に挿すポリポットに挿し木用の土を9分目まで入れ、挿し穂の2/3が埋まるくらいに挿します。

    発根するまでの2〜3週間は、土が乾燥しないように水やりをして、明るい日陰で管理しましょう。

  5. 鉢に植え替える

    2〜3週間後、株元を少し揺らしてぐらつかないようであれば発根している証拠なので、新しい鉢に植え替えします。

    鉢には鉢底ネットや鉢底石を敷いて、観葉植物用の土を半分ほどいれたら、発根した挿し穂を真ん中に据えて、隙間に土を入れ込んで埋めていきます。たっぷりと水やりをして完了です。

    植え替えの詳しいやり方はこちらの記事を参考にしてください。

ガジュマルの挿し木は水挿し(水耕栽培)でも増やせる!

ガジュマルを挿し木で増やすとき、2回も植え替えたり、挿し木用の土やポリポットを用意するのが面倒というときは、発根するまで水挿し(水耕栽培)で管理する方法もおすすめです。

水挿しとは、そのまま水の中で発根させる方法です。上記の工程3の状態のまま、毎日水を交換して明るい日陰ほどの場所で管理しましょう。

1〜2週間もすると枝に白い斑点が浮かんで、そこから発根してきます。透明な容器に入れると根の様子がわかっておすすめです。

十分に発根したら、観葉植物の土に植え替えすればOKです。そのままガジュマルの水耕栽培として育てることもできます。

ガジュマルの挿し木をしたその後の管理方法!幹を太くさせる方法は?

ガジュマルを挿し木で増やしたものの、その後気になるのが挿し木苗の枝・幹の細さです。

ガジュマルといえば太い幹が入り組んだような個性的な株姿が魅力で、せっかくなら同じような株姿を楽しみたいですよね。

ですが、挿し木苗を育てても母株のような幹が太い状態にはなりません。というのも、幹に見える部分はもともと根上がりした“根っこ”だからです。つまり、これまで枝として葉をつけていた挿し木部分は太くなりようがないのです。

それでも時間をかければ、ガジュマルらしい樹形に近づけることはできます。4〜5年以上の時間はかかりますが、地中で太らせた根を少しずつ地上に露出していく方法なら可能性はあります。根を太らせることが目的なので、この間、地上部の枝が伸びたら短く剪定しておきましょう。

当初の枝だった部分は太くはなりませんが、挿し木苗も根を太くすることはできるので、少しずつ根上がりさせて楽しんでくださいね。

ガジュマルの挿し木を成功させる4つのコツ

挿し木の時期を守る

ガジュマルの挿し木の時期は5月から7月とご紹介しましたが、必ずこの時期を守ってあげてください。それ以外の時期ではガジュマルの負担が大きく、株が弱る可能性が高くなります。

清潔なハサミで剪定する

普段よく使うハサミには雑菌がついていますので、そのままカットしてしまうとガジュマルの断面に菌が入り込み、根が出ないことが…。必ず清潔なハサミをお選びください。新しいハサミである必要はないので、刃の部分を綺麗にするだけでも問題ありません。

すぐに日当たりのよい場所に移さない

ガジュマルを土に移したら、大きくなってほしい気持ちから屋外の日当たりのよい場所に起きたいかと思います。しかし、土に移ったばかりのガジュマルは負担がかかった状態ですので、ちょっとした日差しも強すぎるのです。最初は明るめの日陰から始め、徐々に日差しにならすようにしてください。

ガジュマルを挿し木で増やしてみよう!

ガジュマルは挿し木で増やすことができます。新しい種や苗を購入する必要がないのと、今まで育ててきた愛着のあるガジュマルを増やすことができるので、おすすめです。自分が選んでカットした枝から根が生え、また大きく成長してくと嬉しい気持ちになりますよね。ぜひ挿し木に挑戦してみてくださいね。

植物の魅力を伝えるグリーンアドバイザーになろう!2024年度の試験概要の変更点とは?

