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スナゴケの育て方|庭への植え方や増やし方は?茶色く枯れる原因とは?

スナゴケ

スナゴケは星砂のような姿をした小さな葉が特徴の苔の一つです。繊細な見た目に反して、とても強く丈夫な苔で、庭に植えたり、テラリウムにして楽しまれるなど人気です。

今回はそんなかわいらしいスナゴケの特徴や育て方、楽しみ方などをご紹介します。

スナゴケとは?

スナゴケとは、シッポゴケ目ギボウシゴケ科の蘚類です。スナゴケ(砂苔)という名前の通り、砂池や岩池などの水はけや日当たりが良好な場所を選んで自生します。都会でも、日陰気味のアスファルトなどで見ることができます。

直射日光や暑さ寒さにも強く、苔の生育環境として厳しいといわれる屋上の緑地素材としても利用されており、ヒートアイランド現象の抑制に期待されています。

スナゴケとゼニゴケの違い

スナゴケとよく似た苔にゼニゴケがあります。スナゴケとゼニゴケの違いは、生育環境の違いです。

湿度が高く常に湿った環境を好むのがゼニゴケ、湿度が低く水はけと日当たりのいい場所を好むのがスナゴケです。ゼニゴケは地面にへばりつくように平たく繁殖します。繁殖力がとても強いため、放っておくと爆発的に広がります。

ゼニゴケは湿気の多い場所に発生するため、虫やミミズ、ナメクジの発生する原因にもなります。庭の厄介者として駆除されることが多いのですが、苔には一般的な除草剤が効かないため、駆除の方法に気をつけなければいけません。

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Akinobu

苔専用の除草剤が販売されています。使用する際は、他の植物への薬害の影響もありますので、注意するようにしましょう。

スナゴケの栽培のポイント

スナゴケは日光を好むので、日当たりの良い場所に植え付けましょう。室内で管理するときは、光源の下に置くようにして光を確保してあげると上手に育てることができます。

スナゴケの土

スナゴケは湿度が高い場所が苦手なので、砂混じりの水はけのいい土をつくることがポイントです。しかし、水はけのよすぎる土だと大雨や散水で苔が動いてしまい苔が生育しないので注意が必要です。

庭に植え付ける場合

庭土を耕してから、川砂を混ぜたあと、ピートモス、バーミキュライトを少量混ぜ、よくならして土の表面を平らにします。

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赤玉土の小粒も水はけがよく苔の育成には適しています。ピートモスは保水性が高いのであまり多量に使用しないようにしましょう。

鉢に植え付ける場合

スナゴケ栽培用の土を自分で配合するときは、黒土5:川砂3:バーミキュライト2:ピートモス1をよく混ぜて、用土の表面を平らにします。

スナゴケの水やり

スナゴケの水やりは1週間に1回程度のペースで、早朝か夕方の涼しい時間にたっぷりと与えるようにしましょう。直射日光の強い時間に水やりをすると、スナゴケの内部で蒸れを起こして弱ってしまうので避けましょう。

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特に夏場は蒸れによって茶色く変色してしまうので、なるべく夜か早朝にお水を上げるようにしましょう。

スナゴケの庭への植え方

スナゴケの植え付けに適した時期は、5月〜6月、9月〜10月です。庭に地植えする場合は、適度な日当たりと風通し、水はけの良い場所を選びます。庭に植え付ける場合は、苔マットを使用すると簡単です。

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苔を植え付けた後は目土をするようにしましょう。目土は苔と苔の隙間に砂や微塵が入り込むように苔全体に目の細かい土を振りかけるようにします。そうすることで苔が活着しやすくなり、成長を促しやすくなります。

スナゴケの増やし方

スナゴケを増やす場合は「まき苔法」がおすすめです。苔を小さくほぐして種のように土に撒く方法です。

まずスナゴケを充分乾燥させてから、手で揉み砕いて粉砕します。これを川砂の上に薄く敷き、半日陰の風通りの良い場所におきます。毎日の水やりは必要ありませんが、芽が生えそろうまでは、土が乾燥しないように気をつけながら管理しましょう。

スナゴケに花は咲く?

スナゴケは胞子で増えるため、花を咲かせることはありません。胞子を形成・収納している胞子嚢(ほうしのう)が花のように見えるため、苔の花と呼ばれることがあります。

スナゴケが茶色く枯れる原因は?

スナゴケは鳥や猫の糞尿がかかってしまうと、茶色く枯れてしまいます。回復には一年ほどかかってしまうため、新しく植栽し直すことがおすすめです。

また、水のあげすぎで苔の内部が蒸れてしまったり、乾燥しすぎると、葉が茶色くなって苔自体が弱ってしまいます。乾燥には強いですが、葉が閉じてきた時はたっぷりと水分を与え、日当たりがよく風通しの良い場所に移動させましょう。

スナゴケの楽しみ方

庭に植える

スナゴケは日光に強いため、庭に植えて比較的簡単に増やすことができます。上から見ると星屑がひしめき合っているように見えて愛らしい姿を見せてくれます。

盆栽や苔玉に使う

保水機能はありませんが、スナゴケを盆栽や苔玉の土を覆うようにして貼り付けると、こんもりと緑が覆う美しい盆栽になります。

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スナゴケを苔玉に使用する際は、乾燥した状態でしっかりと土に巻きつけてから水をあげるようにしましょう。先に水をあげてしまうと苔同士がほぐれやすくなり巻きつけづらくなってしまいます。

テラリウムに使う

スナゴケはジメジメした場所が苦手なので、湿気のこもる容器での栽培にはあまり向いていません。テラリウムで楽しみたい場合は、オープンタイプの容器を使用することがおすすめです。

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スナゴケと同じく比較的乾燥に強いスギゴケやハイゴケと合わせることで、よりバリエーションに富んだきれいなテラリウムを作ることができるでしょう。

スナゴケの育て方を覚えて庭に植えてみよう!

スナゴケは、暗くてジメジメした場所に生えるという苔のイメージをくつがえすような、水はけのいい環境を好む美しい苔です。育てるときはこの点に注意して管理しましょう。

育てる環境を管理できれば、初心者にも扱いやすい苔ですので、お庭に植えて楽しんでみましょう。

苔(コケ)のプロが教える!苔庭・苔玉・苔テラリウムにおすすめの種類、庭に生えるのは?

コケ

コケは非常に種類が多く、実は鑑賞性の高い植物です。ここでは、そんなコケの種類を、苔庭、苔玉、苔テラリウムにおすすめなもので分けて、いくつかご紹介していきます。

苔(コケ)とは、どんな植物?

道のコンクリートの隙間など、日常生活でも見かけるコケは、日本全土に自生しています。

岩の上をはいつくばるように成長する性質を持っているため、自宅の玄関にコケがつくと掃除の手間が増えたりなど、邪魔なものと思われることもあります。ただし、コケはきちんと管理すれば、盆栽や苔テラリウムに利用されるなど、鑑賞性の高い存在でもあります。

日本においては、古くから庭園なども親しまれれることもよくありますよね。また、京都にある西芳寺は苔寺とも呼ばれ、非常にコケが美しい場所としても知られています。

そんなコケはクロロフィルを持っているため、緑色をしています。苔の多くの種類は、ジメジメした湿気のある日陰を好みます。とはいえ、ほかの植物と同じく光合成はしますが、コケには維管束や根がなく、種子ではなく胞子で増るため、花は咲きません。

苔(コケ)の種類・品種はどれくらいある?

コケは日本だけでも約1,500種類以上が自生し、世界中では約20,000種類以上も存在しているといわれています。

苔(コケ)の種類・品種

コケの種類は、大きく分けて「マゴケ(蘚類)」「ゼニゴケ(苔類)」「ツノゴケ」の3つに分類されることが多いです。

マゴケ

私たちがもっともよく目にするコケの種類が、おそらくこの「マゴケ」です。苔盆栽や苔テラリウムやなどでもよく使われています。

代表的な品種には、スギゴケ、ハイゴケ、ヒノキゴケ、タマゴケなどがあります。

ゼニゴケ

「ゼニゴケ」は姿も独特で、葉と茎にわかれていない葉状体と呼ばれる見た目をしています。繁殖力が強いことから、コケの中でも悪い種類であるとされることが多いです。

代表的な品種には、ゼニゴケ、ムチゴケ、ジャゴケなどがあります。

ツノゴケ

ツノゴケは、ゼニゴケと同じく、葉と茎にわかれていない葉状体と呼ばれる見た目をしています。そこから胞子体が地面と垂直に生えるものや、地面と平行に生えるものがあります。
 
代表的な品種には、ナガサキツノゴケ、ニワツノゴケなどがあります。

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葉と茎が明確に分かれているものはマゴケ(蘚類)、葉と茎のに分かれていないものはゼニゴケ(苔類)、細長いものがツノゴケ類と、見た目で大まかに判別できます。※種類によってはこの通りに分類できないものもあります。

苔庭におすすめの苔の種類

苔庭で楽しめるコケの種類をご紹介します。

ホソバオキナゴケ

京都にある西芳寺(苔寺)にはこのホソバオキナゴケがたくさん。美しい緑色とふわふわとした質感のあるコケです。ホソバオキナゴケは、「マンジュウゴケ」とも呼ばれます。コロコロとした丸いコケなのでこの別名がつけられました。見た目の雰囲気は、コキアのよう。直射日光は好みではありません。じめじめした場所を好みます。

ホソバオキナゴケは成長がゆっくりな特徴も。水を与えすぎると蒸れるため、注意が必要です。

スギゴケ

日本庭園のコケというとこちらも人気。寺院の庭園でよく見かけます。スギのような葉を持つコケで、苔庭では一番人気があるといっても過言ではありません。園芸店やホームセンターでも苔としてよく流通しているため、手に入りやすいコケと言えるでしょう。半日陰はもちろんですが、一日中日があたる場所でもよく育ちます。

