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ローズマリーの育て方をプロが解説|室内や鉢植えでも栽培できる?植え替えのコツは?

ローズマリーは地中海沿岸地方が原産のシソ科の常緑性低木で、家庭菜園でも人気の万能ハーブの1種です。針葉樹のような強い香りがあり、ヨーロッパではお肉の臭みを取るために使われたり、煮込み料理の風味づけに使われます。鉢植えで栽培すると、新鮮なローズマリーが常備できるので、料理に使ったり、お風呂に入れたりして楽しめます。

そんなローズマリーは、ポイントさえ抑えておけばハーブの中でも比較的育てやすい種類であるといわれています。今回は、ローズマリーの育て方を中心に、植え替えの方法や枯らさないコツなどを家庭菜園士の七尾びびさんに詳しく聞いてみました。

ローズマリーを枯らさないために重要な育て方のポイントは?

家庭菜園士 七尾びび

ローズマリーは多湿を嫌い、風通しがよい場所を好みます。

ローズマリーの株は混み合いがちなので、梅雨の時期になる前に剪定して風通しをよくしておき、水やりも基本的に控えめにしましょう

また、ローズマリーは放っておくと2mを超えるほどの高さにもなるため、鉢植えやプランターで栽培するのがおすすめです。地植えで育てることもできますが、鉢植えの方が管理しやすいため枯らしにくいというメリットがあります。

もし地植えで育てる場合は、日当たりの良い斜面などに育てることのがポイントです。

ローズマリーは湿気が苦手なので、水はけの良い高植えで育てると、花つきがよくなります。斜面で育てられない場合は、土を高めに盛るといいでしょう。

ローズマリーは地植えでも鉢植えでも栽培できますが、初心者には「鉢植え」がおすすめのようですね。

鉢植えなら、ベランダや玄関などの狭いスペースや室内でも育てることができるだけでなく、お部屋の見た目もおしゃれに彩ってくれます。また、キッチンに置いて栽培すれば、使いたいときにさっと収穫できるのでとても便利で、気軽に栽培を始められそうですね。

ローズマリーの苗の選び方

ローズマリーには、「立性」「半匍匐性」「匍匐性」の3種類があります(それぞれの特徴などは、以下の記事を参照ください)。

匍匐性は茎が横に広がって育つので、鉢植え・プランターで育てるなら「立性」を選ぶと良いでしょう。

なお、料理やハーブティーなど、食用に使いたい場合は、「食用」と書かれているものを使用しましょう。観賞用の庭木として栽培する場合は、品種によって花や葉に違いがあるので、好みの品種を選んでくださいね。

ローズマリーの栽培環境・日当たり

ローズマリー

ローズマリーは、日当たりと水はけの良い乾燥した場所を好みます。

半日陰の環境でも育ちますが、なるべく日光の当たる場所に置いた方が丈夫に育ちます。

品種によって耐寒性に違いがありますが、基本的に、冬場は室内などの暖かい場所に移動させましょう。

家庭菜園士 七尾びび

ローズマリーは風通しがよい場所を好みます。ほふく性(横に這って行くタイプ)は広い場所に植える必要があります。もしくは鉢に入れて垂れ下がるように仕立てましょう。

ローズマリーの土

ローズマリーは基本的にどんな土でも育ってくれるので、あまり神経質になる必要はありません。ただし、ローズマリーは多湿が苦手なハーブなので、水はけの良い土を作ることを意識しましょう。

鉢植え・プランターの場合

鉢植えのローズマリーは、市販のハーブ用培養土を使用することで問題なく育ちます。

地植えの場合

地植えのローズマリーは、ローズマリーが深く根をはれるように、水はけのよい場所に植えるのがポイントです。排水性が気になる場合は、川砂や小粒赤玉石、腐葉土などを混ぜて根が深く張れるようにしておきましょう。

家庭菜園士 七尾びび

荒地でも十分たくましく育つので、多くの肥料は不要です。植え付けのときと毎年春先に適量与えればOKですよ!

ローズマリーの苗の植え方

ローズマリー 植え付け 鉢 イラスト

ローズマリーの苗は、購入してから時間を置かず、なるべくすぐ植えましょう。苗の植え付け時期は、種まきと同じく4〜5月、もしくは9〜10月頃が適しています。

地植えで植える場合、日当たりの良い斜面や高植えにするとよく育ちます。

  1. 根鉢を崩さないように、ポットから取り出す
  2. 根鉢と同じ大きさの穴を掘り、苗を植え付ける
  3. 株元に土をよせ、根と土が密着するように軽く押さえる
  4. 植え付け後、たっぷりと水やりする

ローズマリーは種まきからでも育てられるの?