植物を育てるうちに、自然と身についていった園芸の知識と経験。GreenSnapユーザーのみなさんの中にも多いのではないでしょうか?せっかくならその知識と経験を形あるものにできたら素敵ですよね♪
園芸や植物に関わる仕事に就けたり、知識を深めることで仕事に役立ったり、地域の活動に活かせたりと、魅力いっぱいなグリーンアドバイザー。今回は、このグリーンアドバイザーの資格についてご紹介します♪

グリーンアドバイザーってどんな資格?

「グリーンアドバイザー」とは、公益社団法人 日本家庭園芸普及協会が認定する、植物の育て方や正しい知識を身につけて、適切な指導や助言をすることができる人に与えられる資格のことです。
植物好きのGreenSnapユーザーにとって、興味津々な方も多いのではないでしょうか?

グリーンアドバイザーの特徴とメリット

全国1万1千人登録の実績

グリーンアドバイザーの資格は、平成4年の発足から30年以上の歴史を誇る信頼性の高い資格です。現在は約1万1千人が登録しており、テレビや雑誌などで活躍する著名な方々も数多くこの資格を取得しています。

様々な分野での仕事や地域活動に活かせる!

園芸が好きで多くの知識があっても、やはり資格があるかないかでは、説得力も変わってきます。また資格を取ることで何より自信にもつながりますよね♪資格を持つことで、市場や種苗会社、園芸関連会社、ホームセンターや園芸店などのほか、管理者業務や園芸の相談員など、グリーンアドバイザーが活躍する分野は年々広がってきています。

グリーンアドバイザーのいる店登録制度で店舗のPRができる!

グリーンアドバイザーが在籍する店舗を協会ホームページで紹介でき、登録証とステッカーで信頼の店としてアピールできます。(登録料1店舗につき5,500円がかかります)

協会主催のイベントや行事に参加できる!

日本家庭園芸普及協会が主催する「フラワー&ガーデンショウ」をはじめとする様々な事業の企画や運営に参加することができます!憧れの世界に携わることができるなんて素敵な経験になりますよね♪

話題の「たねダンゴ」指導員を目指せます

日本家庭園芸普及協会では、新しい種まきの手法「たねダンゴ」を普及する目的で、グリーンアドバイザーを対象に「たねダンゴ指導員養成セミナー」を実施しています。(たねダンゴ®︎は日本家庭園芸普及協会の登録商標です)

資格取得後もアフターフォローが充実!

年4回お届けする冊子・ホームページから様々な情報を入手できます。また協会主催のセミナーやイベントに参加することで、自身のスキルアップや仲間作り、仕事の人脈作りに活かすことができます。

 

2024年度グリーンアドバイザー講習・試験概要について

「資格を取ろう!」と決めたら、テキストとインターネット配信による講習動画の視聴を通じて、早速学習を開始しましょう。9月に実施される筆記試験に合格後、資格登録手続きをすることでグリーンアドバイザーとして認められます。

講習が動画配信で受けられる!

2021年より開始されたインターネット動画配信による講習は試験までの期間中であれば、何度でも好きな時に受けられるので、仕事や家事が忙しくて時間が取れない人でも勉強することができます。

植物好きなら誰でも受験できる!

一昨年より受講・受験の要件が緩和されました。職歴や年齢が不問となり、グリーンアドバイザーの取得を目指す人なら学生でもOK。誰でも挑戦できますよ♪

昨年からますます受験しやすくなりました!

CBT方式導入!試験期間中であればお好きな日時で予約が可能!


この度、グリーンアドバイザー認定試験に、コンピューター上で実施するCBT方式が導入されることになりました。これまでは東京・大阪・名古屋等の主要都市のみでしか受験ができなかったのに対し、47都道府県全ての県、全国合計300ヶ所以上のテストセンターで受験することが可能になったのです!
地方在住の方にとっては格段に受験しやすくなりました。さらに、予約日の3日前までであれば、会場・日時の変更も無料でできるようになったので、急に都合が合わなくなった場合でも安心して受験していただけます。
このCBT方式導入に関する詳細は↓の記事をご覧ください♪

CBT方式導入に関する詳細はこちら

グリーンアドバイザー講習用テキストが新しくなりました!