ハイゴケ

ハイゴケは横に広がる性質があります。そのため、「這う苔」という意味を持つハイゴケという名前になりました。半日陰、日の良く当たる場所、どこでもよく育ちます。非常に生命力が強く、岩の隙間やコンクリートの上でもしっかりと成長するのですよ。またハイゴケはコケ玉にも利用される苔です。日が当たる場所では緑ではなく、黄色っぽく色が薄くなります。

スナゴケ

スナゴケは、葉が小型の苔で最も直射日光に強い苔で乾燥にも強いので苔庭にもぴったりな苔です。乾燥すると葉が閉じた状態になりますが水を与えるとすぐにきれいに葉を開いて、上から見ると星形に葉が広がりきれいです。

苔玉におすすめの苔の種類


苔玉で楽しめるコケを紹介します。

ハイゴケ

横に広がるハイゴケは苔玉作りにも利用されます。

シノブゴケ

マット状に広がり、繊細に広がる葉が非常に美しい苔です。比較的成長が早く着生もしやすいので、苔玉にも適しています。乾燥には強くないので、毎日の水やりを忘れないようにしましょう。

盆栽におすすめの苔の種類

盆栽には直立性があるコケがおすすめです。

ギンゴケ

ギンゴケの高さは1センチほど。葉は重なり合っています。葉の形はやや尖った卵型。盆栽の表面に使用されることが多いですよ。

苔テラリウムにおすすめの苔の種類

苔テラリウム(コケリウム)は近年とても人気が出てきています。ここでは人気の種類を紹介します。

タマゴケ

まるまるとした見た目のコケは非常に愛らしく人気。丸い胞子体を付けることから、タマゴケという名前がつけられました。暑さに弱いため、コケの先端が茶色く変色することがあります。

ホソバオキナゴケ

ホソバオキナゴケは苔テラリウムとしても人気です。苔テラリウムでは、スプレーをして水を与えますが、こちらは濡れたままでいることを嫌います。ゆっくりと成長して、育てやすいコケですので、初心者の方にも向いています。

コツボゴケ

コツボゴケは湿った土の上や、倒木の上に生えるコケ。水を与えるとキラキラと光るように見えます。水の与えすぎで、コケを蒸れさせなければ育てやすいコケですので、苔テラリウム初心者の方にも向いています。

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コツボゴケの新芽は水を浴びて光に照らすと、黄緑色で透き通ったガラスのような姿をしていて、テラリウムではそのきれいさを存分に楽しむことができます。

庭に勝手に生えてくる苔(コケ)の種類は?

これらのほか、自分の意図しない形でコケが庭に生えてくることもありますよね。よく庭に生えるとされるコケの種類には、「ギンゴケ」と「ゼニゴケ」があります。

中でも「ゼニゴケ」は前述にもある通り、繁殖力が高く、見た目が好まれないことが多いため、嫌な種類として扱われることが多いです。発生した場合は、注意してください。

楽しみ方によって、さまざまな苔(コケ)の種類・品種を選んでみよう

コケは非常に種類が豊富。葉の大きさや形も異なります。また利用目的によっておすすめのコケは違います。苔庭にする場合、苔玉にする場合、苔テラリウムにする場合でおすすめなコケは異なりますので、よく選んでコケを楽しんでくださいね。成長がゆっくりで水やりの頻度も低く育てやすいです。初心者の方もぜひ楽しみませんか。

ローズマリーの育て方をプロが解説|室内や鉢植えでも栽培できる?植え替えのコツは?

ローズマリーは地中海沿岸地方が原産のシソ科の常緑性低木で、家庭菜園でも人気の万能ハーブの1種です。針葉樹のような強い香りがあり、ヨーロッパではお肉の臭みを取るために使われたり、煮込み料理の風味づけに使われます。鉢植えで栽培すると、新鮮なローズマリーが常備できるので、料理に使ったり、お風呂に入れたりして楽しめます。

そんなローズマリーは、ポイントさえ抑えておけばハーブの中でも比較的育てやすい種類であるといわれています。今回は、ローズマリーの育て方を中心に、植え替えの方法や枯らさないコツなどを家庭菜園士の七尾びびさんに詳しく聞いてみました。

ローズマリーを枯らさないために重要な育て方のポイントは?

家庭菜園士 七尾びび

ローズマリーは多湿を嫌い、風通しがよい場所を好みます。

ローズマリーの株は混み合いがちなので、梅雨の時期になる前に剪定して風通しをよくしておき、水やりも基本的に控えめにしましょう

また、ローズマリーは放っておくと2mを超えるほどの高さにもなるため、鉢植えやプランターで栽培するのがおすすめです。地植えで育てることもできますが、鉢植えの方が管理しやすいため枯らしにくいというメリットがあります。

もし地植えで育てる場合は、日当たりの良い斜面などに育てることのがポイントです。

ローズマリーは湿気が苦手なので、水はけの良い高植えで育てると、花つきがよくなります。斜面で育てられない場合は、土を高めに盛るといいでしょう。

ローズマリーは地植えでも鉢植えでも栽培できますが、初心者には「鉢植え」がおすすめのようですね。

鉢植えなら、ベランダや玄関などの狭いスペースや室内でも育てることができるだけでなく、お部屋の見た目もおしゃれに彩ってくれます。また、キッチンに置いて栽培すれば、使いたいときにさっと収穫できるのでとても便利で、気軽に栽培を始められそうですね。

ローズマリーの苗の選び方

ローズマリーには、「立性」「半匍匐性」「匍匐性」の3種類があります(それぞれの特徴などは、以下の記事を参照ください)。

匍匐性は茎が横に広がって育つので、鉢植え・プランターで育てるなら「立性」を選ぶと良いでしょう。

なお、料理やハーブティーなど、食用に使いたい場合は、「食用」と書かれているものを使用しましょう。観賞用の庭木として栽培する場合は、品種によって花や葉に違いがあるので、好みの品種を選んでくださいね。

ローズマリーの栽培環境・日当たり

ローズマリー

ローズマリーは、日当たりと水はけの良い乾燥した場所を好みます。

半日陰の環境でも育ちますが、なるべく日光の当たる場所に置いた方が丈夫に育ちます。

品種によって耐寒性に違いがありますが、基本的に、冬場は室内などの暖かい場所に移動させましょう。

家庭菜園士 七尾びび

ローズマリーは風通しがよい場所を好みます。ほふく性(横に這って行くタイプ)は広い場所に植える必要があります。もしくは鉢に入れて垂れ下がるように仕立てましょう。

ローズマリーの土

ローズマリーは基本的にどんな土でも育ってくれるので、あまり神経質になる必要はありません。ただし、ローズマリーは多湿が苦手なハーブなので、水はけの良い土を作ることを意識しましょう。

鉢植え・プランターの場合

鉢植えのローズマリーは、市販のハーブ用培養土を使用することで問題なく育ちます。

地植えの場合

地植えのローズマリーは、ローズマリーが深く根をはれるように、水はけのよい場所に植えるのがポイントです。排水性が気になる場合は、川砂や小粒赤玉石、腐葉土などを混ぜて根が深く張れるようにしておきましょう。

家庭菜園士 七尾びび

荒地でも十分たくましく育つので、多くの肥料は不要です。植え付けのときと毎年春先に適量与えればOKですよ!

ローズマリーの苗の植え方

ローズマリー 植え付け 鉢 イラスト

ローズマリーの苗は、購入してから時間を置かず、なるべくすぐ植えましょう。苗の植え付け時期は、種まきと同じく4〜5月、もしくは9〜10月頃が適しています。

地植えで植える場合、日当たりの良い斜面や高植えにするとよく育ちます。

  1. 根鉢を崩さないように、ポットから取り出す
  2. 根鉢と同じ大きさの穴を掘り、苗を植え付ける
  3. 株元に土をよせ、根と土が密着するように軽く押さえる
  4. 植え付け後、たっぷりと水やりする

ローズマリーは種まきからでも育てられるの?

ローズマリーは種まきから育てられますが、生長するのにかなり時間がかかります。種から発芽するまでには1カ月近くかかり、植え付けできるサイズに育つまでに3ヶ月ほどかかるので、苗を購入するのがおすすめです。

ローズマリーの日々のお手入れ

ローズマリーの株が若いうちは、特に高温多湿の環境に弱いです。葉が茂ってきたら、定期的に剪定をして風通しをよくしましょう。

ローズマリーの植え替え

ローズマリー 植え替え イラスト

ローズマリーの植え替えは、1〜2年に1度の頻度で行います。植え替えをしないと、鉢の中で根詰まりして徐々に弱ってしまいます。

ローズマリーの根元に気根(地上部に出る根)がたくさん出てきたら、植え替えの合図です。株を取り出し、ひと回り大きな鉢かプランターに植え替えましょう。植え替え時期は、真夏や真冬でなければいつ行っても大丈夫です。

ローズマリーを大きく育てたくない場合は、根鉢を取り出したあと、上から力を加えて古い土を3〜4ヵ所削り取ります。古い枝葉を剪定してから、もう一度同じ鉢植え・プランターに植え直しましょう。ローズマリーは移植を嫌うので、根鉢はなるべく崩さないように、土を優しく取り除いてくださいね。

通常の植え替えは以下の手順で行います。

  1. 根鉢を崩さないように取り出し、ひと回り大きな鉢に置く
  2. 気根が中に入るように土の高さを調整する
  3. 土を入れ、割り箸などでつついでしっかりと株を固定する
  4. たっぷりと水やりする

ローズマリーの水やり

ローズマリーの水やりは、土の表面が乾いていれば、鉢底から水が溢れるくらいたっぷりと与えます。表面の土が乾いていても、土の中は湿っていることがあるので、土を掘ってみてみて、地中もしっかりと乾いていれば水やりしましょう。

夏の時期

ローズマリーの夏場の水やりは、真夏は日中をさけ、朝か夕方に水やりするのがポイントです。ローズマリーの葉っぱは硬くて細いので、比較的乾燥に強く、水を吸う量もほかのハーブより少なめです。そのため、頻繁に水やりする必要はありません。

冬の時期

ローズマリーの冬場の水やりは、あまり必要ありません。ただし、ローズマリーを室内で育てている場合は、暖房などで空気が乾燥しがちです。ローズマリーの状態を見て、土の中まで乾燥していたら、水やりをしましょう。

ローズマリーの肥料・追肥

ローズマリー GSオリジナル

ローズマリーは、春と秋の生長期に1カ月に一度の頻度で液体肥料か、緩効性の化成肥料を与えます。真夏は暑さのためにローズマリーの生育が止まるため、追肥は控えましょう。

ローズマリーは肥料を与えなくても枯れることはありませんが、長く栽培したい時は適宜追肥を施してあげるのがコツです。ただし、肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こして弱々しく成長してしまうことがあるので注意してくださいね。

ローズマリーの開花時期

ローズマリー GSオリジナル

ローズマリーの開花時期は、5〜11月頃です。この期間には、青くて小さな花を長期間咲かせてくれます。

ローズマリーの収穫

ローズマリー 収穫 イラスト

ローズマリーは、一年中収穫することができます。高さが30cm以上になったら、必要な量の葉を摘み取って収穫しましょう。枝を切ってそのまま使用するか、枝をしごいて葉だけを使うこともできます。

収穫時に、茂っている部分をまとめて収穫することで、株の形を整えたり、風通しをよくすることができます。伸ばしたい芽がある節の上で切りとれば、そこからわき芽が伸びてさらに増やすことができますよ。

ローズマリーの冬越しできる?