ローズマリーは種まきから育てられますが、生長するのにかなり時間がかかります。種から発芽するまでには1カ月近くかかり、植え付けできるサイズに育つまでに3ヶ月ほどかかるので、苗を購入するのがおすすめです。

ローズマリーの日々のお手入れ

ローズマリーの株が若いうちは、特に高温多湿の環境に弱いです。葉が茂ってきたら、定期的に剪定をして風通しをよくしましょう。

ローズマリーの植え替え

ローズマリー 植え替え イラスト

ローズマリーの植え替えは、1〜2年に1度の頻度で行います。植え替えをしないと、鉢の中で根詰まりして徐々に弱ってしまいます。

ローズマリーの根元に気根(地上部に出る根)がたくさん出てきたら、植え替えの合図です。株を取り出し、ひと回り大きな鉢かプランターに植え替えましょう。植え替え時期は、真夏や真冬でなければいつ行っても大丈夫です。

ローズマリーを大きく育てたくない場合は、根鉢を取り出したあと、上から力を加えて古い土を3〜4ヵ所削り取ります。古い枝葉を剪定してから、もう一度同じ鉢植え・プランターに植え直しましょう。ローズマリーは移植を嫌うので、根鉢はなるべく崩さないように、土を優しく取り除いてくださいね。

通常の植え替えは以下の手順で行います。

  1. 根鉢を崩さないように取り出し、ひと回り大きな鉢に置く
  2. 気根が中に入るように土の高さを調整する
  3. 土を入れ、割り箸などでつついでしっかりと株を固定する
  4. たっぷりと水やりする

ローズマリーの水やり

ローズマリーの水やりは、土の表面が乾いていれば、鉢底から水が溢れるくらいたっぷりと与えます。表面の土が乾いていても、土の中は湿っていることがあるので、土を掘ってみてみて、地中もしっかりと乾いていれば水やりしましょう。

夏の時期

ローズマリーの夏場の水やりは、真夏は日中をさけ、朝か夕方に水やりするのがポイントです。ローズマリーの葉っぱは硬くて細いので、比較的乾燥に強く、水を吸う量もほかのハーブより少なめです。そのため、頻繁に水やりする必要はありません。

冬の時期

ローズマリーの冬場の水やりは、あまり必要ありません。ただし、ローズマリーを室内で育てている場合は、暖房などで空気が乾燥しがちです。ローズマリーの状態を見て、土の中まで乾燥していたら、水やりをしましょう。

ローズマリーの肥料・追肥

ローズマリー GSオリジナル

ローズマリーは、春と秋の生長期に1カ月に一度の頻度で液体肥料か、緩効性の化成肥料を与えます。真夏は暑さのためにローズマリーの生育が止まるため、追肥は控えましょう。

ローズマリーは肥料を与えなくても枯れることはありませんが、長く栽培したい時は適宜追肥を施してあげるのがコツです。ただし、肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こして弱々しく成長してしまうことがあるので注意してくださいね。

ローズマリーの開花時期

ローズマリー GSオリジナル

ローズマリーの開花時期は、5〜11月頃です。この期間には、青くて小さな花を長期間咲かせてくれます。

ローズマリーの収穫

ローズマリー 収穫 イラスト

ローズマリーは、一年中収穫することができます。高さが30cm以上になったら、必要な量の葉を摘み取って収穫しましょう。枝を切ってそのまま使用するか、枝をしごいて葉だけを使うこともできます。

収穫時に、茂っている部分をまとめて収穫することで、株の形を整えたり、風通しをよくすることができます。伸ばしたい芽がある節の上で切りとれば、そこからわき芽が伸びてさらに増やすことができますよ。

ローズマリーの冬越しできる?

ローズマリー

ローズマリーは耐寒性があるので、冬の寒さにも強いハーブです。気温が0℃くらいまで下がっても育つほど丈夫ですので、霜に当たるくらいの寒さであれば、放っておいても問題ありません。

とはいえ、強い霜に当たってしまうと枯れる原因になるので、極寒地の場合は冬場は室内で管理してあげましょう。また、品種によっては冬越しできないものがあるので、鉢植えで育てている場合は、室内で管理する方が安全です。

ローズマリーの増やし方

ローズマリーは、「挿し木」という方法で増やすことができます。挿し木は春か秋の生長期に行うのがコツです。挿し木の方法は、関連記事を参考にしてくださいね。

ローズマリーの育て方で注意すべき病気・害虫

ローズマリーがかかりやすい病気や害虫はほとんどありません。

風通しが悪くなり、湿気が溜まるとハダニやカイガラムシがついてしまうこともありますが、被害にあった葉っぱを取り除けば害虫の被害を抑えることができます。

ローズマリーを鉢植えにして、室内栽培してみよう!

爽やかな香りが特徴のローズマリーは、さまざまな用途に活躍してくれます。一年中緑の葉っぱをつけてくれるので、料理やハーブティーに、また消臭剤や掃除にも使えますよ。

鉢植えで育てれば、室内でもコンパクトにおしゃれに栽培することができます。丈夫で育てやすいローズマリーを育てて、家庭菜園を楽しんでみてくださいね!

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