グリーンアドバイザーの講習テキストは、基礎編・資料編の2冊あります。
2024年度から、よりわかりやすく手軽に学習できるような改訂が行われました。

基礎編テキストの内容・文章表現を一新!


園芸全般についての総合的な知識はそのままに、皆さんがより読みやすくなるよう新しくなりました。
また、今回の改訂に併せて、インターネット動画講習の内容も、全て新たに収録し直しています。

基礎編・資料編共に A4サイズからB5サイズに変更

携帯しやすく、インターネット動画配信と併せて、いつでもどこでも学習できます。

基礎編テキスト カラー化!


全ページカラー化になり、イラストや図表でよりイメージがつきやすく、学習しやすくなりました。

試験会場・日程について

■ 試験日程
2024年9月1日(日)〜 9月30日(月)
※上記期間中の1日を選んで受験できます

■ 試験会場
47都道府県すべての県、全国300ヶ所以上のテストセンター

■ 試験方式
CBT方式(※Computer Based Testingの略、テストセンターに設置したコンピューター端末を使って受験する試験方法)

■ 申込み受付期間
2023年4月1日(月)〜8月31日(土)
※ 上記期間中に複数回申し込みすることはできません。
※ 締切日に変更があった場合は、協会ホームページで発表します。

■ 申込み方法
インターネット経由での申込みとなります。

詳しくはこちら

グリーンアドバイザーの資格を取ってもっと園芸を楽しもう♪

グリーンアドバイザーの資格を取ることで、植物に対しての知識が深まるほか、より的確な説明ができるアドバイザーとしても活躍できます。

今年はより受講・受験しやすくなったグリーンアドバイザーの資格取得にぜひ挑戦してみてはいかがですか?

オリーブの挿し木の増やし方!適した時期やペットボトルでの代用法を解説

オリーブ

庭木や観葉植物として人気のオリーブの木は、挿し木でかんたんに増やすことができます。ここでは、オリーブの木の挿し木に必要な道具や適切な時期などをご紹介します。

オリーブの増やし方は「挿し木」がおすすめ!

じつはオリーブの木は、種や枝を使って株を増やせます。中でも、オリーブの木の増やし方で一般的とされるのが「挿し木」という方法です。まずはオリーブの木の剪定で切り落とした枝を使って、「挿し木」に挑戦してみるとよいでしょう。

また、オリーブの木は「取り木」という方法で増やすことも可能です。こちらについても、後ほどご説明します。

オリーブの挿し木に適した時期

オリーブの挿し木は適した時期に合わせて作業を行うのもポイントです。オリーブの挿し木の時期は、休眠期に挿し穂をつくる「休眠挿し」と、初夏になり成長が止まった頃に新梢から挿し穂をとる「緑枝挿し」が一般的です。

「休眠挿し」では、剪定時に切り落とした枝を用いて挿し穂をつくります。オリーブの木の休眠期にあたる3月〜5月頃まで(植え付け地でのサクラの開花直前の時期)が適期となります。

また、「緑枝挿し」では、オリーブの枝の成長が止まった6月中旬から7月頃におこないます。

オリーブの挿し木に必要なもの

  • 剪定ばさみ:切り落とした枝を切り分ける時などに使う
  • 切り出しナイフ:切り口を整える際に使う
  • バケツ:切り分けた枝を水につける時に使う
  • 大きめの平鉢:挿し穂を挿すための容器
  • 挿し木用土:挿し穂をさすための用土、鹿沼土小粒など
  • 軽石:平鉢の通気性や排水性を高めるため
  • 鉢:根が出た苗木を1株ずつ移植して育苗するときに使う

そのほか、栽培用土も用意しましょう。こちらは育苗するための用土です。市販でもオリーブ専用土があります。またはオリーブの栽培に適したブレンド土をつくって植え付けます。

オリーブの挿し木の方法

① 挿し穂を用意する

「挿し穂」とは、挿し木に使う枝や茎のことです。挿し穂に使用する枝は、前年に伸びた若くて元気な枝を使いましょう。

剪定で切り落とした枝を使う場合は、乾燥させないように、できるだけ長い枝のまま、湿らせたキッチンペーパーなどで包んでから、冷蔵庫の野菜室など低温の場所で保存します。