ローズマリー

ローズマリーは耐寒性があるので、冬の寒さにも強いハーブです。気温が0℃くらいまで下がっても育つほど丈夫ですので、霜に当たるくらいの寒さであれば、放っておいても問題ありません。

とはいえ、強い霜に当たってしまうと枯れる原因になるので、極寒地の場合は冬場は室内で管理してあげましょう。また、品種によっては冬越しできないものがあるので、鉢植えで育てている場合は、室内で管理する方が安全です。

ローズマリーの増やし方

ローズマリーは、「挿し木」という方法で増やすことができます。挿し木は春か秋の生長期に行うのがコツです。挿し木の方法は、関連記事を参考にしてくださいね。

ローズマリーの育て方で注意すべき病気・害虫

ローズマリーがかかりやすい病気や害虫はほとんどありません。

風通しが悪くなり、湿気が溜まるとハダニやカイガラムシがついてしまうこともありますが、被害にあった葉っぱを取り除けば害虫の被害を抑えることができます。

ローズマリーを鉢植えにして、室内栽培してみよう!

爽やかな香りが特徴のローズマリーは、さまざまな用途に活躍してくれます。一年中緑の葉っぱをつけてくれるので、料理やハーブティーに、また消臭剤や掃除にも使えますよ。

鉢植えで育てれば、室内でもコンパクトにおしゃれに栽培することができます。丈夫で育てやすいローズマリーを育てて、家庭菜園を楽しんでみてくださいね!

クリスマスローズの植え替え|時期や株分けのやり方は?土の選び方は?

クリスマスローズ 植え替え ポットから取り出した苗

花色が豊富なクリスマスローズは、冬の時期に見頃を迎える多年草の草花です。正しく植え替えをすれば毎年の開花が楽しめ、株分けして増やすこともできますよ。

今回はクリスマスローズの植え替えや株分けの方法について、失敗しないコツをふまえながらご紹介します。

クリスマスローズは植え替えしないとどうなる?

クリスマスローズ 植え替え前

クリスマスローズはとくに蒸れに弱い植物なので、植え替えしないまま育てると枯れることもあります。今シーズンにポット苗を買った方も、そのまま育てず、必ず鉢やプランターに植え替えましょう。

植え替えしなかった場合に起こりうる症状は次の3つです。

  • 病害虫:夏に株が蒸れて発生しやすくなる
  • 根詰まり:鉢の中で伸びる余地がなくなり、弱ってしまう
  • 根腐れ:根っこが腐って十分な生育ができなくなる

クリスマスローズの植え替え時期はいつ?

クリスマスローズの植え替え時期は、3〜4月か10~11月の、春か秋が適期です。気温の目安としては15〜20℃の時期に行いましょう。

ちなみにクリスマスローズの開花時期は3〜5月ほどですが、花が咲き終わるのを待って5月頃に植え替えを行うのは間違いです。

北海道や東北地方などの寒い地域では春先の作業がおすすめです。植え替えや株分けした後に土が凍ってしまうと生育に影響が出る恐れがあるため、育てる地域によって時期を変えましょう。

クリスマスローズを植え替えする頻度・目安は?

クリスマスローズの植え替えの頻度は、だいたい1〜2年に1回です。

とはいえ、次のような状態であれば植え替えのサインです。その年は植え替えするようにしましょう。

  • 水やりをしてもすぐに水が吸い込まれない
  • 鉢底や表土から根が見えている
  • 鉢の大きさに対して株の大きさがアンバランス
  • 下葉が黄色に変色する
  • 肥料を与えても元気がない(病害虫が発生している)

クリスマスローズの植え替えに必要なもの

クリスマスローズ 植え替え 用意するもの

  • 新しい土(クリスマスローズ専用の培養土)
  • 1回り大きい鉢(深さ30cmほどの深鉢がおすすめ)
  • 鉢底ネット・鉢底石(スリット鉢の場合は不要)
  • 長めの菜ばし(鉢底まで届くもの)
  • 移植ゴテ

クリスマスローズは毒があり触るとかぶれることもありますので、手袋を着用してください。このほか、園芸シートなどがあると後片付けが楽になります。

クリスマスローズの土の選び方

クリスマスローズは草花の中でもとくに水はけのいい土を好む性質があります。植え替えのときには市販のクリスマスローズ専用の培養土があるので、そちらを使うのがおすすめです。

もしすでに持っている草花用の培養土を使いたい場合は、草花用培養土3:赤玉土小粒3:鹿沼土3:軽石もしくはゼオライト1の割合で混ぜて使うといいです。

最初から配合したい、微調整したいという場合は、元肥も含めて下記のような比率で混ぜましょう。

  • 赤玉土小粒5:腐葉土3:軽石小粒2+緩効性肥料適量+殺菌剤適量
  • 赤玉土小粒3:日向土3:馬糞堆肥2:腐葉土1:ゼオライト1+殺菌剤適量

クリスマスローズの植え替えのやり方

  1. ポットや元の鉢から取り出す

    クリスマスローズ 植え替え ポットから取り出した苗

    クリスマスローズがもともと植えられていたポットや鉢から、優しく取り出します。抜けにくいときは鉢の縁に細い棒をさして、少しほぐしてから鉢を引き抜くといいですよ。

    それでも抜けない場合は、無理に引っ張るのではなく鉢をハサミやカッターナイフなどで切って壊して取り出しましょう。

  2. 根鉢をほぐす

    クリスマスローズ 植え替え 根鉢をほぐす

    まずは根鉢(根と周りの固まった土)の上表面にたまったゴミや苔、雑草などを取り除きましょう。

    次に根鉢の下部分をほぐします。菜ばしを斜めに差し込み、白い元気な根を避けながら、ていねいにほぐします。

    春に植え替えする場合はこれから休眠に入るのであまりほぐしません。反対に、秋の植え替えはゴムハンマーなどで叩いて大胆に根をほぐしても大丈夫です。

  3. 古い根を整理する

    クリスマスローズ 植え替え 細い黒い根を取り除く

    黒い根は古い根ですが、軽く引っ張って抜けるようなら取り除いておきましょう。この写真だと、根鉢(土と根のかたまり)の上部の根は細く黒っぽい部分が古い根です。

    根を整理したら、大株の場合はこの時点で株分けをしましょう。詳しい方法は後述します。

  4. 新しい鉢の準備をする

    クリスマスローズ 植え替え 新しい鉢の準備

    新しい鉢に鉢底ネットを敷いて、底が見えなくなるまで鉢底石を敷き詰めましょう。今回はスリット鉢に植えるので、底石はいれていません。

    土を鉢の中に少し入れて、株を鉢に入れてみて土の高さを確認しましょう。根本の茎の分岐点と、鉢のフチ下1cmが同じ位置にくるように、土をいれて高さを調整してください。

  5. 鉢に土をいれる

    クリスマスローズ 植え替え 土をいれる

    鉢の真ん中に株をいれたら、隙間に土をいれていきます。ときおり鉢の側面を叩いたり、菜ばしを挿して中でぐるぐると回すようにして、土が詰まるようにしてください。

    茎が分岐点がぎりぎり土に埋まるイメージで植えましょう。深植えしすぎてもよくありません。

  6. 翌日に水やりする

    クリスマスローズ 植え替え 水やりをして完了

    苗を植えたら明るい日陰において、翌日になったら仕上げに鉢の底から流れ出るまでたっぷりと水やりをしてください。


大株のクリスマスローズは株分けもしよう!

クリスマスローズは多年草のため毎年花を咲かせ、何年も育てていると徐々に株が大きくなっていきます。

植え替えをすれば枯れることはありませんが、大株のまま育てていると株の中心部が蒸れてしまい、中心部だけがはげたように枯れ込むことがあります。

そのような状態にさせないためにも、7号サイズより大株になったクリスマスローズの場合は、植え替えと一緒に株分けもするといいです。株を半分にわけて別の株として育てるので増やす意味合いでもおすすめです。

  1. クリスマスローズを株分けするときは、土をできるだけ落として茎から伸びた根を見極めながら作業する。
  2. 株分けしたときに茎が3〜5本程度残るように、自然と分岐した部分探す。
  3. 茎の付け根より1cmくらい下を目安に、茎と茎の間の分けられそうな部分にカッターかナイフを差し込んで切り分ける。
  4. 株分けした後は植え替えと同じように新しい鉢に植える。

切り分ける場所を間違えてしまったら差す場所を変え、無理なく分かれたところで分割するのがポイントです。地植えにしたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

クリスマスローズの植え替え・株分け後の管理方法

クリスマスローズの植え替え・株分け直後は、まだ根がしっかりと安定していません。風が当たる屋外には置かず、室内の明るい日陰で様子を見てください。

また、市販の培養土には元から、自分で配合する場合も緩効性肥料を元肥として与えているので、追肥は1〜2ヶ月後から始めれば問題ありません。

松原真理子

植え替え後に室内管理する場合には、エアコンなどの使用で1日の室温が大きく変化するような場所は避けましょう。

失敗しない植え替え・株分けのコツ!

どうしても失敗したくない、植え替えや株分け作業が不安!という方には、根にハイフレッシュなどの粉末状ケイ酸塩白土をまぶして植えるといいですよ。

ケイ酸塩白土には根や植物全体の抵抗力をあげて病気にかかりにくくするほか、発根促進の効果もあります。

植え替えや株分けでは、根の傷から病原菌が入らないこと、発根して根付くことが大切なので、ケイ酸塩白土があると格段に失敗しにくくなります。

クリスマスローズの植え替えや株分けをして健康に育てよう!

クリスマスローズ

寒い冬の時期に咲く色とりどりのクリスマスローズを見ると、ほっこりした気持ちになりますね。挿し木などで増やせる植物も多いですが、クリスマスローズの場合は主に株分けやこぼれ種で増やすことができます。

クリスマスローズを増やすためには株分けはとても大切な作業です。木が充分に生長し、最適な時期になれば株分けして増やしていきましょう!

松原真理子

クリスマスローズのお気に入りの花姿の品種があるのであれば、種ではなく株わけで増やす必要があります。種で増やすと同じ花形の花が咲かない可能性があります。

家庭菜園士が教える!菊芋(キクイモ)の栽培の方法や収穫時期、植えっぱなしで大丈夫?

菊芋

菊芋は、近年ではメディアなどで話題にあげられ、とても高い栄養価を誇る食材、「スーパーフード」として人気がでてきています。鉢植えやプランターでの栽培もできるため、家庭菜園にもおすすめの野菜です。

今回はそんな栄養豊富で初心者でも栽培しやすい菊芋の育て方や収穫、保存方法、栄養などについて詳しくご紹介します。

菊芋(キクイモ)はどんな野菜?育て方は簡単?

連作障害
あり(3〜4年空ける)
栽培期間
4月下旬〜11月末
生育適温度
塊茎は17℃以下でよく生育する

菊芋は、北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の多年草です。菊によく似た花を咲かせることから、菊芋と呼ばれています。地下の根(塊茎)を太らせて食します。

菊芋は、実は外来種であり、とても強健で繁殖力が強い野菜です。害虫に強く初心者でも育てやすいですが、地植えで育てると増えすぎてしまうことがあるので注意しましょう。

七尾びび

菊芋の葉には高確率で「うどんこ病」の症状が出ます。葉はうどんこ病でも、実の付きに影響はあまりないので、うどんこ病だからと撤去しなくても大丈夫です。うどんこ病が発生した際には1000倍希釈の重曹水を噴きかけるとよいでしょう。

菊芋(キクイモ)は植えっぱなしでも大丈夫?

菊芋は塊茎を土の中に植えっぱなしにしておくことで、翌年そこから生育がまた始まります。ただし、連作には適しておらず収穫量が減ってしまうため、春先に別の場所に植え替え育てましょう。

また、菊芋は繁殖力旺盛のため、適度な数の菊芋を掘り上げておかないと、野生化してしまいます。最悪の場合は、あたり一面が菊芋だらけになって手に負えなくなる恐れがあるので、植えっぱなしにする際には数を少なめに調整しましょう。

菊芋(キクイモ)の栽培に適した環境

菊芋は、日当たりのよい場所で栽培しましょう。比較的冷涼な環境を好むので、暖地より寒冷地で栽培するのが向いています。

収穫する地中の茎(塊茎)は気温17℃以下であれば、より太く大きく生長することができます。生育旺盛で、草丈が2〜3m以上になるほど大きく生長することもありますので、ある程度の広さが確保された場所で栽培しましょう。

菊芋(キクイモ)の土づくり

菊芋は、水はけのよい肥沃な土を好みます。地植え栽培の場合は、植え付けの2週間前から土壌の準備を行いましょう。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土を用いて育てればよいでしょう。

一方で、菊芋は荒れ地でも全く問題なく生育できるほどの生命力を誇るため、用土の質に対してあまり神経質になる必要はありません。

  1. 植え付け2週間前:1㎡に対して苦土石灰を100gまいてよく耕す
  2. 植え付け1週間前:1㎡に対して堆肥2kg、化成肥料100gを畑の全面にまいてよく耕す
  3. 植え付け直前:幅70cm〜80cmの畝をつくる

菊芋(キクイモ)の植え方

菊芋は種まきではなく、種芋を植え付けて育てます。種芋は出来るだけ状態の良いものを選んで植え付けましょう。植える前に芽出しの作業をしておくと、株の生長が早くなるので、実をより太らせることができますよ。

菊芋を植える時期

植え付けの適期は4月下旬〜5月中旬頃までです。種芋を植えたら、約2〜3週間ほどで発芽します。

鉢植え栽培の植え方

鉢植えの菊芋の場合、深さ30cm以上、直径40cm以上の鉢やプランターに一株植え付けるのが目安となります。菊芋は大きく生長するので、株同士の間隔は20〜30cmほど空けるのが大切です。種芋の場合は5cmほど上から土をかぶせましょう。

発芽後は種芋ひとつにつき、2〜3芽になるように間引くと、より大きく健やかに生長します。

地植え栽培の植え方

地植えの菊芋の場合、深さ10〜20cmほどの位置に植え付けましょう。複数の株を植える場合は、50cmほどの間隔をとるとよいです。

  1. 畝に50cm間隔で植え穴をあける
  2. 植え穴にたっぷりと水を注ぐ
  3. 水がひいたら種芋を植え、土を軽く手で押さえる
  4. たっぷりと水をやる

菊芋(キクイモ)の水やり

菊芋は過湿の環境を嫌うため、乾燥気味に育てましょう。

プランター栽培の水やり

プランター栽培の菊芋は、表土が乾いていれば水やりをしましょう。土が湿っていれば、基本的に水やりは不要です。

地植え栽培の水やり

地植え栽培の菊芋は、基本的に水やりは必要ありません。自然に降る雨で十分です。

菊芋(キクイモ)の肥料・追肥

菊芋は追肥を施さなくても堅強に育ちますが、追肥を施すことで塊茎をよく太らせることができます。追肥は、1カ月に1度の頻度が適しています。追肥と同時に土寄せも行いましょう。

1㎡につき30gの化成肥料を株間に追肥し、土と肥料を軽く混ぜたら、株元へ軽く土寄せを行いましょう。

菊芋(キクイモ)の支柱立て


菊芋は生育旺盛のため、草丈が2〜3mほどに生長することもあります。植え付けから2カ月ほど経って株の高さが大きくなってきたら、支柱を立てて支えてやりましょう・

  1. 長さが240cmほどの支柱を用意し、畝の周囲に立てる
  2. 高さ30cm間隔で支柱にひもを張る
  3. ひもで株が囲まれたら完了
  4. 生長にしたがってひもを増やしていく

菊芋(キクイモ)の剪定

菊芋の葉が茂りすぎた場合は、半分ほど一気に切り戻しましょう。菊芋は9月ごろになると開花し、菊によく似た美しい花を咲かせます。

花の干渉を楽しみたい場合は、花がらをしっかり摘み取り、手入れをしましょう。

菊芋(キクイモ)の収穫時期

菊芋の収穫時期は、開花期を終えた10月下旬以降が適期です。茎が枯れた頃を目安に収穫しましょう。

まず、菊芋の根元を20cmほど残し、鎌などで切り取ります。そして根元から30cm以上離れた箇所を掘り上げて収穫しましょう。

菊芋(キクイモ)の保存方法

菊芋は、基本的に常温で長期保存ができません。常温で保存すると1週間ほどでカビが生えてしまうほど、鮮度が重要な野菜です。土の中に入れておけば、長期保存が可能なため、食べる分だけ掘り起こす形をとるとよいでしょう。

1週間ほどの保存であれば、土がついたまま新聞紙で包んで冷蔵庫で保管しましょう。収穫量が多い場合は、洗って皮をむいてから、好みの大きさにカットして冷凍しましょう。

菊芋(キクイモ)の栄養・効果効能

菊芋は健康食品としての評価が非常に高いことで知られています。菊芋に多く含まれているイヌリンは、消化されるとオリゴ糖へと変化して、糖尿病をはじめとした血糖値異常を抑制してくれる効果があります。

さらに菊芋には、多くのカリウムがふくまれており、高血圧や筋肉の疲労回復に効果を発揮してくれるのです。そのため菊芋は、菊芋茶として愛飲されたり、サラダなど料理で活躍しています。

菊芋(キクイモ)の育て方をコツを抑えて、栽培を楽しもう!

菊芋は比較的かんたんに収穫できるので、初心者の家庭菜園にもおすすめの野菜です。クセが少ない味なので、炒め物や揚げ物など、様々な料理に使うことができますよ。

ぜひ、家庭菜園で美味しく栄養豊富な菊芋を栽培してみてくださいね。

GreenSnap For Kids Project ~2022年11月キッズ便り~

みなさん、こんにちは。2022年もあと1ヶ月、あっという間ですね!
紅葉やガーデニングを楽しんだり、野菜を収穫したり。お子さんと植物を楽しんでいますか?

それでは、今月も「#GSforキッズ」に投稿されている写真をまとめてご紹介します!

■アポロンで花束。ボリューム満点ですね!

■可愛いおててと同じくらいのボニータ。見事ですね。

■水やり、頑張ってますね!寄せ植えも素敵。

■長靴型の鉢!素敵な世界観で、花たちも喜んでますね♪

■収穫した大根と。身長くらいありますね!すごい!

■学校でシクラメンの苔玉作り!素晴らしい取り組みですね。

■剪定頑張って、室内もフローラル!

■コスモスに顔を近づけてくんくん。かわいいですね♪

■秋の素材で可愛く仕上がりましたね♪

■クリスマスツリーの飾り付け。お庭の雰囲気にぴったり!