② 枝を切り分ける

オリーブの枝は、芽吹く直前に10cmほどの長さに切り分け、根元に近い方をナイフで斜め切りにする。切り口は乾燥しないように、すぐにバケツに入れた水につける。

③ 挿し穂を土に挿す

大きめの平鉢に、湿らせた鹿沼土(小粒)などを入れ、挿し穂を挿す。水をかけて根元を固めて落ち着かせる。挿し木用の用土を使ってもかまわない。
挿し穂は、葉芽が2芽ほど隠れる程度の深さで、5cmほど間隔をあけて挿す。

オリーブの挿し木の発根促進剤としておすすめなのが、「ルートン」です。使い方は挿し木の根本に、ルートンをまぶし、付着したまま土に挿して完了です。つけすぎないようにしましょう。

④ 半日陰の場所で管理する

挿し終わった鉢は、直射日光の当たらない半日陰の場所で管理します。1か月ほどで葉が芽吹き、3か月ほどすると発根する。

※徐々に枝も伸びてきますが、十分に発根するまでは掘りあげない方が無難です。しばらく時間を置くことになりますが、翌年の3月頃まではそのままの状態で育苗しましょう。

オリーブの挿し木はペットボトルでもできる?

オリーブの挿し木は、じつは鉢ではなくペットボトルで代用することもできます。

その場合は、2Lのペットボトルを上下半分に切り、底の方へ土を木を同様の手順で植え付けます。その後、上の方をかぶせ、空気が入らないようにピッタリとくっつけておきましょう。

挿し木で増やしたオリーブの手入れ

挿し穂を平鉢に挿したら、そのまま直射日光が当たらない半日陰の場所にしばらく置いておきます。1か月から3か月ほど経つと発根し、枝も少しずつ伸びてきますが、根がしっかりと張るまでは掘りあげずに翌年の3月頃まではそのままの状態にしておきます。

挿し木が発根し、苗木として育ったら、苗木を鉢から外します。苗木は鉢から抜いて根鉢を軽くほぐした状態にしておきましょう。

苗木の植え付け用として、直径、深さ50cm程度の穴を堀り、掘りあげた土5、腐葉土2、赤玉土(小粒)3の割合で混ぜ合わせ、1株あたり200g程度の粒状肥料を混ぜ合わせましょう。

オリーブは取り木でも増やせる!

「取り木」とは、出させたい枝や幹を傷つけたり、その周りをはいだりすることにより、その部分に栄養分が溜まりそこから発根を促進させ、苗木を作る方法です。

取り木のメリットとしては、親株を枯らすことなく、株を増やせる方法で接ぎ木に続いて成功率も高いことがあげられます。初めての方は剪定する予定の枝を用いると、失敗してもその部分を切り落とすだけで木に余分な負担を与えずに済みます。

オリーブの取り木をする時期

オリーブの木も、挿し木以外に「取り木」で株を増やすこともできます。取り木に適した時期は、春先から秋頃です。

オリーブの取り木に必要なもの

  • 水苔
  • ビニールテープまたはガムテープ
  • ラップ

オリーブの取り木の方法

  1. 適当な場所を5~10cmほどカッターで切れ目を入れ剥ぐ。
  2. 水に浸した水苔を皮を剥いだ枝に巻き、乾燥しないようにその上からラップを巻く。(乾燥したら水を足す必要があるので、割りばしや木の枝などを挟み、少し隙間をあけておく)
  3. ビニールテープを上下とラップの重なる部分に巻いて完了。(下の方から水が流れてしまわないよう、テープでしっかりと固定しましょう。)

※水苔は、発根するまでの間、水分を補給しなければならないので、できるだけたくさん巻くのがおすすめです。

まずはオリーブを「挿し木」で増やしてみよう

挿し木は発根するまでが勝負時ですが、うまく発根させるためには、挿し木の時期や、土の質、発根促進剤を適切に使用・使い分けすることがポイントです。小さな枝から苗木が育ち、やがて木として育っていく過程を観察できることはなかなかうれしいものです。ぜひチャレンジしてみましょう。