編集後記

いつもたくさんの投稿、ありがとうございます!
引き続き、#GSforキッズ でお待ちしています♪

Greensnapのキッズ公式アカウントでは、お子さんと楽しめるDIYや遊べる情報も配信中です。

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■Greensnap For KIDS Projectからのお知らせ

◎GreenSnapアンバサダー三上真史さんが夏の最後にインスタライブを開催してくれました。テーマはリボベジ(再生野菜)!

◎『GreenSnap Marche For Kids FUKUOKA2022』イベントレポート🌱ぜひご覧ください。

◎GreenSnapアンバサダー三上真史さんの親子向けインスタライブまとめ、ぜひご覧ください。

GreenSnapアンバサダー三上真史さんの親子向けインスタライブまとめ

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土を使わない観葉植物Table Plantsを何倍も楽しむアレンジ術

◎まだ体験されてないみなさんも、新しくなった「すくすく栽培セットBOX」をおうちで育ててみませんか?

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■GreenSnap for Kids Project

植物や花を育てる子供向け体験プロジェクト。子どもたちが植物や花を育てる楽しさ、大切さを学んでいただけたらとの思いが込められています。

GreenSnap For Kids Project

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ブルーベリーの育て方をプロが解説|鉢植え栽培はかんたん?苗の植え方、結実のコツは?

ブルーベリー 果実

ブルーベリーは「ベリーの王様」ともいわれ、日本でもよく知れ渡っている果樹です。食用としても販売され、目を良くしてくれる効果があるといわれています。実がなるまでに2年ほどかかりますが、育て方は果樹の中ではとてもかんたんな方。今回はそんな人気のブルーベリーの木の育て方のコツを、家庭菜園士の七尾びびさんに詳しく聞いてみました。

ブルーベリーをたくさん収穫するために重要な育て方のポイントは?

七尾びび

ブルーベリーの品種には、暖地向きで育てやすい「ラビットアイ系」、寒さに強い「ノーザンハイブッシュ系」、広範囲で育てられる「サザンハイブッシュ系」の3系統あります。

ブルーベリーの育て方は、いずれも果樹の中では簡単な方ですが、実がなるまでに2年ほどかかります。うまく実をつけさせるためにも、同系統2品種以上の苗を植えて、受粉させると良いでしょう。

また、多くのブルーベリーは酸性の土壌を好むため、土にピートモスなどを混ぜ、ふかふかの状態にしておきましょう。

同系統のブルーベリーでも、品種によって小粒であったり大粒であったり、味の特徴もさまざまです。詳しい品種の特徴や選び方については、こちらの記事を参考にしてください。

ブルーベリーを栽培する場所

ブルーベリーは寒さに強く、限られたスペースでも栽培できるため、鉢植えでも地植えでも栽培可能です。

地植えの場合

ブルーベリーの実を収穫したい場合は、なるべく日当たりの良い場所で栽培しましょう。

鉢植え・プランターの場合

鉢植え栽培の場合も、基本的には日当たりの良い場所で管理します。

半日陰で配置する場合は、数時間だけにしておきましょう。ブルーベリーは耐陰性が強いため、半日陰で管理することも可能ですが、花や実のつき方が悪くなってしまう可能性もあるので注意しましょう。

また冬の時期は、寒冷地に積もる雪に耐えかねて、枝が折れてしまうことがあるので、雪が積もらない軒下などの場所に移すようにしましょう。もしくは、雪が降りはじめる時期が来たら、鉢ごと倒して春になるまでそのままの状態で管理するのもいいでしょう。

七尾びび

夏場、西日が強く当たる場所は向きません。西日が強く当たらず、日中の日当たりがよい場所で栽培しましょう。

ブルーベリーの土

ブルーベリーの栽培には、水はけと水持ちの良い酸性の土を使いましょう。

酸性の土を使用する理由は、酸性の成分である土でなければ栄養素が吸収できなくなり、ブルーベリーの苗木が段々と弱くなって、最終的には枯れてしまうからです。

地植えの場合

酸性の用土をつくるには、ラビットアイ系は「赤玉土1:腐葉土1」の割合で、ハイブッシュ系は「ピートモス4:鹿沼土3:腐葉土3」の割合で配合するのがおすすめです。なお、鹿沼土は庭土でも問題ありません。

苗穴周辺だけでなく、植え付ける場所全体を掘り、土をふかふかの状態にしておきましょう。

鉢植え・プランターの場合

プランターや鉢植えにする場合も、同じ配合土で問題ありません(地植えの場合は、鹿沼土は庭先にある土でも可)。また、市販で販売されているブリーベリー専用の土を使うのもおすすめです。

七尾びび

市販の培養土に4割のピートモスを混ぜてもOK!

ブルーベリーの苗木の植え方

ブルーベリーは種まきから育てることも可能ですが、初めての栽培は苗木の植え付けが一般的です。

苗木の植え付け時期は、温暖地域は11〜12月、寒冷地域は3月頃です。葉が落ちて、芽や根が休眠期にはいる秋以降に行いましょう。

なお、植え付け方法は以下の通りです。

地植えの場合

  1. 苗がすっぽり入る穴(目安:深さ約30cm)を掘ります。
  2. 根が地面の近くを広がっていくように植えつけます。
  3. 土を踏み固めないように、土を元に戻します。
  4. 土の上に藁や籾殻、腐葉土、落葉などを敷いて、乾燥予防をします。
  5. 水やりをして完了です。

鉢植え・プランターの場合

  1. 植え付ける苗より、一回り大きめの鉢を用意します。
  2. 鉢に鉢底石を敷いて、その上に土を1/3流し入れます。
  3. 鉢の中心にくるように、1鉢に1苗ずつ植えます。
  4. 隙間がないように、土を苗の周りに敷きつめていきます。
  5. 水やりをして完了です。
七尾びび

ブルーベリーは苗木1本では実がつきづらいため、相性のよい二品種を混植しましょう。お店で取り扱っているブルーベリーの苗木の相性は販売店で聞いてみるとよいですよ。

ブルーベリーの水やり

ブルーベリーは乾燥に弱いうえ、水分の吸収力が強いため、水がとても大好きな果樹です。それゆえ、水やりは欠かさず行いましょう。

夏の時期

夏場の気温の高い気候のときは、朝と晩の2回水やりをしましょう。

鉢植えの場合は特に水切れに注意してください。水の量は、鉢底から水がたっぷりでるくらいです。

冬の時期

冬でも乾燥させないように定期的に水やりをします。乾燥する日が継続した場合は、水やりの間隔を短くして与えましょう。

土が白い色になっているときは乾燥している証拠です。放っておくと水の吸収率が悪くなってしまうため、バケツに鉢ごと入れて水を注いであげましょう。浸水時間は10分程度です。

七尾びび

表面が乾き過ぎないように、株元にマルチングしておくことがおすすめですよ。

ブルーベリーの肥料・追肥

ブルーベリーへの追肥時期は、1月頃です。

また、ブルーベリーの実がつきやすい5〜6月と、8〜9月にお礼肥(花を咲かせたあとや実を収穫したあとに、消耗した植物を回復させるために行う作業のこと)として、追肥を行う場合もあります。

ブルーベリーは酸性の土壌を好む性質がありますが、一般的な化成肥料を使うと、土壌が中和され生育不良を起こすことがあります。

ブルーベリーに肥料を与えるときは、窒素分に「硫酸アンモニウム」が使われているものを選ぶか、ブルーベリー専用肥料も販売されているので、そちらを使用しましょう。

ブルーベリーの剪定

ブルーベリーの枝を良い状態で保ったり、病害虫予防や果実がよくつくようにするためにも、剪定作業はとても大切です。

季節 剪定方法
夏はブルーベリーの成長期にあたるので、剪定の効果が出やすいです。
6月下旬頃に長く伸びている枝先を1/3ほど剪定しましょう。
冬の時期の剪定は、ブルーベリーの木の成長が止まる落葉期(12〜2月頃)が適期です。
寒い地域の場合は、雪が積もる前に枝を切り落としておくと良いでしょう。

なお、ブルーベリーは植え付けてからの年数別でも、剪定の仕方が少し異なります。詳しくは下の記事を確認してください。

ブルーベリーの受粉・実結

ブルーベリーの実を収穫するには、2品種以上植え付ける必要があります。特にラビットアイ系は直結実性がないため、1品種だけでは実がなりません。同じ系統から2品種以上を並べて育てるようにしましょう。

また、より実つきをよくするために、花を人工授粉させるのも良いでしょう。ブルーベリーの花の開花時期は、5〜9月頃です。人工授粉の方法は、以下の通りです。

  1. 雄しべの先端が花びらから飛び出したら、花を摘みます。
  2. 花を揉んで、爪に花粉を落とす。
  3. 爪の花粉を、別の鉢のブルーベリーの雄しべにつけて、完了です。

ブルーベリーの植え替え

ブルーベリーを鉢やプランターで栽培している場合は、2年に1回新しい土に植え替えると良いでしょう。

このとき根を切らないように古土を揉みおとし、ひと回り大きな鉢へ植え替えます。鉢底にはある程度の新しい土を敷いておいてください。苗木が深植えにならないように注意しましょう。植え替えが終わったら、たっぷり水をあげておきます。

ブルーベリーの増やし方

ブルーベリーの増やし方には、「種まき」と「挿し木」があります。

種まき

ブルーベリーの種まきを行う場合は、完熟した実をすり潰して種を取り出しましょう。ブルーベリーの種には白色と茶色の種がありますが、茶色の方を収穫するようにしてください。白色の種は発芽しません。

種は乾燥させられる場所で管理し3月頃まで保管しましょう。市販で売っているガーゼを水で濡らして上に種を置きます。ガーゼは乾かせないようにこまめに水で湿らせておきましょう。

発芽が確認できたら、種まき用のポットにブルーベリー専用の用土などを入れて育てていきましょう。

挿し木

ブルーベリーの挿し木には、緑枝挿しと休眠挿しの2種類の方法がありますが、ここでは緑枝挿しの方法をお教えします。

新梢(新しい枝や葉)を用いて行います。樹勢が良いのは新しくできた枝や葉の年数が多いことです。この新梢を約10cmほどの長さにカットします。2枚の葉を残して、そのほか全部取り除きます。

2枚の葉をさらに半分に切断しておきましょう。摘み取った先端を、ナイフなどで斜めに切除します。育てる容器の用土を入れて挿します。

ブルーベリーの注意すべき病気・害虫

病気や害虫の被害があまりない果樹なので、無農薬で栽培されていることがほとんどです。

ただし、まれに灰色かび病という病気にかかることがあります。灰色カビ病を見つけたらすぐにその株を切って処分しましょう。切ったあとは、殺菌剤を使用して防除しておきましょう。

また、アブラムシもつくことがあります。特に新梢の所につきやすいです。アブラムシを発見したら、すぐさま駆除に取り掛かりましょう。

虫ではないですが、花や実を食べに狙ってくる鳥がいますので鳥対策も施しておきましょう。鳥対策には、ネットを貼って防護するのが一番です。

ブルーベリーの収穫

ブルーベリーの収穫時期は、サザンハイブッシュ系は5月下旬〜7月中旬でハイブッシュ系は6月中旬〜8月上旬で、ラビットアイ系は7月中旬〜8月上旬頃が目安となっています。

収穫時期の目安は、果実だけでなく軸の部分も赤紫色に変わって数日が経過してからです。完熟したものから、摘み取っていきましょう。

七尾びび

熟した実はすぐに落下しますので、収穫期を逃さないように気を付けてくださいね。

ブルーベリーの実がならない原因

2品種以上植え付けてもブルーベリーがうまく実結しない場合は、まず土、肥料、水の3点に問題がないかを考えてみましょう。

ブルーベリーを栽培している土が固くなっている場合は、土をふかふかの状態にしてみてください。ブルーベリーの根は細いため、固い土では根が上手く成長しないことがあります。

また、肥料のバランスも大切です。ブルーベリーは硫酸アンモニウムなどの窒素肥料を混ぜ込むことで、より実がつきやすくなります。

それでも実がならない場合は、水が不足している可能性もあります。マルチングをするなど、乾燥対策を施してあげてください。

ブルーベリーの栽培難易度はかんたん!

ブルーベリーの果実にはアントシアニンが豊富に含まれていて、目に良い果物だといわれています。また、ブルーベリーは皮ごと食べることができるため、ほかの果物と比べても食物繊維も豊富。さらには必須アミノ酸もたくさん含まれているなど、とても栄養価が高いのです。

ブルーベリーの栽培はさほど難しくなく、栽培地域に合わせた品種を選べば、地植えでほったらかしにしても育っていきます。大株になると毎年たくさんのブルーベリーを収穫できますよ。

初心者にも育てることができることができるのでこちらの記事を参考にして育ててみてください。

アガベの育て方| 土づくりや植え替えのコツは?水やり頻度は?

アガベ ホリダ

アガベとは、南アメリカ北部や北アメリカ南部、中央アメリカを原産地とするリュウゼツラン科のリュウゼツラン属に分類される多年草の多肉植物の名前です。暑さや寒さにも強いのが特徴です。

そんなアガベの育て方について次から詳しく解説します。

アガベの育て方のポイント

アガベ 日当たり

アガベは夏型多肉植物といって、20〜35度ほどの気温でよく成長する植物です。反対に秋から翌春までの間、とくに気温10度以下になると休眠するので、水やりや肥料はやめて管理するのが育て方のポイントです。

ちなみに、アガベは品種によっては1〜2mにも大きくなり、大株になるほど寒さに強くなるので、地植えでも冬越しできます。

アガベの置き場所

アガベは日当たりと風通しのいい場所に置いてあげると、元気に成長します。

一方で夏場の湿気や雨を嫌うので、過湿や長期間雨ざらしにならないよう当たらないように気をつけてください。場合によっては根っこや葉が腐って最後には枯れてしまいます。鉢で管理しているものは暴風雨や台風のときは室内にとりこんでください。

また、寒さには強い性質を持っているとはいえ、戸外で越冬させるためには、0〜3℃の気温が必要となります。とくに3〜5号株は寒さにあまり耐性がないので、冬場に氷点下を下回る気温となる地域で育てる場合には、やはり室内へ移動して管理してあげる方が安全です。

アガベの水やり

アガベ

夏の水やり

アガベの夏の水やりは、土が乾いたらそれからさらに数日程度経ってから水やりしましょう。水やりするときは、鉢底部分から水が流れ出てくるくらいまでたっぷりと水をやるのがポイントです。

アガベの肉厚の葉の部分には水分を溜め込める機能が備わっていて、高温や乾燥には元々強いという特徴を持っています。乾燥気味に育てるので、夏の水やりは控えめでOKです。

水やりの回数が多すぎると、根腐れや株が弱る原因となるので、くれぐれも注意するようにして下さい。

また、水やりの時に受け皿に水が溜まってしまっていると、根っこにカビが生えてきやすくなる原因となるため、そのままにせず必ずチェックして捨てるようにしましょう。

松原真理子

大鉢でアガベを育てている場合は、毎回移動させるのは大変なので、受け皿に溜まった水は乾いた雑巾やスポンジ等で給水して外へ捨てる方法もおすすめです。

冬の水やり

アガベの冬の水やりは、断水するか、月1〜2回を目安に与えましょう。アガベは10月下旬〜3月中旬頃の間は生育が止まり、休眠状態になっているので、気温の低下とともに水やり頻度を落としてください。

休眠期でもあり、気温の低いこの時期に水やりをし過ぎてしまうと、根腐れしてしまうことがありますので、十分に注意してください。過湿や多湿の環境には弱い性質を持っているからです。

また、冬の水やりは水温にも注意してください。水道水では冷たすぎるので15〜20度ほどの水温になるように調節してできるだけ太陽の出ている時間帯から水やりしましょう。

アガベの肥料・追肥

アガベ チノチタ

アガベに肥料を与える時期は、生育期にあたる春〜秋である4〜10月です。この期間には、緩効性の肥料を2ヶ月に1回を目安に与えるようにしてあげて下さい。

もしくは即効性のある液体肥料でもOKです。その場合には、10日に1回を目安として与えるようにしましょう。

ただし、多肥にはしないようにしましょう。多肉植物は元々あまり肥料を必要とせず、肥料が多すぎてしまうと、肥料焼けを起こして大切な根っこ部分が傷んでしまうからです。

アガベの土づくり

アガベを育てるときは、水はけの良い土を選ぶことが重要です。保水力が高くいつまでも水分が蒸発しにくいジメジメとした土では、アガベにとっては加湿状態になり、生育し辛い環境となってしまいます。

初心者は園芸店などで売られている、多肉植物専用の培養土を利用すると簡単で便利です。

もし一から自分でつくりたい場合は、「赤玉土小粒5:軽石小粒4:腐葉土1」の割合で配合して土をつくると良いでしょう。

もしアガベを地植えで育てたいのなら、庭土に4割腐葉土を混ぜ、日向土か軽石小粒を1〜2割加えてください。

松原真理子

地植えで育てる場合は、その場所に水溜りができていたり土に苔が生えているような場所は少し根鉢を高めにして植える(高植え)にするなどの工夫も必要になります。

アガベの植え替え・植え付け

アガベの植え替え時期

アガベの植え替え時期は、霜が完全に降りなくなった4〜5月頃が適期となっています。長年狭い鉢植えで育てていると、水分や養分をうまく吸収することができなくなり、生育不良に陥り、そのうちに鉢全体に根が回ってきてしまいます。そのため、2年に1回を目安にして植え替えを行うようにしましょう。

アガベの植え替えのやり方

  1. 必要なものを準備する

    アガベ 植え替え 準備するもの

    • 多肉植物の培養土
    • 一回り大きい鉢
    • 底石と鉢底ネット
    • 移植ゴテ、ハサミ、軍手、割り箸など

    なお、培養土には害虫対策として、ベニカやオルトラン等の土に混ぜるタイプの殺虫剤を入れると、ネキリムシやハダニなどの被害が減らせます。

  2. 新しい鉢の下準備
    <

    アガベ 植え替え 鉢の準備

    新しい鉢の底穴をネットでふさぎ、底石を底が見えなくなるまで敷き詰めたら、多肉植物用の土を底石が隠れるくらいまでいれます。

  3. アガベをポット(元の鉢)から取り出す

    アガベ 植え替え ポットから取り出す

    アガベの株元を左手で持ち、ポット(鉢)を右手でつかんで優しく揺すりながら引き抜いていきます。

    左手を動かして抜くと地上部の葉と根が切れる可能性があるので、株を持つ左手は固定しておくといいです。

  4. アガベの根鉢を崩す

    アガベ 植え替え 根鉢を崩す

    買ったばかりの苗や、病害虫の疑いがある場合は、アガベの根鉢を崩します。

    太い根は傷つけないように避けて割り箸などで突きながら、優しく作業しましょう。

  5. 枯れた下葉を取り除く

    アガベ 植え替え 枯れた下葉などを取り除く

    株元に枯れた下葉があれば取り除き、子株があれば切り離して別の鉢に植えて株分けしましょう。

    また、このとき害虫がいないかもチェックしておきます

  6. 不要な根を取り除く

    アガベ 植え替え 細い根や古い根を切る

    古く黒っぽい根があれば、清潔なハサミで取り除きます。

    また、細い根もすぐに寿命がきて根詰まりの原因になるので、できるだけ取り除きます。

  7. 切り口を乾燥させる

    アガベ 植え替え 太い根の切り口を乾燥

    太い根を切って切り口が多く大きい場合は、1日程度明るい日陰で乾かしておきましょう。

    細い根を切っただけのときは、乾燥させなくても問題ありません。

  8. 新しい鉢にアガベを植える

    アガベ 植え替え 割り箸で支えながら隙間に土をいれる

    割り箸を新しい鉢のふちにかけて、その上にアガベを仮置きます。このように割り箸を使うと、根を分散させて植えられます。

    隙間に土をどんどん入れていきましょう。

  9. 9分目まで土をいれる

    アガベ 植え替え 鉢の9分目まで土をいれる

    ある程度まで土をいれたら、割り箸を外して鉢の9分目まで土をいれます。

  10. たっぷり水やりをして完了

    アガベ 植え替え 水やりをたっぷり

    最後に、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりして完了です。高温期や休眠中ならすぐ水やりせず、2〜3日置いてから水やりしましょう。

    植え替え直後は、明るい日陰ほどの場所に置いて、1〜2週間したら日当たりのいい場所に移動させます。

アガベの仕立て直し・手入れ

アガベは下の方から順に葉っぱが枯れるので、枯れてしまった葉は手で左右に揺り動かしながら抜き取りましょう。

このときに、害虫がいないか、葉の表だけではなく裏側まで観察するようにしておくと良いでしょう。

また、子株ができた場合は、植え替えのときに株分けをします。その他、アガベを増やす場合には「胴切り」や「芯止め」などの方法があります。

松原真理子

親株から子株を外す場合は自然に取れる。もしくは少し力を入れると外れる場合もあります。自然に取れない場合はまだ子株が育っていないケースが多いので付けたまま植え付けましょう。

アガベの増やし方

アガベの増やし方は、「株分け」と「種まき」という方法が一般的です。

株分けを行うのに最適な時期は、植え替えと同じ4〜5月頃、遅くとも夏前までとなります。親株から子株が出ているのを見つけたら、植え替えを行うのと同時に株分けをしてしまいます。

アガベの株元からでている子株を、園芸用のハサミを使って、ていねいに切り取って親株から分離します。このとき、子株には必ず根っこが付いた状態になるように分けるようにしましょう。根っこのないものはNGです。

そして、親株から外した子株のサイズに合った鉢を選んで植え付けるようにします。植え付けを行ったあとの水やりは、しばらくは控えましょう。

また、種まきについては、粒子ができるだけ細かい土がおすすめです。そこに均一に種を蒔きます。そして発芽するまでは、乾燥した状態を避けてください。発芽した後は、風通しが良い場所に置いてあげます。

アガベの種まき時期は、5月以降が適期となっています。

松原真理子

アガベは品種によりますが、好光性の種子が多く種まき後の覆土はごく薄くするのが一般的です。

アガベの育て方で注意すべき病気・害虫

つきやすい虫

アガベには、アザミウマやカイガラムシという害虫がつくことが知られています。アザミウマは夏場の高温時に特に発生しやすく、カイガラムシは季節を問わず一年を通して発生しやすいです。

白くて小さな綿のように見えるものの中には、カイガラムシの幼虫が入っています。放っておくと、アガベを食べてしまって白っぽい小さな凹みを残します。また成虫になると、株元の根の付け根部分について、根から大事な栄養分や樹液を吸い取ってしまい弱らせてしまいます。

幼虫のときは殺虫剤を噴霧して退治し、成虫のときは歯ブラシを使ってこすり落とすか、もしくは薬剤を用いて駆除します。

かかりやすい病気

またアガベが発生しやすい病気には、「さび病」や「黒星病」があります。さび病は秋〜冬の時期にかけて、黒星病は春〜夏の時期によく発生します。どちらも見つけ次第、病斑部分をナイフなどを使って丁寧に切除しましょう。

アガベの育て方は簡単なので初心者にもおすすめ!

アガベ
今回は、初心者にも丈夫で育てやすいアガベという多肉植物の育て方についてご紹介してきました。

様々な品種があり、品種によっては希少価値も高く、ロゼット状に伸びる肉厚の葉や葉色も美しく観葉植物としても楽しめます。

その他にも斑が入る品種などもあり、それぞれに魅力があり、大きく育てると存在感も抜群です。

室内のインテリアとしてぜひ一度アガベを育ててみてはいかがですか?

オオタニワタリ(アスプレニウム)の育て方|観葉植物として長く楽しむコツは?

オオタニワタリ アスプレニウム

つやつやと光沢のある明るい緑色の大きな葉っぱを、放射状に広げた姿が印象的なオオタニワタリ(アスプレニウム)。日本でも暖かい地域に自生していますが、近年ではその数は減少していて、絶滅危惧種にも指定されています。

暑さには強いものの寒さに弱いため、基本的には室内用の観葉植物として育てるのが一般的です。そんなオオタニワタリ(アスプレニウム)の育て方を説明します。

オオタニワタリ(アスプレニウム)とはどんな観葉植物?

オオタニワタリ アスプレニウム

東南アジアをはじめとした、世界の熱帯エリアに多く見られる「アスプレニウム」。シダ植物の仲間で、世界に700種ほど存在するといわれています。

正確には、その中の1種が「オオタニワタリ(別名:タニワタリ)」です。ただし、日本で観葉植物として出回っているものは、この「オオタニワタリ」もしくは近縁種の「シマオオタニワタリ」がほとんどです。

日本にも九州や沖縄などの暖かい地域を中心に、30種ほどが自生しています。

オオタニワタリ(アスプレニウム)を育てる場所

アスプレニウムは明るい日陰を好むので、室内のレースのカーテン越しなど、半日蔭に置くのが一般的です。

ただし、6月から9月頃までの夏の間は、50%程度遮光したベランダなどの戸外に置いても大丈夫です。

とはいえ、直射日光が当たると葉焼けを起こしてしまいますので、直射日光は避けなければいけません。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の土

アスプレニウムを育てるときは、水はけのよい腐植質の土を用いましょう。

「赤玉土6:腐葉土4」の混合土や、市販の観葉植物用の土で育てればOKです。水はけが悪いようなら「赤玉土7:腐葉土2:パーライト1」の混合土にして、深めに植えるとよいでしょう。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の水やり

アスプレニウムには、土が乾いたところでたっぷりと水やりをします。ただし根腐れを起こしやすい植物ですので、水をやりすぎて過湿にならないよう注意が必要です。

冬は耐寒性を高めるため、土が乾いたタイミングから2〜3日ほど間をあけて、水やりをすることをおすすめします。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の肥料

アスプレニウムには、4〜9月頃に肥料を与えます。2ヶ月に1回程度、緩効性化成肥料を置き肥してもいいですし、もしくは液体肥料を10日に1回程度与える方法でもいいです。

松原真理子

冬の休眠期に肥料を与えると肥料焼けを起こすことがあります。また本来肥料をたくさん必要とする植物ではありませんので、肥料の回数や希釈濃度などはその肥料の規定を守って与えてくださいね。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の植え付け・植え替え

アスプレニウムは根詰まりしやすいので、2年に1回程度の植え替えが必要です。植え替え時期は5〜9月頃が適期です。

植え替え方法については、以下の通りです。

  1. 枯れた葉っぱを切り落として鉢から抜く。
  2. 古土を3分の1から半分くらいふるい落とす。
  3. ひと回り大きな鉢を選んで、鉢の半分くらいまで用土を入れる。
  4. 根元までしっかりと植え付ける。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の増やし方

オオタニワタリ アスプレニウム 新芽

アスプレニウムの増やし方は、品種によって異なります。

子株ができるアスプレニウム・マザーファンやアスプレニウム・ケンゾイといった品種であれば、子株を摘み取って「株分け」をすることが可能です。株分け時期は、5〜9月頃が適しています。

パーミキュライトとパーライト同量の混合土に水ごけを混ぜたものを鉢に入れたら、子株を植え付けます。そして、鉢はビニール袋で覆います。その後明るい日陰に置いておくと、2ヶ月から3カ月程度で発根し、鉢上げできるようになります。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の手入れ

アスプレニウムは、下葉が枯れてきても葉が落ちるということがありません。そのため、枯れた葉っぱは早めに根元の方から切り取ってください。

また、害虫のハダニを予防するためにも、こまめな葉水を心がけましょう。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の育て方で注意すべき病気・害虫

アスプレニウムは、害虫に比較的弱い方なので注意をしましょう。

新芽の頃にナメクジの食害に遭うと、葉っぱが変形してしまいます。ナメクジは鉢の裏側や根のかたまりの辺りに潜んでいますので、みつけたらすぐに取り除いてください。ナメクジ専用の殺虫剤もあります。

また、ほかに発生しやすいのは、葉っぱの汁を吸い取って弱らせてしまうカイガラムシやハダニです。風通しが悪いと発生しやすくなります。みつけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除してください。

カイガラムシは、殺虫剤がうまく効かないこともありますので、歯ブラシなどでこすり落としてしまってもいいです。ハダニは水に弱い性質がありますので、水をかけるだけでも落とすことが可能です。定期的に霧吹きで葉っぱに水をかけるようにすると、予防にもなります。

アスプレニウムを購入するときには、害虫がついていないかしっかりチェックし、害虫のついていないものを選んで購入するようにしましょう。

アスプレニウムの種類・品種

アスプレニウムは、世界中に700種もあるといわれていますが、ここでは人気園芸種として多く流通している「オオタニワタリ」「シマオオタニワタリ」のほかに、いくつかの品種をご紹介します。日本生まれの品種もあるので、チェックしてみてくださいね。

アスプレニウム・アビス

アスプレニウムの中でも最もよく出回っているのが、「アスプレニウム・アビス」です。

アスプレニウム・アビスは、シマオオタニワタリの園芸品種といわれていますが、葉っぱに縞はなく、光沢のある幅広で短めの葉が特徴的です。インテリアにおしゃれに溶け込んでくれるので、とても人気のある品種です。

アスプレニウム・プリツカム

アスプレニウム・プリカツム

アスプレニウム・プリツカムは、ウェーブが強めの品種です。葉に光沢があり、肉厚でうるおいとハリがあるように見えます。 耐陰性が強い品種ですので、室内でも育てやすいです。

アスプレニウム・エメラルドウェーブ

こちらは、あざやかなグリーンのウェーブした葉っぱが特徴的な、その名も「アスプレニウム・エメラルドウェーブ」という品種です。

ヨーロッパやアメリカでは「クリスピーウェーブ」と呼ばれていて、世界中で人気があります。

そんなエメラルドウェーブは、なんと日本生まれ!ドイツのIPM(国際園芸見本市)で最優秀賞を受賞したこともあるすばらしい品種です。

アスプレニウム・クロコダイルファーン

こちらの「アスプレニウム・クロコダイルファーン」は、葉っぱの模様がユニークで、その名のとおりクロコダイルの皮のような模様が特徴的な品種です。ツヤがあって見栄えもします。

アスプレニウム・レズリー

こちらの、まるで野菜のようなかわいらしい姿をしたアスプレニウムは、熱帯アメリカ原産の「アスプレニウム・レズリー」という品種です。見た目はレタスにも似ていますが、実際に触ってみると、葉っぱが意外に堅めなことに驚きます。

アスプレニウム・ケンゾイ

ユニークな形の葉っぱの先にランナーが伸びている、こちらのアスプレニウムは、「アスプレニウム・ケンゾイ」という熱帯アジア原産の品種です。ランナーの先に小さな子株をつけ、この子株によって増えていきます。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の花言葉

アスプレニウムは花を咲かせないシダ植物の仲間ですが、厳しい環境の場所にも生えるアスプレニウムの特性から、「雄々しい」「勇ましい」といった花言葉を持ちます。

また、そんなアスプレニウムを見つけたときの嬉しい心情から来たとされる、「あなたは私の喜び」「真実の慰み」という花言葉もあります。

さらに、アスプレニウムそれぞれの品種が持っている花言葉には、アスプレニウム・アビスの「活発」、アスプレニウム・エメラルドウェーブの「進歩」などがあります。

松原真理子

観葉植物のプレゼントをする際には、こういった植物の持つ意味から贈り物の品種を選んでみるのも楽しいですね。

オオタニワタリ(アスプレニウム)の育て方は比較的かんたん!

今回は、熱帯エリア原産のシダ植物の仲間、アスプレニウムの育て方についてご紹介しました。

アスプレニウムにはさまざまな品種がありますが、いずれも半日蔭で乾燥気味でも育ちますので、比較的育てやすい観葉植物だといえます。

実際自生しているアスプレニウムについては、岩や板に張り付いているものもあるくらいですから、かなりたくましいです。

インテリアにも自然と溶け込むおしゃれな品種がたくさんありますので、室内グリーンを楽しみたいと思っている初心者の方にもおすすめです。

カラテアの育て方|植え替えや水やりの方法は?置き場所はどこがいい?

カラテア・インシグニス

おやすみなさいと、布団をかぶるようにして、カラテアの植物も夜になると眠ります。広げてあった葉っぱを上に立て、きゅっと身を寄せます。これらは休眠運動と呼ばれ、ネムノキなどにも見られる特徴です。そんな観葉植物カラテアの育て方を説明します。

カラテアの育て方のポイント

カラテアの育て方は、育てる環境の温度が大切です。

カラテアはもともと高温多湿な熱帯気候に自生している植物であるため、非常に寒さに弱いです。そのため、常に13℃以上の温度を保てる環境においてあげるのが理想です。

冬に枯れ気味で元気がないようであれば、断水して休眠させましょう。

カラテアの置き場所・日当たり

カラテアは強い光が苦手なため、明るい日陰で育ててあげると元気に育ちます。暗すぎる日陰で育ててしまうと成長の勢いがなくなり、葉色が悪くなってしまうので、年間を通して明るい日陰になる場所がベストになります。

松原真理子

太陽が上がっている時間帯に、照明がついていない状態で新聞が読めるくらいの明るさを最低限確保しましょう。

屋外の場合

カラテアを室外で育てるならば、木陰のそばに置いてあげましょう。春から秋にかけて、木漏れ日がそそぐような日陰が理想的です。庭木がある家なら、広葉樹の木陰になる場所や、木漏れ日が落ちる場所に置きましょう。

家がマンションなどで庭がない場合なら、直射日光の当たらない日陰を見つけましょう。ベランダならば、遮光ネットで太陽光を遮るように工夫をして、直射日光が避けられる場所に置きましょう。

ホームセンターや最近では100円均一でも、手軽に遮光できる商品をを見かけるようになりました。そういったものをベランダに設置するのも良いでしょう。

また、カラテアは強風に弱いので、強風に煽られやすい箇所は避けるなどして、風の通りを制限しましょう

室内の場合

カラテアは高温多湿を好むため、年中室内で育ててもよいです。

カラテアを室内で育てる場合、明るい部屋を選び、レースのカーテンで光が遮ぎられる窓際に置きましょう。

気温が10℃を切ると生長が著しく低下してしまうので、常に暖房をいれっぱなしにして12℃以上を保ちましょう。真冬の時期ならば保温のため、ダンボールなどで空気の層をつくってあげてください。

乾燥にも注意が必要で、暖かな室内であっても、暖房が直接当たる場所は避けます。

カラテアの土

カラテアを育てるのに適した土は、水はけがよく通気性に優れたものです。

市販されている観葉植物用の培養土だけだと、効果的ではないので、培養土に川砂を少し混ぜ込んでみるとよいです。腐敗質のものを選びましょう。

また、水苔用の土もカラテアの栽培に適しています。ただし水苔の性質上、多湿になりやすいので、表面は乾いていても指を土に入れてみると内部はまだ湿っている場合が多々あります。

水やりのタイミングが変わってしまうので、できれば赤玉土にピートモスや川砂を混ぜて調整してあげましょう。

カラテアの植え付け

カラテアの植え付け時期は、5〜7月頃が適期です。根がある程度出始めてから植え付けましょう。

カラテアの水やり

夏の水やり

カラテアは高温で湿気が多い環境を好みます。そのため、夏に水切れしないように、土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。ただし、土が常に湿っていると根腐れになるので、表面が乾いてからあげてください。

また、置いてある場所によっては、真夏の時期は朝のほか、夕方にもう一度水やりするのもよいでしょう。ただしカラテアは吸水力が強い植物なので、土の乾燥具合を確かめつつ、2度目の水やりが必要か判断してください。

松原真理子

水やりの確認をするときは、人差し指の第一関節まで土に指を差し込んで確認してみると良いですよ。

冬の水やり

カラテアは寒さに弱いため、冬は休眠させましょう。そのためにも、冬に枯れ気味で元気がないようであれば、断水します。

ただし、定期的に霧吹きで葉っぱに葉水をあげることは継続してください。

カラテアの肥料・追肥

カラテアを育てるときは、春から秋にかけての生長期に、液体肥料を月3回ほどあたえるか、2ヶ月に1回の割合で、緩効性の肥料を根の近くに置き肥してもよいでしょう。

カラテアの植え替え

カラテアの植え替え時期は、初夏から梅雨の頃が最も適しています。カブに対して鉢が小さくなってきたときや同じ鉢で育てて2年ほど経過していたら、1度植え替えてあげましょう。

植え替え方法については、以下の通りです。

カラテアを土で育てている場合は、まず株を抜き、根の腐った部分を切り落として、新しい鉢に移動させたら完了です。

カラテアを水苔で植えている場合は、腐った水ごけが出てくるので、それらは植え替えの際に、一緒に取り除きます。それから新しい水苔に移し替えましょう。

カラテアの葉がまるまる・休眠運動しない原因

カラテアの休眠運動  葉を立てて眠る 

カラテアは、通常夜になると葉を縦に閉じて眠る「休眠運動」という動きをとります。こうすることで、葉の水分の蒸発を防いでいるといわれています。

もしカラテアが休眠運動をしないときは、すでに葉が乾燥してしまっている、もしくは根腐れを起こしているなどの原因が考えられます。また、休眠運動をしていないと、葉がまるまる現象も起こります。

葉がまるまってしまった場合は、葉に水分を与えるためにも葉水をしてあげましょう。

カラテアの葉が枯れる・垂れるときは?

カラテアは乾燥が続くと葉が垂れ、その後枯れてしまいます。完全に枯れてしまった場合は、枯れた部分を取り除いておきましょう。

松原真理子

カラテアの葉が枯れる原因は他にもいくつか考えられますが、基本的には古く変色してきた葉っぱは、清潔なハサミで株元からカットしましょう。

カラテアの花が咲くのは珍しい?

葉を鑑賞するイメージの強いカラテアですが、うまく育てると花を咲かせます。花色は青やオレンジ、白などさまざまです。花を鑑賞したい場合は、「カラテア・クロカタ」という品種を選ぶとよいでしょう。

カラテアの増やし方

カラテア・インシグニス

基本的に、カラテアの増やし方は「株分け」になります。しかし、高芽の出る種類のものは「挿し木」でも増やすことが可能です。

株分け

株分けならば、ハサミで子株を切り取り、新しい鉢に植え付けましょう。

挿し木(挿し芽)

挿し芽であれば、芽を切り取ったら、水苔を直接まいて鉢に植えます。水苔の湿気を保ち、明るい日陰に置いておけば、1ヶ月近くで発根します。親株が育った同じ用土に植え替えると、土に馴染みやすくなります。

カラテアの育て方で注意すべき病気・害虫

カラテアは常に湿った環境を好むので、黒斑病や、斑点病といったカビが原因となる病気にかかることがあります。しかし予防しようとあまり乾燥させると、今度はカラテア自身が乾いてしまうので、さじ加減が必要です。

また害虫は、時期に関係なくハダニが発生しやすくなります。葉に斑点があったり、異変を感じた場合は、葉の裏にハダニがいないか確認しましょう。霧吹きを定期的にかけることで、ハダニ発生の予防になります。

カラテアの育て方はやや難しい!

夜になると眠るような仕草をする、変わった生態を持ったカラテアの育て方を紹介しました。

カラテアは日陰を好み、強い風と寒さ、乾燥に弱いデリケートな生態なので、置き場所には少し考慮が必要です。環境の変化に耐えられないので、特に四季のある日本では育てにくく、上級者向きの植物かもしれません。一方で、熱狂的なファンもいて様々な品種を育てる方もいます。

常日頃から植物に愛情を注いであげることが、上級者への第一歩かもしれませんね。